東京学芸大学附属高校の理科|4分野から広く出る出題傾向と、9月からの得点戦略

東京学芸大学附属高校の理科 4分野で差がつく 9月からの出題傾向と得点戦略学校別 合格対策

最終更新:2026年9月/出題傾向は年度で変化します。最新の情報は過去問と学校公式サイトで必ずご確認ください。

結論:附高の理科は「難問対策」ではなく「4分野の穴つぶし」で決まります

東京学芸大学附属高校(附高)の理科は、物理・化学・生物・地学の4分野から広く出題され、大問数が多いのが最大の特徴です。1問あたりにかけられる時間が短く、難問を1つ解く力よりも、教科書範囲の知識を条件を変えられても即座に取り出せる状態かどうかが得点を分けます。

したがって9月からやるべきことは、新しい問題集を増やすことではありません。(1)4分野の穴を潰す (2)グラフ・計算・作図を落とさない (3)50分の解く順番を固定する——この3点に絞り切ることです。

この記事でわかること
  • 附高の理科の試験形式と、出題される分野のバランス
  • 理科で点を落とす3つのパターンと、その直し方
  • 物理・化学・生物・地学、9月からどの順で手をつけるか
  • 50分の時間配分と、入試までの月別ロードマップ

附高の理科はどんな試験か

附高の学力検査は5教科×各100点=500点満点、各科目50分です。理科もこの枠組みで、50分で4分野をひととおり処理することになります。設問は記号選択が中心で、そこに語句記述、グラフの読み取り、計算、作図が混ざります。

項目おさえておきたいこと
時間・配点50分/100点(5教科合計500点満点)
分野構成物理・化学・生物・地学の4分野からまんべんなく出題。特定分野に偏らない
大問数多め。1問あたりの持ち時間が短く、迷った問題を粘ると崩れる
設問形式記号選択が中心。語句記述、計算、グラフ読み取り、作図が混在
知識の範囲原則として教科書の範囲内。ただし条件設定や実験のパターンが初見に見える

※大問数・分野配分は年度によって変わります。上表は傾向の目安としてお読みください。合格ラインは非公表です。

附高の理科で点を落とす3つのパターン

パターン1:4分野のうち1分野を実質的に捨てている

最も多いのが地学です。学校の授業で扱う時期が遅く、塾のカリキュラムでも後回しになりやすい。ところが附高は4分野から均等に出すため、1分野を落とすとそれだけで2割前後の失点が確定します。難問を1問解くより、捨てている分野を標準レベルまで戻すほうが、点の戻りは圧倒的に大きいです。

パターン2:知識はあるのに、グラフ・表から読み取れない

用語は答えられるのに、実験結果のグラフを見せられた瞬間に手が止まる。これは「覚えている」だけで「使える」状態になっていない典型です。附高の理科は、教科書の知識を初見の実験設定に当てはめさせる出題が目立ちます。用語暗記の量ではなく、グラフの軸が何を表しているかを言葉にする訓練が不足しています。

パターン3:時間切れで、後半の大問を丸ごと落とす

大問数が多いため、前半の計算問題で粘ると後半に手が回りません。後半に配置された問題が難しいとは限らず、解けたはずの標準問題を時間切れで失うのが一番もったいない失点です。実力ではなく段取りの問題なので、ここは最短で直せます。

9月からの分野別・手のつけ方

残り時間を考えると、4分野を等しく回す余裕はありません。「失点が大きい順」に手をつけます。

物理:計算の型を固定する

力と圧力、電流・電圧・抵抗、運動とエネルギー。ここは公式を覚えているかではなく、与えられた数値をどの式に入れるかを迷わないかで差がつきます。単位を必ず書きながら解く習慣をつけると、条件が変わっても崩れません。

化学:質量と比の計算を落とさない

化学変化と質量の関係、水溶液の濃度、イオンと電池。比例関係をグラフで読ませる出題が定番です。反応前後の質量を表に整理してから比を立てる、という手順を毎回同じ形でやること。手順が毎回違う子は、本番で必ず詰まります。

生物:得点源にできる。ただし「理由」まで

消化と吸収、遺伝、植物のつくりとはたらき、生態系。知識で取り切れる分野なので最も短時間で点に変わります。ただし「なぜその結果になるか」を一言で説明できるまでやること。実験の対照実験(条件を1つだけ変える)の意味は必ず言語化しておきます。

地学:後回しにされている=最大の伸びしろ

天体の動き、気象と湿度、地層と岩石。「捨てている子が多い分野で標準点を取る」のが、9月時点で最も費用対効果の高い一手です。特に天体は図を自分で描けるかどうかがすべて。頭の中だけで回そうとすると必ず崩れます。

50分の時間配分と、解く順番

順番を毎回変えている子は、本番で必ず時間を溶かします。次の型に固定してください。

1最初の1分:全体をめくって大問構成を見る。どの分野がどこにあるかだけ把握します。
2次の25分:知識で即答できる小問を、大問をまたいで先に回収する。順番どおりに解く必要はありません。
3続く19分:計算・グラフ・作図に戻る。1問に3分かけたら、印をつけて次へ。
4最後の5分:マークのずれと単位の書き忘れを確認する。新しく解き始めないこと。
POINT:グラフ・計算・作図を落とさない3手順

(1)グラフを見たら、まず縦軸と横軸が何かを声に出して確認する。(2)計算は必ず単位をつけたまま式を書く。(3)作図は定規を使い、根拠になる点を先に打つ。この3つを守るだけで、実力どおりの点が出るようになります。

9月から入試までの月別ロードマップ

時期理科でやること
9月4分野の抜けを洗い出す。捨てている分野を標準レベルまで戻す作業に集中
10月過去問を1年分、時間を計って通す。分野別・形式別に失点を分類する
11月計算・グラフの弱点を集中的に。中3範囲(イオン・運動・天体)の仕上げ
12月過去問を複数年。解く順番と時間配分を固定して再現できるようにする
1月併願校の過去問と並行。新しい教材は増やさず、間違い直しノートを回す
2月(直前)語句と公式の最終確認。図(天体・回路・地層)を自分で描ける状態に戻す

※入試日程は年度により異なります。併願校の日程と合わせて、必ず最新の募集要項でご確認ください。

保護者がやってはいけないNG

この3つは、9月以降は逆効果になりやすい行動です
  • 新しい問題集を買い足す。9月以降に教材を増やすと、どれも中途半端になります。今ある1冊の間違いを潰すほうが点になります。
  • 「理科は暗記でしょ」と言う。附高の理科は、覚えた知識を初見の実験に当てはめる試験です。この一言が、子どもの対策の方向を誤らせます。
  • 模試の理科の点数だけで判断する。見るべきは総点ではなく分野別の失点です。どの分野で何点落としたかを一緒に確認してください。

理科は「やり直す順番」で結果が変わります

理科は、努力量よりもどの分野から手をつけたかで結果が変わる科目です。同じ3か月でも、地学を放置したまま物理の難問を解き続けた子と、捨てていた分野を標準まで戻した子とでは、本番の点数が大きく違ってきます。

ただ、その優先順位は本人には見えません。模試の答案と過去問の失点を分野別・形式別に分解して、「今この3週間で何を切り捨て、何をやるか」を決める作業は、経験のある第三者の目が要ります。エスペランサアカデミーは完全オンラインのプロ家庭教師による1対1指導で、難関国立附属を志望するお子さまの答案を1問ずつ分解し、残り時間から逆算した学習計画をオーダーメイドで組みます。

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まとめ

  • 附高の理科は4分野から広く出て大問数が多い。1分野を捨てると失点が大きい
  • 9月は「捨てている分野を標準まで戻す」が最優先。新しい教材は増やさない
  • 知識を初見の実験・グラフに当てはめる練習が要る。用語暗記だけでは届かない
  • 解く順番と時間配分を固定する。即答できる小問を先に回収する
  • 模試は総点ではなく分野別の失点で読む
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