プロ家庭教師が作成・監修 エスペランサアカデミー
「他の教科は普通にできるのに、1教科だけがどうしても苦手」。
この状態は、実はとても多いご相談です。
1教科の苦手は、内申(評定)でも入試の合計点でも、全体の足を引っ張りやすいところです。
ただ、原因が「その教科の途中のつまずき」であることが多く、見つけて戻れば立て直せる可能性があります。
この記事では、苦手の原因の見分け方、基礎に戻る範囲の決め方、4週間の立て直し計画を整理します。
「やる気がない」と決めつけず、つまずいた場所を探すところから始めましょう。
結論:1教科の苦手は「つまずいた場所」を見つけて、そこまで戻れば立て直せる可能性がある
まず、苦手の原因を「基礎の穴」「覚え方」「問題文の読み方」「苦手意識」に分けて探します。
戻る範囲は、広げすぎず「つまずいた単元の1つ前」から始めます。
立て直しは4週間を1つの区切りにし、基本問題の繰り返しで手応えをつくります。
内申と入試での影響は、志望校の募集要項で比率を確認して判断します。
1教科だけ苦手になるのは、なぜか
1教科だけ苦手になる理由は、本人の能力ではなく、「ある時期の理解の抜け」から連鎖していることが多くあります。
数学・英語・国語・理科・社会ごとに、起きやすい理由が違います。
| 教科 | 起きやすい苦手の原因 | サイン |
|---|---|---|
| 数学 | 前の単元の理解不足が、次の単元に続く | 計算ミスが多い・文章題で手が止まる |
| 英語 | 単語・文法の基礎が抜けたまま進む | 長文で意味が取れない・並べ替えが苦手 |
| 国語 | 文章の読み方・書き方の型を知らない | 記述で白紙が多い・根拠が示せない |
| 理科 | 用語と計算の両方の基礎が不足 | 計算問題が全滅・図が読めない |
| 社会 | 暗記と流れの理解が結びつかない | 用語は覚えても資料問題で間違える |
数学や英語のように、前の学習の上に積み重なる教科は、一度つまずくと苦手が拡大しやすい特徴があります。
中学英語でつまずきやすい仕組みは、中学英語でつまずく仕組みで解説しています。
ポイント:苦手は「性格」ではなく「抜けの場所」
苦手意識が強くなると、「自分はこの教科が向いていない」と感じやすくなります。
でも多くの場合、抜けている場所を埋めれば、手応えが戻ってきます。
苦手の原因を見分ける4つのチェック
立て直しの最初の1週間は、勉強量を増やす前に「原因を見分ける」時間にします。
次の4つを、直近のテストや問題集で確認してください。
苦手の原因チェック
☑ 基本問題(教科書の例題レベル)が解けない → 基礎の穴
☑ 解説を読めば分かるが、自力で解けない → 覚え方・使い方の問題
☑ 正解の途中までは合っているが、答えがずれる → ミス・読み違い
☑ 問題を見るだけで気持ちが沈む → 苦手意識が先に立っている
基礎の穴の場合は、戻る勉強が必要です。
覚え方の問題なら、解く練習の方法を変えます。
ミスが多いなら、見直しの型を作ります。
苦手意識が強いなら、まず「できた」を増やすことが大切です。
原因が複数にまたがることもありますが、まず1つ見つけて対処すれば、進み方が変わります。
どこまで戻るか|範囲の決め方
「基礎から全部やり直す」は、苦手教科だけで時間を使い切ってしまい、他教科に影響します。
戻る範囲は、次の順に絞りましょう。
| ステップ | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 直近のテストで間違えた単元を書き出す | 上位3つの単元に絞る |
| 2 | その単元の1つ前の内容を確認する | 教科書の例題が解けるか |
| 3 | 解けなければさらに前へ戻る | 最大でも前の学年の該当単元まで |
| 4 | 解けるところから進める | 必要なところだけ戻る |
戻りすぎないことが、続けるコツです。
小学校の内容まで戻る必要があるときもありますが、その場合も「必要な単元だけ」を選んでください。
4週間の立て直し計画
1週目 原因の見分けと現在地の確認
直近のテスト・ワークから、間違いの原因を分類します。
基本問題が解けるかを確認します。
勉強時間は、これまでと同じくらいで構いません。

2週目 つまずいた単元まで戻る
前の単元の例題を、解説を見ながら解き直します。
式や手順を声に出して説明できるかを確認します。
3週目 基本問題を繰り返す
同じ種類の基本問題を、日をあけて3回解きます。
1回目で間違えた問題に印をつけ、2回目・3回目で正解できるかを確認します。
4週目 テスト形式で確認する
学校のテスト範囲や、過去問と同じ形式で時間を測って解きます。
点数より、「どこで間違えたか」の確認が目的です。
1回の勉強は、集中できる20〜40分程度でも構いません。
長く続けるより、毎日触れることのほうが効果的です。
1か月で完全に得意になるとは限りませんが、手応えの変化は見えやすい期間です。
内申・入試への影響をどう見るか
1教科の苦手が、内申や合計点にどのくらい影響するかは、地域と学校の入試のしくみによって異なります。
| 場面 | 影響の出方 | 確認すること |
|---|---|---|
| 内申(評定) | 苦手教科の評定が全体の合計を下げる | 評定の計算方法(教科の重みづけ) |
| 公立の学力検査 | 苦手教科の失点が合計点に直結 | 配点・教科ごとの比重 |
| 私立入試 | 科目が選べる学校・科目数が少ない学校がある | 受験科目と配点の比率 |
特に実技教科は、地域によって評定が2倍などで計算される場合があります。
苦手教科の影響を正確に知るには、志望校の募集要項を見ることが大切です。
内申の仕組みは内申点の仕組みも参考にしてください。
よくある失敗と、その対処
| よくある失敗 | 起きる理由 | 対処 |
|---|---|---|
| 苦手教科だけを長時間やる | 他教科が下がり、全体が不安定になる | 苦手教科は1日30分〜1時間にする |
| 解説を読んで「分かった」で終わる | 自力で解く力がつかない | 解説を閉じて、もう一度解く |
| 問題集を次々に買い足す | どれも中途半端になる | 1冊を3回繰り返す |
| テストの点だけで一喜一憂する | 原因が見えないまま次に進む | 間違いの原因を分類して記録する |
特に「1冊を繰り返す」は、苦手教科の立て直しの基本です。
同じ問題を何度も解くことで、解き方が身につき、苦手意識も薄れていきます。
ご家庭でのサポートのしかた
苦手教科について、保護者の方がよく陥るのは、「ちゃんとやりなさい」と声をかけすぎることです。
苦手意識が強い教科は、声かけが逆効果になりやすいところでもあります。
・点数ではなく、「前よりできたところ」を一緒に探す
・解説を読む前に「どこまでは分かった?」と聞く
・保護者が教えようとして、喧嘩になるときは、第三者に頼る
保護者が勉強を教えてぶつかってしまうときは、役割を分けることが有効です。
親が勉強を教えると喧嘩になる理由もあわせてご覧ください。
苦手な1教科、原因から一緒に探してみませんか
エスペランサアカデミーでは、初回体験授業(60分)を無料で行っています。<br>直近のテストやワークをもとに、つまずいている場所を一緒に見つけ、戻る範囲と進め方を整理します。
よくあるご質問
Q. 苦手教科は、どのくらいの期間で立て直せますか?
原因や戻る範囲によって違います。
まず4週間を区切りにして、基本問題が解けるようになったかを確認すると、手応えが見えやすくなります。
短期間で必ず上がるとは言えませんが、続けるほど変化が出やすくなります。
Q. 苦手教科だけを集中的にやったほうがいいですか?
苦手教科に偏りすぎると、他教科が下がることがあります。
苦手教科は1日30分〜1時間を目安にして、他教科とのバランスを取りながら続けるのがおすすめです。
Q. どこまで基礎に戻ればいいか分かりません。
直近のテストで間違えた単元を書き出し、教科書の例題が解けるかを確認します。
解けなければ1つ前の単元に戻り、必要な分だけさかのぼってください。
Q. 苦手意識が強くて、勉強を始められません。
最初は、解ける問題から始めて「できた」を増やすことが大切です。
5分だけ取り組むなど、小さな成功を積み重ねると、少しずつ動き出しやすくなります。
Q. 苦手教科の影響は、入試でどのくらいありますか?
内申の計算や、学力検査の配点は地域・学校で違います。
志望校の募集要項で、内申の使われ方と各教科の配点を確認すると、影響の大きさを具体的に判断できます。
まとめ
この記事のまとめ
1教科の苦手は、「つまずいた場所」を見つけて戻れば立て直せる可能性がある。
原因は「基礎の穴・覚え方・読み違い・苦手意識」に分けて探す。
戻る範囲は絞り、4週間を1区切りに基本問題を繰り返す。
内申・入試への影響は、志望校の募集要項で比率を確認する。


