志望理由書で落ちる人は、文章が下手なわけではありません。「その大学でなければならない理由」が書けていないだけです。ここを埋める手順を、4つのステップに分けて説明します。
この記事でわかること
- 志望理由書で評価される4つの要素
- 書き始める前にやる「3つの棚卸し」
- 落ちる志望理由書に共通する5パターン
- 800字・1200字の構成テンプレート
- いつまでに何を終わらせるか(学校推薦型は11月出願)
大学は志望理由書で何を見ているのか
大学が知りたいのは「この学生は、入学後に伸びるか」の一点です。そのために4つを見ています。
| 見られている点 | 大学側の関心 |
|---|---|
| ①なぜこの学問なのか | 興味が本物か。思いつきではないか |
| ②なぜこの大学なのか | 他大学でも成り立つ理由になっていないか |
| ③これまで何をしてきたか | 言葉だけでなく行動が伴っているか |
| ④入学後に何をするか | 大学の資源を使う具体的な計画があるか |
落ちる人と受かる人の差は②に出ます
「貴学の教育理念に共感しました」は、どの大学にも書ける文章です。大学名を別の大学に差し替えても成立する志望理由書は、読まれた瞬間に見抜かれます。
書き始める前に、3つを棚卸しする
いきなり書き始めると必ず手が止まります。材料を集めてから書くのが正しい順番です。
1自分の「きっかけ」を1つに絞る
その学問に興味を持った出来事を、時期・場所・何があったかまで思い出して書き出します。「昔から興味がありました」では材料になりません。授業で扱ったテーマ、読んだ本、身近で見た出来事——1つで十分です。
2大学の資料から「固有名詞」を3つ拾う
パンフレットとシラバスを開き、研究室名・科目名・教員名・施設名を3つメモします。これが②を書く材料になります。ここを飛ばすと、どの大学にも書ける文章になります。
3高校3年間の行動を時系列で並べる
部活・委員会・探究活動・資格・ボランティア・読書。実績の大小は関係ありません。「何をして、そこで何を考えたか」が書ければ材料になります。
落ちる志望理由書の5パターン
| パターン | なぜダメか | 直し方 |
|---|---|---|
| 大学名を変えても成立する | ②が空欄と同じ | シラバスから固有名詞を入れる |
| 「学びたい」で終わっている | ④が無い | 入学後の行動を1つ具体的に書く |
| 実績の羅列になっている | ③が「何をしたか」だけ | 各実績に「そこで考えたこと」を1文足す |
| 将来の夢が壮大すぎる | 大学での学びと接続していない | 夢と学問の間を1段階埋める |
| 他人の言葉で書いている | 面接で深掘りされると答えられない | 自分が本当に見た・感じたことだけ書く |
いちばん危ないのは5番目です
借りてきた言葉で書くと、面接で「なぜそう思ったのですか」と聞かれた瞬間に止まります。志望理由書と面接は必ずセットで見られます。書けないことは、話せません。
無料相談
志望理由書、一度読ませていただけませんか
書き上げたもの、途中のもの、箇条書きのメモでも構いません。「どこが大学名を変えても成立してしまうか」を具体的に指摘します。面接で深掘りされたときに答えられるかも一緒に確認します。相談は無料です。
構成テンプレート|800字と1200字
800字の場合
| 段落 | 内容 | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 結論:何を学びたいかを1文で | 80字 |
| 2 | きっかけ(①)具体的な出来事 | 200字 |
| 3 | これまでの行動(③)と、そこで考えたこと | 200字 |
| 4 | なぜこの大学か(②)固有名詞を入れる | 200字 |
| 5 | 入学後の計画(④)と将来 | 120字 |
1200字の場合
800字の構成のまま、②と③を厚くします。字数を稼ぐために新しい話題を足すと、焦点がぼやけます。増やすのは「深さ」であって「話題の数」ではありません。
最初の1文で決まります
読む側は何百通も読みます。1文目で「何を学びたい人か」がわからない志望理由書は、そこから先を丁寧に読んでもらえません。結論から書いてください。
いつまでに何を終わらせるか
文部科学省の定めで、総合型選抜は9月1日以降、学校推薦型選抜は11月1日以降が出願開始です。学校推薦型を狙う方は、いまからでも十分間に合います。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 9月 | 3つの棚卸しを終える。大学の資料を取り寄せる |
| 9月下旬 | 初稿を書く。完成度は6割でよい |
| 10月上旬 | 先生や第三者に読んでもらい、②が空でないか確認 |
| 10月中旬 | 2稿目。ここで固有名詞と具体例を入れる |
| 10月下旬 | 面接を想定して、書いた内容を声に出して説明できるか確認 |
| 11月 | 出願 |
やってはいけない:1回書いて出す
志望理由書は2回以上書き直して、やっと読ませられるものになります。初稿は6割でいいので、早く書いて早く見てもらってください。締切直前の一発書きが、いちばん落ちます。
※出願期間・提出書類・字数指定は大学によって異なります。必ず志望校が公表する最新の募集要項でご確認ください。
よくあるご質問
Q.実績がありません。書くことがないのですが。
大会の成績や資格は必須ではありません。大学が見ているのは「何をしたか」より「そこで何を考えたか」です。日々の授業で疑問に思ったこと、読んだ本、身近な出来事への気づき——これらは十分に材料になります。
Q.字数が埋まりません。
話題を増やすのではなく、①のきっかけを深く掘ってください。「いつ・どこで・何があって・何を感じたか」を分解すると、それだけで200字は書けます。
Q.評定平均が足りない気がします。
評定の基準は大学・方式ごとに定められています。まず募集要項で出願要件を確認してください。要件を満たしていれば、志望理由書と面接で勝負できます。
Q.総合型選抜と学校推薦型選抜、どちらを狙うべきですか。
総合型は9月出願・学校推薦型は11月出願です。いまから準備するなら学校推薦型が現実的です。ただし指定校推薦は校内選考があるため、まず高校の先生に相談してください。
Q.一般入試の勉強と両立できますか。
できます。ただし志望理由書に使う時間は「まとめて確保する」のがコツです。毎日30分ずつより、休日に3時間を2回のほうが良いものが書けます。
無料相談
推薦入試の準備を、いまから一緒に進めませんか
初回のご相談は無料です。志望理由書の添削、面接の想定質問、小論文の対策まで、出願までに何を終わらせるかの計画からご一緒します。
※合格を保証するものではありません。出願要件・提出書類・字数・日程は大学および年度によって異なります。必ず志望校が公表する最新の募集要項をご確認ください。


