大事なのは「ほぼ確実に受かる学校」「実力相応の学校」「挑戦する学校」の3段が、日程的に無理なく並んでいること。この3段がそろっていれば4校でも十分ですし、そろっていなければ8校受けても不安は消えません。
- 受験校数を「数」で決めてはいけない3つの理由
- 合格可能性の3段の階段の作り方と、各段の目安
- 受験校数を決める3つの判断基準と、いつまでに決めるか
- 受験料・移動・体力という現実的な上限の考え方
- 保護者がやりがちな、受験校数まわりのNG対応
「何校受ければいいですか」に、数で答えてはいけない3つの理由
秋になると必ず出てくるご質問です。ただ、この問いに「5校です」と数字で答えると、たいてい失敗します。理由は3つあります。
理由1|同じ5校でも、中身がまったく違う
実力相応校ばかり5校受ければ、全部落ちる可能性が残ります。逆に安全校ばかり5校なら、受かっても本人が納得できません。数が同じでも、難易度の配置が違えば結果はまるで変わります。
理由2|受験は「日程」という制約の中で行われる
併願校は好きなだけ選べるわけではありません。入試日が重なれば片方しか受けられず、合格発表と入学手続きの締切が前後すれば、まだ結果の出ていない本命を待たずに入学金を納める判断を迫られます。受験校数は、日程表を作った後にしか決まりません。
理由3|受験校が増えるほど、1校あたりの対策は薄くなる
学校ごとに出題傾向は違います。受験校を増やすと過去問演習が分散し、どの学校の対策も中途半端になります。とくに難関校は特徴的な出題が多く、対策の密度がそのまま合否に出ます。「受ければどこかに受かる」という発想は、難関志望ほど危険です。
先に作るのは「合格可能性の3段の階段」
受験校数を決める前に、志望校を次の3段に並べます。この3段がそろって初めて、必要な校数が決まります。
| 段と校数 | 合格可能性の目安 | 役割 |
|---|---|---|
| 挑戦校1〜2校 | 模試でC〜E判定 | 第一志望。ここを本気で狙うために全体を組む |
| 実力相応校1〜2校 | 模試でB〜C判定 | 通ってもよいと本人が思える学校。ここが手薄だと後悔が残る |
| 安全校1校 | 模試でA判定が継続 | ここが決まると挑戦校に集中できる |
※判定の呼び方や基準は模試の主催団体によって異なります。実際の出願判断は、通っている塾や学校の先生とも相談してください。
この表で最も軽視されがちなのが実力相応校です。挑戦校と安全校だけで組むと、挑戦校に届かなかった場合に「本当は行きたくない学校」しか残りません。秋のうちに、通ってもいいと本人が言える学校を1つは見つけておいてください。
高校受験の場合
都立・県立が第一志望なら、私立の併願優遇や単願推薦の枠をどう使うかで組み方が変わります。私立が第一志望なら、同じ系列内で複数回受験できる学校もあり、回数のカウントの仕方が変わります。
大学受験の場合
国公立志望なら、共通テストの結果を見てから出願先を決める前期・後期があり、私立は先に決めます。私立専願なら、同一大学の複数方式・複数日程を使えるため、校数と出願数が一致しません。
受験校数を決める3つの判断基準
受験にかかる費用の目安
| 区分 | 1回あたりの目安 |
|---|---|
| 公立高校(入学考査料) | 2,200円 ※都道府県により異なる |
| 私立高校 | 15,000〜30,000円(平均22,000円前後) |
| 大学入学共通テスト | 18,000円(3教科以上)/12,000円(2教科以下) |
| 私立大学の一般選抜 | 35,000円前後(1出願あたり) |
※2026年9月時点で公表されている一般的な目安です。医歯薬系など受験料が大きく異なる区分があり、学校ごとに必ず募集要項でご確認ください。共通テストは成績開示を希望する場合に別途300円が必要です。
たとえば私立高校を5校受ければ受験料だけで10万円前後、大学で国公立2出願+私立2出願なら12万円程度になります。ここに交通費・宿泊費・当日の食費が乗ります。
判断の期限|いつまでに決めればよいか
| 時期 | やること |
|---|---|
| 9〜10月 | 3段の階段の候補を出す。安全校と実力相応校を実際に見に行く |
| 11月 | 模試の結果を見て候補を絞る。日程表を作り、受験校数の上限を決める |
| 12月 | 私立の出願先を確定。願書の取り寄せと書類準備 |
| 1月 | 出願手続き。公立・国公立は共通テストや内申の確定後に最終判断 |
※中学受験は1月入試が前倒しで始まるため、上記より1か月早いスケジュールで動きます。地域や学校によって日程は変わります。
受験校数そのものは、11月末までに決めておくのが目安です。12月以降に増やすと、その学校の過去問に手をつける時間がありません。
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受験校の組み方は、第三者と一緒に決めたほうが速い
受験校の組み立てが難しいのは、学力の現在地・志望校の出題傾向・日程・費用・本人の性格という、性質の違う5つを同時に見なければならないからです。ご家庭だけで判断しようとすると、どうしても不安が勝って校数が増えていきます。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師センターです。指導するのは全員がプロ講師で、お子さま一人ひとりに合わせて「何を、どの順番で、どこまでやるか」を設計します。受験校の組み方についても、模試の成績表と過去問の相性を見たうえで、具体的にご相談に乗ります。
全国どこからでも受講でき、小学3年生から高校3年生まで、中学受験・高校受験・大学受験に対応しています。
まとめ
- 受験校数は「数」ではなく、挑戦校・実力相応校・安全校の3段がそろっているかで決める
- 目安は高校受験で3〜5校、大学受験の私立専願で5〜8出願。ただし日程と費用の制約が先
- 安全校は直近2回以上A判定が続いている学校。1回だけの判定で決めない
- 連続受験は2日までを目安に。合格発表日と入学手続き締切日を必ずカレンダーに書く
- 受験校数は11月末までに確定させる。12月以降に足すと過去問に手が回らない
- 不安になるたびに1校足すのは逆効果。足りない段があるかどうかで判断する
受験校の数は、ご家庭の不安の大きさではなく、合格可能性の配置で決まります。まずはカレンダーに3つの日付を書き出すところから始めてみてください。


