結論
10月に合格者平均へ届かないのは普通のことです。志望校を考え直す判断は、12月の2回目で伸びが出たかどうかで下します。
過去問は入試本番の問題です。まだ習っていない単元があり、時間配分にも慣れていない10月の時点では、届かないほうが自然です。危ないのは点数そのものではなく、同じ落とし方を3回繰り返しているのに、やり方を変えていない状態です。
この記事でわかること
- 10月の点数で志望校を判断してはいけない3つの理由
- 月ごとの「気にしなくていい差」と「動くべき差」の目安
- 伸びる子と、止まる子の過去問の使い方の違い
- 志望校を考え直す3つの判断基準と、判断の期限
- 保護者がこの時期にやってはいけないこと
10月の点数で判断してはいけない3つの理由
秋に過去問を始めると、多くのご家庭が最初の1年分で衝撃を受けます。合格者平均どころか受験者平均にも届かない、ということが珍しくありません。ただ、この時点の点数には、実力以外の要素が大きく混ざっています。
理由1:カリキュラムがまだ終わっていない
大手塾の6年生カリキュラムは、秋の時点で全単元が終わっていないことがあります。理科や社会は特に、入試に出る範囲の学習が秋以降に集中します。まだ習っていない単元の失点は、実力不足ではなく未学習です。この2つを混ぜて数えると、実際より深刻に見えます。
理由2:時間配分に慣れていない
塾のテストと入試問題では、1問あたりにかけられる時間も、捨てるべき問題の見極め方も違います。最初の数年分は、解けたはずの問題を時間切れで落としていることが多く、この分は慣れるだけで戻ります。答案を見て、白紙で終わった大問がどれだけあるかを数えてください。
理由3:合格者平均は「合格した人の平均」であって合格ラインではない
合格者平均点は、合格した受験生の平均です。実際の合格最低点はそれより下にあります。合格者平均に届いていないことと、合格圏にいないことは別の話です。志望校の過去問集には受験者平均・合格者平均・合格最低点が載っていることが多いので、見るべきは合格最低点との差です。
※掲載される数値の種類や年度は学校・出版社によって異なります。合格最低点を公表していない学校もあります。志望校の要項と過去問集でご確認ください。
月ごとの見方|どこまでが「想定内」か
同じ「合格最低点に20点足りない」でも、10月と1月ではまったく意味が違います。時期ごとに見る場所を変えてください。
| 時期 | 見るところ | 点数への向き合い方 |
|---|---|---|
| 10月 | 白紙の大問の数、未学習単元の失点 | 点数は記録するだけ。判断材料にしない |
| 11月 | 同じ単元・同じ形式で繰り返し落としていないか | 落とし方の傾向をつかむ時期 |
| 12月 | 10月と比べて上がっているか | ここが判断のタイミング |
| 1月 | 取れる問題を確実に取れているか | 志望校は動かさず、取りこぼしを潰す |
大事なのは絶対値ではなく差分です。10月に合格最低点マイナス40点だった子が、12月にマイナス15点まで来ていれば、それは順調です。逆に10月マイナス15点の子が12月もマイナス15点なら、そちらのほうが手を打つ必要があります。
伸びる子と、止まる子の違い
秋から伸びる子
- 間違えた問題を「知らなかった/時間が足りなかった/読み違えた」に分けている
- 解き直しを、答えを見ずにもう一度やっている
- 1年分を解いたら、次に解くまでに必ず直しを終えている
- 捨てる問題を自分で決められるようになってきている
点数が動かない子
- 年度を次々に解き、直しが追いついていない
- 解答解説を読んで「わかった」で終わっている
- 点数だけを記録し、どの単元で落としたかを残していない
- 毎回、最後の大問に手をつけられず時間切れになっている
この差は能力ではなく、手順の差です。解く量を増やすより、1年分あたりの直しを深くするほうが、この時期は点数が動きます。
志望校を考え直す3つの判断基準
基準1 10月から12月で、差が縮まっているか
同じ学校の過去問で、合格最低点との差を10月と12月で比べます。縮まっていれば、点数が低くても続けて構いません。2か月かけてまったく動いていない場合だけ、次の基準に進みます。
基準2 伸びない原因が、算数の1科目に集中していないか
4科目のうち算数だけが大きく足りない場合、まだ手の打ちようがあります。逆に4科目とも同じくらい足りないなら、その学校の問題との相性ではなく、到達度そのものの問題です。どこが足りないかで、打つ手が変わります。
基準3 併願校の組み方で、受け止められているか
第一志望を変えるかどうかの前に、併願校で受け止められる形になっているかを確認します。第一志望はそのままで、併願の組み方を調整するほうが、本人の気持ちを保ちながら現実的な着地を作れます。「下げる」の前に「支える」を検討してください。
判断の期限:12月中旬まで
多くの学校で出願は1月に入ってからですが、12月には塾の最終面談があり、併願校の組み方もここで固めます。12月中旬の時点で、10月との差分を見て判断するのが現実的です。1月に入ってから受験校を大きく組み替えると、過去問対策が間に合いません。
今日からできる4つのこと
ステップ1 合格最低点との差を、学校ごとに1枚の表にする
解いた年度・科目別の点数・合格最低点との差を並べます。点数を眺めるのではなく、差の推移を見るための表です。
ステップ2 間違いを3つに仕分ける
「知らなかった」「時間が足りなかった」「読み違えた」。この3つは対策がまったく違います。混ぜたままだと手が打てません。
ステップ3 解く本数を減らして、直しを倍にする
週2年分を1年分に減らし、浮いた時間を直しに充てます。この時期は、解いた量より直した深さが点数に効きます。
ステップ4 12月に同じ学校をもう一度解く日を、今決める
判断の材料は「差分」です。比較する日を先にカレンダーに書いておかないと、比べる機会を失います。
POINT 同じ年度をもう一度解くのは「ずるい」のか
一度解いた年度を解き直すと、答えを覚えていて点が出ると心配されることがあります。ただ、覚えていても解けない問題は、まだ身についていない問題です。2回目で満点にならなかった大問こそ、12月以降にやるべき場所が見えます。新しい年度を消費するより、情報量は多くなります。
保護者がやってはいけない3つのこと
NG1 採点の直後に点数について話す
本人が一番落ち込んでいる時間です。話すなら直しが終わったあと、「どの問題が惜しかったか」から入ります。
NG2 他の年度・他の子と比べる
年度によって難度は変わります。比べるのは同じ学校の、同じ子の、10月と12月だけで十分です。
NG3 点が出ないからと、志望校の話を毎週持ち出す
毎週揺れると、本人は過去問を解くこと自体が怖くなります。判断の日を決めて、それまでは話題にしないと決めてください。
「どこを直せば届くか」は、外から見たほうが早い
過去問の点数が動かないとき、原因は単元の抜けだけとは限りません。時間配分、大問を解く順番、捨てる判断、記述の書き方。どれも答案を1枚見れば見当がつきますが、ご家庭で判断するのは難しい部分です。
エスペランサアカデミーは、完全オンライン・全国対応のプロ家庭教師センターです。1対1の指導で、志望校の答案を見ながら、残りの期間でどこを詰めれば合格最低点に届くかを具体的にお伝えします。塾と併用しながら、算数だけ、記述だけといった使い方にも対応しています。
秋以降の全体の進め方は中学受験・小6の秋の過ごし方、過去問の始め方そのものは過去問はいつから解く?をあわせてご覧ください。
答案を見て、残りの伸びしろをお伝えします
初回の体験授業は無料です。志望校の過去問の答案から、どこを詰めれば届くかを具体的にお話しします。しつこい勧誘はありません。
まとめ
- 10月に合格者平均へ届かないのは普通。未学習の単元と時間配分の慣れが混ざっている
- 見るのは合格者平均ではなく合格最低点との差、しかも絶対値ではなく差分
- 解く量を増やすより、1年分あたりの直しを深くする
- 判断は12月に10月と同じ学校をもう一度解いて、縮まったかで下す
- 「下げる」の前に、併願の組み方で支えられないかを検討する
秋の過去問は、合否を予告するものではなく、残りの4か月で何をするかを決めるための材料です。点数そのものより、次に何を直すかが決まったかどうかを見てください。
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