最終更新:2026年9月/令和9年度(2027年4月入学)の入試についての記事です。令和9年度の実施要項と各校の選抜方法は、この記事の時点でまだ公表されていません。出願の前には、岩手県教育委員会の最新の資料で必ずご確認ください。
岩手県立高校の令和9年度入試は、一次募集の本検査が2027年3月4日(木)・5日(金)、合格者発表が3月15日(月)です。
合否の材料は、学力検査500点と、中1〜中3の成績を660点満点から500点に換算した調査書です。この2つを、学校ごとに選んだ7:3〜3:7の比率で見ます。
調査書は中3の成績が中1の3倍の重さです。今の2学期が、いちばん効く時期です。
- 令和9年度(2027年)岩手県立高校入試の日程
- 学力検査500点と、調査書660点を500点にする計算
- 学力検査と調査書の比率(7:3〜3:7)の意味
- 特色入試のしくみと、一般入試とのちがい
- 8つの学区と、令和9年度の変更点
- 中3の9月から3月までの月別やることと、保護者のNG
令和9年度(2027年)の入試日程
答えから言うと、本検査は2027年3月4日(木)・5日(金)の2日間です。県の教育委員会が2026年6月15日に日程を公表しています。
岩手県では、一般入試と特色入試を同じ一次募集の中で行います。1日目が学力検査、2日目が学校独自検査と特色入試の検査です。
| 内容 | 日にち |
|---|---|
| いわて留学(県外募集)の検査 | 2027年1月26日(火) |
| 一次募集 本検査 | 2027年3月4日(木)・5日(金) |
| 追検査 | 2027年3月10日(水)・11日(木) |
| 一次募集 合格者発表 | 2027年3月15日(月) |
| 二次募集 検査 | 2027年3月23日(火) |
| 二次募集 合格者発表 | 2027年3月25日(木) |
※出典:岩手県教育委員会「令和9年度入学者選抜日程」(公式・2026年6月15日掲載)。一部の市販の過去問集には合格発表を3月16日とする記載がありますが、県の公表日程(3月15日)が正しい日付です。
令和9年度の出願期間と志願先変更の期間は、2026年9月26日時点で未公表です。参考までに、令和8年度は出願が2月4日〜2月10日、志願先変更が2月13日〜2月19日でした。各校の比率などをまとめた「実施概要」は、令和8年度分が2025年10月24日に公表されています。ここからは推測ですが、令和9年度分も10月下旬ごろの公表になる見込みです(目安)。
合否を決める材料:学力検査と調査書
結論として、一般入試は学力検査500点と調査書500点が基本です。学校によっては、2日目の学校独自検査(最大100点)が加わります。
1. 学力検査(1日目)
国語・数学・社会・英語・理科の5教科、各100点で合計500点です。令和8年度は、5教科すべてを1日目に、各50分で行いました。
| 教科 | 令和8年度の時間 | 配点 |
|---|---|---|
| 国語 | 9:10〜10:00(50分) | 100点 |
| 数学 | 10:15〜11:05(50分) | 100点 |
| 社会 | 11:20〜12:10(50分) | 100点 |
| 英語 | 13:00〜13:50(50分) | 100点 |
| 理科 | 14:05〜14:55(50分) | 100点 |
※出典:岩手県教育委員会「令和8年度 岩手県立高等学校入学者選抜実施要項」(公式)。令和9年度の時間割は未公表です。前年と同じとは限らないので、要項の公表後に確認してください。
2. 調査書(通知表の成績):660点を500点に
調査書は、中1〜中3の9教科の評定を使います。学年が上がるほど重くなり、中1:中2:中3=1:2:3です。さらに、実技4教科は主要5教科の1.5倍の重さです。
| 学年 | 国・社・数・理・英(1教科) | 音・美・保体・技家(1教科) | 学年の満点 |
|---|---|---|---|
| 中1 | 評定×2(10点) | 評定×3(15点) | 110点 |
| 中2 | 評定×4(20点) | 評定×6(30点) | 220点 |
| 中3 | 評定×6(30点) | 評定×9(45点) | 330点 |
※出典:岩手県教育委員会「令和7年度以降の岩手県立高等学校入学者選抜について」「令和8年度 実施要項」(公式)。かっこ内は評定5のときの点数です。合計660点満点を500点に圧縮して使います。
Aさんの評定の合計が、次のとおりだったとします。
- 中1:主要5教科の合計20、実技4教科の合計12 → 20×2+12×3=76点
- 中2:主要5教科の合計21、実技4教科の合計13 → 21×4+13×6=162点
- 中3:主要5教科の合計22、実技4教科の合計14 → 22×6+14×9=258点
合計は76+162+258=496点(660点満点)です。
500点満点にすると、496÷660×500=約375.8点になります(目安の計算)。
※成績は説明用の例です。500点への圧縮は、県の資料の「660点を500点に圧縮」をそのまま比例で計算した目安です。端数の扱いなどは県の要項でご確認ください。
評定1つ分の重さを比べると、中1の主要教科は2点、中3の主要教科は6点、中3の実技教科は9点です(660点満点で)。つまり、中3の音楽・美術・保健体育・技術家庭の評定1つは、中1の主要教科の4.5倍の重さがあります。受験勉強で5教科に集中しがちな秋こそ、実技の提出物と授業態度を落とさないようにしましょう。
3. 学校独自検査(2日目・実施校のみ)
学校独自検査は、行う学校だけのものです。面接・小論文・作文・実技の中から1〜2項目程度で、配点は100点以内です。面接は全員一律ではなく、学校が必要に応じて行います。そのため、一般入試の満点は1000〜1100点と学校・学科でちがいます。
※出典:岩手県教育委員会「令和7年度から県立高校の入試制度が変わります」「令和7年度以降の岩手県立高等学校入学者選抜の実施方法」(公式)。
学力検査と調査書の「比率」とは
答えから言うと、比率は「当日点と内申のどちらを重く見るか」を学校ごとに決めたものです。各高校が、次の5つの中から1つを選びます。
| 比率(学力検査:調査書) | どんな学校か |
|---|---|
| 7:3 | 当日点をもっとも重く見る |
| 6:4 | 当日点をやや重く見る |
| 5:5 | 当日点と内申を同じ重さで見る |
| 4:6 | 内申をやや重く見る |
| 3:7 | 内申をもっとも重く見る |
※出典:岩手県教育委員会「令和7年度以降の岩手県立高等学校入学者選抜の実施方法」(公式)。学力検査と調査書で合計1000点になるように比率を反映します。細かい計算式は県の資料でご確認ください。
たとえば7:3の学校では、内申が少し足りなくても、当日点で取り返しやすい形です。反対に3:7の学校では、中3の2学期までの成績がとても大切になります。上位校の比率は、岩手の難関公立高校対策の記事で学校ごとにまとめています。
比率は各高校が選ぶものなので、年度によって変わる可能性があります。令和9年度の各校の比率は、県の「実施概要」の公表後に必ず確認してください。去年の比率のまま作戦を立てると、力の入れどころをまちがえるおそれがあります。
特色入試のしくみ
答えから言うと、特色入試は「その学校に強く行きたい人が、一般入試とあわせて出願できる入試」です。令和7年度に、それまでの推薦入試にかわって始まりました。
- 中学校長の推薦はいりません。部活動などの大会の成績も、出願の条件ではありません
- 一般入試で第1志望にする学校・学科にだけ出願できます。特色入試だけの出願はできません
- 検査は、調査書・志願理由書に加えて、面接・小論文・作文・実技・口頭試問・プレゼンテーションなどから1〜2項目程度です
- 合否は特色入試を先に決め、そのあとで一般入試を決めます
- 学区の制限は一般入試にはありますが、特色入試にはありません
| 学科 | 特色入試の募集枠 |
|---|---|
| 普通科など | 定員の10%以内 |
| 体育・芸術系の学系(南昌みらい・花巻南の一部) | 定員の50%以内 |
| そのほかの学科 | 定員の20%以内 |
※出典:岩手県教育委員会「令和8年度 岩手県立高等学校入学者選抜実施要項」「令和7年度から県立高校の入試制度が変わります」(公式)、同「令和8年度岩手県立高等学校入学者選抜実施概要」ページ。
特色入試は、一般入試で第1志望にする学校にしか出せません。つまり、第1志望がはっきりしている人にとっては、合格のチャンスを1回ふやせる入試です。ただし、プレゼンテーションや口頭試問は、事前の準備がそのまま出やすい検査だと考えられます(推測)。受けるなら、12月までに志願理由書の下書きを終え、1月からは話す練習を週1回入れましょう。面接の練習は面接対策の記事も参考になります。
よくある質問
Q. 特色入試で不合格になったら、その学校はもう受けられませんか?
A. 特色入試は、一般入試で第1志望にする学校・学科にしか出願できません。合否は特色入試を先に決め、そのあとで一般入試を決めます。特色入試に出願した人も、一般入試の出願はしている形です。
Q. 2日目は、全員が学校に行くのですか?
A. 2日目は、学校独自検査と特色入試の検査の日です。学校独自検査は行う学校だけのものです。志望校が2日目に何をするかは、令和9年度の実施概要が出たら必ず確認してください。
Q. 一次募集で不合格だったら、どうなりますか?
A. 定員に空きがある学校では二次募集があります。令和9年度は検査が3月23日(火)、合格者発表が3月25日(木)です。私立の併願校とあわせて、家族で早めに考えておきましょう。
Q. 県外から岩手県立高校を受けられますか?
A. 県外からの募集として「いわて留学」があります。令和9年度の検査は2027年1月26日(火)の予定です。対象の学科は、県の「いわて留学」実施学科一覧で確認してください。
学区と、令和9年度の変更点
岩手県の県立高校には8つの学区(通学区域)があります。盛岡・岩手中部・胆江・両磐・気仙釜石・宮古・久慈・二戸です。一般入試では学区の制限があり、学区外から入学できる人数には上限があります(民間の解説では定員の10%以内)。
※出典:進研ゼミ高校入試情報サイト「岩手県公立高校受験 入試制度」。学区外の上限の割合は県の原文では照合できていません。住所と志望校の学区が違う人は、中学校の先生に必ず確認してください。
令和9年度の主な変更点
- 令和7年度から始まった今の制度(一般入試+特色入試、2日間の検査)が続きます
- 合格者発表は3月15日(月)で、令和8年度(3月16日)より1日早くなります
- 令和9年度に固有の制度変更は、2026年9月26日時点で確認できていません。各校の比率や特色入試の人数は、実施概要の公表後に確認が必要です
※出典:岩手県教育委員会「令和9年度入学者選抜日程」「令和8年度 実施要項」(公式)。
中3の9月から3月まで、月別やること
結論は、12月までは「中3の評定(とくに実技)」と「基礎」、1月からは「本番形式」です。中3の評定は中1の3倍の重さなので、2学期の定期テストを手放さないことが一番の近道です。
| 時期 | やること(具体的に) |
|---|---|
| 9月 | 定期テストの2週間前から教科書ワークを3周。実技4教科の提出物と実技テストの準備を、5教科と同じ熱量で。模試から苦手単元を3つ書き出す |
| 10月 | 岩手県の過去問を1年分、50分ずつ時間を計って解く。実施概要の公表(10月下旬ごろ・目安)を確認し、志望校の比率と特色入試の検査を調べる |
| 11月 | 2学期末テストに全力。平日1日2時間は苦手単元の復習。三者面談の前に志望校を2〜3校にしぼる |
| 12月 | 特色入試を受けるなら志願理由書の下書き。冬休みは1日6〜8時間を目安に、過去問を週2年分 |
| 1月 | 過去問の2周目。まちがえた問題だけのノートをつくる。特色入試の面接・プレゼンの練習を週1回 |
| 2月 | 出願(令和8年度は2月上旬)。志願先変更の期間は落ち着いて判断。新しい問題集は増やさない |
| 3月 | 3月4日・5日が本番。1日で5教科を受けるので、過去問も1日で5教科を通す練習を。3月15日に合格者発表 |
※日程は岩手県教育委員会の公表資料(公式)によります。学習時間は目安です。お子さまの状況に合わせて調整してください。中3秋の計画は中3秋の学習計画もどうぞ。
2学期の定期テストで評定を1つ上げる手順
内申点の上げ方は、高校受験の内申点の上げ方でもくわしく説明しています。
秋の1週間の時間割(例)
部活を引退したあとの10〜11月の一例です。平日は「学校の復習+苦手単元」、土日は「過去問+やり直し」と分けます。
| 曜日 | 内容 | 時間(目安) |
|---|---|---|
| 月・水・金 | 学校の宿題と復習→数学・英語の苦手単元 | 2〜2.5時間 |
| 火・木 | 学校の宿題と復習→理科・社会の暗記と資料問題 | 2〜2.5時間 |
| 土 | 過去問1年分(5教科を時間どおり) | 5〜6時間 |
| 日 | 土曜のやり直し→実技教科の提出物・実技テストの準備 | 4〜5時間 |
※時間割は一例です。定期テストの2週間前は、平日をテスト勉強に切りかえてください。
保護者がやってはいけないNG
- 「受験に実技は関係ない」と言う。中3の実技教科は、評定1つで660点中9点。主要教科(6点)より重い計算です。
- 「中3の成績はもう決まっている」と思いこむ。中3の評定は中1の3倍の重さです。2学期の定期テストは、まだ間に合います。
- 去年の比率のまま作戦を立てる。比率は各高校が選ぶものです。令和9年度の実施概要が出たら、必ず確認しましょう。
- 特色入試を「どうせ受からない」と決めつける。一般入試と同じ学校にしか出せないので、準備ができるなら受ける価値はあります。
- 倍率だけで志望校を変えさせる。倍率の数字は毎年動きます。比率やお子さまの得意・不得意も合わせて、家族で冷静に話し合いましょう。
「当日点」と「調査書」のどちらを伸ばすか、先に決めましょう
同じ「あと少しで合格ライン」でも、調査書で足りない子と、当日点で足りない子とでは、今からやることがまったくちがいます。志望校の比率と、調査書660点の計算を組み合わせると、定期テストと実技に力を入れるべきか、過去問演習を増やすべきかがはっきりします。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1指導です。通知表と模試の結果から調査書点を計算し、志望校の比率に合わせた学習計画をお子さま専用に組み立てます。岩手県内どこからでも受講でき、特色入試の面接・プレゼン練習にも対応します。
通知表と模試の結果をお持ちください。どこで点をのばすのが近道か、具体的にお伝えします。無理な勧誘は一切ありません。
まとめ
- 令和9年度の一次募集は、本検査が3月4日(木)・5日(金)、合格者発表が3月15日(月)
- 出願期間と各校の選抜方法は未公表。令和8年度の出願は2月上旬だった
- 学力検査は5教科各100点の500点。調査書は660点満点を500点に圧縮
- 調査書は中1:中2:中3=1:2:3、実技は主要教科の1.5倍。中3の実技がもっとも重い
- 比率は7:3〜3:7から各高校が選ぶ。学校独自検査は100点以内
- 特色入試は一般入試の第1志望校にだけ出願でき、特色入試を先に判定する


