最終更新:2026年9月/令和9年度(2027年春)入試に向けた情報です。偏差値は民間の目安、倍率は前年度の値です。出願前には、滋賀県教育委員会の最新資料と各校の公式情報を必ずご確認ください。
滋賀県の公立上位校は、膳所を先頭に、石山・守山・彦根東、そして東大津・虎姫・米原・八日市と続きます。偏差値の目安は、膳所の理数科が76〜78、普通科が72〜74です。
難関校の多くは、一般型選抜で学力検査の比重が内申より大きい配点です。令和8年度の学力検査は数学と英語の平均点が低く、記述・思考力の問題で差がつきました。秋からは、数学と英語の「考えて書く問題」を優先して伸ばしてください。
- 滋賀県の難関公立高校8校の偏差値の目安と、令和8年度の倍率
- 学校独自型選抜の枠・検査と、一般型選抜の配点の比重
- 学校ごとの特徴(SSH・理数科・国際バカロレア枠など)
- 令和8年度の学力検査の平均点と、教科別の対策
- 出版社のページで実在を確認した過去問・教材
- 月別・偏差値帯別の勉強法と、保護者のNG
入試の日程や学力検査の時間割、一般型・学校独自型のしくみは、滋賀県立高校入試2027の日程と仕組みの記事でくわしく説明しています。この記事では、難関校の中身と対策に集中します。
滋賀県の難関公立高校8校:偏差値の目安と倍率
偏差値の目安が60以上の県立高校は、膳所・石山・守山・彦根東・東大津・虎姫・米原・八日市などです。草津東の普通科も62〜63が目安です。
| 学校(学科) | 所在地 | 偏差値の目安 | 令和8年度 一般型の倍率 | 令和8年度 独自型の倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 膳所(理数科) | 大津市 | 76〜78 | 2.92倍 | 1.00倍 |
| 膳所(普通科) | 大津市 | 72〜74 | 1.50倍 | 1.44倍 |
| 石山(普通科) | 大津市 | 69〜71 | 1.30倍 | 2.41倍 |
| 守山(普通科) | 守山市 | 68〜70 | 1.14倍 | 4.15倍 |
| 彦根東(普通科) | 彦根市 | 68〜69 | 1.24倍 | 3.19倍 |
| 東大津(普通科) | 大津市 | 64〜65 | 1.16倍 | 1.00倍 |
| 虎姫(普通科) | 長浜市 | 63〜64 | 1.04倍 | 1.03倍 |
| 米原(理数科) | 米原市 | 63〜65 | 1.00倍 | 1.00倍 |
| 米原(普通科) | 米原市 | 60〜62 | 0.78倍 | 1.00倍 |
| 八日市(普通科) | 東近江市 | 62〜63 | 1.08倍 | 1.64倍 |
※偏差値:みんなの高校情報「滋賀県の公立高校偏差値ランキング 2026年度最新版」と受験ラボ「滋賀県 高校偏差値ランキング 令和8年度」の値を幅で示しています。偏差値は民間の模試・情報サイトによる目安で、サイトによって2〜3違います。公式の数値ではありません。
※倍率:進研ゼミ高校入試情報サイトの各校ページ掲載値(同サイトの注記では株式会社育伸社の資料)。令和8年度の一次募集の値で、出願者・受検者のどちらで計算したかは記載がなく未確認です。県教育委員会の公表資料(PDF)は表の読み取りで学校と数値の対応を確定できなかったため、公式の学校別倍率は未確認です。
倍率は年によって上下します。たとえば米原の普通科は1倍を下回っていますが、次の年も同じとは限りません。倍率で志望校を決めるのではなく、配点と自分の得意・不得意で決めるのが基本です。
配点の比重で見る、難関校のちがい
難関校の一般型選抜は、学力検査の比重が7割以上の学校が多いのが特徴です。膳所は学力検査800点・個人調査報告書200点で、当日点の比重がとくに大きい学校です。
| 学校(学科) | 独自型の枠と種類 | 独自型の検査 | 一般型の配点(学力検査:内申) |
|---|---|---|---|
| 膳所(普通科) | 自己推薦 5%(16人) | プレゼンテーションと質疑応答 | 800点:200点 |
| 膳所(理数科) | 自己推薦 10%(4人) | プレゼンテーションと質疑応答 | 800点:200点(数学・理科は1.2倍) |
| 石山(普通科) | 自己推薦 10%(32人) | 小論文(1題) | 700点:300点 |
| 彦根東(普通科) | 自己推薦 5%(16人) | 面接(個人) | 700点:300点 |
| 東大津(普通科) | 自己推薦 10%(32人) | 小論文(1題) | 700点:300点 |
| 虎姫(普通科) | 中学校長推薦 20%(探究枠30人・国際バカロレア枠10人) | 面接(個人)・作文ほか | 700点:300点 |
※出典:滋賀県教育委員会「令和9年度 高等学校別入学者選抜概要」「別表1 高等学校別入学者選抜一覧表」(公式)。PDFの読み取りによるため、出願前に原本で確認してください。守山・米原・八日市は、読み取りで数値を確定できなかったため載せていません。
学校独自型選抜の出願要件(評定の基準)
自己推薦などの学校独自型選抜には、評定の基準があります。膳所は「3年生の9教科の評定合計が40以上」、石山・東大津・虎姫は38以上、彦根東は36以上です。
※出典:滋賀県教育委員会「令和9年度 高等学校別入学者選抜概要」(公式)。評定の基準以外の条件がある場合もあるので、原本で確認してください。
自己推薦の検査の準備:プレゼン・小論文・面接
難関校の学校独自検査は、学校によって形がちがいます。自分の志望校の形式に合わせて、10月から少しずつ準備してください。
- プレゼンテーションと質疑応答(膳所):その場で出るテーマについて話す形式です。新聞やニュースから週に2つテーマを選び、「結論・理由・具体例」の順で3分話す練習をします。話したあとに家族から1つ質問してもらい、答える練習までを1セットにします
- 小論文(石山・東大津):「結論→理由→具体例→まとめ」の型で、週1本を時間を計って書きます。書いたものは学校や塾の先生に見てもらい、直したものをもう一度書きます
- 面接(彦根東・虎姫):志望理由、中学校でがんばったこと、高校で取り組みたいことを、それぞれ1分で話せるようにします。学校のパンフレットや説明会で聞いた取り組みを、自分の言葉で入れると具体的になります
自己推薦でも学力検査の点は配点に入ります。検査の準備は週に2〜3回・1回30分程度にとどめ、学力検査の勉強を中心にしてください。
膳所の一般型選抜は、学力検査が1000点中800点をしめます。内申が少し足りなくても、当日点で取り返せる配点です。逆に言えば、内申がよくても当日点が取れなければ合格は近づきません。秋からは、過去問と記述問題の練習に時間を多めに回してください。
学校ごとの特徴
同じ難関校でも、学科の種類や学校独自検査の形が大きくちがいます。ここでは、県や公的機関の資料で確認できた特徴を中心に紹介します。
膳所高校(大津市)
大津市にある学校で、普通科と理数科を置いています。文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されていて、令和3年度から第Ⅳ期です。理数科の一般型選抜では、数学と理科の点数が1.2倍になります。自己推薦では、その場で出たテーマについて3分程度のプレゼンテーションをし、そのあと質疑応答があります。
石山高校(大津市)
普通科と音楽科を置く学校です。普通科の自己推薦では、小論文(1題)が課されます。令和8年度は、学校独自型の倍率が2倍をこえていました。
守山高校(守山市)
県立守山中学校を併設する学校です。令和9年度の募集定員280人のうち80人は、併設型中高一貫校の特例による入学者の定員です。そのため、高校から入る人の枠は200人(計算)になります。令和8年度は、学校独自型の倍率が4倍をこえていました。
彦根東高校(彦根市)
湖東地域の上位校です。自己推薦は5%で、面接(個人)があります。自己推薦の配点では個人調査報告書などの比重が大きく、学力検査300点に対して個人調査報告書・活動実績報告書が500点です。過去にSSHの指定を受けていました。
東大津高校(大津市)
大津市の瀬田地区にある普通科の学校です。自己推薦は10%で、小論文(1題)があります。一般型は学力検査700点・個人調査報告書300点です。
虎姫高校(長浜市)
SSHに指定されていて、令和6年度から第Ⅲ期(文理融合基礎枠)です。学校独自型選抜は中学校長推薦で、「探究枠」と「国際バカロレア枠」があります。国際バカロレア枠では、英語による質疑応答の実技検査があります。
米原高校(米原市)・八日市高校(東近江市)
米原は普通科と理数科を置き、令和9年度の募集定員は普通科200人・理数科40人です。八日市は普通科のみで、募集定員は280人です。どちらも湖東・湖北地域の上位校です。配点の細かい数値は、出願前に「高等学校別入学者選抜概要」で確認してください。
※出典:SSHの指定はJST(科学技術振興機構)のSSH指定校一覧、募集定員は滋賀県教育委員会「令和9年度県立高等学校第1学年の募集定員」、選抜の内容は同「高等学校別入学者選抜概要」(いずれも公式)。
令和8年度の学力検査から見える、教科別の対策
令和8年度の学力検査は、数学と英語の平均点が30点台で、5教科の中でとくに低い結果でした。難関校の受験生は、この2教科で差をつけられます。
| 教科 | 令和8年度の平均点 | 県の分析(要点) |
|---|---|---|
| 国語 | 44.3点 | 記述問題の正答率が低かった |
| 数学 | 34.6点 | 題意を読み取り、論理的に考えて表現する問題で正答率が大きく下がった |
| 社会 | 43.9点 | 地図・グラフ・図表などの資料を使って考え、表現する力をみる |
| 理科 | 47.0点 | (分析の要点は本記事では未確認) |
| 英語 | 35.1点 | 複数の情報の処理、要点の把握、自分の考えを英語で述べる問いの正答率が低かった |
※出典:滋賀県教育委員会「令和8年度滋賀県立高等学校入学者選抜結果のまとめ」(公式)。
数学:「式と説明」を書き切る
県の分析では、問題文を正しく読み取り、筋道を立てて書く問題で正答率が大きく下がっています。難関校をめざすなら、答えだけでなく「なぜそうなるか」を式と言葉で書く練習が必要です。過去問の大問を1日1題、解答の書き方まで正答例と比べてください。
英語:長い英文と「自分の考えを書く」問題
複数の資料を組み合わせる問題と、自分の考えを英語で書く問題が弱点になりやすい教科です。英作文は、使える型を3つ決めて、週に3本書くことから始めます。長文は、段落ごとに要点を日本語で1行にまとめる練習が効きます。
国語:記述を「本文の言葉」で組み立てる
記述問題の正答率が低いという分析です。記述は、本文から答えに使う言葉を探し、指定の字数に合わせてつなぐ作業です。書いたら正答例と比べ、足りない要素に線を引いて書き直すところまでを1セットにします。
社会・理科:資料と実験から「理由」を説明する
社会は、地図・グラフ・図表などの資料を使って考える力がみられています。理科も、実験の結果から考える問題に備えておくと安心です。用語を覚えるだけでなく、「この結果になるのはなぜか」を1〜2文で説明する練習をしてください。一問一答だけの勉強では、この形式に対応しにくくなります。
過去問の解き方の手順
実在を確認した過去問・教材
まず使うのは、滋賀県の公立高校の過去問です。出版社のページで2027年度版(2027年春受験用)の実在を確認できたものだけを紹介します。
| 書名 | 出版社 | 内容・特徴 |
|---|---|---|
| 滋賀県公立高校(リスニング音声データダウンロード付)2027年度版 | 東京学参 | 2022〜2026年度の5教科を収録。2019〜2021年度分はダウンロード。全問解説・英文全訳つき。1,450円(税込) |
| 滋賀県公立高校受験 志望校合格判定テスト 実力診断 2027年春受験用 | 教英出版 | 2026年6月中旬発売。1,430円(税込) |
| 滋賀県公立高校受験 志望校合格判定テスト 最終確認 2027年春受験用 | 教英出版 | 2026年11月中旬発売予定。1,430円(税込) |
| 2027年受験用 全国高校入試問題正解 | 旺文社 | 全国の公立高校などの入試問題を教科別に収録(5冊)。2026年6月25日発売 |
※出典:東京学参・教英出版・旺文社の各商品ページ(2026年9月確認)。価格・発売日は出版社のページによります。滋賀県教育委員会のサイトでは、令和8年度・令和7年度の学力検査問題と正答例が無料で公開されています。
過去問集は、11月から1年分ずつ始め、1月までに収録年度を一通り終えるのが目安です。全国の入試問題集は、膳所・石山レベルをめざす人が、数学・英語の記述問題の練習量を増やすために使います。1冊を最初から全部解く必要はなく、弱い分野だけを選んで使ってください。
9月から入試までの月別の勉強法
秋は「基礎の穴うめと内申」、冬は「過去問と記述」、直前は「本番の再現」という順番です。
| 時期 | 難関校をめざす人がやること |
|---|---|
| 9月 | 1・2年の数学(関数・図形)と英語(文法)の穴をうめる。志望校の配点の比重を確認する |
| 10月 | 2学期の定期テストで評定を上げる。数学の大問と英作文を週3回練習する |
| 11月 | 県の過去問を1年分、時間を計って解く。失点を「知識」「読み取り」「時間」に分ける |
| 12月 | 過去問を2〜3年分。記述は正答例と比べて書き直す。冬休みは1日8時間を目安に |
| 1月 | 私立入試と並行。県立の過去問は週1回、5教科を通しで解く |
| 2月 | 本番と同じ時間割で解く日を週1回。まちがいノートと解き直しに集中する |
| 3月(直前) | 新しい問題は増やさない。漢字・語句・公式と、記述の型を最終確認する |
※学習時間と内容はエスペランサアカデミーの目安です。入試日程は日程と仕組みの記事で確認してください。
週の時間割の目安(10〜11月)
- 平日(1日3時間):数学60分(大問1題と計算)、英語60分(長文1題と英作文1本)、残り60分で国語・理科・社会を1日1教科
- 土曜(1日6時間):過去問か実力テストを2〜3教科、時間を計って解く
- 日曜(1日5時間):土曜のまちがい直しと、記述問題の書き直し。週の最後に翌週の計画を立てる
- 定期テスト2週間前:テスト範囲を最優先。難関校でも内申は配点に入ります
偏差値帯別:いまの位置からやること
いまの偏差値と志望校の差によって、秋に優先することは変わります。模試の偏差値は、模試によって出方がちがうので、同じ模試での変化を見てください。
| いまの位置(目安) | 主な志望校 | 秋に優先すること |
|---|---|---|
| 偏差値70前後 | 膳所・石山 | 記述問題と数学の最後の大問。過去問で満点に近づくための失点分析 |
| 偏差値65〜69 | 守山・彦根東・石山 | 数学・英語の応用問題を毎日1題。社会・理科の資料問題で取りこぼしを減らす |
| 偏差値60〜64 | 東大津・虎姫・米原・八日市 | 1・2年の基礎の穴うめを先に。標準問題の正答率を上げてから応用へ |
| 偏差値60未満から逆転をねらう | 上位校全般 | 5教科の基礎を1日に広く回す。内申を1つでも上げ、比重が合う学校を選ぶ |
※偏差値の区分はエスペランサアカデミーの目安です。学校名は上の一覧の偏差値の目安をもとに並べています。
一般型選抜の比重が学力検査800点の膳所と、700点の石山・彦根東などでは、内申が合否に与える影響がちがいます。内申に自信がなければ当日点の比重が大きい学校、内申が強みなら比重が小さめの学校や学校独自型選抜も視野に入れると、戦い方がはっきりします。
保護者がやってはいけないNG
前年の倍率が高かった学校は、次の年に下がることもあります。倍率より、配点の比重とお子さまの得意・不得意が合っているかで判断してください。
難関校の入試でも、まずは県の過去問を正答例と比べて直すことが先です。教材を増やすと、1冊を仕上げる時間がなくなります。
志望校を高くもつのはよいことですが、言葉にしすぎると子どもは失敗をこわがるようになります。「どの問題で点を取るか」を一緒に考える声かけに変えてください。
難関校の受験では、答案の1問1問から「どこで点を落としているか」を見つけることが大切です。エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1の指導で、志望校の配点と残りの時間から逆算した学習計画をつくります。
模試や過去問の答案を見せていただければ、知識・読み取り・記述のどこで落としているかをその場でお伝えします。無理な勧誘は一切ありません。
まとめ
- 偏差値の目安60以上の県立高校は、膳所・石山・守山・彦根東・東大津・虎姫・米原・八日市など
- 難関校の一般型選抜は学力検査の比重が大きい。膳所は学力検査800点・内申200点
- 学校独自型選抜は学校ごとに枠・検査・評定の基準がちがう
- 令和8年度の学力検査は数学・英語の平均点が低く、記述・思考力の問題で差がついた
- 過去問は東京学参の2027年度版と、県教育委員会の公開問題を中心に使う
- 秋は基礎と内申、冬は過去問と記述、直前は本番の再現


