この記事では、都立高校の自校作成問題とは何か、共通問題と具体的に何が違うのか、そして中3の9月から入試当日までに何をどの順番でやるべきかを、教科別に整理します。
- 自校作成問題を実施している学校と、対象になる教科
- 共通問題とレベルではなく「質」がどう違うのか
- 国語・数学・英語それぞれの攻略の型
- 9月から入試までの3ステップの進め方
- 受験生がやりがちな、伸びない対策のNG例
自校作成問題とは? 都立入試の「もう一つの入試」
都立高校の一般入試は、多くの学校が東京都が作る共通問題を使います。一方、一部の進学校は国語・数学・英語の3教科について学校が独自に作成した問題を使います。これが自校作成問題です。理科・社会は自校作成校でも共通問題が使われます。
| 教科 | 自校作成校での扱い |
|---|---|
| 国語・数学・英語 | 学校独自の問題(難度・形式が大きく異なる) |
| 理科・社会 | 都立共通問題 |
自校作成問題を実施している主な学校
共通問題と何が違うのか 差がつく3つの理由
理由1:問われているのが「処理速度」ではなく「思考の過程」
共通問題は、教科書の内容を正確に、速く処理できるかを見る設計です。対して自校作成問題は、初めて見る素材を読み解き、自分で筋道を立てて説明できるかを見ます。同じ「数学」でも、解法を思い出す試験から、解法を組み立てる試験に変わります。
理由2:記述の比重が圧倒的に大きい
自校作成問題では、国語の200字前後の作文・論述、数学の証明や説明、英語の自由英作文など、自分の言葉で書かせる設問の配点が高くなります。選択肢を絞る力ではなく、白紙から答案を組み立てる力が必要です。ここは独学で最も伸ばしにくい領域です。
理由3:時間内に全問解き切れる設計になっていない
分量が多く、全問を丁寧に解こうとすると時間が足りません。どの問題を捨て、どこで点を積むかという戦略が得点差に直結します。実力があっても順番を誤れば崩れる、という性質を持っています。
教科別・自校作成問題の攻略ポイント
やること:①段落ごとに「筆者は何を否定し、何を肯定しているか」を一文でメモしながら読む訓練。②論述は必ず添削を受け、書き直しまでを1セットにする。書きっぱなしでは伸びません。③200字作文は型(主張→根拠→具体例→再主張)を先に固定し、中身だけ差し替える練習に切り替える。
やること:①証明は「仮定を書く→根拠となる定理名を書く→結論」の骨格だけでも必ず書く。②図形は補助線のパターンを、解けた問題からノートに蓄積する。③解けなかった問題は、解説を読む前に「どこまで進んだか」を言語化してから答えを見る。
やること:①長文は毎日1題、時間を計って読む。日を空けると速度はすぐ落ちます。②自由英作文は、難しい構文を狙わず減点されない平易な英文で書き切る方針に統一する。③リスニングは共通問題と同形式なので、ここは安定して満点を狙う。
9月から入試当日までの3ステップ
自校作成対策でやりがちなNG
自校作成対策が独学で難しい理由
自校作成問題の中心は記述です。記述は、採点者の視点を知っている人に読んでもらわないと精度が上がりません。自分では書けたつもりの答案が、実際には設問の要求に答えていない、根拠が欠けている、字数配分を誤っている——こうしたずれは自己採点では見つけられないからです。
また、志望校ごとに出題の癖が違うため、「日比谷型の数学」「西型の国語」といった単位で対策を組み替える必要があります。集団指導では、都立全体に向けた平均的な対策になりやすく、志望校の癖まで踏み込みにくいのが実情です。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ講師による1対1の指導を行っています。学生アルバイトではなく指導を職業とする講師が、志望校の過去問を軸に、記述答案を一枚ずつ添削しながら「なぜ点が来ないのか」を具体的に言語化してお返しします。全国どこからでも受講でき、対象は小3〜高3、中学受験・高校受験・大学受験に対応しています。
お子さまの答案を見て、いまどの段階にいるのか、何から手をつければ間に合うのかをお伝えするところから始められます。詳しくは高校受験にオンライン家庭教師は効果的?もご覧ください。
まとめ
- 自校作成問題は国語・数学・英語の3教科。理科・社会は共通問題。
- 共通問題との違いは難度ではなく、思考の過程を書かせることと時間内に全問解けない設計。
- 9月は「まず過去問1年分で現在地を測る」ことから始める。
- 記述は添削と書き直しまでを1セットにしないと伸びない。
- 理科・社会の共通問題を高得点で固めることが合格の下支えになる。
9月から入試まで、実際に対策に使える時間は限られています。何を捨てて何に集中するかを早く決めた受験生から、着実に得点を伸ばしていきます。


