長野県公立高校入試2027の仕組みと日程|前期・後期選抜と相関図をやさしく解説

長野の入試は2段階で決まる入試の仕組み・受験情報

最終更新:2026年9月/令和9年度(2027年春)入試の情報です。出願前には、長野県教育委員会の最新の要綱と学校別の実施内容を必ずご確認ください。

結論:長野の公立入試は「2月の前期」と「3月の後期」の2回勝負です

令和9年度も、長野県の公立高校入試は前期選抜(2月8日)と後期選抜(3月9日)の2段階です。前期は5教科各40点の学力検査と面接、後期は5教科500点の学力検査が中心です。

後期は内申と当日点を決まった割合で足すのではありません。中3の評定(45点満点)と学力検査(500点満点)を1枚の図に置いて、総合的に判断します。だから、どちらか片方だけに頼る作戦は危険です。

この記事でわかること
  • 令和9年度(2027年春)の前期・後期の日程
  • 前期選抜と後期選抜の違い(配点・時間・面接)
  • 長野県独自の「相関図方式」の読み方
  • 4つの通学区と、令和9年度の変更点(市立長野のネット出願など)
  • 中3が9月から3月までに、月ごとにやること
  • 保護者がやってしまいがちなNG

令和9年度(2027年)入試の日程

令和9年度の日程は、すでに長野県教育委員会から公表されています。前期の試験は2月8日(月)、後期の学力検査は3月9日(火)です。まずはこの2つの日付をカレンダーに書き込んでください。

区分内容日付(令和9年)
前期選抜志願受付1月29日(金)〜2月2日(火)
前期選抜選抜実施日(学力検査・面接など)2月8日(月)
前期選抜入学予定者発表2月17日(水)
後期選抜志願受付2月24日(水)〜2月26日(金)
後期選抜志望変更受付3月1日(月)〜3月3日(水)
後期選抜学力検査3月9日(火)
後期選抜追検査3月15日(月)
後期選抜入学予定者発表(追検査分も同日)3月18日(木)

※出典:長野県教育委員会「令和9年度長野県公立高等学校入学者選抜日程」(公式)。日程は令和7年12月に公表されたものです。

大事なのは、前期で合格(入学予定者に決定)したら、後期には出願できないことです。反対に、前期で入学予定者にならなかった人は、後期にもう一度出願できます。長野県の要綱にこう書かれています。

前期と後期の関係(要綱より)
  • 前期で入学予定者に決まった人は、後期選抜と再募集には志願できません。
  • 前期で入学予定者に決まらなかった人は、後期選抜と再募集に志願できます。

つまり、前期は「本当に行きたい学校」にだけ出す場です。前期に出すなら、その学校に入学する覚悟で出してください。

※出典:長野県教育委員会「令和9年度長野県公立高等学校入学者選抜要綱」(公式)。

前期選抜と後期選抜は何が違うのか

一言でいうと、前期は「自己推薦型」、後期は「一般選抜」です。前期は希望すればだれでも出願でき、志願理由書(自己PR文)を出します。後期は、学力検査が選抜の中心になります。

項目前期選抜(2月)後期選抜(3月)
位置づけ自己推薦型。志願理由書を提出一般選抜
実施校全日制61校全日制77校(全校)
募集人員普通科などは定員の60%以内。理数科などは90%以内前期の入学予定者を除いた残りの人数(要綱で確認)
学力検査5教科×各40点=200点。検査1(国・社・英)45分、検査2(数・理)30分5教科×各100点=500点。各教科50分
出題範囲中3のおおむね12月までに学ぶ基礎的な内容基礎問題と応用問題。県が全校同じ問題で実施(県の選抜要綱による)
面接など全校で対面の面接。一部校で作文(小論文)・実技「対面の面接」か「紙上面接」

※出典:長野県教育委員会「令和9年度長野県公立高等学校入学者選抜要綱」「令和9年度入学者選抜の実施予定概要」、同「新たな入学者選抜制度」パンフレット(いずれも公式)。「60%以内」は普通科・農業科・工業科・商業科・家庭科・総合学科、「90%以内」は理数科・自然科学探究科・国際教養科などの専門的な学科です。

前期選抜のポイント

前期にも学力検査があります。これは令和7年度からの新しい制度で入ったものです。ただし1教科40点で、時間も短めです。範囲はおおむね12月までの基礎なので、難しい問題よりも「基本を落とさないこと」が勝負になります。

もう1つ大事なのが、学校ごとの「募集の観点」です。前期では、学校によって特定の資料(たとえば面接や作文)を重く見ることがあります。評価のしかたは学校別に公表されているので、志望校の資料を必ず1枚読んでおくことが準備の第一歩です。

注意:前期をやらない学校・学科もあります

前期は全日制77校のうち61校で実施します。県の前期評価方法の一覧を見ると、長野・長野吉田・上田・松本深志・諏訪清陵の普通科は掲載がなく、後期選抜のみと読めます。難関校を目指すなら、3月の後期の500点で勝つ準備が本線になります。くわしくは長野の難関公立高校対策の記事で解説しています。

後期選抜のポイント

後期は、県内の全日制77校すべてで行います。問題は長野県教育委員会が作る共通の問題で、全校が同じ日に一斉に実施します(県の選抜要綱による)。つまり、長野高校を受ける人も、ほかの学校を受ける人も、同じ問題を解きます。

一部の学校では「傾斜配点」があります。たとえば「英1.5」と書かれていれば、英語を150点満点として扱うという意味です。志望校に傾斜配点があるかどうかは、学校別の実施内容で必ず確認してください。傾斜のかかる教科は、そのまま得点の重みが増えます。

また後期では、学校によって第2志望・第3志望の扱いが決められています。志望校を決めるときは、この扱いも県の資料で確認しておくと安心です。

「相関図方式」とは?図で見るとよくわかります

長野県の後期選抜は、「内申○割・当日点○割」のような決まった比率を使いません。かわりに、中3の評定と学力検査の点数を1枚の図(相関図)に置いて、調査書の内容とあわせて総合的に判定します。

図の縦の軸は中3の評定です。9教科×5段階なので45点満点です。横の軸は学力検査の点数で、500点満点です。受験生1人ひとりが、この図の上の「1つの点」になります。

相関図のイメージ(考え方の説明用。実際の線や区分は学校ごとに異なります)
縦軸:中3の評定(45点満点)
評定は高い・点数は低め
境目。調査書の中身なども見て判断
評定も点数も高い
合格に近いエリア
評定も点数も低め
厳しいエリア
評定は低め・点数は高い
境目。調査書の中身なども見て判断
横軸:学力検査(500点満点)→

※出典:長野県教育委員会「新たな入学者選抜制度について」(公式)の「中学校第3学年の評定と学力検査結果との相関図を作成し、調査書の記載内容と併せて選抜資料とする」をもとに、編集部が考え方を図にしたものです。4つのエリアの分け方はイメージであり、実際の判定基準ではありません。

ここからは図の読み方の説明です。右上(評定も点数も高い)ほど合格に近く、左下ほど厳しいのは当然です。むずかしいのは、左上と右下の「境目」にいる人です。ここでは点数だけ、評定だけでは決まらず、調査書に書かれた内容なども合わせて判断されます。

POINT:相関図方式でいちばん大事な考え方

決まった比率がないので、「内申が低いから当日で逆転すればいい」「当日点が取れるから内申は気にしない」は、どちらも危ない作戦です。図の上で右上に近づくには、評定と点数の両方を少しずつ上げるのが近道です。評定は中3の9教科なので、音楽・美術・保健体育・技術家庭の4教科も、5教科と同じ1教科分として数えられます。

なお、選抜の「基本の資料」は調査書・学習成績一覧表・学力検査の成績です。面接・作文・実技の結果は「参考資料」として使うことができる、とされています。内申の上げ方は高校受験の内申点の上げ方でもくわしく書いています。

4つの通学区と、令和9年度の変更点

長野県の公立高校は、4つの通学区に分かれています。出願できる高校の範囲は「長野県立高等学校の通学区域に関する規則」で決まっています。県の学校別資料も、この4区分で公表されています。

通学区地域主な進学校の例
第1通学区北信長野、長野吉田、屋代
第2通学区東信上田
第3通学区南信諏訪清陵、伊那北、飯田
第4通学区中信松本深志、松本県ケ丘

※出典:長野県教育委員会「令和9年度入学者選抜 学校別実施内容」「前期選抜の評価方法一覧」の通学区別資料(公式)。となりの通学区からの志願などの細かいルールは、この記事では確認できていません。必ず在籍中学校の先生に確認してください。

令和9年度の主な変更点

結論から言うと、選抜のしくみ(前期・後期の2段階)は令和8年度と同じです。前期61校・後期77校という実施校の数も変わりません。「前期と後期が一本化される」という公式情報は、令和9年度については見つかっていません。

変わる点として押さえたいのは次の3つです。

令和9年度に知っておきたい変更
  • 市立長野高校もインターネット出願に。令和9年度から、県立高校に加えて長野市立長野高校でもネット出願が導入されます。受検手数料は、クレジットカード・コンビニ・ペイジー・PayPayで納められます。
  • ネット出願の案内は9月、手続きは11月から。くわしいリーフレットは9月に中学校を通して配られる予定で、手続きは11月から始まります。
  • 一部の学校で学科などの変更。須坂創成高校は令和9年度から学科改編の予定です。諏訪実業高校にも募集に関する変更の注記があります。受ける人は学校別の資料で内容を確認してください。

※出典:長野県教育委員会「令和9年度入学者選抜の実施予定概要」「インターネット出願リーフレット(令和9年度)」(公式)。

保護者の方へ:ネット出願は「支払い方法」を先に決めておく

ネット出願では、受検手数料の支払いがセットになります。クレジットカードで払うのか、コンビニで払うのかを11月までに家庭で決めておくと、出願の週にあわてません。中学校から届くリーフレットは、捨てずに保管してください。

参考:前年(令和8年度)の全体倍率

令和8年度の公立全日制の倍率は、前期1.33倍(前年1.38倍)、後期1.04倍(前年1.07倍)でした。県全体では後期は1倍をわずかに超える程度です。ただし、人気校では1倍を大きく超えることもあります。全体の数字だけを見て安心しないでください。

※出典:長野県教育委員会 定例会資料「令和8年度長野県公立高等学校入学者選抜の結果」(公式)。学校ごとの倍率は難関公立高校対策の記事にまとめています。

前期と後期、どう使い分ける?

答えは、「前期は第1志望校にだけ出す。準備の本線は後期の500点」です。前期で合格したら後期には出せないので、前期は入学する気のある学校だけに出します。

お子さまの状況おすすめの考え方
第1志望校が前期を実施している前期に出願。前期用の面接・志願理由書を1月までに仕上げる。落ちても後期で再挑戦できる
第1志望校の学科が後期のみ後期一本。前期で別の学校に出すと、合格した時点で第1志望を受けられなくなる
評定は高いが、当日点が安定しない前期がある学校なら前期も活用。同時に後期に向けて基礎問題の取りこぼしをなくす
当日点は取れるが、評定が伸びない相関図で不利にならないよう、2学期の評定(とくに実技4教科)を上げる努力を今から

※上表は編集部による一般的な考え方の目安です。前期の実施の有無と評価方法は、長野県教育委員会「令和9年度入学者選抜 学校別実施内容」(公式)で必ず確認してください。

前期の面接は、全校で対面で行われます。聞かれやすい内容の準備は推薦入試の面接対策が参考になります。志望理由は「その学校で何をしたいか」を、自分の言葉で1分で話せるようにしておきましょう。

中3の月別やることロードマップ(9月〜3月)

9月からの半年で、やることは「評定を上げる」「500点を取る力をつける」「出願の準備をする」の3本です。月ごとに何をするかを表にしました。

時期勉強でやること手続き・家庭でやること
9月中1・中2の苦手単元を1つずつつぶす。2学期の定期テスト対策を最優先ネット出願のリーフレットを受け取り保管。志望校の学校別実施内容を読む
10月県の過去の学力検査を1年分、時間を計って解く。失点を「基礎」「応用」に分ける模試の結果で志望校を2〜3校にしぼる。学校説明会に参加
11月期末テスト対策(実技4教科も)。過去問は2年目へネット出願の手続き開始。支払い方法を決める。三者面談の準備
12月前期の範囲(おおむね12月まで)の基礎を総復習。冬休みで過去問を3年分前期に出すか、後期一本かを家庭で決める。志願理由書の下書き
1月前期用に40点×5教科の時間配分を練習(45分・30分)。面接練習を週2回前期の志願受付(1月29日〜2月2日)
2月前期(2月8日)のあとはすぐ後期モードへ。各教科50分の本番形式で週2回演習前期発表(2月17日)。後期の志願受付(2月24〜26日)
3月新しい問題集は増やさない。間違い直しノートの見直しだけ志望変更受付(3月1〜3日)。学力検査(3月9日)。発表(3月18日)

※日付の出典:長野県教育委員会「令和9年度長野県公立高等学校入学者選抜日程」「インターネット出願リーフレット(令和9年度)」(公式)。勉強内容と家庭でやることは編集部の目安です。学校説明会・三者面談の時期は学校により異なります。

1週間の時間割の例(9月〜11月)

この時期は、定期テストと入試の準備を同時に進める必要があります。次の時間割は、部活を引退した中3の目安です。

曜日時間(目安)内容
月・水・金2時間学校の復習と宿題60分+苦手単元60分
火・木2時間実技4教科のノート・提出物の確認30分+英単語・漢字30分+数学60分
土5時間過去問を2教科、50分ずつ本番形式で。残りは解き直し
日4時間1週間の間違い直し。理科・社会の暗記を1単元

※時間割は編集部による目安です。お子さまの部活や通塾の状況に合わせて調整してください。過去の学力検査問題と正答は、長野県教育委員会のサイトで公開されています(公式)。

POINT:過去問は「無料の公式問題」から始める

長野県教育委員会は、前期・後期の学力検査問題と正答をサイトで公開しています。まずはこれを印刷して、本番と同じ時間(後期は各50分、前期は45分と30分)で解くところから始めてください。市販の過去問集や模試の使い方は、難関公立高校対策の記事で紹介しています。

保護者がやってはいけないNG

長野の入試の仕組みをよく知らないまま声をかけると、かえって逆効果になることがあります。とくに次の4つに気をつけてください。

この4つは、9月以降に逆効果になりやすい行動です
  • 「前期は練習のつもりで、別の学校に出してみたら」と言う。前期で入学予定者に決まると、後期には出願できません。練習受験のつもりが、第1志望をあきらめる結果になりかねません。
  • 「内申は○割だから」と、よその県の話で計算する。長野県の後期は決まった比率ではなく、相関図で総合判断します。ネットで見た他県の計算式は当てはまりません。
  • 「実技4教科は受験に関係ない」と言う。相関図の縦軸は中3の9教科の評定です。実技4教科も1教科分として入ります。提出物や授業への取り組みを軽く見ないでください。
  • ネット出願の準備を子どもだけに任せる。支払い方法の選択や入力の確認は、保護者の役目です。締め切り直前にあわてると、書き間違いのもとになります。
保護者の方へ:かける言葉は「点数」より「次の一手」

模試や定期テストの結果が出たら、合計点をほめたり叱ったりする前に「どの問題で落としたか」を一緒に1枚見ることをおすすめします。声のかけ方は模試の結果が悪かった子への声かけ、面談の準備は秋の三者面談も参考にしてください。

評定と当日点、どちらが足りないかを先に見きわめる

相関図方式では、評定と当日点のどちらが足りないかで、9月からやるべきことがまったく変わります。評定が足りないなら2学期の定期テストと提出物、当日点が足りないなら過去問の失点分析が先です。この見きわめは、答案と通知表を並べて見ないとできません。

エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1の指導です。長野県の公立入試を目指すお子さまの定期テスト・模試・過去問の答案を1問ずつ分けて見て、残りの月数から逆算した学習計画をお子さまごとに組みます。

まずは無料の体験授業で、足りない所をはっきりさせます

通知表と直近の答案を見せていただければ、評定と当日点のどちらを先に伸ばすべきかをお伝えします。無理な勧誘は一切ありません。

無料体験を申し込む

LINEで気軽に相談する

まとめ

  • 令和9年度も前期(2月8日)と後期(3月9日)の2段階。発表は2月17日と3月18日
  • 前期は自己推薦型。5教科各40点の学力検査と対面の面接。普通科などは定員の60%以内
  • 前期で入学予定者に決まると後期には出せない。前期は第1志望校にだけ出す
  • 後期は5教科500点。中3の評定45点と並べた「相関図」で総合判断。決まった比率はない
  • 通学区は北信・東信・南信・中信の4つ。市立長野も令和9年度からネット出願
  • 9月からは「評定」「500点」「出願準備」の3本を月ごとに進める
LINEで無料相談無料体験に申込
タイトルとURLをコピーしました