結論
読書感想文の構成は、「きっかけ → 場面 → 自分 → これから」の4段で固定してしまうのが一番早いです。
毎回ゼロから構成を考える必要はありません。型を1つ覚えれば、どの本でも同じ順番で書けます。国語が苦手でも、順番が決まっていれば手が止まりません。構成で悩む時間をなくして、中身を考える時間に回してください。
この記事でわかること
- 4段構成の型と、各段に書くこと
- 書き出しの作り方(3つの型)
- 結びの作り方(やりがちな失敗つき)
- 構成メモの作り方
- 小学生と中学生での違い
4段構成の型
| 段 | 書くこと | 目安 |
|---|---|---|
| ① きっかけ | なぜこの本を選んだか/読む前の印象 | 全体の2割 |
| ② 場面 | 心に残った場面を1つ、短く説明 | 全体の3割 |
| ③ 自分 | その場面で何を思ったか/自分の経験と重ねる | 全体の3〜4割 |
| ④ これから | 読んで変わったこと/これからしたいこと | 全体の2割 |
この順番には理由があります。①で読者を引き込み、②で話を共有し、③で自分だけの内容を出し、④で締める。③が中心になるよう配分するのが、評価される感想文の形です。
POINT あらすじは②に「3行だけ」
構成で最も多い失敗は、あらすじを長く書いてしまうことです。あらすじは②の中に3行だけ入れてください。「どんな話か」ではなく「その場面で何が起きたか」に絞れば、自然と短くなります。
書き出しの3つの型
型1 選んだ理由から始める
「私がこの本を選んだのは、表紙の絵が気になったからだ。」もっとも書きやすい型です。理由は立派でなくて構いません。正直な理由のほうが、その後の文章が自然になります。
型2 印象に残った一文から始める
本の中の短いセリフや一文を引用して始めます。「『きみはまちがっていない。』この言葉が、ずっと頭に残っている。」インパクトが出ますが、引用部分はかぎかっこで囲み、長く引かないことが条件です。
型3 自分への問いから始める
「友だちに本当のことを言えなかったことは、ありますか。」読者に問いかける形です。③につなげやすい一方、問いと中身がずれると弱くなるので、③で必ず答える形にしてください。
結びの作り方
こう書くとまとまります
- 読む前と読んだ後で、考えがどう変わったかを書く
- これから試したいことを1つだけ、具体的に書く
- 本の中の言葉を1つ引いて、自分の言葉で言い換える
この結びは避ける
- 「とてもおもしろかったです」だけで終わる
- 「みなさんもぜひ読んでみてください」で締める(感想文ではなく紹介文になります)
- 急に大きな話(世界平和・人類など)に広げる
- 本文で書いていないことを、最後だけ付け足す
結びは、③で書いた自分の話の延長線上にあるのが自然です。急に話を大きくすると、そこだけ浮いて見えます。
4段構成の具体例|同じ本でもこう変わる
型に当てはめると、実際どうなるか。架空の本を例に、4段の骨組みだけを示します。
| 段 | 書く内容の例 |
|---|---|
| ① きっかけ | 図書室で表紙が目に入った。正直、あまり読書は好きではない。 |
| ② 場面 | 主人公が、親友の嘘に気づきながら黙っている場面。その後ふたりは気まずいまま夏休みに入る。 |
| ③ 自分 | 自分にも似たことがあった。中1の秋、友だちが自分のせいにされたとき、何も言えなかった。あのとき言えなかったのは、自分が嫌われるのが怖かったからだと、この場面を読んで気づいた。 |
| ④ これから | 次に同じ場面が来たら、その日のうちに一言だけでも言おうと思う。 |
③だけが、この人にしか書けない内容になっています。①②④は短くても、③が具体的なら感想文として成立します。逆に③が「感動した」だけだと、どれだけ長く書いても評価されません。
書く前に作る「構成メモ」
いきなり原稿用紙に書き始めると、途中で行き詰まります。先に5分で構成メモを作ってください。
1 心に残った場面を1つ書く
ページ番号も書いておくと後で戻れます。
2 その場面で思ったことを1行で書く
完成された文でなくて構いません。
3 自分の似た経験を1行で書く
無い場合は「もし自分だったらどうするか」でも成立します。
4 読んで変わったことを1行で書く
小さなことで構いません。
この4行があれば、あとは肉づけするだけです。メモに5分、清書に60分が目安になります。メモなしで書くより、合計時間はむしろ短くなります。
構成が崩れる3つのパターンと直し方
パターン1 あらすじが半分以上を占めている
②を書いているうちに、話の説明が止まらなくなった状態です。直し方は単純で、②を「その場面だけ」に削ること。前後の説明は1文にまとめます。削った分は③に回します。
パターン2 場面をいくつも挙げてしまう
「印象に残った場面が3つあります」と書くと、1つあたり浅くなります。1つに絞って深く書くほうが評価されます。どうしても選べない場合は、いちばん自分の経験と重なるものを選んでください。
パターン3 ③が感想で終わっている
「すごいと思った」「感動した」で止まっている状態です。なぜそう思ったのかを1文足すだけで、感想が考察に変わります。「すごいと思った。自分なら逃げていたはずだからだ。」のように、理由を続けます。
小学生と中学生で変えるところ
| 小学生 | 中学生 | |
|---|---|---|
| ③の深さ | 出来事と気持ちを結びつければ十分 | なぜそう思ったかの理由まで書く |
| 引用 | 無理に使わなくてよい | 1か所使うと構成が締まる |
| 結び | これからしたいことで十分 | 考えがどう変わったかを書く |
| 文体 | です・ます/だ・である どちらでも | どちらかに統一する |
※学校によって指定や評価の観点が異なる場合があります。課題の指示を優先してください。
書き方の全体像は読書感想文の書き方|4ステップと構成テンプレート、枚数の配分は原稿用紙3枚の埋め方、時間がないときは読書感想文のコツをご覧ください。
まとめ
- 構成は「きっかけ→場面→自分→これから」の4段に固定する
- あらすじは②の中に3行だけ
- 書き出しは3つの型から選ぶ。理由から始めるのが最も書きやすい
- 「ぜひ読んでみてください」で締めない
- 書く前に5分で構成メモ(4行)を作る
構成を毎回考えるのをやめると、感想文は一気に楽になります。型を決めて、中身を考える時間に回してください。
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