最終更新:2026年9月/偏差値は民間の模試・情報サイトによる目安です。倍率は令和8年度(2026年春)の実績です。最新の情報は東京都教育委員会と各校の公式サイトでご確認ください。
日比谷・西・国立・戸山・青山・立川・八王子東・新宿の8校は、偏差値の目安が68〜74の難関校です。8校とも国語・数学・英語が学校独自の問題で、社会・理科だけが都の共通問題です。
9月からは、(1)社会・理科の共通問題で高得点を固める、(2)10月から志望校の過去問で記述に慣れる、(3)数学は難関向け問題集で「考える問題」を毎日1題——この3本立てで進めます。
- 難関都立8校の偏差値の目安と、令和8年度の受検倍率
- 8校それぞれの特徴と、学校の選び方
- 国・数・英の自校作成問題への対策
- 実際に売られている過去問・問題集(書名と出版社)
- 今の偏差値帯別の勉強法と、9月から2月までの月別ロードマップ
難関都立8校とは:進学指導重点校7校と新宿
この記事でいう「難関都立」は、国数英を自校作成する学校のうち、進学指導重点校7校と新宿の8校です。東京都教育委員会は、大学進学に力を入れる学校を指定しています。8校のうち7校が「進学指導重点校」、新宿は「進学指導特別推進校」です。
| 指定 | この記事で扱う学校 |
|---|---|
| 進学指導重点校(7校) | 日比谷、西、国立、戸山、青山、立川、八王子東 |
| 進学指導特別推進校 | 新宿(進学重視型単位制高校) |
※出典:東京都教育委員会 進学指導重点校等の指定に関する報道発表(2022年9月)、東京都立高校ポータルサイト「都立高校の特色」、東京都立新宿高等学校公式サイト「本校の特色」。進学指導特別推進校には、新宿のほかに小山台・駒場・町田・国分寺・国際・小松川が指定されています。
入試の日程や、内申と当日点の配点(7:3)、ESAT-Jのしくみは、都立高校入試2027の日程と仕組みにまとめています。この記事では、難関8校に絞った対策を解説します。
8校の偏差値の目安と令和8年度の受検倍率
偏差値の目安は日比谷・国立が73〜74でもっとも高く、新宿が68〜70です。令和8年度の一般入試の受検倍率は、新宿が1.96倍、青山が1.81倍と高く、八王子東は1.13倍でした。
| 学校 | 所在地 | 偏差値の目安 | 受検倍率(令和8年度一般) |
|---|---|---|---|
| 日比谷 | 千代田区 | 73〜74 | 1.66倍 |
| 西 | 杉並区 | 73 | 1.29倍 |
| 国立 | 国立市 | 73〜74 | 1.17倍 |
| 戸山 | 新宿区 | 71〜72 | 1.57倍 |
| 青山 | 渋谷区 | 71 | 1.81倍 |
| 立川 | 立川市 | 70〜71 | 1.37倍(普通科) |
| 八王子東 | 八王子市 | 69〜71 | 1.13倍 |
| 新宿 | 新宿区 | 68〜70 | 1.96倍 |
※偏差値は民間の模試・情報サイトによる目安です。サイトによって1〜2程度違います(みんなの高校情報 2026年度版、家庭教師のトライ「東京都 高校の偏差値一覧」の値の幅で表示)。立川はみんなの高校情報で普通科70・創造理数科71。受検倍率=受検人員÷一般募集人員。出典:東京都教育委員会「令和8年度東京都立高等学校入学者選抜 受検状況」(リセマム掲載値と照合)。
令和8年度の募集人員と受検人員
| 学校 | 募集人員 | うち推薦 | 一般募集 | 一般の受検人員 |
|---|---|---|---|---|
| 日比谷 | 317人 | 64人 | 253人 | 420人 |
| 西 | 316人 | 64人 | 252人 | 326人 |
| 国立 | 316人 | 64人 | 252人 | 295人 |
| 戸山 | 316人 | 64人 | 252人 | 396人 |
| 青山 | 277人 | 56人 | 221人 | 401人 |
| 立川(普通科) | 276人 | 56人 | 220人 | 301人 |
| 八王子東 | 316人 | 64人 | 252人 | 284人 |
| 新宿 | 316人 | 32人(計算値) | 284人 | 558人 |
※出典:東京都教育委員会「令和8年度東京都立高等学校募集人員」(2025年10月23日公表)、同「受検状況」。推薦人員はschool-data.comの令和8年度資料による。新宿の推薦人員は募集人員から一般募集人員を引いた計算値です。立川は別に創造理数科の募集(40人・目安、公式PDFの抽出値で要原本確認)があります。令和9年度の募集人員は未公表です(令和8年度分は2025年10月23日に公表)。
八王子東(1.13倍)や国立(1.17倍)は倍率が低めですが、受けに来るのは模試で合格圏に入った人が多いと考えられます(推測)。倍率の低さは「力のある人が集まった結果」と考えてください。倍率は年によって上下するので、1年分だけで志望校を変えるのはおすすめしません。
学校ごとの特徴と選び方
8校はどれも大学進学に力を入れる学校です。選ぶときは、偏差値だけでなく「通いやすさ」と「倍率の傾向」をセットで見てください。3年間、毎日通う学校です。
8校は、都心の4校と、23区西部・多摩の4校に分けると考えやすくなります。住んでいる地域によって、現実的に通える学校はしぼられます。まず「片道60分以内で通える難関校」を地図で書き出し、その中から偏差値と過去問の相性で第一志望を決める、という順番がおすすめです。倍率は年によって上下するので、決め手にはしないでください。
都心の4校:日比谷・戸山・青山・新宿
日比谷(千代田区永田町)は、偏差値の目安が73〜74で8校のトップ層です。令和8年度は一般の受検人員が420人と8校で2番目に多く、倍率も1.66倍でした。日比谷高校の対策
戸山(新宿区)は71〜72。受検倍率1.57倍と、競争がはげしい学校です。戸山高校の対策
青山(渋谷区)は71。募集人員が277人と8校の中では少なめで、受検倍率は進学指導重点校7校の中でもっとも高い1.81倍でした。青山高校の対策
新宿(新宿区内藤町)は68〜70。進学重視型の単位制高校で、進学指導特別推進校です。受検倍率は1.96倍で、8校の中でもっとも高くなりました。偏差値の目安が8校の中では低めのため、日比谷・戸山・青山を目指す人が安全策として選ぶこともあり、倍率が上がりやすいと考えられます(ここは推測です)。新宿高校の対策
23区西部・多摩の4校:西・国立・立川・八王子東
西(杉並区)は73。日比谷・国立と並ぶ最難関です。受検倍率は1.29倍でした。西高校の対策/西高の自校作成問題
国立(国立市)は73〜74。多摩地区のトップ校です。受検倍率は1.17倍と落ち着いていますが、合格圏の受検生が集まります。国立高校の対策
立川(立川市)は70〜71。普通科のほかに創造理数科があります。理数系に強い関心がある人は、学科の違いも調べてください。立川高校の対策
八王子東(八王子市)は69〜71。受検倍率は1.13倍でした。八王子東高校の対策/八王子東の自校作成
(1)家から片道何分か。実際に朝の時間帯に一度通ってみる。(2)模試の偏差値と、学校の目安の差はいくつか。(3)その学校の過去問を1年分解いて、手ごたえはどうか。(3)は10月中に1回やってみると、問題との相性がわかります。志望校の決め方全般は志望校の決め方もどうぞ。
自校作成問題への対策:国数英は「書く力」、社理は満点をねらう
8校の入試は、国数英が自校作成、社会・理科が共通問題です。自校作成問題は、共通問題より記述や思考力を問う問題が多く、答えを出すまでの過程や理由を書けるかで差がつきます。一方、社会・理科は全員が同じ共通問題なので、ここで落とすと取り返すのが大変です。
自校作成の数学は、証明や途中の考え方を書かせる問題が出ます。答えだけ合っていても、途中が書けないと十分な点になりません。毎日1題、難関向けの問題を解き、途中式を先生や家族に説明できるかを確認してください。関数・図形の融合問題は、図を大きくかき直すくせをつけます。
自校作成の英語は、共通問題より長い英文を読ませる傾向があります。毎日1題の長文を時間を計って読むことと、読んだ内容を日本語で3行にまとめる練習が効きます。英作文は、よく使う表現を30個ほど自分のノートにためておき、週2回は実際に書いて添削を受けてください。
自校作成の国語は、記述問題や作文の比重が高くなります。記述は「本文のどこを使うか」に線を引いてから書くのが基本です。作文は、書き出す前に「主張→理由→具体例→まとめ」の4行メモを1分で作ってください。書いたものは、必ず第三者に見てもらいます。
難関8校の受検生は、社会・理科で高得点を取ってきます。ここは「解ける問題を落とさない」勝負です。共通問題の過去問を、各50分で年度ごとに通して解きます。間違えた問題は、知識不足か読み間違いかを分けて記録してください。
学校ごとの出題の特徴は、都立の自校作成問題で詳しく解説しています。
おすすめの市販教材(書名と出版社)
教材は「過去問2種類+数学の難関問題集1冊」で十分です。冊数を増やすより、1冊を2回まわす方が点になります。
| 書名 | 出版社 | 使いどころ | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| 2027年度用 東京都立高校 7年間 スーパー過去問 | 声の教育社 | 社会・理科の共通問題の演習 | 1,320円 |
| 2027年度用 都立日比谷高校 5年間 スーパー過去問 | 声の教育社 | 日比谷の自校作成(国数英) | 2,090円 |
| 2027年受験用 全国高校入試問題正解 数学 | 旺文社 | 全国の入試問題で演習量を増やす | 3,245円 |
| 最高水準問題集 高校入試 数学(シグマベスト) | 文英堂 | 難関高校向けの入試対策 | 1,540円 |
| 最高水準問題集 特進 中3数学(シグマベスト) | 文英堂 | 中3範囲を難関レベルで固める | 1,430円 |
※出典:声の教育社の書誌情報(学参ドットコム掲載)、旺文社公式サイト、文英堂公式サイト(2026年9月時点)。価格は変わることがあります。声の教育社の「5年間 スーパー過去問」2027年度用は、日比谷のほか西・国立・戸山・立川・新宿・青山の各校版も同シリーズの一覧で確認できました(価格は各書でご確認ください)。八王子東の2027年度用は確認できていません。書店・出版社サイトでご確認ください。
中3の範囲にまだ不安がある人は『最高水準問題集 特進 中3数学』、中3範囲が終わっていて入試問題に慣れたい人は『最高水準問題集 高校入試 数学』を選びます。両方を同時に始めないでください。『全国高校入試問題正解 数学』は分厚いので、12月以降に自校作成と似た形式の問題を選んで使います。
今の偏差値帯別の勉強法
9月の模試の偏差値によって、やるべきことは変わります。目標との差が大きいほど、基礎と共通問題を優先してください。ここでの偏差値は、志望校の目安との差で考えます(目安)。
| 今の位置(目安) | 最優先 | 1週間の配分例 |
|---|---|---|
| 志望校の目安に届いている | 自校作成の記述で点を取る力 | 自校作成の過去問 週1年分、数学の難関問題 毎日1題、社理は週2回の確認 |
| 目安まで2〜4足りない | 社理の共通問題で高得点+数英の弱点単元 | 社理の共通問題 週2回、数学の特進問題集 毎日30分、英語長文 毎日1題 |
| 目安まで5以上足りない | 中1〜中3の基礎の穴うめ | 教科書レベルの問題を毎日1時間、模試の直しを週1回。自校作成の過去問は11月から |
※配分はエスペランサアカデミーの指導経験にもとづく目安です。お子さまの得意・不得意によって調整します。
- 基礎が固まる前に、難しい問題集ばかり解く。解説を読んで「わかったつもり」になるだけで、点につながりません。
- 社会・理科を「暗記だから後で」と放っておく。共通問題は全員が高得点をねらいます。ここでの失点は、自校作成で取り返しにくいです。
- 書いた記述・作文を誰にも見せない。自分の採点は甘くなります。第三者の添削を週1回は受けてください。
過去問は「解く→分ける→直す」の3ステップ
平日(3時間):帰宅後に数学の難関問題を1題(45分)、夕食後に英語長文1題と音読(60分)、国語の記述1問(30分)、寝る前に社会・理科の確認(45分)。休日(6時間):午前に志望校の過去問を2教科、午後に直しと記述の書き直し、夕方に共通問題の社会・理科を1教科。毎週同じ曜日に過去問を入れると、計画がくずれにくくなります。
模試の判定が思わしくないときは、模試でE判定・D判定、結果の読み方は模試の結果の見方もあわせてどうぞ。
9月から2月までの月別ロードマップ
難関8校の対策は、10月に志望校の過去問を1年分解いて現在地を知るところから始まります。日程そのものは都立高校入試2027の日程と仕組みでご確認ください。
| 時期 | 国数英(自校作成) | 社理(共通問題) |
|---|---|---|
| 9月 | 数学の難関問題集を毎日1題。英語長文を毎日1題 | 苦手単元を2つにしぼり、教科書レベルを1周 |
| 10月 | 志望校の過去問を1年分、時間を計って解く。失点を記述・計算・時間不足に分ける | 共通問題の過去問を1年分 |
| 11月 | 記述・英作文・作文を週2本書き、添削を受ける | 共通問題を週1年分。間違えた単元を戻って復習 |
| 12月 | 志望校の過去問を週1年分。冬休みに残りの年度を一気に | 共通問題を週2年分。時間配分を固める |
| 1月 | 過去問2周目。1回目に落とした問題だけ解き直す。私立併願校の過去問も並行 | 間違いノートを回す。新しい教材は増やさない |
| 2月 | 本番と同じ時間帯・同じ順番で通し演習を2〜3回 | 用語の漢字・計算ミスの最終確認 |
※ロードマップはエスペランサアカデミーの指導経験にもとづく目安です。過去問を始める時期の考え方は過去問はいつからで解説しています。
推薦と私立併願はどう考えるか
難関8校の推薦枠は、令和8年度で1校あたり32〜64人(新宿は計算値)でした。推薦は学力検査がなく、面接や作文などで決まるため、一般入試とは準備の中身がちがいます。一般入試の自校作成対策をけずってまで推薦に力を入れるかどうかは、内申と作文の得意・不得意で判断します。
判断のしかたは難関都立の推薦は受けるべき?、私立の併願は東京の私立の併願優遇、国立附属や早慶附属と比べたい方は国立附属3校の比較・早慶附属5校を比較をご覧ください。
よくある質問
Q1. 志望校の過去問は何年分やればいいですか?
声の教育社の学校別「5年間 スーパー過去問」なら、5年分を1回ずつ解き、落とした問題だけを2回目に解き直すのが目安です。10月に1年分、11〜12月に残り4年分、1月に2周目という配分にすると、無理なく終わります。
Q2. 第一志望以外の自校作成校の過去問も解くべきですか?
第一志望の過去問を2周したうえで時間があれば、ほかの自校作成校の問題を「記述の練習用」に使うのは効果的です。ただし、学校ごとに傾向がちがうので、第一志望より先にやる必要はありません。
Q3. 偏差値が目安に届いていなくても、志望校を変えるべきですか?
9月の時点で判断する必要はありません。偏差値の目安はサイトによって1〜2程度ちがいますし、自校作成問題との相性は模試では測れない部分です。12月の三者面談までに、過去問の手ごたえと模試の結果の両方を見て決めてください。
自校作成の記述や作文は、正解が1つではありません。「どこが減点されるか」を判断するには、採点の経験が必要です。家庭では、書いた量と回数を一緒に確認することに集中し、中身の添削は学校や塾、家庭教師に任せるのがおすすめです。
難関都立の合否は、自校作成の記述で何点取れるかで大きく変わります。そして、記述の弱点は、答案を1枚ずつ見ないとわかりません。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1指導です。志望校の過去問の答案を一緒に見ながら、減点の理由を分解し、入試までの学習計画をオーダーメイドで組みます。
過去問や模試の答案をお持ちください。どこで点を落としているかを、その場でお伝えします。無理な勧誘は一切ありません。
まとめ
- 難関都立8校は、進学指導重点校7校と新宿。偏差値の目安は68〜74
- 令和8年度の受検倍率は新宿1.96倍、青山1.81倍が高く、八王子東1.13倍が低め
- 8校とも国数英が自校作成、社会・理科は共通問題
- 自校作成は途中式・理由・作文を「書く力」で差がつく。添削を週1回は受ける
- 社会・理科の共通問題は、ミスをなくして高得点を固める
- 教材は過去問2種類+数学の難関問題集1冊。1冊を2回まわす
- 10月に志望校の過去問を1年分解き、現在地を知ってから計画を立てる


