結論
原稿用紙3枚(1200字)は、4つのまとまりに分けて、1つ300字ずつ書けば埋まります。
「1200字も書けない」と感じるのは、最初から最後まで一続きで書こうとするからです。300字の話を4つ用意すると考えると、1つあたりは原稿用紙1枚の4分の3です。ここまで小さくすれば、何を書けばいいか見えてきます。
この記事でわかること
- 3枚=1200字の内訳(4つのまとまり)
- 各まとまりに何を書くか
- 枚数が足りないときの増やし方
- 字数を稼ぐためにやってはいけないこと
- 4枚・5枚の場合の配分
まず、3枚が何字かを確認する
| 枚数 | 字数 | 1つあたり(4分割) |
|---|---|---|
| 2枚 | 800字 | 200字 |
| 3枚 | 1200字 | 300字 |
| 4枚 | 1600字 | 400字 |
| 5枚 | 2000字 | 500字 |
※原稿用紙は1枚400字(20字×20行)で計算しています。学校によって指定の用紙や書き方の決まりが異なる場合があります。
3枚と言われると多く感じますが、300字の文章を4本です。300字は、スマホのメッセージなら数回分の長さです。
1200字の内訳|4つのまとまりに分ける
① 書き出し(約200〜300字)
なぜこの本を選んだか、読む前にどう思っていたか。あらすじから始めないこと。ここであらすじを書くと、残りが書けなくなります。
② 心に残った場面(約300〜400字)
いちばん印象に残った場面を1つだけ選び、そこで何が起きたかを短く説明します。場面は1つに絞るのがコツです。2つ3つ挙げると、どれも浅くなります。
③ 自分と結びつける(約300〜400字)
その場面を読んで何を思ったか、自分の経験と重なる部分はあるか。ここが感想文の中心で、最も字数を使ってよい部分です。
④ これからどうするか(約200〜300字)
読んで考えが変わったこと、これから試したいこと。無理に大きなことを書く必要はありません。小さくて具体的なほうが伝わります。
POINT ②と③に字数の半分以上を使う
①と④は短くて構いません。評価されるのは③の「自分と結びつけた部分」です。あらすじや本の説明を長く書いても、読書感想文としては評価されません。字数配分を最初に決めておくと、後半で足りなくなりません。
枚数が足りないときの増やし方
こうやって増やす
- 心に残った場面の前後の状況を1〜2文足す
- そのとき登場人物がどう思っただろうかを自分なりに書く
- 自分の経験をいつ・どこで・何をしたかまで具体的に書く
- もう1つ、短い場面を足して②を二段構えにする
- 最後に、読む前と読んだ後でどう変わったかを書く
最も効くのは3つ目です。「前に似たことがあった」で終わらせず、「小6の運動会で、リレーの選手に選ばれなかったとき」まで書くと、それだけで100字以上増えます。しかも内容が濃くなります。
③を具体的にする練習|1文が5文になります
「自分と結びつける」が書けないという相談が最も多いのですが、原因は考えが足りないことではなく、書き方が抽象的すぎることです。
たとえば「主人公の気持ちが分かると思った」の1文を、次の質問に順番に答えるだけで5文になります。
質問1 どの場面で、そう思ったか
「友だちに本当のことを言えなかった場面で」
質問2 自分にも似たことがあったか
「私も同じような経験がある」
質問3 それはいつ、どこで、何があったか
「中1の夏、部活で先輩に勘違いされたとき、何も言えなかった」
質問4 そのとき自分はどう思ったか
「言えばよかったと、家に帰ってから思った」
質問5 本を読んで、その見方は変わったか
「主人公も同じだったと知って、自分だけではないと分かった」
この5つをつなぐと、それだけで200字前後になります。1文だったものが、読み応えのある段落に変わります。しかも、これは他の誰にも書けない内容です。
字数を稼ぐためにやってはいけないこと
これをやると評価が下がります
- あらすじを長く書く(最も多い失敗。感想文ではなく要約になります)
- 本の裏表紙の紹介文を写す
- 同じ内容を言い換えて繰り返す
- 意味のない改行を増やして行数を稼ぐ
- 登場人物の名前や場面を列挙するだけにする
先生が見ているのは字数ではなく「その子が何を考えたか」です。あらすじで1枚使った感想文と、あらすじ3行で自分の話が2枚半の感想文では、後者のほうが評価されます。
4枚・5枚を指定されたときの配分
| まとまり | 3枚(1200字) | 4枚(1600字) | 5枚(2000字) |
|---|---|---|---|
| ① 書き出し | 250字 | 300字 | 350字 |
| ② 心に残った場面 | 350字 | 450字 | 550字 |
| ③ 自分と結びつける | 400字 | 550字 | 750字 |
| ④ これから | 200字 | 300字 | 350字 |
枚数が増えても、増やすのは③です。書き出しとまとめを長くしても、内容が薄くなるだけです。
原稿用紙の使い方で減点されないために
提出前に必ず確認すること
- 題名は1行目、上を2〜3マス空けて書く
- 名前は2行目、下を1マス空けて書く
- 本文は3行目から、各段落の最初は1マス下げる
- 句読点やかっこが行の最初に来ないようにする(前の行の最後のマスに入れる)
- 数字は縦書きなら漢数字を使う
内容がよくても、書き方の決まりで減点されることがあります。書き終えてから直すのは大変なので、書き始める前に確認してください。とくに段落の1マス下げは、忘れると全体を書き直すことになりかねません。
書き出しで止まってしまう場合
最初の1行が書けずに何時間も止まることがあります。その場合は①を飛ばして②から書き始めてください。心に残った場面は、読んだ直後なら思い出せます。②③④を書き終えてから①に戻ると、全体を踏まえた書き出しが書けます。
書き方の全体像は読書感想文の書き方|4ステップと構成テンプレート、構成の型は読書感想文の構成、時間がないときは読書感想文のコツをご覧ください。
まとめ
- 3枚=1200字。300字の話を4本と考える
- ②心に残った場面と③自分と結びつけるに、字数の半分以上を使う
- 増やすなら自分の経験を具体的に書く。これが最も効く
- あらすじを長く書くのは逆効果
- 書き出しで止まったら②から書き始める
枚数は、配分を先に決めてしまえば埋まります。字数を稼ぐのではなく、自分の話を具体的にすることを目指してください。
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