都立科学技術高校に受かるには|倍率・推薦の配点・内申を公式データで解説【2027年入試】

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都立科学技術高校に受かるには|倍率・推薦の配点・内申を公式データで解説【2027年入試】
最終更新:2026年10月22日|令和9年度(2027年度)入試対応

この記事の結論

都立科学技術高校は、江東区大島にある「科学技術科」と「創造理数科」の専門高校です。令和9年度(2027年度)の募集人員は、科学技術科が140人(うち推薦56人)、創造理数科が40人(うち推薦8人)です(東京都の令和9年度募集人員の発表)。

令和8年度の学力検査(第一次募集)の最終応募倍率は、科学技術科が0.73倍、創造理数科が1.86倍でした。科学技術科は1倍を下回りましたが、倍率が低い年でも、問題は都の共通問題で、調査書と合わせた総合点で決まります。

推薦は、科学技術科が「面接+プレゼンテーション(実技検査)」、創造理数科が「面接+小論文+研究レポートの口頭試問」と、検査の中身が学科でまったく違います。志望する学科に合わせて、10月の今から準備を分けるのが近道です。

試験日は、推薦が令和9年1月26日(火)・27日(水)、学力検査が2月21日(日)です。

「科学技術が好きだけれど、内申や点数でどこまで届くのか分からない」「創造理数科と科学技術科、どちらを受ければよいのか」。そんな中学3年生と保護者の方に向けて、都立科学技術高校の入試を、東京都教育委員会と学校が公表している資料にもとづいて整理しました。

数字は、出どころと年度を書いています。令和9年度の細かな配点や募集の方法は、学校説明会の配布資料と、東京都の募集案内で必ず最終確認してください。

🏫 都立科学技術高等学校とはどんな学校か

都立科学技術高校は、東京都江東区大島にある全日制の専門高校です。平成12年(2000年)10月に設置され、平成13年(2001年)4月に開校しました。設置の背景には、都立化学工業高校と都立江東工業高校の全日制課程を統合する方針(平成9年)があります。学校の説明では、都立高校で初めて「科学技術科」を設けた進学型の専門高校とされています。

令和6年(2024年)4月には、23区で初めてとされる「創造理数科」が加わりました。理科・数学・情報などへの関心が高く、難関の理学系・工学系大学への進学を意識する生徒を想定した学科です。

項目内容
所在地〒136-0072 東京都江東区大島1-2-31
最寄り駅学校の案内では、住吉駅(東京メトロ半蔵門線・都営新宿線)、西大島駅(都営新宿線)から徒歩約8分とされています。錦糸町駅・亀戸駅からは徒歩またはバス利用の案内もあります
学科科学技術科(進学型専門高校)/創造理数科(令和6年度開設)
SSH(スーパーサイエンスハイスクール)平成19年度に指定を受け、令和3〜7年度の指定を経て、令和8年度は経過措置(1年間)の指定です。学校の案内では、次期の指定を目指しているとされています
学校のキーワード調和、創造、探究・真理、チームワーク、未来・創造
部活動学校案内では34団体(運動部13、文化部16、同好会5)。ロボット部は若年者ものづくり競技大会で全国5位の実績が紹介されています
公式サイト東京都立科学技術高等学校(metro.ed.jp)。入試案内・応募状況・説明会の日程が載っています

※所在地・学科・SSHの指定・部活動の団体数は、学校の公式サイト・沿革ページ・学校案内パンフレット(2027年度入学生向け)をもとにしています。最寄り駅の徒歩分数は、学校のアクセスページの表記です。

🔬 科学技術科と創造理数科のちがい

どちらも「科学技術」を学ぶ学科ですが、学び方と入試の形がちがいます。学校の案内から、ちがいを表にまとめます。

科学技術科創造理数科
クラス規模1クラス35人(令和8年度は5クラス)。令和9年度は4クラスの予定1クラス40人
学びの中心数学・理科の基礎に、工業技術基礎などの専門科目を積み上げます。SS科学技術探究、課題研究、卒業研究が柱です理数数学・理数物理・理数化学・理数生物を、教科書の区切りにとらわれず深く学びます。全員が物理・化学・生物を学び、3年間探究活動を行います
2年次以降選択科目の例として、原動機、コンピュータシステム技術、工業化学などの分野があります機械・制御工学(ロボット)、電子・情報工学(プログラミング)、化学・バイオの3系統に分かれます
期待される生徒像科学技術への興味と、粘り強さ。理工系大学などの進路実現に向けて意欲的に学ぶ生徒理科・数学・情報などへの高い関心と、外部の研究発表会に参加できる意欲。難関の理学系大学進学を意識する生徒
推薦の名称一般推薦理数等特別推薦

※学科の学びは、学校の2027年度入学生向けの概要と、学校の特色ページによります。科目名や選択の分野は、年度によって変わることがあります。

学校の特色ページでは、全生徒が履修する「課題研究」を、2年次にテーマとグループを決め、3年次まで続けて、最後に課題研究発表会で成果を発表する流れとして紹介しています。フィールドワークとして、尾瀬(2泊3日)、西表島(4泊5日)、マレーシア・ボルネオの海外研修(4泊6日)などが挙げられています。年度によって実施の内容が変わる場合があるので、最新の予定は説明会で確かめてください。

📈 倍率のうごき(令和6〜8年度)

都教委が公表している「最終応募状況」から、学力検査に基づく選抜(第一次募集)の、科学技術高校の3年分を並べます。「募集人員」は、推薦で合格した人数を除いた、学力検査の募集人数です。

年度学科募集人員最終応募人員最終応募倍率
令和6年度科学技術科105人131人1.25倍
令和6年度創造理数科34人77人2.26倍
令和7年度科学技術科105人106人1.01倍
令和7年度創造理数科37人72人1.95倍
令和8年度科学技術科107人78人0.73倍
令和8年度創造理数科37人69人1.86倍

※出典:東京都教育委員会「令和8年度/令和7年度/令和6年度 東京都立高等学校入学者選抜応募状況(最終応募状況)」の専門学科の表。科学技術高校の科学技術科の応募人員には、創造理数科を第1志望とする人は含まれません(資料の注記)。

0.73
令和8年度の科学技術科の最終応募倍率です(応募78人 ÷ 学力検査の募集107人)。令和7年度は1.01倍、令和6年度は1.25倍でした。創造理数科は令和8年度が1.86倍でした。

推薦の応募状況も、都教委が公表しています。令和8年度の推薦では、「科学技術科」の区分に入る2校(科学技術と多摩科学技術)の合計で、募集133人に対して応募142人、倍率1.07倍でした(前年度は155人、1.17倍)。学校ごとの内訳は、学校の応募状況ページや、都教委の資料で確認してください。

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💡 倍率の数字は、こう読む

令和8年度の科学技術科は0.73倍と、1倍を下回りました。ここだけを見ると「入りやすい」と感じるかもしれません。けれど、数字の読み方には注意が必要です。

  • 応募倍率は、受検前の数字です。最終応募の段階で定員を下回っていても、実際の合否は「定員内に入る総合点」で決まります。倍率が低い年は、合格ラインの点数が下がる傾向はありますが、都立の学力検査では、受検者の中で入学が許可されるのは、基本的に総合成績の高い順です。
  • 創造理数科は、倍率が高めです。令和6年度2.26倍、令和7年度1.95倍、令和8年度1.86倍と、3年続けて1.8倍を超えています。同じ学校の中に、両方を受けられる併願の出願区分も用意されています。
  • 年度でぶれます。科学技術科は、1.25倍→1.01倍→0.73倍と下がってきました。ただし、令和9年度は科学技術科が5クラスから4クラスになる予定で、募集人員そのものが減ります。令和8年度と同じ感覚で「今年も低いだろう」と見るのは危険です。

令和9年度の応募状況は、12月以降に学校と都教委から順次公表されます。志望校を決める最後の時期には、公表された最新の倍率を必ず確認しましょう。

📝 令和9年度(2027年度)の入試日程

学校説明会の配布資料と、東京都教育委員会の入学者選抜の日程から、令和9年度入試の日程をまとめます。

選抜出願(web入力)書類の提出検査日合格発表
推薦に基づく選抜令和8年12月18日(金)〜令和9年1月18日(月)17時1月8日(金)〜1月18日(月)1月26日(火)・27日(水)2月2日(火)
学力検査に基づく選抜(第一次募集)令和8年12月18日(金)〜令和9年2月4日(木)17時1月29日(金)〜2月4日(木)2月21日(日)3月1日(月)

※出典:科学技術高校「学校説明会(入試)配布資料」(令和9年度入学者選抜の日程を掲載)、東京都教育委員会「令和9年度東京都立高等学校入学者選抜の日程について」。合格発表は、合否照会サイトが8時30分、校内掲示が9時30分です。入学手続は、推薦が2月2日と3日、学力検査が3月1日と2日です。

学力検査に不合格だった場合の流れ(分割後期募集・全日制第二次募集)は、3月4日に受付、3月9日に検査、3月12日に発表です(都教委の発表)。ただし、この募集に科学技術高校が含まれるかどうかは、毎年の募集状況によります。

入試日程のしくみは、都立高校入試2027の日程の記事にまとめています。

🎯 推薦に基づく選抜(科学技術科):面接とプレゼンテーション

科学技術科の推薦(一般推薦)は、令和9年度の募集人員140人のうち56人が推薦の枠です(東京都の募集人員の発表)。検査は、調査書、個人面接、実技検査の3つで、学校の配布資料では、満点1000点の内訳が次のように示されています。

検査配点内容
調査書500点中学校の成績(観点別学習状況の評価を含む)です。満点の半分を占めます
個人面接200点出願の動機、興味・関心、中学校での活動、応答の力や表現力などが見られます
実技検査300点プレゼンテーションシートを作り、発表し、質疑応答を受けます

※配点は、学校説明会(令和8年度配布)の資料の記載です。令和9年度の最新の配点は、募集案内・説明会で確認してください。

実技検査の流れ

学校の資料では、実技検査は「シート作成30分 → 発表4分 → 質疑応答」の流れです。テーマは、理科、数学、科学技術に関する内容に限られます。教科書や参考書などで関心のある内容、これまでに研究してきたことをまとめます。

  • シートは、学校が用意するA3判の用紙に、手書きで作ります(写真や資料の貼り付けはできません)。持ち込みはできません。
  • タイトルを必ずつけます。用紙全体を使い、重要な点がはっきり見える構成にします。色・図・表を使うとよい、とされています。
  • 文字は、手に持って発表するときに見える大きさにします。
  • 評価の観点は、シート(内容、タイトル、分量、工夫)と、発表(伝えたいことの明確さ、発表の構成、話し方、質疑応答)です。

令和8年度の実技検査は、都教委の「推薦で実施したテーマ等一覧」に、検査時間40分、理科・数学・科学技術について興味のあるテーマをプレゼンテーションシート1枚にまとめて発表し、質疑応答を行う、と載っています。毎年のテーマは、ほぼ自由です。だからこそ、「何を、どう伝えるか」の練習量の差が出ます。

実技検査の準備のしかた(家庭でできること)
▼ ステップ1:テーマを3つ決める
理科の実験、数学の問題、身の回りの技術から、3つ書き出します。「なぜそうなるのか」を自分の言葉で説明できるものを選びます。
▼ ステップ2:A3の用紙で、30分で作る練習
大きな紙に、タイトル、結論、理由、図の順で書く練習をします。時間を測って、最後まで書き切ることが第一歩です。
▼ ステップ3:4分で話す練習
家族に聞いてもらい、「いちばん伝えたいことは何?」と質問してもらいます。質疑応答の練習になります。

🧪 創造理数科の推薦:小論文と研究レポートの口頭試問

創造理数科の推薦(理数等特別推薦)は、令和9年度の募集40人のうち8人です。「基準に達しない場合、合格者が8名未満になることがある」と、学校の資料に書かれています。満点1000点の内訳は次のとおりです。

検査配点内容
調査書500点中学校の成績です
個人面接100点動機、興味・関心、中学校での活動などを確認します
小論文200点50分、600字程度。中学校で学んだ知識をもとに、論理的に書けているかが見られます
口頭試問200点出願時に出した研究レポートを説明し(令和9年度の資料では約3分)、質疑応答を受けます

※配点・時間は、学校説明会(令和8年度配布)の資料と、都教委の令和9年度の実技検査等の内容の記載によります。口頭試問は令和9年1月27日(水)に実施されます。

研究レポートは、出願時に提出します。A4判2枚以内、様式は自由で、両面は使えません。手書きでも、パソコンで作っても構いません。次の6項目を立てて書く、と決められています。

  • 研究のテーマ
  • 研究の背景・目的
  • 研究の方法
  • 研究の結果
  • 研究の考察
  • 今後の展望

このレポートは、点数化されません。けれど、口頭試問での質問は、レポートの内容から出ます。「なぜその方法にしたのか」「ほかの可能性は考えたか」といった質問に、自分の言葉で答えられるように準備します。研究と呼べるものがない場合は、学校の自由研究や理科・数学の課題を、きちんと「目的→方法→結果→考察」の形に整理し直すところから始めましょう。

🧮 学力検査に基づく選抜:配点と内申(調査書)の考え方

学力検査に基づく選抜は、国語・数学・英語・社会・理科の5教科を、東京都の共通問題(マークシート方式)で受けます。科学技術高校は、この5教科の得点に重みをつけるのが特徴です。学校の配布資料では、次のように示されています。

教科学力検査の配点の扱い換算後の最高点
国語・英語・社会各100点のまま各100点(3教科で300点)
数学・理科各100点を1.5倍各150点(2教科で300点)
5教科の合計600点

※出典:科学技術高校「学校説明会(入試)配布資料」。この資料の表は配置が崩れているため、調査書点とESAT-J(中学校英語スピーキングテスト)の換算を含む総合得点の満点は、学校の最新の資料で確認してください。

つまり、数学と理科が、ほかの3教科の1.5倍の重みで効きます。理系の学科らしい配点です。数学・理科が得意な人にとっては追い風ですが、苦手があると、取り返しにくい配点でもあります。

調査書点(内申)のしくみ

学校の資料では、調査書は「検査を実施する5教科の評定を1倍、検査を実施しない科目の評定を2倍」で計算するとされています。都立高校の学力検査で一般的に使われる計算(東京都の実施要綱)では、実技4教科(音楽・美術・技術家庭・保健体育)を2倍し、9教科で65点満点にして、300点に換算します。例を示します。

9教科の評定5教科×1+実技4教科×265点満点300点に換算
すべて315+24=39点39点180点
すべて3.5(平均)17.5+28=45.5点45.5点210点
すべて420+32=52点52点240点
すべて4.5(平均)22.5+36=58.5点58.5点270点
すべて525+40=65点65点300点

※計算は、都教委の令和9年度の実施要綱にもとづく一般的な換算式(評定×[5教科1倍・実技4教科2倍]÷65×300)です。科学技術高校の最終的な換算は、学校の資料で確認してください。表は、全教科の評定が同じと仮定した例で、実際は教科ごとに異なります。

実技4教科が2倍になる点は、内申を上げるうえで大切です。たとえば技術・家庭科や美術の評定が1つ上がると、調査書点は2倍の重みで伸びます。理系志望でも、実技教科の提出物・授業態度を軽く見ないでください。内申の仕組みは、東京都立高校の内申点の計算方法で詳しく解説しています。

ESAT-J(中学校英語スピーキングテスト)

ESAT-Jの結果は、調査書に記載され、最大20点が総合得点に加わります(都立高校の公表資料では、A=20点、B=16点、C=12点、D=8点、E=4点、F=0点)。20点は小さく見えますが、合否が近い点数帯では差になります。受けた結果は、もう変えられません。残りの期間は、学力検査の5教科に全力を向けましょう。

📚 5教科の準備:科学技術高校らしい重みづけで考える

都立の共通問題は、教科書の内容を土台に、思考力・判断力を問う問題が出ます。過去問は、東京都教育委員会のホームページで、学力検査問題と正答表が公開されています。ここでは、科学技術高校の配点(数学・理科が1.5倍)を踏まえた、教科ごとの考え方を示します。

数学(1.5倍・最優先)
▼ 考え方
配点が重い教科です。大問ごとの「完答できる問題」を増やすことが、得点の近道です。
▼ 勉強法
計算と小問は、毎日の短時間の演習で速さと正確さを上げます。関数・図形の大問は、過去問で「途中までは取れる」問題を増やし、式と考え方を省略せずに書く練習をします。
▼ 使う教材
学校のワーク、都教委公開の過去問、都立の問題形式に近い演習書。
理科(1.5倍)
▼ 考え方
実験・観察の結果を読み取り、条件を変えたときの変化を考える問題が中心です。
▼ 勉強法
物理・化学・生物・地学を、教科書の「実験のまとめ」とセットで確認します。グラフや表を読む練習と、理由を短く言葉で書く練習を続けます。
▼ 使う教材
教科書、学校のワーク、都教委公開の過去問。
国語
▼ 考え方
文章の読解と、自分の考えを書く問題が出ます。100点のままで、落とすと数学・理科で取り返す必要が出ます。
▼ 勉強法
説明文は段落ごとの要点を一文でまとめ、小説は人物の気持ちの変化を言葉にします。漢字・文法は毎日少しずつ続けます。
英語
▼ 考え方
リスニング・長文読解・英作文があります。科学技術系の入試では、英文の資料や図表を読む力が役立ちます。
▼ 勉強法
単語と文法を土台に、長文を毎日1題。リスニングは、過去問の音声を使って、聞き取れない箇所を書き出して確認します。
社会
▼ 考え方
資料・地図・グラフを読み取る問題が多く、暗記だけでは点が伸びにくい教科です。
▼ 勉強法
地理・歴史・公民を、一問一答で用語を固めたあと、資料問題の練習に進みます。冬までに全範囲を一周終えることが目標です。

🗓️ 今から入試までの逆算スケジュール

いまは令和8年10月下旬です。推薦を考えている人は、出願が12月18日から始まります。学力検査まで、およそ4か月です。時期ごとにやることを整理します。

時期やること
10月下旬〜11月志望校を最終確認。学校説明会(11月3日、11月28日など)に参加し、入試の説明と配点を聞く。実技検査・小論文・研究レポートの準備を始める(推薦を考える人)
11月〜12月期末テストで内申を確保する。過去問を1回分ずつ解き、数学・理科の弱点を洗い出す。推薦なら、面接と実技の練習を週1回以上
12月18日〜1月出願手続き。推薦は1月18日が締切。年末年始は、苦手教科の復習に使う
1月26日・27日推薦の検査(面接、実技、小論文・口頭試問)
1月〜2月上旬学力検査の本番形式で、時間を測って過去問演習。出願(2月4日締切)の前に、志望校を最終確認
2月21日(日)学力検査。前日までに持ち物と受検票を確認する
3月1日(月)合格発表。手続の期限(3月1日・2日)を守る

🧭 タイプ別:どう動くか

ここでは、中学3年生の状況を3つのタイプに分けて、動き方を整理します。合否を予測するものではありません。判断の材料にしてください。

タイプ考えられる動き注意すること
理科・数学の探究が得意で、研究や発表の経験がある創造理数科の推薦(研究レポート+口頭試問+小論文)を検討。同時に、学力検査に備える推薦は枠が8人です。基準に達しない場合は合格者が8人未満になることもあります。学力検査の準備を止めないこと
科学技術には関心があるが、研究の経験は少ない科学技術科の推薦(プレゼンテーション)に挑戦する、または学力検査を軸にする実技検査(シート30分・発表4分)は、練習量で差が出ます。内申の確保も同時に
内申に自信がなく、当日の点数で勝負したい学力検査に集中。数学・理科を最優先にし、5教科の底上げを図る数学・理科は1.5倍の配点。苦手が残ると取り返しにくい。創造理数科と科学技術科の併願区分も検討

出願区分のえらび方(学力検査)

学力検査では、「創造理数科(単願)」「科学技術科(単願)」「創造理数科・科学技術科(併願)」から選んで出願します。併願で受検した場合、先に創造理数科の選考対象になります(学校の資料)。創造理数科が第一志望でも、科学技術科での合格を視野に入れるなら併願、どちらかだけを受けたいなら単願、というのが基本の考え方です。迷うときは、学校説明会や個別相談で、担当の先生に確認しましょう。

🎓 進路実績と学校生活

学校案内(2027年度入学生向け)では、令和7年度卒業生207人の進路が、次のように示されています。

進路人数
大学145人
進学準備35人
専門学校18人
就職5人
大学校3人
短期大学1人
合計207人

※出典:都立科学技術高校 学校案内(2027年度入学生向け)。大学進学者の入試方法は、一般選抜、総合型選抜、指定校推薦、学校推薦型選抜(公募制)の各人数が載っていますが、表の読み取りが難しいため、ここでは省略します。

学校が公表している令和8年度入試(23期生)の合格状況(令和8年4月16日集計)には、東京農工大、電気通信大、東京都立大、早稲田大(先進理工)、東京理科大、芝浦工業大、東京電機大などの名前があります。国公立大学は現役14人・既卒8人の計22人、私立大学は現役197人・既卒19人の計216人です。これは合格者の集計であり、進学者数とは異なります。

学校では、全生徒が課題研究に取り組み、その成果を総合型選抜や学校推薦型選抜に生かす指導をしている、と説明しています。研究の経験が大学入試につながる学校だと言えます。一方で、専門学校や就職を選ぶ生徒もいます。進路の幅は、パンフレットの数字のとおりです。

部活動・行事

部活動は、運動部13、文化部16(科学研究部の物理・数学班、生物化学班、生活科学班を含む)、同好会5の34団体(2026年5月時点の学校案内)。ロボット部、機械工作部、LEGO競技同好会、魚類研究同好会など、学校らしい活動もあります。行事は、四葉祭(文化祭)、体育祭、修学旅行(沖縄)、尾瀬・西表島のフィールドワークなどです。1日の時程は、SHRが8時35分から、一般下校は16時50分です。

👪 保護者がやりがちな、もったいない関わり方

  • 倍率の数字だけで判断する。0.73倍という数字は、科学技術科への入りやすさを保証するものではありません。令和9年度は募集の学級数が変わります。
  • 「推薦は受かりやすい」と考える。推薦は、面接・実技・小論文など、学力検査とは別の準備が必要です。準備が足りないまま推薦に頼ると、学力検査の準備まで遅れます。
  • お子さんの研究や関心を、親が代わりに決める。実技検査のテーマも、研究レポートも、本人の関心から出たものでないと、質疑応答で話が続きません。
  • 内申の実技教科を軽く見る。音楽・美術・技術家庭・保健体育は、調査書点で2倍の重みがあります。
  • 説明会に行かない。配点や出願区分などの詳細は、学校の資料と説明会で確認するのが確実です。説明会は事前申込が必要です。

🤝 ほかの学校との比べ方・併願の考え方

都立高校の第一次募集(学力検査)では、受検できる都立高校は1校です。私立高校を併願する場合は、私立の入試日程と、都立の2月21日を合わせて組みます。東京の私立高校の併願優遇については、東京の私立高校の併願優遇と内申の目安で整理しています。

近い地域の都立高校の入試は、江東区の深川高校・城東高校、墨田区の墨田川高校・本所高校などの記事でも解説しています。同じ東京都の学力検査でも、配点や推薦の検査内容は学校ごとに違うので、比べると、科学技術高校の特徴が見えてきます。

東京の全体の入試の流れは都立高校の応募資格と志願変更の記事も参考になります。

🙋 学校説明会で確かめたいこと

説明会は、パンフレットや公式サイトに載っていない「聞いて初めて分かること」を持ち帰る場です。ただ参加するのではなく、質問を用意して行くと、入試準備の精度が上がります。

確かめること聞き方の例
令和9年度の配点「推薦と学力検査の配点は、令和8年度から変わりますか」
出願区分「創造理数科と科学技術科を併願する場合、どのような考え方で選ぶ生徒が多いですか」
実技検査・口頭試問「プレゼンテーションや研究レポートで、よく見られる点は何ですか」
入学後の学び「課題研究は、どのような流れで進みますか」「選択科目の分野は、どう決めますか」
学校生活「部活動と探究の両立は、どのようにしている生徒が多いですか」
進路「理工系以外の進路を選ぶ生徒には、どのような支援がありますか」

質問は、メモにして持っていきましょう。説明会で聞いた内容は、その日のうちに、お子さんと一緒に書き出して共有すると、志望の理由づけにもなります。面接で「なぜこの学校か」を聞かれたときに、自分の体験として語れます。

❓ よくある質問

Q. 科学技術科と創造理数科は、どちらがおすすめですか?

A. 研究や探究の経験があり、難関の理学系大学を意識しているなら創造理数科、科学技術への関心を土台に幅広く学びたいなら科学技術科、という整理が基本です。創造理数科は倍率が高めなので、併願区分も含めて学校に相談しましょう。

Q. 研究レポートに、受賞歴は必要ですか?

A. 学校の資料では、研究レポートは点数化されず、評価は口頭試問での質疑応答の内容と書かれています。受賞歴が必須とは書かれていません。大切なのは、自分の研究の目的・方法・結果・考察を説明できることです。

Q. 内申は、どのくらい必要ですか?

A. 学校は、合格に必要な内申の点を公表していません。推薦は調査書が1000点中500点、学力検査は調査書点が総合点に加わります。まずは、現在の評定の平均を計算し、都立の換算式で調査書点を出して、5教科の得点目標を立てましょう。

Q. 学校説明会は、何回行けばよいですか?

A. 令和8年度は、体験入学(10月24日午後)、学校説明会(11月3日、11月28日午後、12月26日午前)、個別相談(12月26日午後)が予定されています。受付は事前申込で、日程によって受付開始日が異なります(学校の説明会ページ)。入試の説明が出るのは、10月以降の説明会です。1回は参加し、配点・出願区分の確認をしましょう。

Q. 通学の場合、どの駅が便利ですか?

A. 学校の案内では、住吉駅・西大島駅から徒歩約8分、錦糸町駅・亀戸駅からはバスまたは徒歩(約20分)です。学校説明会では、お車での来校は控えるよう案内されています。

📎 出典

※東京都立科学技術高等学校 公式サイト(入試案内、応募状況、学校説明会・授業公開、沿革、特色、進路状況、アクセス、部活動)/同校「学校説明会(入試)配布資料」(令和8年度)/同校 学校案内パンフレット(2027年度入学生向け)/同校 令和8年度入試合格状況(令和8年4月16日集計)/東京都教育委員会「令和9年度東京都立高等学校入学者選抜の日程」「令和9年度都立高等学校等第一学年生徒募集人員」「令和6〜8年度 入学者選抜応募状況(最終応募状況)」「令和8年度 推薦に基づく選抜の応募状況」「令和9年度入学者選抜 実技検査等の内容」「令和8年度 推薦に基づく選抜で実施したテーマ等一覧」。偏差値は、民間の模試データ(インターエデュ掲載、新教育研究協会)で、科学技術科が53(80%基準)、創造理数科が58(同)と掲載されていますが、年度や模試で変わる目安です。学校の最新情報は、必ず公式の募集案内で確認してください。

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