高校受験にかかる費用総額|受験料・入学金・納入期限と併願数別の目安【2027年度】

保護者向けコラム

プロ家庭教師が作成・監修 エスペランサアカデミー

高校受験には、いくらかかるのか。
「公立だけなら安い」「私立を併願するとお金がかさむ」とは聞くけれど、実際の総額が見えず、不安になる保護者の方は多いです。

この記事では、受験料・入学金・延納金・初年度の納付金を時系列に並べ、併願する学校の数ごとの目安を試算しました。
公立の金額と就学支援金は公式の公表で確認し、私立の金額は千葉県の学校の例を使っています。

結論:高校受験の費用は「受験のときのお金」と「入学が決まるときのお金」に分けると、総額が見えます

公立だけを受けるなら、受検料と入学料は合わせて7,850円です。
私立を併願すると、1校ごとに受験料が約2万円かかります。
合格したあとは、入学金と、公立の結果が出るまで待つための延納金が動きます。
慌てないための第一歩は、出願の前に「受験料・延納金・入学金・初年度の合計」を学校ごとに表にすることです。

高校受験の費用は5つの箱に分けて考える

「高校受験の費用」と聞くと、1つの金額のように感じます。
でも実際は、払う時期も、戻るかどうかも違う、5つのお金に分かれています。

時期お金の名前ポイント
出願・受験受験料(公立は受検料)学校ごとに払う。受験した回数分かかり、戻らないのが一般的
合格発表の前後延納金・1次金など公立の結果が出るまで私立の入学を待つときに先に払う。戻るかは学校の規定による
入学手続き入学金入学する権利のための費用。返還されない扱いが一般的
入学前後授業料・施設費・制服・教材など初年度の納付金として学校が案内する。就学支援金の対象になるのは授業料
入学後通学費・部活動費・修学旅行の積立など学校や家庭により差が大きい。学校説明会で確認できる

この表のうち、受験する年の冬に動くのは上の3行です。
特に私立の併願をするご家庭は、2行目の延納金が「一時的に出ていくお金」になるため、家計の予定に入れておくと安心です。

公立高校の受験でかかるお金:受検料と入学料

公立高校(全日制)の費用は、東京都・神奈川県・千葉県の公表では、次のとおりです。

項目金額(全日制)公表している県
受検料(入学検定料・入学考査料)2,200円東京都・神奈川県・千葉県
入学料5,650円東京都・神奈川県・千葉県
合計7,850円—

神奈川県の公表では、定時制は受検料950円、入学料2,100円です。
金額は教育委員会の改定で変わることがあります。
出願の前に、お住まいの都道府県の最新の案内を確認してください。

公立は「受けるだけ」ならとても少額

公立の受検料は2,200円です。
私立の受験料(約2万円)の約10分の1です。
費用の差が大きいのは、公立を受けた人が私立も併願するときです。

私立高校の受験料:1校あたり2万円前後が目安

私立高校は、学校ごとに受験料が決まっています。
千葉県の私立高校の募集要項では、次のような例があります。

学校の例(千葉県)受験料備考
千葉英和高校22,000円2日間受験する場合は44,000円
敬愛学園高校20,000円1回の出願あたり

これは2校の例ですが、千葉県の私立高校の前期入試では、20,000円〜22,000円の学校が多く見られます。
ほかの都県の学校は、それぞれの募集要項で金額を確認してください。
金額は学校によって違うので、受ける学校の募集要項で必ず確認してください。

受験料は「戻らない」と考えておく

受験料は、受験の事務にかかる費用として、合格しても不合格でも戻らないのが一般的です。
千葉県の学校の要項には「返金不可」と書かれている例があります。
併願校を増やすときは、1校増えるたびに約2万円かかると考えて、数を決めます。

Web出願のときの手数料

多くの私立高校は、12月中旬からWeb出願を受け付けます。
クレジットカードやコンビニ払いなどの支払い方法で、システムの手数料が別にかかる場合があります。
金額は出願サイトの案内に出るので、支払いの前に画面で確認しましょう。

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入学金と延納金:払う時期と、戻るかどうか

私立高校の費用のなかで、保護者の方からいちばん多く質問をいただくのが、この2つです。
名前は似ていますが、意味が違います。

お金何のためのお金か戻るか
入学金入学する権利を得るための費用返還されない扱いが一般的
延納金・1次金など公立の結果が出るまで、入学手続きを待ってもらうために先に払う戻るかどうかは学校の規定。要項で確認
授業料・施設費など入学後の教育のための費用辞退した場合の返還は学校の規定による

延納とは、私立の合格発表のあとも、公立の合格発表まで入学の最終手続きを待ってもらう仕組みです。
公立が第一志望のご家庭では、併願の私立で延納を使うことが多くなります。
延納金は、学校によって「入学しなかったら返る」ところと「返らない」ところがあります。
千葉県の例では、延納金が40,000円という学校がありました。

出願の前に必ず聞く質問

「延納金や1次金は、入学を辞退したときに戻りますか?」
この質問の答えは、募集要項か入試の相談窓口で確認できます。
戻らない金額は、その年の受験にかかった費用として計算に入れます。

併願の数で変わる費用の試算

ここまでの数字を使って、併願の組み合わせごとに、受験のときに動くお金を試算します。
前提は、私立の受験料を1校2万円、延納金を1校4万円、公立の受検料を2,200円とした場合です。

パターン受験料などの合計延納金(先に払う分)動くお金の最大
公立のみ(1校)2,200円—2,200円
公立+私立1校(延納を使う)22,200円40,000円62,200円
公立+私立2校(延納を使う)42,200円80,000円122,200円
公立+私立3校(延納を使う)62,200円120,000円182,200円

「動くお金の最大」は、延納金が戻らない場合の合計です。
延納金が戻る学校なら、実際の負担は「受験料などの合計」の列に近くなります。
この表は試算です。
実際の金額は、受ける学校の募集要項で置き換えて計算してください。

併願の数は「受験料の合計」だけで決めない

2校より3校の方が安心に見えても、1校増えるごとに受験料が約2万円増え、試験日の疲れも増えます。
内申から見て合格の可能性がある学校を、公立の結果が出る前に確保できているか、で数を決めましょう。
内申からの併願の組み立ては、単願・推薦・併願の違いの記事も参考にしてください。

私立に進んだときの初年度の納付金

私立高校に入学すると、入学金に加えて、授業料・施設費などが初年度の納付金として案内されます。
千葉県の私立高校34校を並べた当サイトの調べでは、初年度の納付金の合計は、およそ69万円から105万円の幅でした。
入学金だけを見ると、10万円から35万円までと、学校によって大きく違います。

項目千葉県の私立34校の幅
入学金10万円〜35万円
初年度の納付金の合計約69万円〜105万円

偏差値が高い学校ほど高い、という関係ではありませんでした。
偏差値が約63の学校が69万円台で、約54の学校が97万円台という例もあります。
詳しい学校別の一覧は、千葉県の私立高校の学費・入学金を比べた記事にまとめています。

県の公表額に入らないお金に注意

学校が案内する納付金のほかに、後援会費・制服・教材・端末などがかかる場合があります。
説明会では「初年度に実際にかかった額」を聞いてみてください。

高校等就学支援金で、費用はどう変わるか

授業料の負担を軽くする制度として、高校等就学支援金があります。
文部科学省の案内では、令和8年度(2026年度)から新しい制度になり、所得制限がなくなりました。

学校の種類支給額(年額の上限)所得制限
公立高校118,800円なし
私立高校457,200円なし

支援金は、学校が代理で受け取り、授業料に充てる仕組みです。
入学金・制服・教材・通学費などは、別にかかる費用として考えておく必要があります。

2027年度に入学する場合の確認

上の金額は、文部科学省が公表している令和8年度からの制度です。
令和9年度(2027年度)の入学者に適用される金額や手続きは、入学する学校と、お住まいの都道府県の案内で確認してください。
私立高校は、学校の授業料が支給上限より高い場合、差額は自己負担になります。

支援金は入学後に手続きをして適用されます。
受験の時期に必要な費用の計算には入らないので、受験のお金と入学後のお金を別の表で管理すると分かりやすいです。

受験の年に、家計の予定へ入れておきたい時期

費用は「いつ払うか」が分かると、準備が楽になります。
千葉県の私立高校の例をもとにした、12月から3月までのお金の流れです。

時期できごとお金
12月中旬私立のWeb出願が始まる学校が多い受験料(20,000〜22,000円の例)
1月中旬〜下旬私立の前期入試・合格発表単願は入学手続き、併願は延納の手続き
2月中旬千葉県の公立高校の学力検査(2月16日・17日)受検料2,200円(出願時)
3月上旬公立の合格発表(3月2日)。私立の延納期限は3月3日前後が多い公立に進むなら、私立の手続きを終了する
3月下旬〜入学前の準備入学料5,650円(公立)、制服・教材など

日付は千葉県の令和9年度入試の例です。
他の都県は日程が違うので、お住まいの県の入試日程を確認してください。
日程の全体像は、千葉県の私立高校入試2027のまとめでご覧いただけます。

費用で慌てないための5つのコツ

  • 学校ごとの表を作る:受験料・延納金・入学金・初年度合計・期限の5列を、出願前に埋めます。
  • 延納金が戻るかを聞く:要項に書かれていない場合は、学校に電話で確認します。
  • 併願の数を決める:内申の目安から、実際に受ける学校を2〜3校に絞ります。
  • 入学しない私立の手続きの期限をカレンダーに入れる:公立の合格発表の後に、辞退の連絡と手続きの期限があります。
  • 入学後のお金を別の表にする:授業料は就学支援金、そのほかの費用は家計から、と分けます。

よくある失敗3つ

失敗1:延納金が戻らない学校だと知らずに複数校で払った

併願優遇や延納の制度は学校ごとに違います。
「延納金は戻る」と思い込み、戻らない学校の分も含めて払ってしまうと、想定より多くのお金が出ていきます。

失敗2:受験料だけを見て、入学金を忘れていた

受験料は2万円前後でも、入学金は10万円〜35万円です。
私立を第一志望にするご家庭は、入学手続きの期限までに入学金を準備しておく必要があります。

失敗3:就学支援金で「全部が無料」になると思っていた

支援金の対象は授業料です。
入学金・施設費・制服・教材・端末・通学費などは別にかかる場合があります。
学校の説明会で「初年度に実際に払う合計額」を聞いて、家計の計画に入れましょう。

出願前に埋めておきたい「費用チェック表」

学校ごとに、次の項目を表にして埋めておくと、出願の時点で総額が見えます。
募集要項に書いていない項目は、学校の入試窓口に問い合わせて、日付と回答を書き残しておきましょう。

確認する項目どこで調べるかメモの例
受験料募集要項・出願サイト1回あたりか、日数ごとか
延納の有無と期限募集要項(併願・延納の欄)期限の日付と時刻
延納金・1次金募集要項辞退したときに戻るか
入学金募集要項・合格後の案内納入の期限
初年度の納付金の合計学校案内・説明会授業料・施設費・諸費用の内訳
通学にかかる費用学校案内・路線検索定期券代の目安
受験当日の交通費自宅から会場までの路線遠方は前泊が必要か

遠方の学校を受ける場合は、受験当日の交通費や前泊の費用も考えます。
試験の朝に余裕を持って会場に着くために、前泊を選ぶご家庭もあります。
金額は路線や宿泊先で大きく変わるので、この記事では目安を載せていません。

学校選びとお金の相談は、早めに

費用の不安は、志望校や併願校の数が決まらないことから大きくなります。
内申点から受けられる学校の範囲が見えれば、必要な費用も見えてきます。

エスペランサアカデミーでは、お子さまの学年・内申・志望校をうかがい、併願校の組み方を一緒に整理する無料の学習相談を行っています。
各校の募集要項は学校ごとに確認が必要ですが、「何を先に決めるか」の順番は、一緒に決められます。
私立高校の個別相談については、私立高校の個別相談のページもご覧ください。

よくある質問

Q:公立だけを受けるなら、いくらかかりますか?

A:東京都・神奈川県・千葉県の公表では、全日制の受検料は2,200円、入学料は5,650円で、合計7,850円です。
制服や教材などは別にかかります。

Q:私立の併願は、何校くらいが多いですか?

A:ご家庭の方針と内申によって違います。
受験料は1校ごとに約2万円かかるため、費用だけでなく、試験日の負担や入学手続きの期限も含めて決めます。
内申からの組み立ては、併願校の難易度の選び方の記事が参考になります。

Q:延納金は、公立に進んだら戻りますか?

A:学校によって違います。
戻る学校もあれば、戻らない学校もあります。
出願の前に、募集要項で確認し、書かれていなければ学校に問い合わせてください。

Q:入学金は、辞退したら戻りますか?

A:入学金は、入学する権利のための費用として、返還されない扱いが一般的です。
授業料などは、辞退した場合の扱いが学校の規定で決まっています。

Q:就学支援金を使えば、私立も授業料は無料ですか?

A:令和8年度の制度では、私立高校の支給上限は年額457,200円で、所得制限はありません。
学校の授業料が上限を超える場合の差額や、授業料以外の費用は自己負担です。
2027年度の入学の扱いは、学校と都道府県の案内で確認してください。

Q:塾や家庭教師の費用は、受験の費用に入りますか?

A:この記事の「受験の費用」には入れていません。
学習面の費用は、ご家庭の方針で大きく変わります。
費用の考え方は、塾・家庭教師の費用と控除の記事と高校無償化と塾・家庭教師の費用の記事で整理しています。

まとめ

  • 公立(全日制)の受検料は2,200円、入学料は5,650円で、合計7,850円です。
  • 私立は1校あたり約2万円の受験料がかかり、戻らないのが一般的です。
  • 入学金は返還されない扱いが一般的で、延納金は学校の規定で戻る・戻らないが分かれます。
  • 併願の数を決める前に、学校ごとの表(受験料・延納金・入学金・初年度合計・期限)を作ります。
  • 就学支援金は授業料に充てる制度で、令和8年度から所得制限がありません。
    2027年度の扱いは学校と都道府県の案内で確認します。

金額・日時・制度は変更されることがあります。
出願の前に、必ず各校の最新の募集要項と、都道府県の公表をご確認ください。

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