最終更新:2026年11月 ※令和9年度の細かい決まりは、募集要項と各校の案内で決まります。出願前に、山梨県教育委員会のページと中学校の案内で、最新の情報をご確認ください。
富士北稜高校(山梨県立富士北稜高等学校)は、山梨県の県立・全日制の高校で、総合学科の1学科を置いています。山梨県教育委員会の「令和9年度公立高等学校入学者募集定員」では、総合学科の募集定員が204人で、前年度より10人少なくなりました。この記事では、山梨県が公表している令和9年度の「入学者選抜実施要項」「前期募集選抜方法等一覧」「募集定員」と、令和6〜8年度の志願状況をもとに、富士北稜高校の入試で内申(調査書)と当日点(学力検査)がどのように使われるかを整理します。山梨県の入試は、1月の前期募集と3月の後期募集の2回です。後期募集の一般選抜は、調査書の記録と学力検査の成績が同等に扱われます。前期募集は、学校ごとの「選抜資料比重」で、調査書・面接・所見・特色適性検査・特技などを組み合わせます。富士北稜高校の前期募集は、Aの調査書が60%と、山梨県のほかの高校の例と比べても大きい割合であることが特徴です。まず全体を表で確認しましょう。
後期:調査書=学力検査(同等) 一般選抜の合否判定では、調査書の記録と学力検査の成績が同等に扱われます(実施要項 第11 選抜方法)。学力検査は国語・社会・数学・理科・英語の5教科で、各100点の500点満点です。
調査書の評定は、中1から中3までの必修9教科が対象です。学力検査と同じ5教科の評定を2倍、音楽・美術・保健体育・技術・家庭の4教科の評定を3倍にして合計します。実技4教科の評定1点は、5教科の評定1点より重く数えられます。
前期募集は、募集率が25%以内で、募集人員は51人です。選抜資料比重は、Aが調査書60・面接10・所見5・特色適性検査25、Bが調査書40・面接10・所見5・特色適性検査15・特技30です。面接の割合は10%で、調査書の割合が大きい形です。合格に必要な点数は公表されていないため、この記事では点数の目安は示しません。
- 富士北稜高校の選抜方法一覧(令和9年度の公式の数字)
- 山梨県の後期募集(一般選抜)のしくみ(先に押さえたい点)
- 調査書の評定合計の計算:5教科は2倍、実技4教科は3倍
- 当日点(学力検査)の考え方:5教科の時間割
- 前期募集:A・Bの選抜資料比重と、ほかの高校との比べ方
- 富士北稜高校の過去3年の志願状況と、近くの県立校との比べ方
- 前期と後期の考え方の整理、令和9年度の日程と出願前の確認リスト
富士北稜高校の選抜方法一覧(令和9年度の公式の数字)
山梨県教育委員会は、県立高校ごとの前期募集の内容を「前期募集選抜方法等一覧」で、募集定員を「入学者募集定員」で、共通の決まりを「実施要項」で公表しています。富士北稜高校(全日制課程)に関わる令和9年度の内容を、そのまま表にしました。表の数字は、すべて県の資料で確認できたものです。
| 項目 | 総合学科 |
|---|---|
| 令和9年度の募集定員 | 204人(前年度比10人減) |
| 前期募集の募集率(県の一覧) | 25%以内 |
| 前期募集の募集人員(県の募集定員の資料) | 51人 |
| 前期の選抜区分 | 総合学科A・総合学科B |
| 前期の面接 | 個別・10分程度(集団面接なし) |
| 前期の特色適性検査 | 50分 |
| 前期の調査書の対象 | 第1学年から第3学年 |
| 後期募集の検査 | 学力検査5教科(各100点) |
| 後期募集の調査書と学力検査の扱い | 同等に扱う(実施要項) |
| 学力検査の傾斜配点 | 傾斜配点の表(別表1)に富士北稜高校の欄はない |
前期募集の募集人員51人は、募集定員204人の25%にあたります(204×0.25=51)。募集率が「25%以内」と書かれているため、51人が上限の目安です。実際に前期で内定する人数は、出願者や選抜の結果で変わります。後期募集の人数は、実施要項では「募集定員から前期募集の入学内定者の数を減じた数をもとに、教育委員会が別に定める」とされています。前期募集人員をそのまま引くと153人になりますが、実際の人数は前期の内定者数で変わります(当サイトの計算です)。
富士北稜高校は、総合学科の1学科だけの学校です。募集定員の資料には、富士北稜高校の欄に総合学科だけが載っています。後期募集の実施要項には、同じ学校の学科間で第2希望まで付けられる場合の例として、普通科と専門教育学科の間、北杜高校の普通科と総合学科の間、青洲高校の各学科の間などが書かれています。当サイトが確認できた範囲では、富士北稜高校はこの例に入っていません。総合学科だけの学校なので、同じ学校の中で学科を選び直す仕組みを考える必要はないと読めます(当サイトの読み取りです。詳しくは募集要項で確認してください)。
県の資料で確認できる範囲では、富士北稜高校は、令和9年度の前期募集選抜方法等一覧と募集定員に載っており、県外からの出願に関する「全国募集の実施要項」の対象校にも名前が挙がっています。全国募集の細かい条件は、別に定められる要項で確認する形です。この記事では、山梨県内の中学校を卒業見込みの人を主な読者として、前期募集、後期募集、志願状況、日程の順で、中3の冬に整理しておきたい点を説明します。
山梨県の後期募集(一般選抜)のしくみ:先に押さえたい点
山梨県の後期募集には、「一般選抜」と「特別選抜」があります。一般選抜は学力検査と調査書で選び、特別選抜は学力検査と面接で選びます(実施要項 第2 選抜の種類)。多くの中学生が受けるのは、一般選抜です。実施要項から確認できる点を、順に挙げます。
- 調査書と学力検査は同等。実施要項に、「一般選抜の合否判定に当たっては、調査書の記録と学力検査の成績を同等に扱う」と書かれています。学校ごとの比率(たとえば4:6など)を示した表は、令和9年度の資料では確認できていません。
- 調査書の評定は、中1〜中3の必修9教科。「全学年必修9教科の成績の評定合計」を求めると書かれており、3学年分が計算に入ります。
- 5教科と4教科で重みが違う。学力検査を実施する5教科の評定は2倍、実施しない4教科(音楽・美術・保健体育・技術・家庭)の評定は3倍にして足します。
- 特別活動などの記録も点数になる。「特別活動の記録」「校外活動の記録」「その他特記事項」は、各高校が定める基準で、1〜30の段階で評定します。富士北稜高校の基準は、県の資料では公表されていません。
- 学力検査は5教科各100点。英語にはリスニングが含まれます。傾斜配点の表(別表1)に、富士北稜高校の欄はありません。
- 出願は1人1校。後期募集の出願は1人1校で、前期募集で入学内定となった人は後期に出願できません。一般選抜と特別選抜の併願もできません。
- 志願変更は1回。出願の受付が終わったあと、1回に限り、志願先の高校などを変更できます。令和9年度の志願変更の期間は、2月19日(金)、2月22日(月)、2月24日(水)です。
7番目の志願変更は、倍率を見て志望校を考え直す人が使う仕組みです。ただし、変更できるのは1回だけで、期間も3日に限られます。県は、出願期間の終わりの時点の志願者数と、志願変更が終わった最終の志願者数を、別々に公表しています。数字の読み方は、あとの「志願状況」の章で説明します。
富士北稜高校の「前期か後期か」を、中3の冬に整理したい方へ
学校の三者面談の前に、評定と5教科の見通しを一緒に整理できます。保護者の方だけのご相談もできます。
調査書の評定合計の計算:5教科は2倍、実技4教科は3倍
後期募集の調査書の評定は、次の方法で計算すると、実施要項に書かれています。まず、各学年の「学力検査を実施する教科(国語・社会・数学・理科・英語)」の評定を足して、2を掛けます。次に、「学力検査を実施しない教科(音楽・美術・保健体育・技術・家庭)」の評定を足して、3を掛けます。この2つを足して、3学年分を合計したものが、「全学年必修9教科の成績の評定合計」です。評定は5段階ですから、1学年の満点は、5教科が25点×2=50点、実技4教科が20点×3=60点で、合わせて110点です。3学年では330点です(満点の数字は、要項の計算方法から当サイトが計算しました)。
| 教科のグループ | 対象の教科 | 評定の掛け算 | 1学年の満点 | 3学年の満点 |
|---|---|---|---|---|
| 学力検査を実施する教科 | 国語・社会・数学・理科・英語 | ×2 | 25×2=50点 | 150点 |
| 学力検査を実施しない教科 | 音楽・美術・保健体育・技術・家庭 | ×3 | 20×3=60点 | 180点 |
| 合計 | 必修9教科 | - | 110点 | 330点 |

評定の満点330点のうち、実技4教科の部分が180点で、5教科の部分(150点)より大きくなっています。評定1点あたりで見ると、5教科の評定が1つ上がると評定合計は2点、実技4教科の評定が1つ上がると3点上がります。同じ「評定が1つ上がる」でも、実技教科のほうが重く数えられます。実技4教科の評定は、授業への取り組み、提出物、実技テストなどが積み重なって決まります。定期テストの点数だけでなく、普段の取り組みを整えることが、評定を通じて効いてきます。
1学年あたり、5教科は3×5=15で、×2=30点。実技4教科は4×4=16で、×3=48点。合わせて78点です。3学年で78×3=234点(330点満点)になります。
例2:例1から、中3で5教科のうち2教科が「3」から「4」になった場合
評定が合計2上がるので、×2で4点増え、238点です。
例3:例1から、中3で実技教科のうち2教科が「4」から「5」になった場合
評定が合計2上がるので、×3で6点増え、240点です。
※例は、要項の計算方法に仮の数字を入れたものです。実在の生徒の数字ではありません。調査書全体の点数(特別活動等の1〜30を含む)への換算方法は、県の資料では確認できていません。
「同等」とは、どういうことか:当サイトの仮の見方
実施要項は、調査書の記録と学力検査の成績を「同等に扱う」としています。学力検査は500点満点、調査書の評定合計は330点満点なので、そのままでは足せません。どのようにそろえるか(換算の式)は、要項本文には書かれておらず、「具体的な方法は、別途教育長が指示する」とあります。考え方の練習として、次の仮定を置きます。これは当サイトの仮定で、県が示した式ではありません。
| できごと | 評定合計の動き | 仮に500点満点にそろえたときの動き |
|---|---|---|
| 5教科のうち1教科の評定が、1学年で1上がる | +2点 | 約+3.0点 |
| 実技4教科のうち1教科の評定が、1学年で1上がる | +3点 | 約+4.5点 |
| 中3で、実技4教科すべての評定が1ずつ上がる | +12点 | 約+18.2点 |
| 学力検査で、1教科が10点上がる | - | +10点 |
| 学力検査で、5教科合計が30点上がる | - | +30点 |
仮の計算では、中3で実技4教科の評定がすべて1ずつ上がると、学力検査の約18点分に当たります。評定を上げることと、学力検査で点を取ることは、どちらかを選ぶものではありません。仮の計算で伝えたいのは、「実技教科の評定は、積み重なると、学力検査の十数点分にもなりうる」ということです。中3の2学期末の評定が決まる前に、あと1つ上げられる教科がないかを、中学校の先生に確認する意味があります。
中1・中2の評定は、すでに決まっています。3学年分が計算に入る以上、残りの伸びしろは中3の部分で、全体の3分の1にあたる110点分です。そのうち、実技4教科が60点を占めます。2学期末の評定を知ったうえで、3学期や学年末までの提出物・実技の取り組みを整えることが、現実的な準備になります。
当日点(学力検査)の考え方:5教科の時間割
後期募集の学力検査は、国語・社会・数学・理科・英語の5教科で、各100点、合計500点満点です。英語にはリスニングによる検査が含まれます(実施要項)。問題は教育委員会が作成し、検査会場は各志願先の高校です。検査期日は令和9年3月3日(水)です。
| 教科 | 時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 集合 | 午前8時40分 | - |
| 国語 | 9時20分〜10時15分 | 100点 |
| 社会 | 10時35分〜11時25分 | 100点 |
| 数学 | 11時45分〜12時35分 | 100点 |
| 理科 | 13時35分〜14時25分 | 100点 |
| 英語(リスニングを含む) | 14時45分〜15時35分 | 100点 |
午前に3教科、午後に2教科を、1日で受けます。国語が55分、そのほかの4教科は50分です。昼食をはさんで午後の理科・英語に入るので、昼食のとり方や、午後の前の見直しの時間の使い方を、前もって決めておくと落ち着いて臨めます。時間割は県の要項に書かれた時刻です。当日の集合の案内などは、受検票と中学校の案内で確認してください。
実施要項には、専門教育学科の選抜と、普通科のコース指定で、検査教科の配点を変えて行うことがあると書かれています。その傾斜配点教科と傾斜割合は、別表1にまとめられていて、載っているのは、理数科・文理科・英語理数科・探究科といった専門教育学科と、普通科のコースを置く一部の学校です。富士北稜高校は総合学科で、別表1に欄がありません。したがって、県の資料で確認できる範囲では、富士北稜高校の学力検査は、5教科とも各100点で行われると読めます。ただし、学校の募集案内に別の記載がないかは、出願前に確認してください。
当日点の目標を決めるときに、県は合格に必要な点数や合格者の平均点を公表していません。この記事でも、点数の目安は示していません。数字で目標を立てたい場合は、中学校の進路指導の先生が持っている情報や、模試の見方を、先生に確認してください。総合学科でも、学力検査は5教科すべてを受けるため、5教科のバランスが必要です。
総合学科を志望するときに、県の資料で確認できること・できないこと
総合学科は、普通科や専門学科とは別の区分の学科です。前期募集の一覧でも、富士北稜高校の欄には「総合学科」として、AとBの2つの区分が載っています。県の入試の資料からわかるのは、募集の人数、選抜の比重、倍率といった数字に限られます。
総合学科の授業の内容(系列の名前や、選択できる科目の数など)は、今回確認した県の入試の資料には書かれていません。この記事では、授業の内容や進路の実績は書きません。総合学科でどんなことが学べるのかは、富士北稜高校の学校案内、体験入学、学校説明会で確認してください。確認できていない点を、この記事で推測して書くことはしません。
前期募集:A・Bの選抜資料比重と、ほかの高校との比べ方
富士北稜高校の前期募集は、令和9年1月に行われます。出願は、1月14日(木)の県内一括受付(山梨県総合教育センター)、1月15日(金)午前10時〜午後4時、1月18日(月)午前10時〜正午です。検査は、令和9年1月28日(木)および1月29日(金)に行われます。選抜結果の内定通知は、2月5日(金)午前11時から午後4時までの間に、中学校長に交付されます。前期募集で入学内定となった人は、後期募集に出願できません(後期募集の実施要項)。後期の募集人員は、募集定員から前期の入学内定者数を引いた人数をもとに決まります。
前期募集に出願できるのは、令和9年3月に中学校を卒業見込みの人で、その高校を志望する動機や理由が明白・適切で、学校が定める「出願の条件」に合うと自分で考える人です(実施要項 前期募集 第3)。出願は1人1校1学科です。次の表は、県の「前期募集選抜方法等一覧」にある富士北稜高校の欄にある、出願の条件(県の表の文言)です。
| 区分 | 出願の条件(県の表) | 審査の方法 |
|---|---|---|
| 総合学科A | 学習成績・行動良好、自己の進路目標実現 | 面接・特色適性検査・調査書(比重の表を参照) |
| 総合学科B | スポーツ、芸術、文化活動で実績、入学後も部活動で継続・発展 | 活動実績報告書による書類審査(特技) |
Aは、学習成績と行動がよいことと、自分の進路目標を実現したい意欲が条件の中心です。Bは、スポーツ・芸術・文化活動での実績と、入学後も部活動で続ける意欲が条件の中心で、書類審査に活動実績報告書が使われます。条件の細かい基準(評定の目安、実績の範囲など)は、県の表には書かれていません。募集要項や学校の案内で確認してください。
| 区分 | 調査書 | 面接 | 所見 | 特色適性検査 | 特技 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| A(総合学科) | 60 | 10 | 5 | 25 | - | 100 |
| B(総合学科) | 40 | 10 | 5 | 15 | 30 | 100 |

表の数字は「選抜資料比重」で、合計が100になるように決められています。Aは、調査書が60%、特色適性検査が25%、面接が10%、所見が5%です。Bは、調査書が40%、特技が30%、特色適性検査が15%、面接が10%、所見が5%です。Aは調査書が半分を超える60%を占め、面接は10%です。Bも調査書が40%でいちばん大きい割合ですが、特技が30%あります。特技は、活動実績報告書による書類審査で評価されます。
前期募集の調査書は、対象が第1学年から第3学年と書かれています。「評定の傾斜倍率」の欄は、富士北稜高校では記載がなく、学年ごとの倍率や、5教科・実技4教科の倍率は、県の表では確認できていません。後期募集では、5教科の評定が2倍、実技4教科の評定が3倍でした。前期の調査書の点数への入り方は、募集要項で確認してください。確認できていない点を、この記事で推測して書くことはしません。
面接は、個別で10分程度です。集団面接の欄は、県の表で「-」です。面接の割合は、AもBも10%です。特色適性検査は、時間が50分と書かれています。特色適性検査の問題の形式や内容は、県の一覧表には書かれていません。出題の形式や内容は、募集要項や学校の案内で確認してください。
山梨県のほかの高校のAの比重と比べる
同じ山梨県の県立高校でも、前期募集のAの比重は、学校ごとに違います。県の「前期募集選抜方法等一覧」に載っている、当サイトで整理した学校のAの比重を、調査書と面接の割合に注目して並べます。表の数字は、各校の記事で確認した県の表の数字です。富士北稜高校は、調査書の割合が60%で、面接の割合が10%です。
| 学校(区分) | 調査書 | 面接 | 特色適性検査など | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|---|
| 富士北稜高校(総合学科A) | 60% | 10% | 特色適性検査25%、所見5% | この記事 |
| 白根高校(普通科A) | 55% | 20% | 特色適性検査20%、所見5% | 白根高校の内申と当日点 |
| 青洲高校(A) | 50% | 20% | 特色適性検査25%、所見5% | 青洲高校の内申と当日点 |
| 甲府第一高校(普通科A) | 50% | 10% | 特色適性検査35%、所見5% | 甲府第一高校の内申と当日点 |
| 北杜高校(普通科A・総合学科A) | 45% | 30% | 特色適性検査20%、所見5% | 北杜高校の内申と当日点 |
この表からわかるのは、同じ「前期のA」でも、調査書が半分を超える学校(富士北稜)と、調査書が半分に届かず面接が30%ある学校(北杜)があるということです。富士北稜高校のAは、調査書が60%と大きく、面接は10%と小さい形です。評定が安定している人にとって、調査書の比重が大きいことは考える材料になりますが、出願の条件と、特色適性検査(25%)の準備は別に必要です。比重の違いだけで、どちらの学校が受かりやすいかを決めることはできません。
前期募集に出願するかどうかを考えるときは、まず、AとBのどちらの条件に当てはまるかを、募集案内で確認します。Aは学習成績と行動、Bは部活動などの実績が、条件の中心です。AとBの両方に当てはまる場合に、どちらで出願するかは、出願の条件と比重の違い(Aは調査書60%・特色適性検査25%、Bは調査書40%・特技30%・特色適性検査15%)を見比べて、中学校の先生と相談します。出願の条件の細かい基準は、この記事では確認できていないため、「募集要項で確認」としています。
富士北稜高校の過去3年の志願状況と、近くの県立校との比べ方
山梨県教育委員会は、後期募集の「最終志願者数」を、学科ごとに公表しています。志願変更の期間が終わった時点の人数と、倍率が載っています。次の表は、富士北稜高校の令和6〜8年度の数字です。倍率は県の資料に載っている数字です。「後期募集人員」は、その年の募集定員から前期募集の内定者数を引いた人数です。
| 年度・学科 | 募集定員 | 前期内定者数 | 後期募集人員 | 最終志願者数 | 倍率(県の資料) | 前年の倍率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和6年度 総合学科 | 222人 | 64人 | 158人 | 125人 | 0.79倍 | 0.83倍 |
| 令和7年度 総合学科 | -(資料で未確認) | -(資料で未確認) | 159人 | 133人 | 0.84倍 | 0.79倍 |
| 令和8年度 総合学科 | -(資料で未確認) | -(資料で未確認) | 165人 | 135人 | 0.81倍 | 0.84倍 |

倍率は、令和6年度が0.79倍、令和7年度が0.84倍、令和8年度が0.81倍で、3年とも1倍を下回り、0.8倍前後で動いています。募集定員は、令和6年度の222人から、令和9年度の204人に減っています。令和9年度の倍率は、まだ出ていません。
数字を読むときの注意があります。倍率が1倍を下回っていても、それは「志願者が募集人員より少なかった」という意味で、「誰でも合格できる」という意味ではありません。合否は、調査書と学力検査の成績で決まります。また、後期募集人員は、前期募集で内定する人数によって変わります。令和8年度の後期募集人員165人は、令和9年度の募集定員204人(令和8年度は、前年度比10人減という県の資料から、214人と読めます)から前期内定者を引いた数と考えられますが、令和8年度の前期内定者数そのものは、県の資料では確認できていません。倍率の増減は、志願者の数だけでなく、募集人員の変化でも動きます。
近くの県立高校との比べ方(令和7・8年度の後期募集倍率)
県は、令和8年度の最終志願者数の資料に、前年の倍率も載せています。近くの地域の学校の数字を並べると、次のようになります。令和7年度と令和8年度の2年分だけですが、動きの違いが見えます。富士河口湖高校の入試の概要は、富士河口湖高校に合格したいで、都留高校は都留高校に合格したいで整理しています。
| 学校・学科 | 令和7年度の倍率 | 令和8年度の倍率 |
|---|---|---|
| 富士北稜 総合学科 | 0.84倍 | 0.81倍 |
| 富士河口湖 普通科 | 0.86倍 | 0.89倍 |
| 都留 普通科 | 0.96倍 | 0.89倍 |
| 吉田 普通科・理数科の合計 | 0.92倍 | 0.98倍 |
| 上野原 総合学科 | 0.59倍 | 0.77倍 |
比べるときの注意として、後期募集の倍率は、前期募集の内定者数を引いた募集人員で割った数字です。学校ごとに前期募集の人数の比率が違うため、倍率の大小だけで、学力の難しさを判断することはできません。吉田高校の入試は、吉田高校の内申と当日点で整理しています。同じ県の入試ですが、前期募集の比重が学校ごとに違います。
県全体の数字も確認しておきましょう。令和8年度の全日制後期募集は、募集人員の合計が3,356人、最終志願者数が3,037人で、倍率は0.90倍でした(県の資料)。令和9年度の全日制の募集定員は4,770人で、前年度の4,860人より90人少なくなっています。富士北稜高校(総合学科10人減)も、この減少に含まれます。県全体の数字だけで、富士北稜高校の倍率を予想することはできません。
前期と後期をどう考えるか:整理の表と三者面談で聞きたいこと
富士北稜高校を目指す人が、冬に整理しておきたいのは、「前期募集に出願できるか、出願する意味があるか」と「後期募集で、今の成績がどう扱われるか」の2つです。どちらも、中学校の三者面談で確認できます。次の表は、2つの選抜の違いを、県の資料に書かれていることだけで並べたものです。
| 比べる点 | 前期募集 | 後期募集(一般選抜) |
|---|---|---|
| 出願の時期 | 令和9年1月14日(木)〜1月18日(月) | 令和9年2月16日(火)〜2月18日(木) |
| 検査 | 面接(個別・10分程度)、特色適性検査(50分)。Bは特技の書類審査。学力検査(5教科)はない | 学力検査5教科(令和9年3月3日) |
| 調査書の使われ方 | 選抜資料比重の60%(A)または40%(B)。評定の倍率は要確認 | 学力検査と同等。評定は3学年分、5教科×2・実技4教科×3 |
| 評定以外の記録 | 所見(5%)。Bは特技(30%) | 特別活動の記録・校外活動の記録・特記事項を1〜30で評定 |
| 結果の知らせ | 内定通知は2月5日(金)に中学校長へ | 合格発表は3月11日(木)午前11時 |
| 併願 | 前期で内定した人は後期に出願できない | 一般選抜と特別選抜の併願はできない |
三者面談では、次のような質問が役に立ちます。質問は、ご家庭で書き出して持っていくと、面談の時間を使いやすくなります。
- 2学期末の時点で、5教科の評定と、音楽・美術・保健体育・技術・家庭の評定は、それぞれいくつになる見込みですか。
- 学校の調査書では、特別活動の記録・校外活動の記録・特記事項に、何が書かれる予定ですか。
- 前期募集(A・B)に出願する場合、中学校から高校へ提出する書類(活動実績報告書など)には、どんなものがありますか。
- 総合学科の授業や進路について、学校説明会や体験入学の機会はありますか。
- 私立高校との併願を考える場合、手続きの期限は、公立の前期・後期の日程とどう重なりますか。
これらの質問の答えは、中学校ごと、年度ごとに変わる部分があります。県の要項に書かれていることと、中学校の案内が食い違って見えるときは、先に中学校の先生に確認してください。日付は、手元の紙やカレンダーに、中学校の締め切りと高校の期日を分けて書いておくと、取り違えを防げます。
令和9年度の日程と、中3の冬の学習計画・出願前の確認リスト
| 区分 | 内容 | 日程(県の要項) |
|---|---|---|
| 前期募集 | 出願受付 | 令和9年1月14日(木)一括受付、1月15日(金)、1月18日(月)正午まで |
| 前期募集 | 検査 | 1月28日(木)・1月29日(金) |
| 前期募集 | 内定通知(中学校長へ交付) | 2月5日(金)午前11時〜午後4時 |
| 後期募集 | 出願受付 | 2月16日(火)一括受付、2月17日(水)、2月18日(木)正午まで |
| 後期募集 | 志願変更 | 2月19日(金)、2月22日(月)、2月24日(水) |
| 後期募集 | 学力検査 | 3月3日(水) |
| 後期募集 | 追検査 | 3月9日(火) |
| 後期募集 | 合格発表 | 3月11日(木)午前11時 |
| 後期募集 | 合格発表の方法 | 各高校のホームページに受検番号を掲載し、郵送でも通知 |
冬までの学習計画の考え方
富士北稜高校の後期募集は、調査書と学力検査が同等に扱われます。冬の過ごし方を考えるときは、次の3つの順番で整理すると、やることが見えやすくなります。
- 中3の2学期末の評定の見通しを知る。評定合計は3学年分ですが、動かせるのは中3の分です。5教科の評定は2倍、実技4教科の評定は3倍で数えられるため、あと1つ上げられる教科がないかを、中学校の先生に確認します。
- 5教科の「落とした点数」を数える。学力検査は5教科で500点満点です。直近の模試や定期テストで、教科ごとに落とした点数を書き出し、単元ごとに分類します。午前3教科・午後2教科を1日で受けるため、時間配分の練習も入れます。
- 前期募集に出願するかどうかを、1月の出願前に決める。前期は、Aで調査書が60%、特色適性検査が25%、面接が10%です。Bは、調査書が40%、特技が30%、特色適性検査が15%です。出願の条件は募集案内で確認し、書類や面接で示せる経験があるかを整理します。
学力検査の対策では、山梨県の過去の問題で、問題の分量や答え方の形式を確認しておくと役に立ちます。県の過去問題は、山梨県教育委員会が公表しています。英語にはリスニングが含まれるため、音声を使う練習の時間もあらかじめ取っておきましょう。
出願前の確認リスト
- 富士北稜高校の募集案内(学校のWebページ)で、前期募集の出願の条件、面接と特色適性検査の内容を、自分の目で確認した。
- 中3の評定の見込みを、中学校の先生に聞いた(5教科と実技4教科を分けて確認した)。
- 評定合計を、5教科×2・実技4教科×3の計算式に入れて、自分の数字を出してみた。
- 前期募集(AまたはB)に出願するかどうかを、家庭で決め、中学校にも伝えた。
- 総合学科の学び方を、学校説明会や学校案内で確認した。
- 私立高校との組み合わせと、併願の期日を、各校の募集要項で確認した。
私立高校との組み合わせは、山梨県の私立高校入試2027と、各校の募集要項で確認してください。また、私立の併願で使う内申の考え方は、私立高校の併願で使う内申は中3のいつの成績?で整理しています。山梨県全体の入試の流れは、山梨県公立高校入試2027の日程と仕組みにまとめています。
富士北稜高校を目指す中3の保護者の方へ
評定の見通しと5教科の得点を、前期と後期の両方の考え方に当てはめて、一緒に整理します。保護者の方だけのご相談もできます。
よくいただくご質問
まとめ
- 富士北稜高校は総合学科の1学科。令和9年度の募集定員は204人(前年度比10人減)。
- 後期募集の一般選抜は、調査書と学力検査が同等。学力検査は5教科各100点の500点満点。傾斜配点の表(別表1)に富士北稜高校の欄はない。
- 調査書の評定は、中1〜中3の9教科が対象。5教科の評定は2倍、音楽・美術・保健体育・技術・家庭の評定は3倍で、3学年の満点は330点(当サイトの計算)。
- 前期募集は、募集率25%以内、募集人員51人。選抜資料比重は、Aが調査書60・面接10・所見5・特色適性検査25、Bが調査書40・面接10・所見5・特色適性検査15・特技30。
- 倍率は、令和6年度0.79倍、令和7年度0.84倍、令和8年度0.81倍。令和9年度の倍率はまだ出ていない。
- 日程は、前期が1月14日〜18日出願・1月28日と29日検査、後期が2月16日〜18日出願・3月3日学力検査・3月11日合格発表。
出典(公式資料)
- 山梨県「令和9年度 入学者選抜情報」ページ
- 令和9年度山梨県公立高等学校・山梨県立特別支援学校高等部入学者選抜実施要項(PDF)
- 令和9年度山梨県公立高等学校入学者選抜における前期募集選抜方法等一覧(PDF)
- 令和9年度山梨県公立高等学校等入学者募集定員(PDF)
- 令和9年度山梨県立高等学校入学者選抜の基本事項(PDF)
- 令和8年度 全日制後期募集の最終志願者数(令和8年2月26日)
- 令和7年度 全日制後期募集の最終志願者数
- 令和6年度 全日制後期募集の最終志願者数
この記事の数字は、山梨県教育委員会が公表した資料から、エスペランサアカデミーが整理・計算したものです。計算例と「仮の計算」は、公式の計算方法に仮の数字を入れたもので、実在の生徒の数字ではありません。合格に必要な点数、調査書の換算式、特別活動等の評定基準、特色適性検査の内容、前期の出願条件の細かい基準、前期の調査書の評定の倍率、令和7年度以降の前期内定者数、総合学科の授業の内容、令和9年度の倍率などは、県の資料では確認できていません。出願の前に、学校の募集案内で確認してください。

