最終更新:2026年9月/倍率は東京都教育委員会の公表資料、偏差値は民間サイトの目安です。令和9年度の募集人員は例年10月下旬ごろ公表されます。
都立江北高校は、東京都の進学指導推進校に指定された足立区の都立高校です。令和8年度の一般入試は受検倍率1.60倍、前年も1.59倍で、2年続けて受検者の約4割が不合格になる計算でした。
偏差値の目安は民間サイトで54〜55です。中1・中2は定期テストで内申を1つずつ上げ、中3の秋からは都立の共通問題で5教科とも取りこぼさない当日点を作る。この2本立てが江北への近道です。
- 江北高校の基本データ(所在地・最寄り駅・都の指定・募集人員)
- 令和8年度と令和7年度の倍率と、その読み方
- 偏差値の目安と、7:3の計算例
- 足立区のどの中学校から多く受けているか
- 国公立大学・私立大学の合格実績(令和7年度卒業生)
- 中1・中2と中3の、時期別にやること
都立江北高校の基本データ
江北高校は、足立区西綾瀬にある普通科の都立高校です。都の「進学指導推進校」と、英語教育の研究推進校(GE-NET EE)に指定されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 東京都立江北高等学校 |
| 所在地 | 足立区西綾瀬4-14-30 |
| 最寄り駅 | つくばエクスプレス 青井駅 徒歩7分 東京メトロ千代田線 綾瀬駅 徒歩10分 東武スカイツリーライン 五反野駅 徒歩12分 |
| 学科 | 普通科(共学) |
| 都の指定 | 進学指導推進校/英語教育研究推進校(GE-NET EE) |
| 募集人員(令和8年度) | 316人(うち推薦64人) |
※出典:東京都立江北高等学校 公式サイト、東京都教育委員会「だから都立高」、同「令和8年度 東京都立高等学校等の第一学年生徒の募集人員等について」(公式)。
令和8年度の倍率:一般は1.60倍、推薦は2.92倍
江北の倍率は、足立区内の都立高校の中で高い水準です。数字を先に並べます。
| 年度・区分 | 募集 | 応募・受検 | 倍率 |
|---|---|---|---|
| 令和8年度 推薦 | 64人 | 応募187人 | 2.92倍(応募) |
| 令和8年度 一般 | 252人 | 受検404人 | 1.60倍(受検) |
| 令和7年度 推薦 | 64人 | 応募184人 | 2.88倍(応募) |
| 令和7年度 一般 | 252人 | 受検400人 | 1.59倍(受検) |
※出典:東京都教育委員会「令和8年度 東京都立高等学校入学者選抜応募状況(推薦応募)」「令和8年度 同 受検状況」「令和7年度 同 受検状況」(公式)。令和7年度の推薦は、都教委の公表値をまとめた民間サイト「東京都高校受験情報サイト」の数値です。推薦は応募倍率、一般は受検倍率です。
倍率の読み方
一般入試の1.60倍は、受けた人の約10人に4人が不合格になる計算です。募集252人に対して404人が受けたので、約150人が合格できませんでした。しかも前年とほぼ同じ数字なので、「たまたま人気が出た年」ではなく、毎年この厳しさが続くと考えて準備するのが安全です。
推薦は約3倍です。推薦は学力検査がなく、調査書と面接・小論文などで決まります。推薦で受かれば早く決まりますが、3人に2人は落ちる入試です。推薦は「受かったらラッキー」、本命は一般入試として、一般の準備を止めないことが大切です。
1年分の倍率だけを見ると、上がった・下がったに振り回されます。江北は2年続けて一般1.6倍前後、推薦2.9倍前後でした。「毎年このくらい」という目安で志望を決め、倍率の速報で志望校を急に変えないようにしましょう。
合格の目安:偏差値54〜55と、7:3の計算例
江北の偏差値の目安は、民間サイトで54〜55です(みんなの高校情報55、家庭教師のトライ54)。偏差値は模試やサイトによって2〜3違うので、1つの数字にこだわらず「このあたり」と考えてください。
| サイト | 江北の偏差値(目安) |
|---|---|
| みんなの高校情報(2026年度版) | 55 |
| 家庭教師のトライ「東京都 高校の偏差値一覧」 | 54 |
※偏差値は民間の模試・情報サイトによる目安です。サイトによって2〜3違います。内申の目安は、信頼できる公表資料が見つからなかったため載せていません。
7:3の計算例(1つだけ)
都立の一般入試は、当日の学力検査700点と調査書点300点、そこにスピーキングテスト(ESAT-J)20点を足した1020点満点で決まります。例えば、換算内申が50(65点満点)で、当日5教科が350点(500点満点)、ESAT-JがB(16点)なら、調査書点は約231点、学力検査は490点で、合計は約737点です。
上の数字は計算のしかたを示す「例」で、江北の合格点ではありません。合格に必要な点数は公表されていません。計算のしくみは都立高校の内申点の計算、入試全体のルールは都立高校入試2027の仕組みで詳しく説明しています。
計算してみると、5教科の評定が1つ上がると調査書点は約4.6点(実技4教科なら2倍の約9.2点)、当日の5教科で1点上がると学力検査は1.4点増えます。内申は中3の2学期までで決まり、当日点は2月まで伸ばせる。江北のように倍率が高い学校では、最後は当日点の差で合否が分かれやすくなります。
通学と、足立区の中学生にとっての江北
江北は3つの路線が使えるのが強みです。つくばエクスプレス(青井駅)、千代田線(綾瀬駅)、東武スカイツリーライン(五反野駅)の3本です。区内なら、TXの六町・北千住、千代田線の北綾瀬・北千住、東武の竹ノ塚・西新井・梅島などから、同じ路線のまま最寄り駅まで行けます。
足立区が公表している「中学校 学校情報データブック(令和8年度)」では、区立中学校30校のうち28校が、主な進学先の一覧に江北を挙げていました。区内のほとんどの中学校から進学者がいる、地元の中心的な進学校だといえます。
区内の中学校ごとの定期テストや内申の話は、足立区の中学生の定期テスト対策と高校受験ガイドにまとめています。江北を主な進学先に挙げている中学校の例として、青井中、東綾瀬中、第十四中の記事もあわせてどうぞ。
江北高校の特色と、大学合格実績
学校は自らを「地域を代表する進学校」と紹介し、国公立大学の現役合格を学校全体の目標にしています。
- 国公立大学・難関私立大学に対応したカリキュラムと「特別進学クラス」
- 全員がスタディサプリを使える。朝学習と週末課題で家庭学習を続ける
- 午後7時まで使える自習室(大学生チューターが在室)。200席の自習室と生徒ラウンジ
- 夏期講習、夏季特別セミナー、校内予備校などの講習
- 38の部活動。軟式野球・サッカー・陸上・バレーボール・演劇は都大会上位の常連と紹介されている
| 区分 | 主な大学(令和7年度卒業生・合格者数) |
|---|---|
| 国公立大学 | 筑波大2、千葉大1、埼玉大4、東京都立大5、東京海洋大2、横浜市立大1、茨城大5 |
| 上智・理科大・GMARCH | 上智大1、東京理科大4、明治大8、青山学院大3、立教大4、中央大4、法政大13 |
| 日東駒専など | 日本大42、東洋大80、駒澤大19、専修大17、獨協大33、千葉工業大44 |
※出典:東京都立江北高等学校「令和7年度卒業生」合格状況(公式、令和8年3月)。人数は合格者数(1人が複数合格した場合はそれぞれ数える延べ人数)で、進学者数ではありません。
自習室や講習が整っているので、入学後に「塾に行かなくても学校で勉強できる」環境があります。ただし、それを使いこなせるかは本人次第です。中学生のうちに自分で計画を立てて自習する習慣をつけておくと、入学後もそのまま伸びていけます。
江北合格へ:中1から入試直前までの計画
中1・中2:内申を「オール4以上」に近づける
江北を目指すなら、中1・中2のうちに5教科だけでなく実技4教科も大切にしてください。都立の換算内申では実技4教科が2倍で数えられます。美術や保健体育の提出物・実技テストを後回しにしないことが、中3の内申の土台になります。やり方は高校受験の内申点の上げ方で具体的に書いています。
- 定期テストの2週間前から、ワークを最低2周(1周目は解く、2周目は間違えた問題だけ)
- 提出物は締め切りの前日までに出す。提出物は評定を決める材料の1つ
- 英語は教科書本文の音読を毎日5分。ESAT-Jの準備にもなる
中3:9月から2月までの計画
| 時期 | やること |
|---|---|
| 9〜10月 | 中1・中2の数学(関数・図形)と英語の文法の穴をうめる。2学期の定期テストで内申を取り切る |
| 11月 | ESAT-Jを受ける。都立の共通問題の過去問を1年分、時間を計って解く |
| 12月 | 2学期の成績(内申)が出る。私立の併願校を決める(併願優遇の基準は個別相談で確認) |
| 1月 | 推薦を受ける人は面接などの練習(検査の内容は募集要項で確認)。一般の過去問を週2年分のペースで進める |
| 2月 | 新しい問題集は増やさない。過去問の間違い直しと、社会・理科の暗記の最終確認 |
※入試日程の正確な日付は都立高校入試2027の仕組みでご確認ください。
中3秋の1日の時間の使い方は中3秋の学習計画、私立の併願優遇は東京の私立の併願優遇にまとめています。
併願校の考え方
江北は倍率が高いので、私立の併願校を必ず1校は確保しておきましょう。東京の私立には、内申などの基準を満たすと合格の見込みが立ちやすい「併願優遇」があります。基準は学校ごとに違い、個別相談で確認します。聞くことは私立高校の個別相談会で何を聞くか、何校受けるかは併願校は何校受けるべきを参考にしてください。
都立どうしで比べる場合は、同じ足立区内の都立足立高校、少し上をねらうなら都立上野高校や都立城東高校の記事も読んでみてください。都立の一般入試は1校にしぼって出願するので、秋の模試の結果を見て早めに決めておきましょう。
1月末から2月にかけて、応募倍率の速報がニュースになります。江北は毎年1.6倍前後と、もともと倍率が高い学校です。速報を見て慌てて志望校を下げるより、それまでの模試の結果と過去問の点数で判断するほうが後悔が少なくなります。
推薦の倍率は約3倍です。推薦の準備に時間をかけすぎて、一般入試の過去問が1月に手つかず、という状態は避けましょう。推薦の練習は週1〜2回に決め、残りは一般の勉強にあてるのがおすすめです。
江北を目指す足立区の中学生へ
江北は「内申も当日点も、どちらも手を抜けない」学校です。どちらが足りないのかは、お子さまによって違います。内申が足りないなら定期テストの取り方、当日点が足りないなら共通問題の解き方と時間配分を直す必要があります。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1の指導です。模試や定期テストの答案を見て、どこで点を落としているかを分けて考え、入試までの計画を一緒に作ります。
よくある質問
Q. 江北の入試問題は、学校が作る問題ですか?
A. いいえ。令和9年度に国語・数学・英語を学校で作る「自校作成」は日比谷・西・墨田川など10校で、江北は入っていません。5教科とも都の共通問題です。だから、共通問題の過去問で高得点をねらう練習がそのまま役立ちます。
Q. スピーキングテスト(ESAT-J)は受けなくてもいいですか?
A. 受けなかった人は、英語の学力検査の点が近い人たちの結果から仮の点数がつけられます。自分の力で点を取るためにも、受けるのが基本です。くわしくは都立高校入試2027の仕組みで説明しています。
Q. 部活動と勉強は両立できますか?
A. 江北には38の部活動があり、都大会上位の常連と紹介されている部もあります。一方で、午後7時まで使える自習室や講習もあります。入学後に両立できるかどうかは、中学生のうちに「部活のあと30分でも机に向かう」習慣があるかで変わります。
まとめ
- 江北は足立区西綾瀬の進学指導推進校。青井・綾瀬・五反野の3駅が使える
- 令和8年度の一般入試は受検倍率1.60倍、推薦は応募倍率2.92倍。前年もほぼ同じ
- 偏差値の目安は54〜55(民間サイト)。内申の目安は公表資料なし
- 区立中30校のうち28校が主な進学先に挙げる地元の進学校
- 令和7年度卒業生は国公立大学に筑波大・千葉大・東京都立大などの合格者
- 中1・中2は実技4教科も含めて内申を上げ、中3は当日点を2月まで伸ばす


