最終更新:2026年9月/令和9年度(2027年春)入試の情報です。最新の内容は埼玉県教育委員会の公式発表で必ずご確認ください。
令和9年度から、全ての受検生に面接が行われ、自己評価資料の提出も始まります。学力検査はマークシート方式が9割程度になります。
学力検査は2027年2月25日(木)、面接は2月26日(金)です。今の中3は、勉強に加えて「自分の言葉で話す準備」と「マークの練習」を、秋から少しずつ始めてください。
- 令和9年度入試で変わる6つのポイント
- 出願から合格発表までの日程
- 「共通選抜」と「特色選抜」のちがいと、点数の決まり方
- マークシート方式と、学校選択問題を使う23校
- 調査書・自己評価資料・面接で何が見られるか
- 今の中3が9月から入試までに、月ごとにやること
2027年の埼玉県公立入試で変わる6つのこと
一番大きな変化は、全員が面接を受けるようになることです。ほかにも、調査書や試験の形式が変わります。県が示している主な変更点は次の6つです。
| 変わること | 中身 |
|---|---|
| 1. 全員面接 | 全ての学校で、全ての受検生に面接(2月26日) |
| 2. 自己評価資料 | 全ての受検生が提出。学校内外の活動や意欲を自分の言葉で書く |
| 3. 調査書の中身 | 「学習の記録」と「総合的な学習の時間の記録」だけに。出欠の記録は削除 |
| 4. マークシート方式 | 得点で見て、マーク式が9割程度・記述式が1割程度 |
| 5. 選抜が2方式に | 「共通選抜」と「特色選抜」。特色選抜は学校ごとの配点・傾斜配点ができる |
| 6. インターネット出願 | インターネットを活用した出願を実施 |
※出典:埼玉県教育委員会「令和9年度入試に関するQ&A」「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜要領」「令和9年度入学者選抜日程」(いずれも公式)。
つまり、「当日のテストの点」だけで決まる入試ではなくなります。一方で、欠席の日数は調査書に書かれなくなります。体調をくずして休んだことが、選抜に響く心配はなくなりました。
6つを全部別々に覚える必要はありません。面接・自己評価資料は「自分のことを自分の言葉で伝える準備」。マークシート・学校選択問題・特色選抜は「試験の形に慣れる準備」。この2つに分けると、やることがはっきりします。
令和9年度(2027年)入試の日程
学力検査は2027年2月25日(木)、面接はその翌日の2月26日(金)です。合格発表は3月5日(金)です。
| 項目 | 日にち | メモ |
|---|---|---|
| 出願期間 | 1月26日(火)〜2月9日(火) | インターネットを活用した出願 |
| 出願書類の提出 | 2月12日(金)・15日(月)・16日(火) | 郵送は12日の配達指定のみ。持参は15日・16日 |
| 志願先変更 | 2月17日(水)〜18日(木) | 志願先を変えられる期間(条件は要項で確認) |
| 学力検査 | 2月25日(木) | 5教科 |
| 面接 | 2月26日(金) | 全ての学校で実施 |
| 特色検査 | 3月1日(月) | 実施校のみ。2月26日に行う場合もある |
| 追検査 | 3月2日(火) | 学力検査を受けられなかった人が対象 |
| 合格発表 | 3月5日(金) | 入学許可候補者の発表 |
| 欠員補充 | 各高校が別に定める | 行う学校と日程は各校の発表で確認 |
※出典:埼玉県教育委員会「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜日程」、同 報道発表資料(いずれも公式)。受付時刻の細かい条件や、各教科の試験時間割は、県の実施要項(2026年7月31日掲載の確定版)で必ず確認してください。
大事なのは、学力検査と面接が2日続くことです。1日目で疲れても、2日目は話す準備が要ります。本番の2日間を想定した練習を、冬のうちに1回はしておきましょう。
インターネットでの出願期間(1月26日〜2月9日)と、書類を出す日(2月12日・15日・16日)は別です。特に郵送は12日の配達指定だけです。家族のカレンダーに、両方の日付を今のうちに書いておくと安心です。
「共通選抜」と「特色選抜」は何がちがう?
ちがいは「点数の決め方を、県が決めるか、高校が決めるか」です。どちらの方式で選ぶかは高校ごとに決まっていて、受検生が選ぶものではありません。
| 項目 | 共通選抜 | 特色選抜 |
|---|---|---|
| 使うもの | 学力検査・調査書・面接 | 学力検査・調査書・面接・特色検査 |
| 点数の決め方 | 県教育委員会が定める方法 | 各高校が定める方法 |
| 学力検査 | 5教科 各100点・計500点 | 3教科までを1教科150点か200点にできる(傾斜配点) |
| 調査書の学年比率 | 1:1:1/1:1:2/1:1:3から選ぶ | 各学年1以上の整数、合計10以下で高校が決める |
| 面接の点 | 基本30点の1倍(30点)か2倍(60点) | 基本30点に係数をかけて高校が決める |
※出典:埼玉県教育委員会「令和9年度埼玉県公立高等学校入学者選抜要領」「令和9年度入試に関するQ&A」(公式)。
調査書の点数の決まり方(共通選抜)
共通選抜では、中1:中2:中3の比率を3つの中から高校が選びます。満点は1:1:1なら135点、1:1:2なら180点、1:1:3なら225点です。これを最終的に200点・300点・400点のどれかに換算します。
1:1:2や1:1:3を選ぶ学校では、中3の成績の重みが大きくなります。今の2学期の通知表は、まだ十分に動かせます。
点数のバランスにはルールがある
どちらの方式でも、調査書と面接の合計は、学力検査の基本点の1.5倍を超えない範囲と決まっています。特色検査の点は、学力検査・調査書・面接の合計を超えない範囲です。どの学校でも、当日の学力検査が土台であることは変わりません。
両方を行う学校の選び方の順番
特色選抜と共通選抜の両方を行う学校では、まず募集人員の20〜80%を特色選抜で決めます。そこで選ばれなかった人が、残りの枠の共通選抜の対象になります。
どちらか1方式だけの学校では、60〜80%を第1次選抜、残りを第2次選抜で決めます(10%きざみ)。第1次と第2次では、調査書などの点数の重みを変える学校があります。
各高校の選抜実施内容(確定版)は、2026年9月16日に県のサイトに掲載されました。どちらの方式か、傾斜配点の教科、学年比率、面接が個人か集団かが書いてあります。志望校と併願候補の分を印刷して、親子で線を引きながら読んでください。10分でできます。
学力検査はマークシート方式に|学校選択問題は23校
学力検査は5教科(国語・社会・数学・理科・英語)で、各100点・計500点です。英語にはリスニングがあります。令和9年度からは、得点で見てマーク式が9割程度、記述式が1割程度になります。数学と理科では、答えの数字をマークする形もあります。
マークシートで失点しないための練習
- マークのずれを防ぐ。大問が変わるたびに、問題番号と解答欄の番号を指でそろえる習慣をつけます。
- 数字のマークに慣れる。数学・理科は、計算の答えを1けたずつマークする練習を、過去問形式の問題集で最低5回はしておきます。
- 記述の1割を捨てない。記述は数が少ない分、1問の重みがあります。「短く・正確に書く」練習を国語と社会で週1回入れます。
- 消しゴムを1つ決める。よく消える消しゴムを本番用に決め、模試からずっと同じ物を使います。
マーク式になっても、問われる力が軽くなるわけではありません。選択肢を「なんとなく」で選ぶくせがつくと、似た選択肢で確実に落とします。選んだ理由を一言で言えるかを、ふだんの問題演習から確かめてください。
マークシート方式は令和9年度から始まります。そのため、これまでの過去問とは解答の形式がちがいます。過去問は「出る内容と難しさを知るもの」として使い、形式への慣れは、新しい形式に合わせた模試や問題集で補ってください。
学校選択問題を使う23校(数学・英語)
一部の高校では、数学と英語で、ふつうの学力検査問題の代わりに「学校選択問題」を使います。令和9年度は23校で、全ての学校が数学・英語の両方で実施します。
| 地域の目安 | 学校選択問題の実施校 |
|---|---|
| さいたま市・県南 | 浦和、浦和第一女子、浦和西、大宮、蕨、和光国際、川口北、さいたま市立浦和、さいたま市立浦和南、さいたま市立大宮北、川口市立 |
| 県西部 | 川越、川越女子、川越南、所沢、所沢北 |
| 県東部 | 春日部、越ケ谷、越谷北、不動岡 |
| 県北部 | 熊谷、熊谷女子、熊谷西 |
※出典:埼玉県教育委員会「令和9年度入学者選抜における学校選択問題の実施校」(公式)。地域の区分は読みやすさのための目安で、県の区分ではありません。
これらの学校を目指す人は、数学と英語だけは学校選択問題の形で練習する必要があります。上位校ごとの学校選択問題の対策と教材は、埼玉の難関公立高校の対策記事にまとめています。
調査書と自己評価資料|何が見られるのか
調査書に書かれるのは「9教科の5段階の評定」と「総合的な学習の時間の記録」だけになります。出欠の記録はなくなり、欠席が選抜に影響しなくなります。
調査書:中3の2学期が一番動かせる
学年比率で中3を重くする学校が多いなら、今から上げられるのは中3の評定です。提出物、授業中の発言、小テストの3つを、2学期の終わりまで落とさないことが近道です。内申の上げ方は高校受験の内申点の上げ方で詳しく書いています。
自己評価資料:上手な字も、長い文もいらない
自己評価資料は全ての受検生が出す書類です。委員会活動・部活動・資格の取得など、学校の中や外でがんばったことや、これからの意欲を自分の言葉で書きます。
県は、字の上手さや文の量は評価しないとしています。大切なのは「自分で考えた言葉かどうか」です。面接では、この資料を参考に質問されます。書いた内容と話す内容がつながっていることが大事です。
親や先生が整えすぎた文は、面接で深く聞かれたときに答えが続きません。書いた本人が「なぜそうしたの?」に3回答えられる内容にしておくことが大切です。大人は直すのではなく、質問をして考えを引き出す役に回ってください。
(1)中学でいちばん力を入れたこと(何を・どれくらい・どう変わったか)(2)うまくいかなかったことと、そのときどうしたか (3)高校に入ったらやりたいこと。まずは箇条書きで各3行ずつ書きます。立派な実績がなくても大丈夫です。毎日続けたこと、工夫したことは十分な材料になります。
メモの書き方の例
たとえば、部活で大きな大会の記録がない場合でも、次のように書けます(架空の例です)。
うまくいかなかったこと:中3の春に後輩への教え方がわからず、練習がまとまらなかった。
どうしたか:自分のノートを見せて、1日1つだけ目標を決める方法を伝えた。
高校でやりたいこと:記録をつけて工夫する習慣を、勉強と部活の両方で続けたい。
このように「何を」「どれくらい」「どう変わったか」が入っていれば、面接官は質問をしやすくなります。数字や具体的な場面を1つ入れるだけで、話の説得力が大きく変わります。
また、調査書に残る「総合的な学習の時間の記録」も、話の材料になります。中1から中3までに調べたテーマや発表したことを、ノートやプリントで一度ふり返っておきましょう。
全員面接の準備|いつから、何をするか
面接の練習は12月から週1回始めるのが目安です。ただし、話す材料になる自己評価資料のメモは、11月までに作っておきましょう。
面接は、個人面接か集団面接のどちらかで行われます。どちらになるかは学校ごとにちがい、各校の選抜実施内容に書かれています。県は、自己評価資料を参考にしながら、自分の体験や高校に入ってからの取り組みを、自分の言葉で表現する面接だとしています。県のサイトには、面接の試行事例のページも用意されています。
よく準備しておきたい3つの質問
- この高校を選んだ理由は?「家から近い」「偏差値が合う」だけでなく、学校説明会で見たことや、高校でやりたいことにつなげます。
- 中学で力を入れたことは?自己評価資料に書いたことを、1分で話せる長さにまとめます。
- 高校に入ったら何をしたい?勉強・部活・行事など、具体的に1つ言えるようにします。
個人面接と集団面接のちがい
個人面接は、一つの答えに対して「それはなぜ?」と深く聞かれやすい形です。集団面接は、ほかの人の話を聞く態度も見られます。前の人と同じ答えになっても、あわてず自分の体験で言い直せば大丈夫です。
入室のしかたや答え方の型は、推薦入試の面接対策の記事がそのまま使えます。あわせて読んでください。
今の中3が月ごとにやること(9月〜3月)
入試まで約5か月です。勉強・内申・志望校選び・面接の4本を、月ごとに少しずつ進めます。
| 時期 | 勉強 | 志望校・書類・面接 |
|---|---|---|
| 9月末 | 中1・中2の苦手単元を1教科1つ選び、2週間で復習 | 志望校の選抜実施内容(確定版)を読む |
| 10月 | 模試の間違い直しを「知識不足」と「形式のミス」に分ける | 学校説明会に行き、面接で話せる「見たこと」をメモ |
| 11月 | 2学期の定期テスト対策。提出物を全部出す | 三者面談の準備。自己評価資料の「3つのメモ」 |
| 12月 | 過去問を1年分、時間を計って解く。マーク練習を開始 | 志望校と併願校を決める。面接練習を週1回 |
| 1月 | 過去問を複数年。間違いノートを回す。私立入試 | 1月26日から出願。自己評価資料を仕上げる |
| 2月 | 新しい教材は増やさない。本番の時間割で1日通す | 書類提出、志願先変更の判断、25日学力検査、26日面接 |
| 3月 | 特色検査がある人はその準備 | 3月5日 合格発表 |
※日付は埼玉県教育委員会の令和9年度入学者選抜日程(公式)によります。表の学習内容は、エスペランサアカデミーがすすめる目安です。
1週間の時間割の例(10月〜11月)
| 曜日 | 時間の目安 | やること |
|---|---|---|
| 月〜金 | 1日2時間 | 数学・英語を各40分、残りは学校の課題と理社の暗記 |
| 土曜 | 4〜5時間 | 1週間の間違い直し。国語の記述を1題 |
| 日曜 | 4〜5時間 | 模試・過去問を時間どおりに。最後の15分で面接メモを1つ書く |
※時間は目安です。部活や通塾の状況に合わせて調整してください。
秋の計画の立て方全体は中3秋の学習計画で、三者面談の準備は秋の三者面談で詳しく解説しています。
私立の確約・北辰テストとの関係
埼玉では、公立入試の準備と並んで、私立高校の「確約」と北辰テストが秋の大きなテーマです。私立の個別相談は9月以降に中3向けに行われます。
公立入試の新制度に目が向きがちですが、併願の私立をどう押さえるかで、公立に向けた気持ちの余裕が変わります。確約の仕組みと北辰テストの見方は、埼玉の私立の確約と北辰テストにまとめています。この記事ではくり返しません。
- 「面接は短いから大丈夫」と思わない。全員に行われ、点数がつきます。話すことが苦手な子ほど、早めの練習が効きます。
- 自己評価資料を代わりに書かない。面接で聞かれたとき、本人の言葉でなければ答えが続きません。
- 志望校の選抜実施内容を一緒に読む。方式・傾斜配点・面接の形は学校ごとにちがいます。子どもだけに任せず、親も一度目を通してください。
新しい入試は、準備の差がそのまま点になりやすい入試です。どの教科で点を落としているか、面接で何を話すか。その診断は、一人ひとりの答案と話を見ないとできません。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1の指導です。模試や過去問の答案を一緒に分析し、入試までの残り時間から逆算した計画をつくります。面接の練習や、自己評価資料のメモづくりもお手伝いします。
無料の体験授業で、今の成績と志望校から、入試までにやることを具体的にお伝えします。無理な勧誘は一切ありません。
まとめ
- 令和9年度から、全員面接・自己評価資料・マークシート方式・共通選抜と特色選抜が始まる
- 学力検査は2027年2月25日(木)、面接は2月26日(金)、合格発表は3月5日(金)
- 調査書は評定と総合的な学習の時間の記録だけ。出欠の記録はなくなる
- 学校選択問題(数学・英語)は23校。該当校を目指すなら、その形で練習する
- 面接は11月にメモ、12月から週1回の練習が目安。自己評価資料は自分の言葉で
- 志望校の「選抜実施内容(確定版)」を親子で一度読んでおく


