最終更新:2026年9月/令和9年度(2027年4月入学)入試向けの記事です。偏差値は民間の目安、倍率は令和8年度の実績です。最新の情報は鳥取県教育委員会・各校の公式サイトでご確認ください。
鳥取県で偏差値の目安が60をこえる県立高校は、米子東・鳥取西を中心に少数です。この記事では、倉吉東・鳥取東・米子西・倉吉西を加えた県内上位6校を取り上げます。
令和9年度の一般入試では、6校のうち5校が調査書の合計評定130:学力検査250です。学力検査の比重が大きく、当日の5教科の得点力が合否を分けます。
令和9年度は鳥取東で特色入試が新しく始まります。特色入試を使うかどうかも含めて、秋のうちに作戦を決めましょう。
- 鳥取の「難関公立」=県内上位6校とは
- 6校の偏差値の目安と、令和8年度の実質競争率
- 令和9年度の特色入試と、内申:学力検査の比率
- 県が公表した平均点と、教科別の対策
- 実在を確認した過去問集・問題集
- 9月から3月までの月別の勉強法と、偏差値帯別の作戦
鳥取の難関公立とは(県内上位6校)
答えから言うと、鳥取県で民間サイトの偏差値の目安が60をこえるのは、米子東・鳥取西が中心で、倉吉東・鳥取東がサイトによって60前後です。60以上の学校が少ないため、この記事では「県内上位校」として6校を取り上げます。
- 東部(鳥取市):鳥取西・鳥取東
- 中部(倉吉市):倉吉東・倉吉西
- 西部(米子市):米子東・米子西
入試の日程や、中3の成績で出す内申(合計評定)の計算は、鳥取県公立高校入試2027の日程と仕組みの記事にまとめています。この記事では、上位校の中身と対策にしぼって説明します。
6校の偏差値の目安と令和8年度の実質競争率
結論として、偏差値の目安は米子東の生命科学コースが68〜70、普通コースが65〜67、鳥取西が63〜65です。令和8年度の実質競争率は、米子東の生命科学コース(1.20倍)と鳥取西(1.12倍)が高めでした。
| 学校・学科 | 偏差値の目安 | R8一般入試の枠 | R8実質競争率(前年) |
|---|---|---|---|
| 米子東 普通(生命科学) | 68〜70 | 40 | 1.20倍(1.38倍) |
| 米子東 普通(普通) | 65〜67 | 240 | 1.02倍(1.10倍) |
| 鳥取西 普通 | 63〜65 | 272 | 1.12倍(1.04倍) |
| 倉吉東 普通 | 59〜62 | 170 | 0.91倍(0.99倍) |
| 鳥取東 普通・理数 | 59〜61 | 280 | 1.04倍(1.02倍) |
| 米子西 普通 | 56〜58 | 245 | 1.03倍(1.14倍) |
| 倉吉西 普通 | 53〜54 | 96 | 0.66倍(前年は未確認) |
※偏差値は、民間の模試・情報サイト(みんなの高校情報、家庭教師のトライ、受験ラボ)による目安です。サイトによって2〜5違うため、幅で示しています。倉吉西は2サイトの値です。
※倍率の出典:鳥取県教育委員会 記者発表資料「令和8年度鳥取県立高等学校一般入学者選抜受検者数等(学力検査時)について」(公式・令和8年3月5日)。実質競争率は学力検査の受検者数÷一般入試の実質募集定員(募集定員から特色入試の合格確約者を除いた数)です。令和8年度の全日制全体は0.76倍(前年度0.85倍)でした。
志願者数と受検者数の差にも注目
令和8年度の米子西は、志願変更後の志願者が302人(1.23倍)でしたが、学力検査を受けたのは253人(1.03倍)で、欠席が49人ありました。鳥取西は志願者308人・受検者304人、米子東は志願者298人・受検者292人です。志願の段階の倍率と、実際の受検の倍率がちがうことがあるので、出願前の数字だけで一喜一憂しないようにしましょう。
上位校を受けるのは、もともと成績の高い生徒です。倍率が1.0倍前後でも、合格ラインは高いと考えましょう。また令和9年度は、全日制のすべてで県外からの受検が可能になるため、倍率の動きはこれまでと変わるかもしれません(ここは推測です)。
令和9年度の特色入試と、内申:学力検査の比率
結論は、6校とも一般入試は5教科・面接で、比率は倉吉東だけが「195:250」、ほかの5校は「130:250」です。特色入試は、米子東以外の5校で行います。
| 学校 | R9募集生徒数 | 特色入試の募集人員 | 一般入試 内申:学力検査 |
|---|---|---|---|
| 米子東 | 普通(生命科学)40・普通(普通)240 | なし | 130:250 |
| 鳥取西 | 280 | 10人以内 | 130:250 |
| 倉吉東 | 200 | 30人以内 | 195:250 |
| 鳥取東 | 普通・理数 280 | 15人以内(新規) | 130:250 |
| 米子西 | 280 | 35人以内 | 130:250 |
| 倉吉西 | 120(令和8年度の数) | 24人以内 | 130:250 |
※出典:鳥取県教育委員会「令和9年度鳥取県立高等学校募集生徒数及び入学者選抜検査内容等一覧表」「令和9年度鳥取県立高等学校入学者選抜について」(公式・令和8年6月4日)。比率は一覧表の「調査書の合計評定:学力検査の合計得点」の欄です。6校とも一般入試は5教科の学力検査と面接です。
5教科を受検する場合、合計評定(中3の5教科+実技4教科×2)は最高65です。「130:250」は、これを2倍して130点満点にし、学力検査250点と合わせる形と考えられます(県の計算ルールからの計算)。この場合、内申の重さは全体の約34%、学力検査は約66%です。倉吉東の「195:250」なら、内申は約44%になります(計算上の目安)。
県外生徒の上限がある学校
令和9年度から、全日制のすべてで県外からの受検が可能になります。上位6校のうち、次の5校は県外生徒の人数に上限があります(しくみは入試の仕組みの記事で説明しています)。倉吉西に上限があるかは、県の一覧表で確認してください。
- 米子東:生命科学コース4人以内、普通コース24人以内
- 鳥取西・鳥取東・米子西:それぞれ28人以内
- 倉吉東:20人以内
※出典:鳥取県教育委員会「令和9年度鳥取県立高等学校入学者選抜について」「募集生徒数及び入学者選抜検査内容等一覧表」(公式)。
学校ごとの見どころ
1899年創立の鳥取県第二中学校が起源です。普通科に生命科学コースと普通コースがあり、生命科学コースは医歯薬学部をはじめ理系学部への進学を目指すコースです。JSTのスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校一覧に掲載されています(令和4年度指定)。6校で唯一特色入試がなく、一般入試の一発勝負です。県外生徒は生命科学コース4人以内・普通コース24人以内の上限があります。
鳥取藩校「尚徳館」を受けついで1873年に開校した学校です。JSTのSSH指定校一覧に掲載されています(令和8年度指定)。特色入試(10人以内)の出願要件は、全国・中国地区レベルの大会での入賞相当や、英検2級以上・数検準1級以上・漢検準1級以上相当など。評定の目安は、9教科の評定平均4.0以上かつ5教科すべて4以上です。
1909年設置の倉吉中学校が起源です。一般入試の比率は195:250で、6校の中で最も内申が効く学校です。特色入試(30人以内)は面接と作文で、調査書で重視する教科は数学・英語。評定の目安は9教科の評定平均4.0以上です。
1923年開校。普通科と県内唯一の理数科があり、令和9年度は「普通・理数」として280人をまとめて募集します。特色入試(15人以内)は学力検査(数学)・個人面接・プレゼンテーションで、評定の目安は英語・理科・数学をふくむ5教科で4以上です。
一般入試は130:250です。特色入試(35人以内)の評定の目安は、9教科の評定合計33以上です。検査内容と出願要件は、県の一覧表で確認してください。
単位制の普通科です。一般入試は130:250。特色入試は24人以内です。検査内容と出願要件は、県の一覧表で確認してください。
※出典:鳥取県教育委員会「令和9年度鳥取県立高等学校募集生徒数及び入学者選抜検査内容等一覧表」(公式)、JST「SSH指定校一覧」。学校の歴史はWikipediaの各校記事によります。特色入試の出願要件は一部を要約しています。必ず県の一覧表で全文を確認してください。
平均点から見る、教科別の対策
結論として、令和8年度の平均点は250点満点で135.6点でした。上位校を目指すなら、すべての教科で平均を大きく上回ることが必要です。
| 教科 | R8平均点(50点満点) |
|---|---|
| 国語 | 27.7点 |
| 社会 | 24.7点 |
| 数学 | 27.1点 |
| 理科 | 28.5点 |
| 英語 | 27.6点 |
| 総得点(250点満点) | 135.6点 |
※出典:鳥取県教育委員会「令和8年度鳥取県立高等学校入学者選抜 学力検査結果(得点状況等)」(公式)。全日制課程、受検者数2,223人。
令和8年度は社会の平均点が24.7点と最も低くなりました。ここからは、県の資料ではなく当塾の指導経験にもとづく一般的な対策です。
- 社会:資料の読み取りで差がつきやすい教科です。表題・単位・年を先に見るくせをつけ、公民は10月までに1周しておきます。
- 英語:検査時間が60分と長い教科です。長文は音読で読むスピードを上げ、過去問は必ず60分で解きます。
- 数学:後半の関数・図形で差がつきます。「5分考えて手が止まったら次へ」のルールを過去問で練習します。
- 国語:記述は「結論を先に1文、理由を1〜2文」の型を決めておきます。
- 理科:計算問題は、わかっている量と求める量を表にしてから式を立てます。
鳥取県は1教科50点満点です。たとえば3点の問題を1つ落とすと、その教科の得点率は6%下がります(説明用の例)。1点の重みが大きいと考えて、見直しの時間を必ず残しましょう。
使える過去問集・問題集(実在を確認したもの)
結論は、県の過去問集1冊を2周するのが基本です。出版社のページで2027年受験用を確認できたものだけを紹介します。
| 書名 | 出版社 | 使いどころ | 価格(税込) |
|---|---|---|---|
| 鳥取県公立高校(リスニング音声データダウンロード付)2027年度版 | 東京学参 | 2024〜2026年度の5教科を収録(それ以前はダウンロード) | 1,870円 |
| 2027年受験用 全国高校入試問題正解 英語 | 旺文社 | 47都道府県の公立入試。演習量を増やしたい上位層向け | 3,795円 |
※出典:各出版社の商品ページ(東京学参、旺文社。旺文社は2026年6月25日発売)。価格は2026年9月時点の掲載価格です。在庫・価格は変わることがあります。
鳥取県の入試形式にそった模試として「鳥取県高校入試統一模試」(主催:新日本海新聞社・鳥取県高校入試統一模試実施委員会)があります。県内での自分の位置を知るのに役立ちます。日程は主催者のページで確認してください。
9月から3月まで、月別の勉強法
結論は、11月までに5教科の穴をなくし、12月からは過去問中心です。出願や本番の日程は、入試の日程と仕組みの記事で確認してください。
| 時期 | 5教科(学力検査) | 内申・特色入試 |
|---|---|---|
| 9月 | 模試の答案で苦手単元を洗い出す。数学・英語は毎日1時間ずつ | 2学期の定期テスト対策。実技教科の課題も期限内に |
| 10月 | 県の過去問を1年分(英語は60分)。理科・社会は中1・中2の範囲を1周 | 特色入試の出願要件と評定の目安を確認 |
| 11月 | 過去問を週1年分。まちがい直しノートを作る | 定期テストに全力。特色入試を受けるなら面接・プレゼンの準備開始 |
| 12月 | 過去問を週2年分。社会の資料問題と数学の後半を重点に | 冬休みにプレゼンの原稿を完成させる |
| 1月 | 過去問2周目。本番と同じ順番(国・数・社・英・理)で通しで解く日を週1回 | 特色入試の出願と面接練習(週2回) |
| 2月 | 全国版で初見問題に挑戦(上位層)。まちがい直しノートを回す | 特色入試の本番。結果に応じて一般入試の出願 |
| 3月 | 新しい問題は増やさない。解き直しと時間配分の確認 | 一般入試の面接の最終確認 |
※学習量は目安です。お子さまの到達度に合わせて調整してください。
冬休みの1日の時間割(例)
| 時間帯 | 内容 |
|---|---|
| 午前(3時間) | 過去問を本番と同じ順番・時間で3教科(国語・数学・社会) |
| 午後(3時間) | 英語(60分)・理科の過去問→午前のやり直し |
| 夕方(1時間) | 社会の資料問題、または国語の記述の書き直し |
| 夜(1時間) | 英単語・理社の暗記。まちがい直しノートを見返す |
※時間割は一例です。本番の時間帯に頭が働くよう、朝型の生活に整えていきましょう。
偏差値帯別の作戦
結論として、今の偏差値によって、力を入れる場所はちがいます。ここでいう偏差値は、模試での目安です。
米子西・倉吉西・倉吉東・鳥取東を目指す層です。まず教科書レベルの問題で失点しないことが先です。平日は数学・英語を各1時間、理科・社会を30分ずつ。倉吉東は内申の比重が大きいので、2学期の定期テストと実技教科を最優先にしましょう。
鳥取西・米子東(普通コース)を目指す層です。後半の思考問題で、あと1〜2問とれるかが勝負です。「絶対に高得点をとれる教科」を2つ以上にしましょう。英語は60分を使い切る練習を。
米子東の生命科学コースを目指す層は、ライバルも5教科で高得点をとります。1教科50点なので、ケアレスミス1つが大きく響きます。過去問のミスを「読みまちがい」「計算ミス」「条件の見落とし」に分けて記録し、同じミスを2度しない仕組みを作りましょう。旺文社の全国版で、他県の難しめの問題にもふれておくと安心です。
特色入試は、出願要件や評定の目安を満たし、面接やプレゼンテーションで自分の強みを話せる子に向いています。受けない場合も、一般入試には全員に面接があります。「自分の言葉で話す練習」はどちらにしても役に立つので、秋から少しずつ始めましょう。
保護者がやってはいけないNG
- 偏差値の数字1つで「無理」「大丈夫」と決める。偏差値はサイトによって2〜5違う目安です。模試は教科ごと・問題ごとの中身で見ましょう。
- 「学力検査の比重が大きいから内申は関係ない」と言う。130:250の学校でも、内申は全体の約3分の1です(計算上の目安)。
- 過去問集を何冊も買う。同じ問題を収録した本を増やしても、演習量は増えません。1冊を2周するほうが力になります。
- 志願変更期間に、倍率だけで志望校を変えさせる。令和9年度は県外生徒募集の拡大もあり、倍率の動きが読みにくい年になるかもしれません(推測)。
上位校の合否は、答案の「中身」を見ると変えられます
上位校を目指す子の多くは、どの教科もそれなりにできます。だからこそ、どこで何点落としているかを答案から見つけられるかどうかで、秋からの伸びが変わります。1教科50点の鳥取県では、1問のミスの重さが大きいからです。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1指導です。模試や過去問の答案を1問ずつ分析し、志望校の比率から逆算した学習計画と、記述の添削・面接やプレゼンテーションの練習まで行います。
直近の模試や過去問の答案をお持ちください。志望校合格までに何をすればよいか、具体的にお伝えします。無理な勧誘は一切ありません。
まとめ
- 鳥取で偏差値の目安が60をこえる県立高校は米子東・鳥取西が中心。この記事では県内上位6校を比較
- 偏差値の目安は米子東 生命科学68〜70、普通65〜67、鳥取西63〜65(民間の目安で、サイトにより2〜5違う)
- 令和8年度の実質競争率は米子東 生命科学1.20倍、鳥取西1.12倍が高め
- 一般入試の比率は5校が130:250、倉吉東だけ195:250。6校とも5教科と面接
- 令和9年度は鳥取東で特色入試(数学の学力検査・面接・プレゼン)が新たに始まる
- 令和8年度の平均点は250点満点で135.6点。1教科50点なのでミス1つが重い


