鹿児島県公立高校入試2027の日程と仕組み|450点の学力検査と中3実技が重い内申の計算

学力検査は3月3日・4日入試の仕組み・受験情報

最終更新:2026年9月/鹿児島県教育委員会「令和9年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜日程」、同「令和8年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜実施要綱」などをもとに作成。令和9年度の実施要綱はまだ公表されていません。最新の情報は必ず県教育委員会・各高校の公式資料でご確認ください。

結論:鹿児島県の本番は3月3日・4日の学力検査です

2027年春(令和9年度)の鹿児島県公立高校入試は、推薦入学者選抜が2月2日(火)、一般入学者選抜の学力検査が3月3日(水)・4日(木)、合格発表が3月12日(金)です。

内申(調査書)は中3の成績だけを使い、450点満点のうち実技4教科が400点分をしめます。2学期の実技の評定が、合否に大きくひびく仕組みです。

この記事でわかること
  • 2027年度(令和9年度)入試の日程(推薦・一般・追加の選抜・第二次)
  • 推薦入学者選抜と一般入学者選抜のちがい
  • 学力検査の教科・時間・配点(2日間・5教科450点)
  • 調査書(内申)450点の計算のしかたと、具体的な計算例
  • 内申と当日点の「相関」による合否の決め方
  • 学区・学区外の「一定枠」と、令和9年度の変更点
  • 中3が9月から3月までにやること、保護者のNG

鹿児島県の公立入試は「推薦」と「一般」、そして「第二次」です

鹿児島県の公立高校の入試は、2月の推薦入学者選抜と、3月の一般入学者選抜が中心です。この2つをまとめて「第一次入学者選抜」とよびます。そのあと、定員に空きがある学科で第二次入学者選抜があります。

推薦には、中学校の校長先生が推薦する「学校推薦方式」と、自分で志望理由書を出す「自己推薦方式」があります。推薦で受け入れる人数は、普通科は募集定員の10%以内、専門学科は30%以内が原則です。つまり普通科では、ほとんどの人が一般入学者選抜で合否が決まります。

区分どんな選抜か主な検査
推薦入学者選抜(2月)学校推薦方式・自己推薦方式。普通科は定員の10%以内、専門学科は30%以内が原則推薦書または志望理由書、調査書、面接(プレゼンテーション等)。学校により作文・小論文・実技など
一般入学者選抜(3月)多くの受験生の本番学力検査(5教科)、調査書、自己申告書など。面接は学校が判断
第二次入学者選抜(3月下旬)定員に満たない学科で実施面接・作文等

※出典:鹿児島県教育委員会「令和8年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜実施要綱」、同「令和9年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜日程」。令和9年度の実施要綱は未公表のため、推薦の割合などは令和8年度の内容です。

このほかに、楠隼高校の独自の選抜、鹿児島玉龍高校(中高一貫校)の特例、帰国生徒等の特別選抜があります。楠隼高校を考えている人は、日程が一般の入試と別なので注意してください。

2027年度(令和9年度)入試の日程

一般入学者選抜の学力検査は3月3日(水)と4日(木)の2日間、合格発表は3月12日(金)です。推薦入学者選抜はその約1か月前、2月2日(火)です。

区分日程(2027年)
推薦入学者選抜等(面接・作文等)2月2日(火)
楠隼高校 独自選抜検査2月2日(火)、合格発表は2月5日(金)
学力検査 1日目3月3日(水)国語・理科・英語
学力検査 2日目3月4日(木)社会・数学
追加の選抜3月9日(火)
合格者発表(推薦・一般)3月12日(金)
第二次入学者選抜(面接・作文等)3月19日(金)
第二次 合格者発表3月23日(火)

※出典:鹿児島県教育委員会「令和9年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜日程」(2026年4月10日掲載)。曜日は2027年のカレンダーで確認。出願期間・志願変更期間は令和9年度分が未公表です(参考:令和8年度は推薦の出願が1月20日〜26日正午、一般の出願が2月5日〜12日正午、志願変更が2月16日〜20日正午)。

保護者の方へ:出願のあとに「志願変更」が1回だけできます

鹿児島県では、一般入学者選抜の出願のあとに、1回だけ志願先を変えられる期間があります(令和8年度の例)。出願した人数を見て変えるかどうかを決める家庭もあります。ただし、あわてて変えると後悔しやすいので、出願前に「変える場合の第2案」を親子で決めておくと落ち着いて判断できます。

「追加の選抜」は、感染症など本人の責任でない理由で学力検査を受けられなかった人のための検査です。令和8年度は1教科30分で5教科を行いました。体調をくずしたときは、まず中学校に連絡してください。

学力検査の配点:5教科各90点、合計450点

学力検査は、国語・社会・数学・理科・英語の5教科、各50分・各90点、合計450点です。2日に分けて行います。

日教科時間配点
1日目(3月3日)国語50分90点
1日目理科50分90点
1日目英語(聞き取りあり)50分90点
2日目(3月4日)社会50分90点
2日目数学50分90点
合計5教科250分450点

※出典:鹿児島県教育委員会「令和8年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜実施要綱」(時間・配点)、「令和9年度…選抜日程」(教科の並び)。令和9年度の実施要綱は未公表のため、時間・配点は令和8年度と同じになると推測しています。

学校によっては、特定の教科の点数を重くする「傾斜配点」を行うことができます。ルールは「2倍を上回らない範囲」「2教科まで」です。志望校が傾斜配点をするかは、今後公表される令和9年度の学校ごとの選抜方法で確認してください。

POINT:「2日間の入試」の練習をしておく

1日目は国語・理科・英語、2日目は社会・数学です。1日目の夜に社会と数学の最終確認をする流れになります。12月以降に一度、土曜に国語・理科・英語、日曜に社会・数学と2日続けて過去問を解き、疲れ方と前日の過ごし方をためしておきましょう。

令和8年度は、平均点が前の年より下がりました

県が公表した「学力検査結果の概要」によると、5教科の総得点の平均は令和8年度が216.3点、令和7年度が234.6点でした(450点満点)。1年で約18点下がっています。平均が半分ほどということは、どの教科にも「差がつく問題」がしっかり入っているということです。

※出典:鹿児島県教育委員会「令和8年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜学力検査結果の概要」。教科ごとの平均点は資料の原本でご確認ください。

教科ごとの準備のポイント

  • 国語:説明文の表現の効果、古典、話し合いや作文の問題が出ます。作文は、200字前後で「意見→理由→具体例」の順に書く練習を週1回しましょう。
  • 社会:複数の資料を合わせて答える問題が中心です。地図・グラフ・年表を見て「何が読み取れるか」を一言で書く練習をします。
  • 数学:データの活用や、関数の式とグラフを結びつける問題が出ます。途中の考え方を書く習慣をつけましょう。
  • 理科:実験の結果から考える問題が多いです。教科書の実験ごとに「目的・方法・結果・わかること」を4行でまとめます。
  • 英語:聞き取り、読解、自分の考えを英語で書く問題があります。毎日10分の聞き取りと、週2回の英作文(3〜4文)を続けましょう。

※出題の特徴は、鹿児島県教育委員会「令和8年度…学力検査結果の概要」の説明を要約したものです。出題は年度によって変わります。

調査書(内申)は中3だけで450点。実技4教科が400点分です

結論から言うと、鹿児島県の内申は中3の成績だけを使い、実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)が1教科100点として数えられます。学力検査がある5教科は、1教科10点です。

教科計算のしかた満点
5教科(国・社・数・理・英)評定(5段階)×2=1教科10点50点
実技4教科(音・美・保体・技家)評定(5段階)×20=1教科100点400点
合計中3の記録だけ450点

※出典:鹿児島県教育委員会「令和8年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜実施要綱」(第3学年の記録、5教科は各10点満点、4教科は各100点満点)。倍率の「×2」「×20」は、進研ゼミ 高校入試情報サイト・1対1ネッツ「鹿児島県の高校入試情報2027」の説明です。

計算例:実技の評定で150点の差がつく

中3の成績がちがう2人をくらべます。

AさんBさん
5教科すべて5→25×2=50点すべて4→20×2=40点
実技4教科すべて3→12×20=240点すべて5→20×20=400点
合計(450点中)290点440点

※上の計算は、県の実施要綱の満点(5教科各10点・4教科各100点)に評定をあてはめた例です。

5教科がオール5のAさんより、実技がオール5のBさんのほうが150点も高くなります。実技の評定が1つ上がると20点、5教科の評定が1つ上がると2点です。実技1つは、5教科1つの10倍の重さがあります。

POINT:2学期の実技は「提出物」「実技テスト」「授業態度」で上げる

実技4教科の評定は、ペーパーテストだけで決まりません。作品・レポート・ワークの提出、実技テストの準備、授業中の取り組みが評価に入ります。9月のうちに、4教科の2学期の提出物と実技テストの予定を1枚の紙に書き出し、締め切りの1週間前には仕上げましょう。苦手な実技は、担当の先生に「どうすれば上がるか」を直接聞くのが近道です。

中1・中2の成績は使われません

鹿児島県の調査書の「学習の記録」は、第3学年の記録を使います。中1・中2の成績が思わしくなかった人も、中3の2学期までで十分に取り返せます。反対に、中3で気がゆるむと、それまでの成績に関係なく内申が下がります。

合否の決め方:内申と当日点を「相関」で見ます

鹿児島県の一般入学者選抜は、内申と当日点を決まった比率で足し算する方式ではありません。調査書の換算点(450点)と学力検査の成績(450点)の「相関」、つまり両方の位置関係を見て判定します。

県の実施要綱では、「学習の記録」の換算点と学力検査の成績との相関に、調査書の「総合所見」、自己申告書などを加えて、総合的に判断すると定めています。面接を行うかどうかは、各高校の校長が決めます。

判定のイメージ(ここからは推測です)どうなりやすいか
内申も当日点も上位合格しやすい
どちらか一方だけが上位総合所見・自己申告書・面接なども見て判断
両方とも下位合格はきびしい

※出典:鹿児島県教育委員会「令和8年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜実施要綱」(相関と総合勘案)。相関の具体的な線の引き方は公表されていないため、表は一般的なイメージです。

つまり、片方だけでは安心できない

内申と当日点はどちらも450点満点で、見た目の大きさは同じです。「当日点で逆転できる」「内申があれば大丈夫」のどちらかに頼るのは危険です。11月までは実技をふくむ評定、12月からは当日点と、時期で重点を切りかえるのが現実的です。

学区・学区外の「一定枠」と、令和9年度の変更点

普通科には学区があります

県立高校の全日制普通科は、原則として保護者が住んでいる学区の高校に出願します。学区は、鹿児島・南薩・北薩・姶良伊佐・大隅・熊毛・大島などに分かれています。専門学科と総合学科は、県内どこからでも受けられます。

学区の外から普通科を受けたいときは、各高校が決めた「一定枠」(定員の10%程度)で受け入れます。学区外から出願するには、許可の申請が必要です。また、募集定員が120人以下の学校の普通科と、熊毛学区・大島学区の普通科は、学区の外からも受けられます。

※出典:鹿児島県教育委員会「令和8年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜実施要綱」「通学区域図」、進研ゼミ 高校入試情報サイト。住んでいる地域の学区は、中学校の先生に必ず確認してください。

推薦の面接と自己申告書

推薦入学者選抜では、面接(プレゼンテーション等)が行われ、学校によっては作文・小論文・実技もあります。自己推薦方式では、志望理由書を自分で書きます。一般入学者選抜でも、自己申告書を出した人の内容は判定の資料になります。

POINT:面接と志望理由書は「3つの質問」から

推薦を考えている人は、(1)この学校・学科を選んだ理由 (2)中学校でがんばったこと (3)高校で取り組みたいことを、それぞれ30秒で話せるように準備します。11月に一度紙に書き、12月からは家族に質問してもらって声に出す練習を週2回、10分ずつ続けましょう。

令和9年度の変更点

県の令和9年度の入試情報と日程を確認したかぎりでは、制度の大きな変更は示されていません。推薦が2月上旬、学力検査が3月上旬の2日間、合格発表が3月中旬という形は、令和8年度と同じです。出願期間や学校ごとの選抜方法は、これから公表される令和9年度の実施要綱で確認が必要です。

参考として、令和8年度の学力検査の受検倍率は、県全体で0.74倍(前年度0.78倍)でした。ただし、県全体の数字は低くても、鹿児島市内の上位校は1倍を大きくこえています。難関校ごとの倍率は、下のペア記事でまとめています。

※出典:鹿児島県教育委員会「令和8年度公立高等学校入学者選抜学力検査受検者数」(2026年3月5日)。

難関校の偏差値・倍率を知りたい方へ

鶴丸・甲南・鹿児島中央・鹿児島玉龍・武岡台・加治木・国分などの偏差値の目安と倍率は、鹿児島県の難関公立高校の対策の記事にまとめています。

中3が9月から3月までにやること(月別)

結論:11月までに実技をふくむ2学期の評定を固め、12月から過去問、1月からは2日間の本番形式で仕上げるのが基本です。

時期内申のためにやること学力検査のためにやること
9月実技4教科の提出物・実技テストの予定を書き出す中1・中2の苦手単元を1教科1つずつ洗い出す
10月中間テストの2週間前から実技4教科も復習県の入試に合わせた模試を受け、50分×5教科に慣れる
11月期末テストと実技の仕上げ。評定が決まる最後の山数学の関数・図形、英語の長文を毎日1題
12月三者面談で志望校・学区・推薦を受けるかを確認過去問を1年分ずつ、50分で解く。国語の作文を週1回
1月推薦を受ける人は出願と面接練習土日で「1日目3教科・2日目2教科」の通し練習
2月推薦(2日)。一般の出願と志願変更の判断過去問の解き直し。新しい問題集は増やさない
3月学力検査(3日・4日)、発表(12日)1日目の夜は社会・数学の見直しだけにして早く寝る

※日程は鹿児島県教育委員会「令和9年度鹿児島県公立高等学校入学者選抜日程」によります。出願の日付は令和9年度の実施要綱で確認してください。模試の日程は各運営会社・通っている塾でご確認ください。

平日と休日の時間割(例)

平日(学校のある日)休日
9〜11月2時間:宿題・提出物30分、定期テスト対策60分、苦手単元30分5時間:定期テスト対策2時間、5教科の復習2時間、実技の準備1時間
12〜2月3時間:過去問・模試の直し90分、暗記60分、聞き取り30分7時間:過去問(2日に分けて5教科)+直し

※時間は目安です。部活や通塾の状況に合わせて調整してください。

鹿児島県の公立入試は、中3の実技の評定と、2日間の学力検査の両方で決まります。どちらを先に手当てするべきかは、通知表とテストの答案を見れば分かります。

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保護者がやってはいけないNG

NG1:「実技は受験に関係ない」と言う

鹿児島県では、内申450点のうち400点分が実技4教科です。実技の提出物や練習を後回しにさせる声かけは、内申を大きく下げる原因になります。

NG2:「中1・中2が悪かったから無理」と決めつける

使われるのは中3の記録だけです。過去の成績で志望校をあきらめさせるのではなく、2学期に何を上げるかを一緒に決めましょう。

NG3:志願変更を「その場の気分」で決める

出願した人数が発表されると、不安になって変えたくなります。変えるかどうかの基準(どの倍率なら、どこへ)を出願前に親子で決めておきましょう。

NG4:模試の判定だけで志望校を決める

模試の判定は、主にテストの得点をもとにした目安です。鹿児島県は内申と当日点の相関で判定します。通知表の評定と合わせて、両方の位置で判断してください。

まとめ

  • 2027年の推薦は2月2日、学力検査は3月3日・4日、合格発表は3月12日
  • 学力検査は5教科各50分・各90点の450点。1日目は国語・理科・英語、2日目は社会・数学
  • 内申は中3の記録だけで450点満点。5教科は各10点、実技4教科は各100点
  • 合否は内申と当日点の相関に、総合所見や自己申告書などを加えて判断
  • 普通科は学区あり。学区外は各校の「一定枠」(定員の10%程度)
  • 令和9年度の大きな制度変更は示されていない。出願期間などは今後の実施要綱で確認
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