最終更新:2026年11月 ※定期テストの出題や配点は、学校と先生によって違います。この記事は、中学の保健体育で点と評価を落としやすい場面の一般的な整理です。範囲や配点、評価の方法は、学校の配布資料と前回の答案、通知表で確認してください。
期末テストの保健体育で、「保健の筆記はどこまで覚えればよいのかわからない」「実技は得意なのに評定が伸びない」「運動が苦手で、内申が心配」という声は多く聞かれます。保健体育は、体を動かす体育分野と、教科書を読んで学ぶ保健分野が1つの教科になっていて、期末テストで問われるのは、主に保健分野と体育理論の筆記です。それなのに、通知表の評価は、実技や授業での取り組みも合わさって決まります。
この記事では、保健体育で点と評価を落とす原因を4つの型に分けます。そのうえで、文部科学省の学習指導要領で確認できる保健分野の4つの内容と授業時数、体育理論の学年ごとの学習内容を整理し、さらに、国が示している評価の3つの観点が、期末テストや授業、実技のどこで見られるのかをまとめます。既存の「保健体育の期末対策」の記事(保健体育の2学期期末テスト対策)が、保健の暗記の進め方を中心にしているのに対して、この記事は、評価の観点と内申との関係を軸に、筆記・実技・態度のつなぎ方を整理します。
3つの観点 保健体育の評価は、①知識・技能 ②思考・判断・表現 ③主体的に学習に取り組む態度、の3つの観点で見られます。期末テストの筆記は、主に①と②の一部を確かめる場面です。
保健の筆記は、「用語」「原因と対策」「資料の読み取り」の3つに分けて準備すると、点が安定します。体育理論は、教科書の言葉を、自分の言葉で説明できるようにしておくと、記述問題に対応できます。
実技や態度は、期末の直前だけでは変えにくい部分です。そのため、テスト前の1週間は筆記に集中し、実技と態度は、授業中の練習の記録や振り返りの書き方を整えることで、評価につなげます。
- 保健体育の期末テストは、どこで点と評価が決まるのか
- 学習指導要領が示す保健体育の構成と授業時数
- 評価の3観点と内申のつながり
- 点を落とす4つの型と、答案の分け方
- 保健の筆記の勉強法(4つの内容と、用語・原因と対策・資料)
- 体育理論の勉強法(学年ごとの学習内容)
- 実技と態度の評価を、テスト前にどう整えるか
- 学年別の重点と、1週間の練習の割り振り・点数帯別の次の一手
保健体育の期末テストは、どこで点と評価が決まるのか
保健体育の定期テストは、学校や先生によって、作りがかなり違います。よく見られる形として、保健分野を中心にした筆記テストが期末に行われ、体育分野の実技は、授業の中で実技テストや記録会として別の日に行われます。体育理論は、筆記テストに含まれることもあれば、授業中のレポートやワークシートで評価されることもあります。ここでは一般的な形として整理します。
| 場面 | 何が見られやすいか(一般的な形) | 主に関わる観点 |
|---|---|---|
| 期末の筆記テスト(保健) | 用語の理解、原因と予防の説明、資料やグラフの読み取り、短い記述 | 知識・技能/思考・判断・表現 |
| 期末の筆記テスト(体育理論) | 運動やスポーツの意義、多様な関わり方、文化としてのスポーツなどの説明 | 知識・技能/思考・判断・表現 |
| 実技テスト・授業内の実技 | 各種目の基本的な技能、ルールや技の名称、練習の工夫 | 知識・技能/思考・判断・表現 |
| 学習カード・レポート・振り返り | 課題の見つけ方、練習の工夫、気づいたことの伝え方、取り組みの粘り強さ | 思考・判断・表現/主体的に学習に取り組む態度 |
| 授業中の取り組み・協力・準備 | 安全への配慮、役割の果たし方、仲間への関わり方(まとまりの中で見取られる) | 主体的に学習に取り組む態度 |
この表のとおり、期末の筆記テストだけで見られるのは、保健体育の評価のうち、一部です。筆記の点が高くても、実技や振り返りが弱いと、評定が思うように上がらないことがあります。反対に、実技や取り組みが安定していれば、筆記が少し下がっても、評定が保たれることがあります。どの場面が、どの観点につながるのかを、まず把握しておきましょう。
学習指導要領が示す保健体育の構成と授業時数
中学校の保健体育は、文部科学省の学習指導要領で、体育分野と保健分野の2つに分かれています。体育分野の内容は、A体つくり運動、B器械運動、C陸上競技、D水泳、E球技、F武道、Gダンス、H体育理論の8つです。保健分野の内容は、(1)健康な生活と疾病の予防、(2)心身の機能の発達と心の健康、(3)傷害の防止、(4)健康と環境の4つです。

| 項目 | 学習指導要領の記述(要約) | 期末テストとの関わり |
|---|---|---|
| 保健分野の授業時数 | 3学年間で48単位時間程度を配当する。3学年間を通じて適切に配当し、各学年で効果的な学習が行われるよう考慮する | 保健の筆記の範囲は、学年ごとに、扱う内容が違う。範囲表で確認する |
| 体つくり運動の授業時数 | 各学年で7単位時間以上を配当する | 授業内の取り組みや記録として評価されることが多い |
| 体育理論の授業時数 | 各学年で3単位時間以上を配当する | 筆記テストやレポートに出ることがある。回数が少ないので、1回ごとの内容を落とさない |
| 第3学年の領域の選択 | 体つくり運動と体育理論は全員が履修する。器械運動・陸上競技・水泳・ダンスはいずれかから1つ以上、球技と武道はいずれか1つ以上を選択して履修できるようにする | 学校や選んだ種目で、実技の内容が変わる |
| 保健の4つの内容 | 健康な生活と疾病の予防/心身の機能の発達と心の健康/傷害の防止/健康と環境 | 学年ごとに、どの内容を学ぶかは学校の年間計画による |
この表の数字は、学習指導要領の「内容の取扱い」に書かれているものです。保健分野の授業は3学年間で48単位時間程度なので、1回の授業で扱う内容が多く、用語もまとまって出てきます。「1回の授業を軽く見て、あとでまとめて覚える」やり方は、保健の筆記では点につながりにくくなります。毎回の授業のあとに、その回の用語と理由を、短く書いておくことが、期末の準備になります。
評価の3観点と内申のつながり
保健体育は、国語や数学などの学力教科と同じように、通知表に評定がつき、高校入試の調査書(内申)にも載る教科です。ところが、学力教科と違って、期末テストの点だけで評価が決まらない教科でもあります。実技や作品、授業中の取り組み、提出物など、テスト以外の場面の評価も合わさって、1つの評定になります。そのため、「テストの点は取れたのに評定が上がらない」「テストが平均点より下だったのに評定は高い」ということが起こります。
この仕組みを理解するための手がかりが、文部科学省が示している「観点別学習状況の評価」です。国は、平成31年3月29日付けの通知(30文科初第1845号)で、各教科の評価の観点を「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つに整理して示しました。この通知は、学習指導要領が目標と内容を「知識及び技能」「思考力,判断力,表現力等」「学びに向かう力,人間性等」という資質・能力の三つの柱で整理したことに合わせたものです。
| 評価の観点 | 国が示す趣旨の要約(別紙4) | 筆記テストで見られやすい形 | 授業・提出物・実技で見られやすい形 |
|---|---|---|---|
| 知識・技能 | 運動の合理的な実践に関する事柄や、生涯にわたって運動を豊かに実践するための理論を理解している。運動の特性に応じた基本的な技能を身に付けている。個人生活における健康・安全について科学的に理解し、基本的な技能を身に付けている | 保健の用語、原因と予防、体育理論の用語、ルールや技の名称 | 実技の基本的な動き、応急手当などの基本的な技能 |
| 思考・判断・表現 | 自己や仲間の課題を発見し、合理的な解決に向けて、課題に応じた運動の取り組み方や目的に応じた運動の組み合わせ方を工夫し、他者に伝えている。健康に関する課題を発見し、科学的に思考・判断し、他者に伝えている | 資料の読み取り、原因と対策を理由つきで書く記述 | 練習の工夫、課題の見つけ方、学習カードやレポートの書き方、仲間への伝え方 |
| 主体的に学習に取り組む態度 | 運動の楽しさや喜びを味わえるよう、運動の合理的な実践に自主的に取り組もうとしている。健康を大切にし、自他の健康の保持増進や回復についての学習に自主的に取り組もうとしている | (筆記では見られにくい) | 振り返りの記述、課題を直そうとする取り組み、安全への配慮、役割の果たし方 |
表の「国が示す趣旨の要約」は、通知の別紙4に書かれた各教科の観点の趣旨を、わかりやすく短くまとめたものです。正確な文言は、この記事の最後の出典から確認できます。右の2列は、当サイトが一般的な傾向として整理したもので、学校ごとに違います。
もう1つ、通知で確認しておきたいのは、観点別学習状況の評価は、毎回の授業ではなく、原則として単元や題材など内容や時間のまとまりごとに、それぞれの実現状況を把握できる段階で行う、と示されている点です。つまり、1回の授業の様子が、そのまま評価になるのではありません。まとまりの終わりに、作品、実技、レポート、ワーク、テストなどから、観点ごとの状況を判断するのが基本です。
学習指導要領の体育分野の目標にも、運動における競争や協働の経験を通して、公正に取り組む、互いに協力する、自己の役割を果たす、一人一人の違いを認めようとするなどの意欲を育てる、と書かれています。つまり、運動が得意かどうかだけでなく、仲間と関わりながら課題を直していく姿勢も、保健体育の学習の内容に含まれています。運動が苦手な生徒にとっても、評価を伸ばせる部分があります。

観点別の評価から評定、内申へ
中学校の通知表や指導要録では、3つの観点それぞれにA・B・Cなどの評価がつき、それらを総括して、5段階の評定(5・4・3・2・1)が出されます。この評定が、各学期や学年末の通知表に載り、調査書(内申書)に記載されます。観点別の評価を評定にどうまとめるかは、学校によって違います。「観点別の評価がAばかりなら評定は5」というような、全国共通の換算表があるわけではありません。
また、通知は、学習評価は、学習や指導の改善を目的として行われるもので、入学者選抜に用いることを一義的な目的として行われるものではない、と示しています。そして、調査書の利用は、各高校やその設置者が、学力検査の成績との比重などを検討して決めるとされています。つまり、保健体育の評定が入試でどれだけ重く扱われるかは、都道府県や学校によって違います。実技教科の評定を、学力教科より重く換算する地域もあります。お住まいの地域のルールは、募集要項で確認してください。
保健体育の評定が上がらない理由を、整理したいとき
期末テストの答案と通知表の観点別の評価を見ながら、筆記・実技・振り返りのどこを直すと評価につながるかを、一緒に整理します。保護者の方だけのご相談もできます。
点を落とす4つの型と、答案の分け方
返却された答案と、授業中に書いた学習カードの間違いを、4つの型に分けてみてください。「保健体育は暗記だから」とひとまとめにせず、間違えた問題を見直しながら、どの型かを決めます。

| 型 | 間違え方の例 | 直し方の方向 |
|---|---|---|
| ① 用語・知識 | 似た用語を取り違える(発育と発達、傷害と障害など)/一部だけ覚えて項目が抜ける | 対になる用語を並べた表をつくり、意味を短く書き添える |
| ② 原因と対策 | 原因だけ、対策だけを書いて、つながりが書けていない | 「原因→影響→予防」の順に、1文でつなぐ練習をする |
| ③ 資料・図表 | グラフの軸や単位を見落とす/表の数字から言えることを書き間違える | 軸と単位に印をつけ、「増えている・減っている」を言葉にする |
| ④ 実技・振り返り | 課題が「頑張る」だけになる/できなかった理由が書けない | 「できたこと・できなかったこと・次にやること」の3行で書く |
保健の筆記の勉強法(4つの内容と、用語・原因と対策・資料)
保健の筆記は、範囲が決まっていて、教科書とワークの内容から出る割合が高い教科です。勉強の順番は、「用語」「原因と対策のつながり」「資料の読み取り」の3段階に分けると、無理なく進められます。
第1段階:用語を、意味つきで覚える
- 教科書の太字の用語を、1ページずつノートに書き出す。
- 用語の右に、意味を10字から20字ほどで書き添える。
- 似た用語(対になるもの)を、表に並べる。
- 用語を隠して、意味から用語を答えられるか確かめる。
| 取り違えやすい用語 | 区別のしかた |
|---|---|
| 発育・発達 | 身長や体重など、体が大きくなることが発育。心臓や肺などの働きが高まり、機能が成熟することが発達(教科書の定義で確認) |
| 傷害・障害 | 傷害は、事故や災害などで体が傷つくこと。保健の「傷害の防止」の単元で使う。漢字を書き分ける |
| 感染症・生活習慣病 | 感染症は病原体が主な要因。生活習慣病は、生活習慣の乱れが主な要因(学習指導要領の記述) |
| 心身の機能の発達と心の健康 | 身体の発育・発達、思春期の変化、精神機能の発達、ストレスへの対処を含む単元の名前 |
| 応急手当・心肺蘇生法 | 応急手当は傷害の悪化を防ぐ手当の総称。心肺蘇生法はその1つで、学習指導要領にも例として出てくる |
第2段階:4つの内容ごとに、原因と対策のつながりを書く
保健の記述問題は、「なぜそうなるのか」と「どうすれば防げるのか」をセットで問うものが多くあります。学習指導要領の保健分野の記述を見ると、各内容の最後に、「課題を発見し、その解決に向けて思考し判断するとともに、それらを表現すること」が示されています。つまり、用語を知っているだけでなく、理由と対策を自分の言葉で表現する力が、学習の目標に含まれています。
| 保健の内容 | 学習指導要領の記述の要点(要約) | 筆記で問われやすい形 |
|---|---|---|
| (1)健康な生活と疾病の予防 | 健康は、主体と環境の相互作用の下に成り立つ。運動、食事、休養及び睡眠の調和のとれた生活が必要。生活習慣病は生活習慣の乱れが主な要因で、多くは予防できる。喫煙、飲酒、薬物乱用は心身に様々な影響を与える。感染症は病原体が主な要因で、発生源をなくす、感染経路を遮断する、主体の抵抗力を高めることで多くは予防できる。医薬品は正しく使用する | 感染症の予防の3つの方法、生活習慣病の要因と予防、喫煙・飲酒・薬物乱用の影響、医薬品の使い方 |
| (2)心身の機能の発達と心の健康 | 身体には多くの器官が発育し、様々な機能が発達する時期があり、時期や程度には個人差がある。思春期には内分泌の働きで生殖に関わる機能が成熟する。精神機能は生活経験などの影響を受けて発達する。欲求やストレスは心身に影響を与えることがあり、適切な対処が必要 | 発育・発達の個人差、思春期の変化、ストレスへの対処 |
| (3)傷害の防止 | 交通事故や自然災害などによる傷害は、人的要因や環境要因が関わって発生する。多くは安全な行動や環境の改善で防止できる。自然災害は二次災害でも傷害が生じ、備えや安全な避難で多くは防止できる。応急手当で傷害の悪化を防止できる。心肺蘇生法などを行う | 傷害の要因(人と環境)、防止の方法、二次災害、応急手当の手順 |
| (4)健康と環境 | 身体には環境に対してある程度まで適応能力があり、それを超えた環境は健康に影響を及ぼすことがある。快適で能率のよい生活を送るための環境条件がある(以下、教科書で確認) | 体温の調節、温度・湿度・明るさ、空気や飲料水など環境の条件 |
この表の(1)から(3)は、学習指導要領の本文を要約したものです。(4)は、本文の冒頭部分のみを確認して要約しています。具体的な数値(たとえば、快適とされる温度や湿度の範囲)は、教科書によって取り上げ方が違うので、自分の教科書とワークの記述に合わせて覚えてください。
第3段階:資料・グラフの読み取り
保健の筆記には、グラフや表を使った問題が出ることがあります。たとえば、年齢ごとの体の発育のグラフ、事故の種類や場所の統計、環境に関する表などです。資料の読み取りは、次の3つの手順で練習します。
- 題名、軸の名前、単位に印をつける。
- 「何が、どう変わっているか」を、「増えている」「減っている」「差がある」の言葉で書く。
- その変化の理由や、そこから言えることを、教科書の知識とつなげて1文で書く。
たとえば、「発育のグラフで、ある時期から急に伸びている」と読み取ったら、教科書の「発育・発達の時期やその程度には、個人差がある」という内容とつなげて、「発育が急に進む時期は、人によって違う」と書きます。資料を読む力は、国語や理科、社会の資料問題にも役立ちます。
体育理論の勉強法(学年ごとの学習内容)
体育理論は、授業の回数が少ない(各学年で3単位時間以上)一方で、筆記テストやレポートで問われることがあるため、1回ごとの内容を落とさないことが大切です。学習指導要領では、学年ごとに、次のような内容が示されています。
| 学年 | 学習指導要領の内容(要約) | 覚え方のポイント |
|---|---|---|
| 第1学年・第2学年(1) | 運動やスポーツが多様であること。必要性や楽しさから生みだされ発展してきたこと。行う、見る、支える、知るなど多様な関わり方があること。生涯にわたって楽しむために、自分に適した多様な楽しみ方を見付けたり工夫したりすることが大切なこと | 「関わり方は4つ」(行う・見る・支える・知る)を、例と一緒に覚える |
| 第1学年・第2学年(2) | 運動やスポーツの意義や効果と、学び方や安全な行い方(本文は、教科書の内容と合わせて確認する) | 効果と安全な行い方を、セットで説明できるようにする |
| 第3学年 | 文化としてのスポーツの意義。スポーツは文化的な生活を営みよりよく生きていくために重要であること。オリンピックやパラリンピックなどの国際大会は国際親善や世界平和に大きな役割を果たしていること。民族や国、人種や性、障害の違いなどを超えて人々を結び付けていること | 国際大会の役割と、スポーツが人を結び付ける点を、自分の言葉で書けるようにする |
体育理論の記述問題は、教科書の文をそのまま写すのではなく、自分の経験や身近な例を1つ入れて書くと、「思考・判断・表現」の観点の評価につながることがあります。たとえば、「運動やスポーツの多様な関わり方」を問われたら、「自分は部活動で『行う』立場だが、試合を観戦して『見る』、大会の運営を手伝って『支える』こともできる」のように、4つの関わり方を、自分の例で説明します。
実技と態度の評価を、テスト前にどう整えるか
実技や態度は、期末の直前になって急に変えることが難しい部分です。ただし、評価の観点がわかれば、授業の中でできることは、いくつかあります。ここでは、運動が得意でない生徒でも取り組める、評価につながる行動を整理します。
| 場面 | 評価につながる行動の例 | 避けたいこと |
|---|---|---|
| 実技の練習 | できないところを1つ決めて、練習のやり方を変えてみる。うまくいった点とそうでない点を、学習カードに書く | できないからと、練習に加わらない |
| 学習カード・レポート | 「できたこと・できなかったこと・次にやること」の3行で書く。仲間に伝えたアドバイスや、もらったアドバイスも書く | 毎回「頑張りました」だけで終わらせる |
| 仲間との関わり | 役割(記録係、補助など)を引き受ける。仲間のよい動きを見つけて伝える | 自分の練習だけで終わらせる |
| 安全・準備 | 準備運動や整理運動を、意味を考えながら行う。用具の準備や片付けに加わる | 指示を待つだけにする |
| 体調が悪い・見学のとき | 見学でも、観察して気づいたことをカードに書く。事前に先生に伝えて、代わりの課題を確認する | 何もせずに時間が過ぎるのを待つ |
通知が示しているとおり、「主体的に学習に取り組む態度」は、挙手の回数や、一時的にやる気を見せた場面だけで決まるものではありません。うまくいかなかったことを振り返り、やり方を変えて取り組み直す粘り強さを含めて見られます。学習カードの3行は、その過程を先生に伝える手段になります。運動が苦手な場合も、できなかった理由を具体的に書き、次の練習で試したことを書くことで、取り組みが伝わります。
学年別の重点と、1週間の練習の割り振り・点数帯別の次の一手
| 学年 | 期末テストでの重点(一般的な傾向) | 注意点 |
|---|---|---|
| 中1 | 保健の基礎用語(心身の発達や健康の捉え方)と、体つくり運動・体育理論の基本。ノートの取り方を整える時期 | 1回ごとの授業内容が多いので、授業のあとに用語を書き出す習慣をつける |
| 中2 | 保健の各内容(心の健康、傷害の防止など)の原因と対策。体育理論の「意義や効果と学び方」 | 似た用語の混同が増える。表にまとめて区別する |
| 中3 | 保健の総まとめ(疾病の予防など)と、体育理論の「文化としてのスポーツ」。記述問題が増えやすい | 入試前の学年末に向けて、内容を理由つきで説明できるようにする |
この表は、一般的な傾向をまとめたもので、保健のどの内容を何年生で学ぶかは、学校の年間計画によって違います。配布された範囲表で確認してください。
保健体育は、期末の直前の1週間に、まとめて勉強しても、ある程度の点を取れる教科です。ただ、ほかの教科との時間の取り合いになるので、日割りの中に、短い時間でも入れておくことが大切です。期末テスト1週間前の5教科日割りでは、5教科の日割りを確認できます。副教科全体の考え方は、期末テストの副教科対策でまとめています。
| 日 | 中心の練習(例) | 時間の目安(例) |
|---|---|---|
| 1日目 | 範囲表の確認。ノートと教科書から太字の用語を書き出し、①用語の表をつくる | 30分 |
| 2日目 | 保健の内容(1)(2):原因と対策を、1文でつなぐ練習 | 30分 |
| 3日目 | 保健の内容(3)(4):傷害の要因(人と環境)、応急手当の手順、環境の条件 | 30分 |
| 4日目 | 体育理論:学年ごとの内容を、自分の例を入れて説明する練習 | 30分 |
| 5日目 | ワークの間違えた問題を、型(①〜④)の番号をつけて解き直す | 30分 |
| 6日目 | 資料・グラフの問題を2〜3問解く。用語を隠して全体を確認 | 30分 |
| 7日目 | 範囲全体を、時間を計って1回分解く。間違えた用語だけを最終確認 | 30分 |
この表は、練習の割り振りの例です。時間や順番は、部活や塾の予定に合わせて調整してください。ワークの回し方は、期末テストのワーク・提出物の仕上げ方で説明しています。
テスト当日の解く順番と見直し
保健体育のテストは、用語を答える短い問題から解くと、落ち着いて点を取りやすくなります。記述問題は、時間を残して取り組みます。見直しは、①漢字の書き間違い(傷害・障害など)、②記述が問われたことに答えているか、③資料問題の単位や軸の読み違い、の順に確認します。見直しの詳しい方法は、期末テストのケアレスミスを減らす見直し術にまとめています。
現在の点数帯によって、優先して取り組むことが変わります。次の表は、一般的な目安です。実際の優先順位は、答案と通知表の観点別の評価(A・B・Cなど)を見て決めてください。
| 現在の点数帯(目安) | 優先すること | 避けたいこと |
|---|---|---|
| 〜40点台 | ①用語。太字の用語と意味を表にし、似た用語を区別する | 記述問題の完成度を高めることから始めること |
| 50〜60点台 | ②原因と対策のつながり。4つの内容ごとに、理由と対策を1文で書く練習 | ワークの答えを写すだけで終わらせること |
| 70点台 | ③資料の読み取りと、④振り返りの書き方。体育理論の自分の例づくり | 用語の暗記だけを繰り返すこと |
| 80点台〜 | 記述の精度と、見直し。ミスが出る型の最終確認、学習カードの質 | 範囲にない内容まで広げること |
この点数帯は、あくまで勉強の方向づけのための一般的な目安で、学校の評価や内申の基準を示すものではありません。評定の出し方(観点別の評価をどう評定にまとめるか)や、高校入試で内申をどう使うかは、学校や都道府県で違います。通知表の見方や、お住まいの地域の入試の記事で確認してください。
保護者の方ができること
- 答案が返ってきたら、点数だけでなく、通知表の3つの観点の評価(A・B・C)を、一緒に見る。
- 保健の用語は、教科書の太字を指さして、「これはどういう意味?」と聞く役を引き受ける(保健体育が得意でなくても、教科書を見ながらできる)。
- 学習カードの「次にやること」の欄を、一緒に確認する。書けていれば、取り組みの様子が伝わる。
- 運動が苦手な場合は、できなかったことを責めずに、「次はどう変えてみる?」と聞く。
- 全体のサポートの考え方は、期末テストのサポートのしかたも参考にする。
よくある質問
まとめ
- 保健体育の評価は、知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度の3観点で見られる。期末の筆記は、主に前の2つに関わる。
- 学習指導要領では、保健分野は4つの内容で、3学年間で48単位時間程度。体育理論は各学年3単位時間以上、体つくり運動は各学年7単位時間以上と示されている。
- 保健の筆記は、用語、原因と対策のつながり、資料の読み取りの3段階で準備する。
- 体育理論は、学年ごとの内容を、自分の例を入れて説明できるようにする。
- 実技と態度は、学習カードの3行(できたこと・できなかったこと・次にやること)で、取り組みの過程を伝える。
- 内申への反映のしかたは、学校と都道府県で違う。募集要項と学校の評価規準で確認する。
保健体育の勉強の進め方を、自分に合わせて整えたい方へ
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出典(公式資料)
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」本文(保健体育・技術・家庭・音楽・美術の目標と内容)
- 文部科学省「小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)」(30文科初第1845号)
- 同通知 別紙4「各教科等・各学年等の評価の観点等及びその趣旨(小学校・中学校)」
※保健分野の内容、授業時数、体育理論の内容は、文部科学省の学習指導要領の記述に基づく整理です。評価の観点は、文部科学省の通知(平成31年3月29日、30文科初第1845号)と別紙4に基づく整理です。教科書の会社や学校によって、扱い方や範囲は違います。例は、この記事のために作成したものです。


