結論
1月校は「受けるかどうか」ではなく、何のために受けるかを1つに決めてから選ぶものです。
本番の空気に慣れるため、合格を1つ持って2月を迎えるため、実際に進学先の候補として。目的が違えば選ぶ学校も受ける数も変わります。目的を決めずに「みんな受けるから」で3校受けると、2月1日の前に子どもが消耗します。
この記事でわかること
- 1月校の3つの目的と、目的別の選び方
- 受けないほうがよいケース
- 何校受けるか、どの順で受けるかの決め方
- 1月校で不合格だったときの立て直し方
- 判断の期限と、出願までの流れ
まず、1月校とは何か
首都圏の場合、東京・神奈川の入試が2月1日に始まるのに対し、埼玉は1月10日、千葉は1月20日から入試が行われます。関西では統一入試日が1月中旬に設定されています。本命より前に受けられるこれらの入試を、一般に「1月校」「前受け」と呼びます。
| 地域 | 入試の開始時期 |
|---|---|
| 埼玉 | 1月10日ごろから |
| 千葉 | 1月20日ごろから |
| 東京・神奈川 | 2月1日から |
| 関西(統一入試日) | 1月中旬 |
※日程は年度・学校によって異なります。2027年入試の詳細は学校ごとに順次公表されるため、志望校の募集要項で必ずご確認ください。
1月校の3つの目的|どれを取るかで選び方が変わる
目的1 本番の空気に慣れる
模試とは会場の緊張感が違います。知らない受験生に囲まれ、制服の子がいて、保護者が外で待つ。この経験を2月1日に初めてさせないための1回です。この目的なら、合格可能性が高い学校を1校で足ります。難度を上げる意味はありません。
目的2 合格を1つ持って2月を迎える
「どこにも受かっていない」状態で2月1日を迎えるのと、1つ持って迎えるのとでは、本人の表情が変わります。この目的なら、過去問で合格最低点を安定して超えている学校を選びます。チャレンジ校を1月に入れると、目的と手段が食い違います。
目的3 進学先の候補として本気で受ける
埼玉・千葉には、実際に通わせたい学校が多くあります。この場合は「前受け」ではなく本命の一つです。通学時間を含めて、合格したら通うかどうかを家庭で先に決めておきます。受かってから考えると、2月の判断が鈍ります。
受けたほうがよい子・受けないほうがよい子
受けたほうがよい
- 模試で緊張して実力が出ないことがある
- 2月1日が、人生で初めての「入試」になる
- 自信が持てず、本番前に成功体験が必要
- 埼玉・千葉に、実際に通わせたい学校がある
受けないほうがよい、または最小限にすべき
- 体力がなく、移動と緊張で数日崩れるタイプ
- 会場が遠く、往復に半日以上かかる
- 1月に入っても、本命の過去問が仕上がっていない
- 結果に強く引きずられ、不合格から戻るのに時間がかかる
とくに注意したいのが移動距離です。1月の関東は寒く、感染症も流行します。往復に時間のかかる学校を複数入れると、体調と学習時間の両方を削ります。1月校は「行ける範囲で」が原則です。
何校受けるか、どの順で受けるか
1 原則は1〜2校
目的が「慣れ」と「合格を持つ」なら、1校で両方を満たせます。3校以上になるときは、本当に全部必要かを一度数え直してください。
2 最初の1校は、確実に取れるところ
1月校の1校目で不合格になると、2月までの空気が重くなります。過去問で安定して合格最低点を超えている学校から始めます。
3 挑戦するなら2校目以降
難度の高い1月校を受けるなら、合格を1つ確保した後です。順番を逆にしないでください。
4 2月1日の直前3日間は空ける
直前は本命の最終確認に充てます。1月末に入試を入れると、調整の時間がなくなります。
POINT 1月校の過去問は「何年分」やるか
本命の対策時間を削らないことが最優先です。合格が堅い学校なら1年分を通しで解いて、形式と時間配分を確認する程度で足ります。進学先候補として本気で受ける学校だけ、本命に準じた年数を確保します。
1月校で不合格だったときにやること
確実に取れると思った学校でも、当日の体調や問題との相性で落ちることがあります。大事なのは、その後の3日間です。
当日 答案の話はしない
「どうだった」と聞きたくなりますが、本人が話し出すまで待ちます。聞くなら「おつかれさま」だけで十分です。
翌日 何を落としたかだけ確認する
時間切れか、知らない単元か、読み違えか。本命でも同じ落とし方をする可能性があるので、そこだけ見ます。
3日以内 受験校の組み方を見直すか決める
1校の結果で本命を変える必要はありません。ただし、2月の併願の並びに無理がないかは、この時点で一度確認します。
判断の期限:11月中に決め、12月に出願
1月入試の出願は12月に始まる学校が多く、Web出願の準備(写真データ・支払い方法の確認)にも時間がかかります。11月中に「何を目的に、どこを何校受けるか」を決め、12月に出願手続きを終えるのが現実的な流れです。12月に入ってから学校を探し始めると、過去問を1年分解く時間も取れません。
保護者がやってはいけない3つのこと
NG1 「練習だから」と本人に言う
子どもにとっては本番です。練習と言われると力を抜く子もいれば、落ちたときに「練習なのに」と傷つく子もいます。1校として真剣に受けます。
NG2 受けられるだけ受ける
受験料と移動と体力を使います。増やすほど本命の準備時間が減ることを、最初に計算してください。
NG3 合格発表を子どもと一緒に見ない、または見せすぎる
どちらにするかを、発表前に家庭で決めておきます。その場で迷うと、結果よりも空気が本人に伝わります。
受験校の組み方は、答案を見ながら決めるのが確実です
1月校を何校受けるかは、偏差値表だけでは決まりません。本命の過去問がどこまで仕上がっているか、体力がどれくらい持つか、緊張にどう反応するか。この3つを踏まえて初めて決まります。
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まとめ
- 1月校は目的を1つに決めてから選ぶ。慣れ/合格を持つ/進学先候補のどれか
- 原則1〜2校。最初の1校は過去問で安定して合格最低点を超えている学校から
- 移動距離と体力を先に計算する。2月1日の直前3日間は空ける
- 不合格でも本命は変えない。見るのは「何を落としたか」だけ
- 決めるのは11月中、出願は12月。学校探しから始めると過去問の時間が取れない
1月校は、2月の結果を左右する準備の一部です。数を増やすことではなく、本命に良い状態で入るための1回として組んでください。
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