最終更新:2026年9月/山口県教育委員会「令和9年度山口県公立高等学校入学者選抜〈実施大綱〉」などをもとに作成。最新の情報は必ず県教育委員会・各高校の公式資料でご確認ください。
2027年春(令和9年度)の山口県公立高校入試は、特色選抜の面接等が2月9日(火)、第一次募集の学力検査が3月9日(火)、合格発表が3月16日(火)です。
学力検査は5教科・各50点の250点満点です。県は「調査書を重視し、調査書の学習の記録と学力検査の成績は同等に取り扱う」としています。つまり、当日の点と内申の両方が大切です。特色選抜で合格内定にならなくても、第一次募集に出願できます。
- 2027年度(令和9年度)入試の日程(特色選抜・第一次募集・第二次募集)
- 特色選抜と第一次募集のちがい
- 学力検査の教科・時間・配点(5教科250点)と傾斜配点
- 調査書(内申)の扱いと、計算例でみる「1点の重さ」
- 令和9年度のポイントと通学区域
- 中3が9月から3月までにやること、保護者のNG
山口県の公立入試は「特色選抜」と「第一次募集」が中心です
山口県の公立高校入試は、4つの選抜でできています。多くの受験生に関係するのは特色選抜と第一次募集の2つです。
特色選抜は、令和8年度(2026年春)の入試から始まりました。それまでの「推薦入学」に代わる仕組みです。中学校の校長先生の推薦はいりません。自分の意思で出願できます。
| 区分 | どんな選抜か | 主な検査 |
|---|---|---|
| 特色選抜 | 第一次募集の約1か月前に行う。合格内定なら入学を確約 | 調査書・志願理由書・個人面接。学校によって学校独自検査 |
| 第一次募集 | いちばん多くの人が受ける本番 | 学力検査(5教科)・調査書。学校によって面接など |
| 第二次募集 | 第一次募集で定員に届かなかった学校が行う | 個人面接など |
| 秋季入学者選抜 | 山口松風館高校 定時制課程(普通科)のみ | 個人面接・小論文 |
※出典:山口県教育委員会「令和9年度山口県公立高等学校入学者選抜〈実施大綱〉」、同「令和8年度入学者選抜から特色選抜を導入します!」(リーフレット)。
山口県では、2つ以上の学校に同時に出願することはできません。ただし、同じ学校のほかの学科などを「第二志願」として書くことはできます。志望校選びは、秋の三者面談までに候補をしぼっておくと安心です。
2027年度(令和9年度)入試の日程
特色選抜の出願は1月26日(火)から、第一次募集の学力検査は3月9日(火)、合格発表は3月16日(火)です。日程は県教育委員会が公表しています。
| 区分 | 内容 | 日程(2027年) |
|---|---|---|
| 特色選抜 | 出願 | 1月26日(火)〜2月2日(火)午前10時 |
| 特色選抜 | 個人面接・学校独自検査 | 2月9日(火)(必要に応じて2月10日(水)) |
| 特色選抜 | 合格内定の通知 | 2月16日(火)午前10時以降 |
| 第一次募集 | 出願 | 2月17日(水)〜2月25日(木)午前10時 |
| 第一次募集 | 学力検査 | 3月9日(火) |
| 第一次募集 | 合格発表(特色選抜も同時) | 3月16日(火)午前10時 |
| 第二次募集 | 出願 | 3月17日(水)〜3月19日(金)午後2時 |
| 第二次募集 | 個人面接 | 3月24日(水) |
| 第二次募集 | 合格通知 | 3月25日(木)正午 |
※出典:山口県教育委員会「令和9年度山口県公立高等学校入学者選抜〈実施大綱〉」。追検査(病気などで受けられなかった人の検査)の日程は、大綱の本文では確認できませんでした。詳しい実施要領で必ずご確認ください。
第一次募集では、面接を行う学校もあります。面接は学力検査の前日・当日・翌日のうち、高校の校長先生が決めた日時に行います。受ける学校の要項を早めに確かめましょう。
第一次募集の出願の前には「志願状況調査」があります。中学校が2月5日(金)時点の第一志望を調べて、県に報告します。この結果が発表されると、各校の人気がわかります。
特色選抜を受ける場合、1月下旬の出願から3月16日の発表まで、およそ2か月続きます。特色選抜の合格内定が出るのは2月16日です。内定にならなかった場合は、すぐに第一次募集の出願(2月17日から)へ気持ちを切りかえる必要があります。ご家庭で「内定しなかったときの動き」を先に話し合っておくと、子どもが落ち着いて受けられます。
学力検査は5教科250点、各50分です
第一次募集の学力検査は、国語・数学・英語・社会・理科の5教科です。各教科50点で、合計250点です。時間はどの教科も50分です。英語にはリスニングがあります。
| 時間 | 教科 | 時間の長さ |
|---|---|---|
| 9:00〜9:50 | 国語 | 50分 |
| 10:10〜11:00 | 数学 | 50分 |
| 11:20〜12:10 | 英語(リスニングあり) | 50分 |
| 13:00〜13:50 | 社会 | 50分 |
| 14:10〜15:00 | 理科 | 50分 |
※出典:山口県教育委員会「令和9年度山口県公立高等学校入学者選抜〈実施大綱〉」。検査日は3月9日(火)の1日です。
1日で5教科を受けるので、午後の社会・理科で集中力が切れない練習が必要です。冬からは、過去問を本番と同じ時間割で1日通して解く日をつくりましょう。
本番1日の流れを練習しておく
傾斜配点とは
一部の学校・学科では「傾斜配点」があります。これは、志願者が選んだ1つか2つの教科の点数を、最大2倍までふやせる仕組みです。出願のときに「傾斜配点教科選択届」で教科を選びます。
たとえば、数学を2倍にする学科では、数学50点が最大100点分になります。得意教科を選べば有利になりますが、苦手が隠れるわけではありません。ほかの教科も、ふつうに点数に入ります。どの学校・学科が傾斜配点をするかは、県の別紙「各高等学校の選抜方法」で確認してください。
※出典:山口県教育委員会「令和8年度山口県公立高等学校入学者選抜実施要領(抄)」「傾斜配点教科選択届(第6号様式)」。令和9年度の実施校は同委員会の別紙でご確認ください。
調査書(内申)は「学力検査と同等」に扱われます
山口県は、選抜で「調査書を重視する」としています。そして、「調査書の学習の記録と学力検査の成績は同等に取り扱う」と決めています。当日の点数だけでは決まらない、ということです。
調査書の「学習の記録」は、9教科の5段階の成績(評定)です。民間の情報では、中1・中2・中3がどれも同じ重さで、各学年45点、合計135点とされています。音楽・美術・保健体育・技術家庭の4教科も、5教科と同じ1点です。
| 学年 | 計算 | 満点 |
|---|---|---|
| 中1 | 5段階×9教科 | 45点 |
| 中2 | 5段階×9教科 | 45点 |
| 中3 | 5段階×9教科 | 45点 |
| 合計 | 135点 |
※出典:県の方針(調査書を重視し、学習の記録と学力検査の成績を同等に扱う)は山口県教育委員会「令和9年度山口県公立高等学校入学者選抜〈実施大綱〉」。135点・学年の比率は民間の情報(エデュネッツ「山口県の高校入試情報2027」)によるもので、県の大綱本文では確認できていません(目安)。250点と135点をどう「同等」にそろえるかの計算式は公表されていません。
計算例:実技の1点も、主要教科の1点も同じ
ここからは、上の135点満点を前提にした計算例です。Aさんの評定の合計が、中1で30点、中2で33点、中3で36点だったとします。
中1・中2の成績は、もう変えられません。今から動かせるのは中3の成績だけです。だから、9月からの2学期の定期テストと提出物がとても大切です。実技4教科は、提出物や授業での取り組みで評定が動きやすい教科です。後回しにしないようにしましょう。
県は、学習の記録のほかに、調査書のその他の記載事項も十分に考えるとしています。部活動、生徒会、検定、ボランティアなどです。選抜の資料には「自己申告書」もあります。特別なことをする必要はありませんが、中3の今の活動をきちんと続けることが大切です。
「調査書等による選抜」という枠もあります
第一次募集では、学校によって「調査書等による選抜」があります。入学定員の20%以内で、学力検査が一定以上の人の中から、調査書や面接などがすぐれた人を別に選ぶ仕組みです。実施する学校と割合は、県の別紙で確認してください。
※出典:山口県教育委員会「令和9年度山口県公立高等学校入学者選抜〈実施大綱〉」。
特色選抜のしくみと準備
特色選抜は、「この高校で何をしたいか」がはっきりしている人向けの選抜です。合格内定になったら、その学校に入学することを約束します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出願の条件 | 高校の「アドミッション・ポリシー(求める生徒像)」と「出願要件」を満たすこと。校長の推薦は不要 |
| 選抜の資料 | 調査書、志願理由書、個人面接、学校独自検査の結果など |
| 面接 | すべての学校で個人面接 |
| 学校独自検査 | 学校によって小論文・口頭試問・実技検査・総合問題など |
| 内定しなかったら | あらためて第一次募集に出願できる(入学試験料は再び納める) |
※出典:山口県教育委員会「令和9年度山口県公立高等学校入学者選抜〈実施大綱〉」、同「特色選抜」リーフレット、同「令和8年度実施要領(抄)」。
出願要件は学校ごとにちがいます。成績(評定)の目安を決めている学校もあります。各校の要件は、県が「アドミッション・ポリシー・出願要件・学校独自検査の概要」として公表しています。9月中に、志望校の要件を印刷して親子で読むところから始めましょう。
特色選抜に向けて、今からやること
- 9月:志望校のアドミッション・ポリシーと出願要件を読む。評定の条件がある場合は、今の成績と比べる
- 10月:「なぜこの高校か」「高校で何をしたいか」「中学で力を入れたこと」を、それぞれ200字で書いてみる
- 11月〜12月:志願理由書の下書き。学校の先生に見てもらう。週1回、声に出して面接の練習をする
- 1月:学校独自検査がある場合は、県が公表した内容に合わせた問題を練習する
面接で聞かれやすいことを、自分の言葉で準備する
面接の質問は学校によってちがいますが、多くの面接では次のようなことを聞かれます(一般的な例)。答えを丸暗記するより、自分の体験を1つ入れて、1分以内で話せるように準備しましょう。
- この高校を選んだ理由は何ですか
- 中学校でいちばん力を入れたことは何ですか
- 高校に入ったら、何に取り組みたいですか
- (文理探究科などの場合)興味のある分野や、調べてみたいことは何ですか
- あなたの長所と短所を教えてください
答えは「結論→理由→体験→高校でどう生かすか」の順にすると、短くても伝わります。家では、保護者の方が面接官役になり、スマートフォンで録画して見返すと、話す速さや目線のくせがわかります。
特色選抜の結果が出るのは2月16日です。内定にならなければ、約3週間後の3月9日が学力検査です。特色選抜の準備をしながらも、5教科の勉強は毎日続けてください。面接練習は1日15分程度でも十分に効果があります。
令和9年度のポイントと通学区域
令和9年度の実施大綱には、大きな制度の変更は書かれていません。特色選抜とWEB出願は、令和8年度から始まって2年目になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特色選抜 | 令和8年度から推薦入学に代えて導入。令和9年度も実施 |
| WEB出願 | 令和8年度から導入 |
| 文理探究科のくくり募集 | 岩国・山口・宇部・下関西・萩などで、2つの小学科をまとめて募集 |
| 通学区域 | 全日制は県内全域。どの地域からでも出願できる |
| 附属中学校 | 岩国高校・下関西高校に附属中学校が開校(2026年春) |
※出典:山口県教育委員会「令和9年度山口県公立高等学校入学定員」(注記)、同「令和8年度山口県公立高等学校入学者選抜からWEB出願システムを導入します!」、同 県立高校再編整備推進室の公表資料、「令和9年度…実施大綱」。附属中学校の開校が高校での募集にどう影響するかは、公表資料で確認できていません。
文理探究科は、令和7年4月に岩国・徳山・山口・宇部・下関西・萩の6校に置かれた学科です。学校ごとの偏差値の目安や特徴は、山口県の難関公立高校の対策の記事でくわしく説明しています。
令和8年度(2026年春)の全体の様子
令和8年度の全日制では、入学定員7,005人のうち、2,112人が特色選抜などで合格内定になりました。県全体の志願倍率は0.97倍、第一次募集の倍率は0.96倍でした。
※出典:山口県教育委員会「令和8年度山口県公立高等学校第一次募集入学志願者数について(訂正)」(2026年2月27日)。志願倍率=志願者数÷入学定員。県全体の数字で、上位校は倍率が1倍を超えることがあります。学校別の倍率は同資料でご確認ください。
県全体の倍率が1倍前後でも、人気の高い学校・学科には定員より多くの志願者が集まります。上位校をめざす場合は、県全体の数字ではなく、志望校そのものの倍率と、模試の判定を見て判断しましょう。
中3が9月から3月までにやること
9月からの半年は、「内申をかためる2学期」と「当日点をのばす冬」の2つに分けて考えます。
| 時期 | やること | 目安の量 |
|---|---|---|
| 9月 | 2学期の定期テスト対策。志望校の出願要件を読む。中1・中2の苦手単元を1つずつつぶす | 平日2時間・休日5時間 |
| 10月 | 中間テストで評定を上げる。実技の提出物を期限内に出す。志望理由を200字で書く | 平日2〜3時間 |
| 11月 | 期末テスト。三者面談で受験校を決める。過去問を1年分、時間を計って解く | 過去問は週1回 |
| 12月 | 2学期の評定が決まる。冬休みは5教科の総復習と過去問を2〜3年分 | 冬休みは1日6〜8時間 |
| 1月 | 特色選抜の出願(1月26日〜)。志願理由書と面接練習。過去問の解き直し | 面接練習は1日15分 |
| 2月 | 特色選抜の面接等(2月9日)。第一次募集の出願(2月17日〜)。弱点教科の集中練習 | 毎日5教科にふれる |
| 3月 | 学力検査(3月9日)。本番の時間割で過去問を通しで解く。体調管理 | 早寝早起きを固定 |
※日程の出典:山口県教育委員会「令和9年度山口県公立高等学校入学者選抜〈実施大綱〉」。学習時間は目安です。
県教育委員会は、学力検査の結果をまとめた資料「学力検査の結果の概要及び今後の学習に向けて」を出しています。どんな問題でつまずく人が多いかがわかります。教科ごとの傾向と対策は、難関公立高校の対策記事で紹介しています。
保護者がやってはいけないNG
中1・中2は変えられませんが、中3の評定はこれから決まります。中3の9教科が1つずつ上がれば、最大9点のちがいになります(135点満点の場合)。「まだ間に合う」と伝えてください。
山口県の調査書では、実技4教科も5教科と同じ1点です(民間の情報による計算)。提出物の締め切りを家族のカレンダーに書くだけでも、評定は守りやすくなります。
内定にならなかったときの気持ちの切りかえが、いちばんむずかしいところです。「内定しなくても3月9日がある」と先に話しておくと、子どもは落ち着いて面接を受けられます。
県全体が1倍前後でも、上位校は別です。志望校の倍率と模試の判定の2つを見て、親子で話し合いましょう。
山口県は出願できる学校が1校だけです。特色選抜を受けるかどうかも、1月下旬の出願までに決める必要があります。11月の三者面談までに「第一志望」「特色選抜を受けるか」「私立の併願校」の3つについて、家庭の考えをまとめておくと、面談で具体的な相談ができます。
山口県の公立入試は、内申と当日点の両方が大切です。そして、特色選抜を受けるなら面接と志願理由書の準備も加わります。何を優先するかは、今の成績と志望校によって一人ひとりちがいます。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1指導です。定期テストの点と評定、5教科の実力、特色選抜の面接練習まで、残りの時間から逆算して計画を立てます。
直近の通知表とテストの答案を見せていただければ、内申と当日点のどちらを優先すべきかをお伝えします。無理な勧誘はいたしません。
まとめ
- 2027年の山口県公立入試は、特色選抜の面接等が2月9日、第一次募集の学力検査が3月9日、合格発表が3月16日
- 学力検査は5教科・各50点の250点満点。各50分で、英語はリスニングあり
- 県は「調査書の学習の記録と学力検査の成績は同等に取り扱う」としている
- 調査書は各学年45点・合計135点が目安(民間の情報)。実技4教科も同じ1点
- 特色選抜は校長の推薦が不要。内定しなくても第一次募集に出願できる
- 出願は1校だけ。通学区域は県内全域


