最終更新:2026年9月/令和9年度の入学者選抜要項は10月下旬に公表予定です。公表後は必ず福岡県教育委員会の最新資料でご確認ください。
福岡県の令和9年度(2027年度)公立高校入試は、一般入試の学力検査が3月9日(火)、合格発表が3月18日(木)です。推薦入学・特色化選抜は2月2日(火)〜3日(水)に行われます。
学力検査は5教科×60点の300点満点です。合否は当日の点数の順位と、中3の成績(評定)の順位の両方を見て決まります。だから、中3の2学期の成績も、3月の本番も、どちらも手を抜けません。
- 令和9年度の推薦・特色化選抜と一般入試の日程
- 学力検査(5教科×60点)と調査書(中3の評定)のしくみ
- 合否を決める「A群・B群」の考え方
- 13の学区と、第2志望校制度の使い方
- 中3が今から3月までに、月ごとにやること
- 保護者がやってしまいがちなNG
令和9年度(2027年度)の入試日程
日程はすでに公表されています。一般入試の学力検査は2027年3月9日(火)です。福岡県教育委員会が2026年4月に発表しました。
大きく分けると、入試は「推薦入学・特色化選抜」と「一般入試」の2つです。推薦・特色化選抜の合格内定が2月10日に出て、その日から一般入試の願書受付が始まります。つまり、推薦がだめでも一般入試にそのまま進めるスケジュールになっています。
推薦入学・特色化選抜の日程
| 項目 | 日程(2027年) |
|---|---|
| 願書受付 | 1月20日(水)〜1月28日(木)正午 |
| 試験 | 2月2日(火)〜2月3日(水) 面接・作文・実技・学力検査など |
| 合格内定通知 | 2月10日(水)午前9時 |
| 合格発表 | 3月18日(木)午前9時 |
※出典:福岡県教育委員会「令和9年度福岡県立高等学校入学者選抜日程」(公式・2026年4月掲載)。
一般入試・補充募集の日程
| 項目 | 日程(2027年) |
|---|---|
| 願書受付 | 2月10日(水)〜2月19日(金)正午 |
| 志願先変更 | 2月22日(月)〜2月26日(金)正午 |
| 学力検査 | 3月9日(火) |
| 特別試験 | 3月9日(火)または3月10日(水) |
| 合格発表 | 3月18日(木)午前9時 |
| 補充募集 | 願書3月19日(金)〜24日(水)正午 面接(作文)3月25日(木) 合格発表3月29日(月)午前9時 |
※出典:福岡県教育委員会「令和9年度福岡県立高等学校入学者選抜日程」(公式)。後期試験と通信制課程の日程は、入学者選抜要項で後日公表予定とされています。参考までに、前年度(令和8年度)の学力検査は2026年3月10日でした。
福岡県の公立高校入試では、令和8年度からWEB出願が始まりました。令和9年度の細かい手順は、10月下旬に出る要項で確認してください。中学校の先生から説明があるので、配られたプリントはなくさずに保管しておきましょう。
学力検査は5教科×60点=300点満点
一般入試の学力検査は、国語・数学・社会・理科・英語の5教科で、各60点満点です。問題は県内の公立高校で共通です。どの高校を受けても、同じ問題を解きます。
1日で5教科すべてを受けます。朝から夕方までの長い1日です。下の表は令和8年度の時間割です。令和9年度もほぼ同じ形になると考えられますが、ここは推測です。正式には要項で確認してください。
| 順番 | 教科 | 時間(令和8年度) | 配点 |
|---|---|---|---|
| 1 | 国語 | 9:40〜10:30 | 60点 |
| 2 | 数学 | 10:50〜11:40 | 60点 |
| 3 | 社会 | 12:00〜12:50 | 60点 |
| 4 | 理科 | 13:55〜14:45 | 60点 |
| 5 | 英語 | 15:05〜16:00 | 60点 |
※出典:福岡県教育委員会「令和8年度福岡県立高等学校入学者選抜要項」(公式)。令和9年度の時間割は要項(10月下旬公表予定)で確認してください。
時間割を見ると、英語が最後です。午後の3時をすぎてからの英語は、集中力が切れやすい時間帯です。過去問を解くときは、この順番どおりに5教科を1日で通す日を、少なくとも2回はつくってください。
一部の学科は「加重配点」がある
理数科や英語科などでは、特定の教科の点数を1.5倍にする「加重配点」があります。たとえば理数科なら、数学・理科の力がより強く合否に効くと考えられます(対象教科は要項で確認してください)。令和9年度に加重配点を行う学校・学科は、すでに発表されています。
| 区分 | 令和9年度の実施校(学科・コース) |
|---|---|
| 学力検査の加重配点 (理数科) | 八幡・新宮・筑紫丘・明善・嘉穂・鞍手 |
| 学力検査の加重配点 (英語科) | 香住丘・北筑・久留米 |
| 学力検査の加重配点 (コース) | 玄界(国際文化)・城南(理数)・香住丘(数理コミュニケーション) |
| 調査書の加重評価 (保健体育) | 北九州・早良・三井・三潴・直方 |
※出典:福岡県教育委員会「令和9年度入学者選抜における特定教科の加重評価・加重配点の実施校」(公式・2025年10月公表)。加重配点で点数を1.5倍にするしくみは、フクト「福岡県公立高校入試のしくみ」の解説によります。どの教科が対象かは要項で確認してください。
調査書(中3の評定)と、合否を決めるA群・B群
調査書は「中3の評定」が使われる
福岡県の一般入試で順位づけに使う調査書の成績は、中学3年生の評定の合計です。調査書のうち「各教科の学習の記録」の、第3学年の評定を合計して順位を付けます。
ここが大事なところです。中1・中2の成績がよくなかった人も、中3でばん回できるということです。反対に、中1・中2でよい成績だった人も、中3で下がればそれがそのまま使われます。
9月の今は、まだ2学期の途中です。評定を上げるためにやることは3つです。(1)提出物を期限どおりに、ていねいに出す。(2)授業中の発言や小テストで取りこぼさない。(3)定期テストの2週間前から、学校のワークを最低2周する。実技教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)も評定に入ります。5教科だけに力を入れて、実技を落とさないようにしましょう。
なお、一部の学校では保健体育の評定を重く見る「加重評価」があります(上の表を参照)。志望校が当てはまるかどうか、早めに確認しておきましょう。内申の上げ方は、高校受験の内申点の上げ方でくわしく解説しています。
合否の決め方:A群とB群
福岡県の一般入試では、受験者を「A群」と「B群」の2つに分けて合否を決めます。ここを知っておくと、「内申と当日点のどちらが大事か」という疑問にすっきり答えられます。
※出典:福岡県教育委員会「令和8年度福岡県立高等学校入学者選抜要項」(公式)。令和9年度の要項は10月下旬公表予定のため、変更がないか公表後に確認してください。
つまり、一番安全なのは「内申も当日点も、どちらも上位」にいることです。片方だけが高くても、A群には入れません。B群に回ると、評定以外の記録も含めて比べられます。
ここからは推測です。難関校ほど、当日点が高い受験生と内申が高い受験生が重なりやすく、A群に入る争いは厳しくなると考えられます。「内申が足りない分を当日点で取り返す」より、「両方をそろえる」ほうが確実です。
推薦入学と特色化選抜のちがい
どちらも2月に行う入試ですが、募集のしかたがちがいます。志願者全員に面接があり、学科やコースによっては作文や実技もあります。
| 項目 | 推薦入学 | 特色化選抜 |
|---|---|---|
| 人数の決め方 | 募集人員を校長が定める | 募集人員は設けず、内定者の上限(目安)を校長が定める |
| 試験の内容 | 全員に面接。学科・コースにより作文または実技 | |
| 令和9年度の実施校 | 推薦のみ34校/特色化のみ15校/両方41校 | |
※出典:福岡県教育委員会「令和8年度福岡県立高等学校入学者選抜要項」、同「令和9年度推薦入学・特色化選抜実施校」(公式・2026年7月更新)。
推薦の内定通知は2月10日です。一般入試の学力検査は3月9日なので、その間は約1か月しかありません。推薦を受ける人も、一般入試の勉強は止めないでください。面接の練習は1日30分ほどにして、残りの時間は5教科に使うのが目安です。面接の準備は推薦入試の面接対策を参考にしてください。
13の学区と、第2志望校制度
普通科は第1学区から第13学区までの13の学区に分かれています。原則として、本人と保護者が住んでいる学区の高校にしか出願できません。
| 学区 | 主な市区町村(一部) |
|---|---|
| 第2学区 | 北九州市門司区・小倉北区・小倉南区・戸畑区 |
| 第3学区 | 北九州市若松区・八幡東区・八幡西区、中間市、遠賀郡など |
| 第4学区 | 宗像市・福津市・古賀市・糟屋郡、福岡市東区、博多区の一部 |
| 第5学区 | 春日市・大野城市・太宰府市・筑紫野市・那珂川市、福岡市博多区・中央区・南区の一部 |
| 第6学区 | 糸島市、福岡市西区・早良区・城南区、中央区・南区の一部 |
| 第8学区 | 久留米市の大部分、小郡市、大刀洗町 |
※出典:福岡県教育委員会「福岡県立高等学校の通学区域」(公式)。ここに挙げたのは一部の例です。お住まいの住所がどの学区かは、県の学区別市区町村一覧で必ず確認してください。
福岡市は、区や町名によって学区が分かれるところがあります。「同じ福岡市だから受けられる」とは限りません。「やむを得ない特別の事情」がある場合は、学区外への志願を申請できます。また、農業・工業・商業などの専門学科は、県内全域から受けられます。
第2志望校制度(令和8年度要項による)
一般入試には、第1志望の高校とは別に、第2志望の高校・学科を書ける制度があります。以下は令和8年度の内容です。
- 県立の全日制を第1志望にする場合に限り、使えます
- 第2志望にできるのは、指定された高校・学科だけです(令和8年度は約30の学校・学科)
- 書類を追加で出したり、もう一度試験を受けたりする必要はありません
- 第1志望が不合格で、第2志望校に欠員があるときだけ選考されます
- 推薦入学・特色化選抜には使えません
※出典:福岡県教育委員会「第2志望校制度について」(公式)。令和9年度も続くかどうかは、要項の公表前のため未確認です。10月下旬の要項公表後に確認してください。
第2志望は「欠員があるときだけ」選考されます。つまり、必ず合格できる安全策ではありません。私立高校の併願と組み合わせて考えるのが基本です。併願の考え方は併願校は何校受けるべき?も参考にしてください。
令和9年度で変わること・まだわからないこと
今の時点で確認できている令和9年度の新しい情報は、日程と、加重評価・加重配点の実施校と、推薦・特色化選抜の実施校です。それ以外の変更点は、まだわかりません。
- 令和9年度 入学者選抜要項:10月下旬に公表予定です。この記事の「しくみ」の部分は、令和8年度要項をもとにしています。
- 令和9年度の各校の入学定員:未公表です。前年度(令和8年度分)は2025年10月2日に公表されました。
- 第2志望校制度の対象校:令和9年度の対象校は未確認です。
- 後期試験・通信制課程の日程:要項で後日公表予定です。
要項が出たら、「日程」「志望校の入学定員」「加重配点の有無」「第2志望校の対象」の4つを最初に確認してください。この記事も、要項の公表後に内容を見直します。
中3が3月9日までに、月ごとにやること
本番まで、今日から約5か月半です。「2学期の評定」と「5教科の300点」を同時に上げる計画を立てます。下の表は、平日2〜3時間・休日5〜6時間を目安にした例です。
| 時期 | 勉強でやること | 手続き・確認 |
|---|---|---|
| 9月 | 中1・中2の苦手単元を1教科につき2単元ずつつぶす。定期テスト対策でワーク2周 | 住所の学区を確認 |
| 10月 | 福岡県の過去問を1年分、5教科を1日で通す。失点の原因を書き出す | 10月下旬の要項を確認。私立の説明会へ |
| 11月 | 2学期の期末テストに全力。そのあと過去問を週1年分 | 三者面談で志望校を相談 |
| 12月 | 過去問の2周目。冬休みは1日8時間を目標に、苦手教科を集中して補強 | 推薦・特色化を受けるか決める |
| 1月 | 私立入試の準備と並行して、公立の過去問を時間どおりに解く | 推薦の願書は1月20日〜28日正午 |
| 2月 | 推薦の試験(2日〜3日)。その後は間違い直しノートを毎日回す | 一般の願書は10日〜19日正午。志願先変更は22日〜26日正午 |
| 3月 | 新しい問題集は増やさない。時間割どおりの生活リズムに合わせる | 学力検査は9日。合格発表は18日 |
※日程の出典:福岡県教育委員会「令和9年度福岡県立高等学校入学者選抜日程」(公式)。勉強時間は一般的な目安です。私立高校の入試日程は各校の募集要項でご確認ください。
平日と休日の時間割の例
月別の計画を、1週間の時間割に落とすとこうなります。平日は「学校の復習+1教科の入試対策」、休日は「過去問+直し」が基本の形です。
| 曜日 | 学校の復習・提出物 | 入試対策 |
|---|---|---|
| 月・水・金 | 30分(その日の授業の復習) | 数学・英語を1時間半(苦手単元の問題集) |
| 火・木 | 30分(ワーク・提出物) | 理科・社会を1時間半(一問一答より、資料つきの問題) |
| 土 | 1時間(1週間分の見直し) | 過去問を1年分、5教科を時間どおりに(約4時間半) |
| 日 | なし | 土曜の過去問の直し(2時間)と、苦手教科(2時間) |
※時間は一般的な目安です。部活動や定期テストの時期に合わせて調整してください。定期テストの2週間前は、入試対策より学校のワークを優先します。
大切なのは、土曜に解いた過去問の直しを、日曜のうちに必ず終わらせることです。解きっぱなしにすると、同じミスを本番でもくり返します。直しでは、正しい答えを写すだけでなく、「次に同じ問題が出たら、最初に何をするか」を1行で書いておきましょう。
教科ごとの優先順位も決めておくと迷いません。英語は単語と文法の取りこぼしを毎日10分でつぶします。数学は計算問題を毎日5問だけ解き、ミスをゼロにする練習をします。国語は漢字と、文章の中から答えの根拠を探す練習です。理科と社会は、図や表、グラフを読み取る問題に慣れておくと安心です。
各教科60点満点なので、1問の配点が小さくありません。計算ミスや、英単語のつづりミスが1つあるだけで、順位が大きく動くことがあります。過去問を解いたら、「わからなかった問題」と「わかっていたのに落とした問題」を分けて数える習慣をつけましょう。後者は、見直しの手順を決めるだけで減らせます。
秋の過ごし方は中3秋の学習計画、冬休みは中3の冬休みの使い方で、1日の時間割まで具体的に紹介しています。難関校をめざす人は、福岡の難関公立高校の対策もあわせて読んでください。
保護者がやってはいけないNG
- 「内申はもう決まったから、あとは当日点」と言う。使われるのは中3の評定です。2学期の成績は、まだ動きます。
- 「推薦があるから大丈夫」と、一般入試の準備を止めさせる。推薦の内定は2月10日。そこから本番までは約1か月しかありません。
- 学区を確認しないまま志望校を決める。普通科は原則として住んでいる学区の高校しか受けられません。引っ越しの予定がある家庭は、特に早めに中学校へ相談してください。
- 第2志望校制度を「すべり止め」と考える。第2志望は欠員があるときだけ選考されます。これだけに頼らず、私立の併願も含めて考えましょう。
願書の受付日・志願先変更の期間・学力検査の日を、家族のカレンダーに今のうちに書きこんでください。そのうえで、お子さまには「点数」ではなく「何をやったか」を聞くようにしましょう。「今週、過去問を何年分やった?」「間違えた問題はどう直した?」という声かけのほうが、次の行動につながります。模試の結果がよくなかったときの声かけはこちらの記事にまとめています。
「内申」と「当日点」を同時に上げる計画を
福岡県の公立入試は、中3の評定と5教科300点の両方で上位に入ることが合格への近道です。ただ、2学期の定期テストと、入試の過去問演習を同時に進めるのは、中学生ひとりでは難しいことも多いです。どちらにどれだけ時間を使うかは、お子さまの今の成績によって変わります。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1の指導です。福岡県にお住まいでも、ご自宅から受講できます。定期テストの結果と過去問の答案を見たうえで、3月9日から逆算した学習計画をお子さまに合わせて組みます。
今の成績と志望校を教えていただければ、内申と当日点のどちらに時間を使うべきかをお伝えします。無理な勧誘はいたしません。
まとめ
- 令和9年度の一般入試は、学力検査が2027年3月9日(火)、合格発表が3月18日(木)
- 推薦・特色化選抜は2月2日〜3日。内定通知は2月10日で、同じ日から一般入試の願書受付
- 学力検査は5教科×60点=300点満点。一部の学科・コースは加重配点あり
- 調査書は中3の評定の合計で順位を付ける。2学期の成績はまだ上げられる
- 調査書と学力検査の両方で上位ならA群。それ以外はB群で総合的に選考
- 普通科は13学区。第2志望校制度は令和8年度の内容で、令和9年度の継続は要項で確認
- 令和9年度の入学者選抜要項は10月下旬に公表予定


