最終更新:2026年11月8日|入試の数字は、広島学院中学校・高等学校の公式サイトにある「2027年度 生徒募集要項」(PDF)と「受験生の皆様へ」のページ、「各教科からのメッセージ(2027年度)」(PDF)をもとにしています。建学の精神・沿革・教育方針・1日の流れ・年間行事・国際交流などは、同じ公式サイトの各ページの記載によります。二次情報は使っていません。出典は記事の最後にまとめました。
広島学院中学校(広島市西区)は、イエズス会が設立した男子校です。2027年度の募集人員は第1学年184名(4学級)で、入試は2027年1月24日(日)の1回です。科目は国語(60分・120点)、算数(60分・120点)、社会(40分・80点)、理科(40分・80点)の4科目で、合計400点満点です。
出願はインターネット出願のみで、期間は2026年11月2日(月)10時から12月27日(日)まで、受験料は20,000円です。入学願書と調査書の提出は不要です。合格発表は1月26日(火)15時(予定)で、入学金160,000円を1月28日(木)15時までに納めます。
学校の公式サイトには、2021年度から2026年度までの6年分の志願者数・受験者数・合格者数と合格最低点が載っています。2026年度は、志願者550名、受験者535名、合格者282名、合格最低点237点(400点満点)でした。この記事では、これらの数字を年度を明記して整理し、学校の教育理念と学校生活もあわせて紹介します。
- 広島学院中学校の基本情報
- 2027年度入試の日程と手続
- 科目・配点・時間割と、試験当日の注意
- 入試結果:過去6年の人数と合格最低点
- 学校が示す各教科の出題の方針
- 学費と諸経費
- 対策の進め方(科目別・時期別)
- 過去問と市販の問題集
- 学校を知る:建学の精神・教育理念・沿革
- ILP・国際交流・イエズス会教育活動
- 1日の流れと年間行事
- 施設・制服・アクセス
- 保護者が確認しておきたいこと
- よくある質問
広島学院中学校は、広島市西区の古江にある、中高一貫の男子校です。受験を考えるご家庭からは、「入試は何回あるのか」「4科目の配点はどうなっているのか」「合格最低点は公開されているか」「イエズス会の学校とは、どのような教育をするのか」といった質問が多く寄せられます。この学校は、公式サイトに、過去6年分の人数と合格最低点が載っていて、各教科の出題の方針も文書で示されているため、数字と方針の両方を公式の資料で確認できる学校です。
この記事では、入試の日程・科目・配点・手続・費用は2027年度の募集要項の数字を、入試結果は2026年度までの6年分を、そのまま整理します。建学の精神、沿革、教育理念、ILP、国際交流、1日の流れ、年間行事、施設、制服は、学校の公式サイトの記載を、年度を明記して紹介します。公開されていない項目は「募集要項で確認」「学校で確認」と書き、当サイトで計算した値には「当サイトの計算」と添えます。民間による推定値は載せていません。
広島学院中学校の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学校名 | 広島学院中学校(広島学院中学校・高等学校。法人は学校法人 上智学院) |
| 所在地 | 広島市西区古江上1丁目630 |
| 電話 | 082-271-0241 |
| 男女の別 | 男子校(中学校・高等学校とも男子) |
| 募集人員 | 第1学年 184名(4学級)(2027年度) |
| 出願資格 | 2027年3月、小学校卒業見込みで、自宅から通学可能な男子 |
| 出願書類 | なし(入学願書・調査書の提出は不要) |
| 入試日・会場 | 2027年1月24日(日)・広島学院中学校 |
| 設立 | 1956年、イエズス会が古江の丘に設立 |
| 校長 | 阿部 祐介(2025年4月就任) |
学校の概要ページによると、広島学院は、イエズス会が日本で3番目に設立した中高一貫の学校です。姉妹校として、栄光学園中学高等学校、六甲学院中学校・高等学校、上智福岡中学高等学校、上智大学、エリザベト音楽大学が紹介されています。
2027年度入試の日程と手続
広島学院中学校の入試は、2027年1月24日(日)の1回です。出願から入学手続までの流れは次のとおりです。すべて、学校の「2027年度 生徒募集要項」に載っている日付です。

| 項目 | 日時・内容 |
|---|---|
| 出願(情報入力・受験料の納付) | 2026年11月2日(月)10:00〜12月27日(日) |
| 出願情報の修正 | 出願手続の終了後〜2027年1月6日(水) |
| 受験票のダウンロード・印刷 | 2027年1月8日(金)10:00以降の通知メール受信後 |
| 受験料 | 20,000円 |
| 試験日・会場 | 2027年1月24日(日)・広島学院中学校 |
| 合格発表 | 2027年1月26日(火)15:00(予定)。インターネット合否照会サイトで発表し、合格者の受験番号は校内にも掲示 |
| 入学金の納付 | 入学金160,000円。インターネット出願サイトで、1月28日(木)15:00まで(クレジットカード・コンビニ払い・ペイジー) |
| 追加合格(候補者) | 候補者の発表は1月26日15:00(予定)、合否照会サイトのみ。追加合格者には1月28日15:00〜18:00に電話で連絡し、その場で入学の意思を確認。入学金の納付期限は1月29日(金)15:00 |
入学金は、学校の窓口では支払えません。期限までに納付されない場合は、入学の意思がないものとみなされると、募集要項に書かれています。
そのほかの案内(募集要項より)
- 遠隔地に住んでいても、転勤などで4月から一家で転居する場合や、志願者と保護者の一人が通学範囲内に住む予定がある場合は、審査により受験できます。出願時に書類が必要なので、早めに事務室へ問い合わせるよう案内されています。
- 学校案内・試験会場の下見は、1月9日(土)10:00〜11:30に、本校生徒が受験生と保護者を案内します。事前の申し込みは不要です。
- 本校では、入学試験の得点などの開示は行っていないと、募集要項に書かれています。
- 1月25日(月)と1月27日(水)は休業日で、電話などの問い合わせは1月26日または1月28日以降に、と案内されています。
科目・配点・時間割と、試験当日の注意
試験は国語・算数・社会・理科の4科目です。国語と算数が各120点、社会と理科が各80点で、合計400点満点で合格者を判定します。

| 時間 | 内容 | 配点 |
|---|---|---|
| 8:00〜8:40 | 入室 | — |
| 8:45〜8:55 | 諸注意 | — |
| 9:00〜10:00(60分) | 国語 | 120点 |
| 10:15〜11:15(60分) | 算数 | 120点 |
| 11:30〜12:10(40分) | 社会 | 80点 |
| 12:10〜13:10 | 昼食 | — |
| 13:10〜13:50(40分) | 理科 | 80点 |
午前に国語・算数・社会、昼食をはさんで午後に理科、という順番です。試験は13時50分に終わります。昼食は、受験生が自分の受験教室でとることになっていて、保護者と食事をすることはできません。
当日の注意(募集要項より)
- 受験生は、8:00〜8:40の間に試験教室に入室します。
- 持ち物は、受験票、筆記用具、定規、昼食です。下敷きは使用できず、上ばきは不要です。教室内には時計がないため、時計を持ってきてもよいとされています。
- 携帯電話、スマートフォン、ウェアラブル端末(スマートウォッチやスマートグラスなど)、そのほか試験に不要な電子機器類は、試験会場に持ち込めません。
- 受験生以外は校舎内に入れません。保護者は、保護者控室(アルペ講堂)で待ちます。
- 駐車場は用意されていないため、公共交通機関を使います。試験終了後1時間は、東門・正門ともに、タクシーの呼び出しや自家用車の乗降を控えるよう求められています。
入試結果:過去6年の人数と合格最低点
学校の公式サイトの「受験生の皆様へ」には、中学入試結果として、過去6年間の志願者数・受験者数・合格者数と合格最低点が載っています。ここでは、学校の表をそのまま、年度を明記して整理します。倍率は学校が公表していないため、当サイトで「受験者数÷合格者数」を計算した値を添えます。
| 年度 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格最低点 | 倍率(当サイトの計算) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2026年度 | 550名 | 535名 | 282名 | 237点(400点満点) | 1.90倍 |
| 2025年度 | 574名 | 557名 | 283名 | 262点(400点満点) | 1.97倍 |
| 2024年度 | 615名 | 604名 | 280名 | 255点(400点満点) | 2.16倍 |
| 2023年度 | 641名 | 635名 | 281名 | 259点(400点満点) | 2.26倍 |
| 2022年度 | 598名 | 583名 | 287名 | 250点(400点満点) | 2.03倍 |
| 2021年度 | 613名 | 600名 | 286名 | 206点(330点満点) | 2.10倍 |
※2021年度の合格最低点だけは、学校の表で「330点満点」と注記されています。ほかの年度は400点満点です。

数字から読み取れること
志願者数は、2023年度の641名をピークに、2024年度615名、2025年度574名、2026年度550名と、3年続けて減っています。一方、合格者数は、6年間とも280〜287名の範囲です。学校の募集人員は184名ですが、合格者数はそれを大きく上回る人数が出ています(その理由や、入学者の人数は、学校の公式サイトの資料には載っていません)。
合格最低点は、2022〜2026年度の5年間は250点(2022年度)、259点(2023年度)、255点(2024年度)、262点(2025年度)、237点(2026年度)で、いずれも400点満点です。当サイトの計算で400点に対する割合にすると、約62.5%、64.8%、63.8%、65.5%、59.3%で、おおよそ6割前後の範囲に収まっています。
この数字から、合格のために必要な得点は、おおむね6割前後だった、と読み取れます。ただし、毎年の問題の難しさが違うため、「6割取れば合格」と言い切ることはできません。また、科目ごとの配点は国語・算数が各120点、社会・理科が各80点と差があり、合計点で判定されます。得意科目で得点を伸ばすことと、苦手科目で大きく失点しないことの、どちらも大切です。
学校が示す各教科の出題の方針
広島学院中学校は、公式サイトに「各教科からのメッセージ(2027年度)」という文書を載せています。各教科でどのような力を見るのかが、学校自身の言葉で書かれています。ここでは、要点を科目別に紹介します(文書は学校が2026年9月に公開したものです)。
国語(60分・120点)
学校は、国語の試験で次の3つのことを求めると述べています。
- すじ道をたどって、正確に文章を読み取ることができるか。
- 心情を読み取ることができるか。
- ていねいに表現することができるか。
また、問題文や設問を急いで読み、内容や設問の意図をよく理解しないまま解いたと思われる解答があるため、問題文と設問を丁寧に読んでほしい、と書かれています。文章を正しく理解できれば解答にたどり着けるように問題を作っている、とも述べています。
漢字は、うまいへたではなく、丁寧に書いてあるかを見ると、学校は述べています。雑で、ごまかしたような書き方の文字は認めない、楷書で一画一画丁寧に、濃い字でバランスにも気をつけて書くように、とあります。解答は、解答欄の枠の中に書くことも求められています。よくある質問として、漢字の書き取りについて「一点、一画をていねいに書いてください」と答えています。
算数(60分・120点)
学校は、基本的な力を見る問題と、応用力・考え方を問う問題を、バランスを考えて出題すると述べています。内容は、小学校の学習指導要領に定められている範囲から出題されます。小学校で習わない方法で解いてもよいかという質問には、筋道を立てて正しく出せていれば問題ない、ただしそのような方法を必要とする問題は出ない、と答えています。
受験生に伝えたいこととして、「最後まであきらめずに答案を書いてください」とあります。途中計算の欄がある問題では、答えのみの答案は減点することがあり、答えまでたどり着いていなくても、筋道を立てて正しく展開されていれば評価することがある、と書かれています。
社会(40分・80点)
小学校で使われている教科書・地図帳・副読本に載っていることから出題されます。出題分野は、地理・歴史・政治から、できるだけまんべんなく出されます。広島にある学校なので広島に関する問題も出題され、作問には、小学3・4年生で使う副読本『わたしたちの広島 3・4年』も参考にしている、と学校は述べています。
時事問題も出題されます。また、知識を問う問題とともに、「ある出来事はなぜ起こったのか」のように理由や目的を問う問題も出ます。出来事や年号を単純に暗記するだけでなく、「なぜその出来事が起こったのか」「その結果、何が次に起こったのか」を説明できる力をつけておいてほしい、とあります。
- 漢字で答えるよう指定された問題に、ひらがなで答えた場合は誤答とされます。
- 「ひらがなの『あ』で答える」といった設問の指示と違う形(カタカナの『ア』など)で答えた場合も、誤答とされます。
理科(40分・80点)
物理・化学・生物・地学の4つの分野から幅広く出題されます。各分野の配点が均等とは限らないため、小学校の教科書の内容をまんべんなく学習しておくように、と学校は述べています。教科書に載っていない題材が出る場合もありますが、その場合は、問題文に十分な説明を加えて出題するとあります。
学校が理科の学習で大切にしている点として、次の3つが挙げられています。
- 教科書の知識に偏ることなく、実験や観察を注意深く行い、なぜそうなるのか、理由や根拠を考えること。
- 筋道を立てて論理的に考えるように、日ごろから意識すること。
- 問題文をきちんと読み、問題の意図を的確にとらえて、問われたことに的確に答える「読解力」を身につけること。
学費と諸経費
次の表は、募集要項に載っている2027年度の諸経費(予定)です。
| 項目 | 金額 | 時期・備考 |
|---|---|---|
| 入学金 | 160,000円 | 入学手続時 |
| 施設費 | 170,000円 | 入学後・4月徴収(分納納付制度あり) |
| 翠江会(保護者会)入会金 | 3,000円 | 4月徴収 |
| 授業料 | 月額45,000円(年額540,000円) | 毎月 |
| 教育充実費 | 月額1,500円(年額18,000円) | 毎月 |
| 課外活動費 | 月額2,000円(年額24,000円) | 毎月 |
| 翠江会費 | 月額500円(年額6,000円) | 毎月 |
| 翠江会施設拡充協賛金 | 月額3,000円(年額36,000円) | 毎月 |
| 授業料等 合計 | 月額52,000円(年額624,000円) | 上の5項目の合計 |
| 教材費等 | 100,000円 | 4〜8月に分割納付 |
学校は、初年度の諸経費の概算合計を「106万円」としています。このほかに、入学時の制服・校内着・体操着・かばんなどの購入に別途約10万円が必要で、中学3年時の修学旅行の費用は入学後に案内される(目安:中学生約8万円、高校生約12万円)と書かれています。教材費等には、教材費のほかに宿泊研修の費用が含まれ、過不足は年度末に精算されます。広島学院高等学校に進学するときは、別途入学金が必要です。
減免・奨学金
- 2027年4月の時点で、本校に兄(67期生〜71期生)が在学している場合は、入学金の半額を減免します。対象者は、4月に徴収する施設費を減額して精算します。
- 経済的な理由で修学が困難な生徒には、シュワイツェル(初代校長名)育英資金制度があり、返済不要の育英資金が給付されます。保護者の収入状況や家計の急変により、授業料等の月額の範囲内(上限46,500円)で支給されると書かれています。詳しくは本校の会計室に相談するよう案内されています。
- このほか、各市町村による就学援助制度があります。
対策の進め方(科目別・時期別)
ここからは、学校の公式の文書と、募集要項の科目・時間をもとに、家庭でできる対策の進め方を整理します。学校が書いていることは「学校は〜と述べています」と示し、そうでない部分は当サイトの考えとして書きます。
国語(60分・120点)
- 長い文章を、すじ道をたどりながら読む練習をする。登場人物の心情が、どの場面で、なぜ変わったのかを、文章の根拠に戻って確かめます。
- 解答の漢字は、一画一画を丁寧に、濃く、枠の中に書く。見直しの時間にも、字の確認を入れます。
- 設問を急いで読まない。設問の条件に線を引いてから解く習慣をつけます。
算数(60分・120点)
- 基本問題は、取りこぼさないところまで固める。そのうえで、応用問題は、図や表をかいて、筋道を立てて考える練習をします。
- 途中計算の欄がある問題では、式と考え方を残す。答えが出なくても、そこまでの筋道が評価されることがあると、学校は述べています。
- 小学校の学習指導要領の範囲から出題されるので、特別な解き方を覚えることより、基本の理解の深さを優先します。
社会(40分・80点)
- 教科書・地図帳で、地理・歴史・政治をまんべんなく学習する。
- 出来事は、「なぜ起こったか」「その結果どうなったか」を、自分の言葉で説明できるようにする。
- 広島に関する内容(地理・歴史)にも触れておく。学校は副読本『わたしたちの広島 3・4年』を作問の参考にしていると述べています。
- 新聞やニュースを見る習慣をつけ、時事問題に備える。
- 漢字指定・表記指定の問題では、設問の指示どおりに書く。
理科(40分・80点)
- 4分野(物理・化学・生物・地学)をまんべんなく学習する。
- 実験や観察の問題では、結果だけでなく、「なぜそうなるのか」の理由や根拠を考える。
- 問題文の説明をていねいに読み取る力(読解力)を、日ごろから意識して育てる。
時期別の目安
過去問と市販の問題集
学校の公式サイトで、過去の入試問題そのものを公開しているかどうかは、確認した範囲では見つかりませんでした。学校は、入試のくわしい出題の方針を「各教科からのメッセージ」で示しています。募集要項や説明会で、入手方法を確認してください。
市販の過去問題集としては、教英出版から、次の2冊が2027年春受験用として発売されています(丸善ジュンク堂書店のネットストアの商品ページで確認。発売日は2026年4月28日、価格は税込)。
| 書名 | 出版社 | 価格 |
|---|---|---|
| 広島学院中学校 入学試験問題集 2027年春受験用 | 教英出版 | 3,190円 |
| 広島学院中学校 もっと過去問 入学試験問題集 2027年春受験用 | 教英出版 | 3,410円 |
2冊の収録年度や内容の違いは、商品ページや書店で確認してください。
過去問の使い方
- 1回目は、時間を計って、本番と同じ時間割で解く。国語60分、算数60分、社会40分、理科40分です。
- 点数より先に、「設問の条件を読み落とした問題」「字の丁寧さ」「途中計算を残したか」を確認する。
- 合格最低点は、2022〜2026年度は237〜262点(400点満点)の範囲でした。1年分の点数だけで、できたかどうかを判断せず、複数年分で傾向を見る。
学校を知る:建学の精神・教育理念・沿革
建学の精神
学校の公式サイトには、「原爆で壊滅した広島を教育の力で励ましたい」という思いから、1956年にイエズス会が古江の丘に広島学院を設立した、と書かれています。以来、カトリックの人間観・世界観に基づく人間の形成が、本校の建学の精神だと説明されています。これは、他者への奉仕の精神で、社会や人類のために貢献できる人間を育てることを意味する、とあります。
設立母体のイエズス会は、1540年に聖イグナチオ・デ・ロヨラや聖フランシスコ・ザビエルらによって創立された、カトリックの男子修道会です。学校の説明では、世界67か国に約2,300の中学・高校と大学を持っています。夏服の胸には、イエズス会の紋章(IHS)の中心の部分が描かれています。
教育理念と、目指す人間像
学校の理念のページには、イエズス会の教育の理念として「若者の教育は世界の変革である」という言葉が掲げられています。基本の姿勢は“Cura Personalis”(ひとりひとりを大切にする)で、“Men for Others”(他者のために生きる人間)、“Men with Others”(他者とともにある人間)の育成を通して、世界をよりよくするために貢献できることを喜びとする人間を導くのが使命だと、学校は述べています。目指す人間像は「BE MEN FOR OTHERS, WITH OTHERS.(他者のために、他者とともに生きる人間)」です。
学校が挙げる教育の特徴は、次の6つです。
- 一人一人を大切にする教育
- 克己の精神を培う教育
- 人を思いやる心を育てる教育
- 価値判断力を身につける教育
- 主体的行動力を身につける教育
- より善いものを目指す心を培う教育
沿革
| 年 | 出来事(学校の沿革ページより) |
|---|---|
| 1956年 | 学校法人広島学院の設置認可。広島学院中学校が開校(初代校長:フーベルト・シュワイツェル師)。第1回中学入学式は3学級107名 |
| 1959年 | 広島学院高等学校が開校 |
| 1966年 | 中学校1年が4学級編成になる |
| 1971年 | 中高ともに各学年4学級編成。生徒数1,080名 |
| 1997年 | フィリピン体験学習を開始 |
| 2002年 | IP学習を開始(現在はILPに名称を変更) |
| 2015年 | 60周年記念事業。ペドロ・アルペ記念講堂、アシジの聖フランシスコ聖堂が竣工 |
| 2016年 | 5つの学校法人が合併し、新たな学校法人「上智学院」が発足 |
| 2022年 | カンボジア研修を開始 |
| 2023年 | アメリカ研修を開始 |
| 2025年 | 阿部祐介氏が13代校長に就任 |
ILP・国際交流・イエズス会教育活動
ILP(イグナチオ・リーダーシップ・プログラム)
広島学院では、道徳と総合的な学習(探究)の時間を統合した形で、ILP(Ignatian Leadership Program)を実施しています。学校の説明では、イエズス会の創設者イグナチオ・デ・ロヨラの方法を教育に応用した、全世界のイエズス会学校で共有する教授法に基づき、「経験→内省→実践→評価」のプロセスを通じて、物事を深く知る方法を身につけるプログラムです。中学の各学年のテーマは次のとおりです。
| 学年 | テーマ | 取り組みの例(学校の記載) |
|---|---|---|
| 中1 | 身近な人々とともに広島学院のルーツを知る(家族・友人・地域) | 校長による学校紹介、山口教会訪問 |
| 中2 | さまざまな立場の人々とともに(障がい理解・生命倫理) | アイマスク体験、助産師による講演会 |
| 中3 | 世界の人々とともに(異文化理解・平和学習) | 留学生との交流 |
国際交流
20数年続けているフィリピン研修に加えて、2022年度からカンボジア研修、アメリカ研修も始めた、と学校は述べています。中学段階で対象になる主な研修は次のとおりです(人数は学校の記載)。
- フィリピン研修(マニラ、ナガ):中3〜高2・15名。約2週間、姉妹校との交流やホームステイなどを通して、フィリピンの文化・生活・教育を体験します。
- カンボジア研修:中3・高1・12名。約1週間、内戦や復興について学び、現地の子どもたちと交流します。
高校段階では、高1のカリフォルニア研修(約10日間、15名)やハワイ研修(高1・高2、10日間、14〜16名)も実施されています。
イエズス会教育活動
カトリック研究会(通称「カト研」。有志が参加)は、中1から高3までの各学年がグループに分かれて、毎週1回、放課後に約1時間集まります。聖書を学びながら過ごす活動です。行事として、始業日ミサ(毎学期)、5月と10月の祈りの集い、6月の春の集い、夏季宿泊研修会、11月の追悼式・秋の集い、12月のクリスマス会・キャンドルサービス・聖夜ミサなどがあります。祈りの集いは、毎朝8時10分から聖堂で行われると書かれています。
1日の流れと年間行事
1日の流れ(学校の「学院の1日」より)
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 〜8:30 | 登校(校内着に着替える) |
| 8:30〜8:40 | 朝礼(月曜は全校朝礼、木曜は中高別朝礼) |
| 8:40〜9:30 | 1時間目 |
| 9:40〜10:30 | 2時間目 |
| 10:30〜10:45 | 中間体操(天候がよく、時間割変更などがない日) |
| 10:45〜11:35 | 3時間目 |
| 11:45〜12:35 | 4時間目 |
| 12:35〜13:20 | 昼食・昼休憩(教室で、担任も一緒に) |
| 13:20〜14:10 | 5時間目 |
| 14:20〜15:10 | 6時間目 |
| 15:20〜16:10 | 7時間目(隔週月曜・ホームルーム) |
| 15:10〜18:00 | 放課後(クラブ活動・カトリック研究会・自習) |
授業の始めと終わりには、目を閉じて心を静かにする「瞑黙(めいもく)」の時間をとる、と学校は説明しています。昼食は各クラスの教室でとり、売店で弁当・パンを購入できるほか、ランチデリバリー(昼食配達サービス)も利用できます。生徒は全員自宅から通学していて、登校後に学校指定の校内着に着替えて1日を過ごします。下校時刻は17:00で、自習やクラブ活動をする場合は18:00です。なお、新校舎の建設工事の期間中は、中間体操は実施していません。
年間行事(中学生に関わる主なもの)
| 月 | 主な行事(学校の年間行事より) |
|---|---|
| 4月 | 入学式、1学期始業式、教育講演会・翠江会(PTA)総会、遠足、中1宿泊研修 |
| 5月 | 祈りの集い、1学期中間試験、姉妹校受け入れプログラム(アテネオ・デ・ナガ校) |
| 6月 | 保護者面談、文化祭 |
| 7月 | 1学期期末試験、1学期終業式、夏期補習、中2キャンプ |
| 8月 | クラブ合宿、中3〜高2フィリピン研修、被災地ボランティア活動 |
| 9月 | 2学期始業式、中学入試説明会 |
| 10月 | 体育祭、祈りの集い、2学期中間試験 |
| 11月 | 保護者面談、物故者追悼式 |
| 12月 | 創立記念講演会、2学期期末試験、2学期終業式、中3街頭募金、クリスマス会・キャンドルサービス・聖夜ミサ、中3・高1カンボジア研修 |
| 1月 | 3学期始業式、中学入試 |
| 2月 | マラソン大会(中学生も高校生も10km)、姉妹校受け入れプログラム(ベラミン校) |
| 3月 | 学年末試験、3学期終業式・中学卒業式、中3修学旅行(長崎)、中1社会科研修旅行 |
体育祭は、全6学年のA〜D組が縦割りの4チーム(団)に分かれて得点を競い、高2が中心になって運営すると、学校は説明しています。中3の修学旅行は長崎で、平和学習や文化学習、スポーツアクティビティなどを行います。
施設・制服・アクセス
施設
- ペドロ・アルペ記念講堂:2015年に創立60周年事業として建設。1200名収容で、入学式・卒業式・文化祭のオープニングなどに使われます。
- アシジの聖フランシスコ聖堂:2015年竣工。5月と10月の祈りの集いや、学期ごとのミサなどが行われます。
- ザビエル体育館:1階に柔道場、2階にアリーナがあります。
- 理科棟:物理・化学・生物の教科ごとに実験室や階段教室があります。
学校の公式サイトには、新校舎の建設計画も載っています。創立70年を機に、2026年1月から第1期工事を開始し、2027年7月に引っ越します。6学年24教室のうち18教室が新校舎、6教室が西館に移り、2028年12月に第2期工事が完了したあと、全学年が新校舎に移る予定です。仮設校舎は作らず、建設中も現校舎で授業を続けると書かれています。
制服
学校の公式サイトによると、制服は冬服・夏服の2種類で、季節に合わせて衣替えをします。冬服は、創立以来変わらない紺の詰襟の上着と同色のズボンで、必要に応じて学校指定のコートを着ます。夏服は、胸にイエズス会の紋章が入ったスタンドカラーの白いシャツ(半袖または長袖)と紺のズボンです。登校後に着替える学校指定の校内着には、半袖Tシャツ、半袖・長袖ポロシャツ、ベスト、Vネックセーター、トレーナーがあり、組み合わせを選べます。
アクセス
学校の概要ページには、所在地は広島市西区古江上1丁目630、広島電鉄宮島線の古江駅から北方約1キロメートル、広電バス西広島バイパス線の古江停留所から北方約300メートルと書かれています。入試当日は、学校が駐車場を用意していないため、公共交通機関を使うよう求められています。
保護者が確認しておきたいこと
この記事は、2026年11月8日時点の、学校の公式サイトの記載をもとにしています。日程や金額が変わることがありますので、最終的には、学校が発行する最新の募集要項と、公式サイトで確認してください。
よくある質問
Q.2027年度の入試は何回ありますか
A.2027年1月24日(日)の1回です。会場は広島学院中学校です。
Q.募集人員は何名ですか
A.第1学年184名(4学級)です。
Q.科目と配点を教えてください
A.国語(60分・120点)、算数(60分・120点)、社会(40分・80点)、理科(40分・80点)の4科目で、合計400点満点です。
Q.出願の方法と期間は
A.インターネット出願のみで、2026年11月2日(月)10:00から12月27日(日)までです。入学願書・調査書の提出は不要で、受験料は20,000円です。
Q.合格発表はいつですか
A.2027年1月26日(火)15:00(予定)に、インターネット合否照会サイトで発表されます。合格者の受験番号は、校内にも掲示されます。
Q.入学手続の期限と金額は
A.入学金160,000円を、1月28日(木)15:00までに、インターネット出願サイトで納めます。追加合格の場合の期限は1月29日(金)15:00です。
Q.入試結果は公開されていますか
A.はい。学校の公式サイトに、2021〜2026年度の志願者数・受験者数・合格者数と、合格最低点が載っています。2026年度は志願者550名、受験者535名、合格者282名、合格最低点237点(400点満点)です。
Q.入学後の授業料はいくらですか
A.募集要項の2027年度予定では、授業料が月額45,000円(年額540,000円)、授業料等の合計が月額52,000円(年額624,000円)です。ほかに、施設費170,000円、教材費等100,000円などがあります。
Q.入試で、字が丁寧でないとどうなりますか
A.学校は、漢字は丁寧に書いてあるかを見ると述べています。雑でごまかしたような書き方の文字は認められません。解答は、解答欄の枠の中に書くよう求められています。
Q.算数で答えだけ書いてもよいですか
A.答えのみを書く問題はそれでよいですが、途中計算の欄がある問題で答えのみの答案は、減点することがあると、学校は述べています。
Q.社会で広島に関する問題は出ますか
A.出題されます。作問には、小学3・4年生で使う副読本『わたしたちの広島 3・4年』も参考にしていると、学校は述べています。
Q.入試当日、保護者は校内に入れますか
A.受験生以外は校舎内に入れません。保護者は、保護者控室(アルペ講堂)で待ちます。昼食は受験生が自分の教室でとります。
Q.過去問は手に入りますか
A.教英出版の「広島学院中学校 入学試験問題集 2027年春受験用」(3,190円)と「広島学院中学校 もっと過去問 入学試験問題集 2027年春受験用」(3,410円)があります。学校による問題の公開は、確認した範囲では見つかりませんでした。
出典
- 広島学院中学校・高等学校 2027年度 生徒募集要項(学校公式・PDF)
- 広島学院中学校・高等学校 各教科からのメッセージ(2027年度・学校公式・PDF)
- 広島学院中学校・高等学校 受験生の皆様へ(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 学校概要(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 設立母体・沿革(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 校章・校歌・制服(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 施設案内(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 理念(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 ILP(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 国際交流(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 イエズス会教育活動(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 学院の1日(学校公式)
- 広島学院中学校・高等学校 年間行事(学校公式)
- 広島学院中学校 入学試験問題集 2027年春受験用(丸善ジュンク堂書店)
- 広島学院中学校 もっと過去問 入学試験問題集 2027年春受験用(丸善ジュンク堂書店)


