結論
冬休みに新しい問題集は、原則として必要ありません。買うべきなのは「解いた記録が残っていない」場合だけです。
直前期に成績が動くのは、新しい問題を解いたときではなく、一度間違えた問題を解けるようにしたときです。手元の教材に間違えた印が残っているなら、そこを潰すほうが確実に点になります。新しい1冊を買うのは、不安を消すための行動であって、点数を上げるための行動ではないことが多いのです。
この記事でわかること
- 新しい問題集を買ってはいけない3つの理由
- 買ってよい例外的なケース
- 冬休みに復習すべき順番
- 1日の時間配分の例
- 判断の期限と、買うなら何を買うか
新しい問題集を買ってはいけない3つの理由
理由1:1冊を終える時間が残っていない
冬休みに勉強に使える日は、年末年始を除くと7〜8日です。新しい問題集は1冊200ページ前後あり、この日数では終わりません。途中で止まった問題集は、達成感ではなく罪悪感を残します。
理由2:解いたことのある問題のほうが、伸びしろが大きい
一度間違えた問題は、「なぜ間違えたか」という情報が付いています。新しい問題にはその情報がありません。同じ時間を使うなら、情報のついている問題に戻るほうが効率的です。
理由3:新しい問題集は「できる問題」から始まる
市販の問題集は基礎から順に並んでいます。最初の数十ページは、すでに解ける問題です。そこを解いている時間は、点数にはなりません。
買ってよい例外|この3つに当てはまるなら
新しい教材を用意してよいケース
- 間違えた問題の記録が残っていない(印もノートもない状態)
- 志望校の出題形式に対応した教材を持っていない(記述・英作文など)
- 特定の単元だけ、薄い専用教材で集中的に埋めたい
- 過去問を解き終えてしまい、演習材料が本当に尽きている
1つ目が最も多いケースです。ワークを解いたが丸付けだけで終わっていて、どこを間違えたか分からない。この場合は新しい教材を買うより、まず手元の教材を1周だけ解き直して印を付けるほうが早いこともあります。
POINT 買うなら「薄いもの」を1冊だけ
どうしても必要な場合は、7〜8日で終わる分量のものを選んでください。目安は100ページ以下、または単元が絞られた専用教材です。分厚い総合問題集は、直前期には向きません。
冬休みに復習すべき順番
1 2学期の定期テストで間違えた問題
範囲が明確で、原因もはっきりしています。最も短時間で点になります。
2 模試で間違えた問題のうち、あと少しで解けたもの
完全に分からなかった問題より、惜しかった問題を優先します。
3 志望校の過去問で落とした単元
出る単元が分かっているので、戻る範囲を絞れます。
4 1・2年生の内容で、積み残しが自覚できている単元
時間が余ったらここへ。英語なら文法、数学なら関数と図形が多い箇所です。
この順番の理由は単純で、上ほど「間違えた記録」が新しく、原因を思い出せるからです。古い単元ほど、なぜ間違えたかの情報が失われています。
「間違い直し」を、正しくやる4ステップ
復習しているのに点が動かない場合、直し方そのものが形だけになっていることがあります。
1 解答を見ずに、もう一度解く
いきなり解説を読むと「分かったつもり」で終わります。まず自力で。
2 どこで詰まったかを一言で書く
「公式を忘れた」「条件を読み飛ばした」「計算ミス」。原因を言葉にします。
3 解説を読んで、詰まった箇所だけ確認する
全部読む必要はありません。分からなかった部分に絞ります。
4 翌日もう一度、同じ問題を解く
ここまでやって初めて定着します。当日だけでは戻ります。
4ステップのうち、抜けやすいのは2と4です。原因を書かないと同じ間違いを繰り返し、翌日に解き直さないと数日で忘れます。逆に言えば、この2つを足すだけで同じ教材から取れる点が変わります。
1日の時間配分の例
| 時間帯 | やること |
|---|---|
| 午前(2〜3時間) | 間違い直し。頭が動く時間に、負荷の高いものを置く |
| 午後前半(1〜2時間) | 暗記科目。理科社会の用語、英単語 |
| 午後後半(1時間) | その日やった分の確認。解き直して定着させる |
| 夜 | 翌日やる範囲を決めておく |
※時間数は一例です。学年・志望校・部活の有無によって適切な配分は変わります。睡眠を削って捻出するのは避けてください。
判断の期限:終業式まで
冬休みに入ってから「何をやるか」を考え始めると、最初の2〜3日が溶けます。終業式までに、手元の教材のどこを潰すかを決めてください。新しい教材を買うかどうかも、この時点で判断します。年末は書店も混み、取り寄せも間に合いません。
保護者がやってはいけない3つのこと
NG1 不安だからと、問題集を買い与える
本人が終わらせられない量を渡すと、やらなかったという記憶だけが残ります。
NG2 「これもやっておきなさい」と教材を増やす
増やすほど、どれも中途半端になります。減らすほうが点は動きます。
NG3 やった問題数を聞く
数を聞かれると、数をこなすことが目的になります。聞くなら「何ができるようになったか」です。
どこに戻るべきかは、答案を見れば決まります
復習する単元を決めるのは、本人には難しい作業です。「苦手だと思っている単元」と「実際に失点している単元」がずれていることが多いからです。
エスペランサアカデミーは、完全オンライン・全国対応のプロ家庭教師センターです。1対1の指導で、2学期のテストと模試の答案から、冬休みの7〜8日でどこを潰すかを具体的にご提案します。
冬休み全体の進め方は冬休みの宿題はいつやる?、冬期講習を取るかどうかは冬期講習は取るべき?をあわせてご覧ください。
まとめ
- 新しい問題集は原則不要。間違えた問題に戻るほうが点になる
- 買ってよいのは「間違いの記録が無い」「形式対応の教材が無い」場合など
- 復習の順番は定期テスト→模試→過去問→積み残し
- 買うなら7〜8日で終わる薄いものを1冊だけ
- 決めるのは終業式まで。冬休みに入ってから考えない
直前期に伸びるのは、新しいことを始めた人ではなく、間違いを潰し切った人です。
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