<科目別勉強法>社会

的をしぼった基本事項+最新統計・時事問題を!

社会は広い範囲にわたっていますので,やみくもに勉強すると眉災な量の暗記が必要になります。そこで,地理・歴史・公民の三分野のポイントをしぽった学習の上に, 6年生の2学期以降は,志望校によく出題される内容をしっかりと勉強していくことを勧めます。以下に各分野の学習法をまとめてみます。

目次

地理分野

地理はまず,常に地図帳を横に置いて勉強する習慣をつけましょう。地図帳に慣れ親しむために,友達と地名当てをやって競争するのもよい方法だと思います。また, 4・5年生のうちに,白地図に書き込むような作業学習をしておくと, 6年生の追い込みの時期に威力を発揮します。自分で書き込んだ白地図に,色をぬったり,イラストや写真のコピーをはったりして工夫するとさらに楽しく学習できるでしょう。各地域の地形や都市が頭に入ったなら,おもな産業をまとめます。そして6年生の2学期以降は,最新の統計資料を頭にたたき込みましょう。主要な農産物の生産高が1位~ 3位の都道府県名や,日本のおもな貿易相手国,さらに主要な品目の輸入相手国の1位~ 3位も覚えましょう。また,これまで小問として出題されることの多かった世界地理を,独立した大問として出題した有名校がいくつかあり,この傾向は今後も続くと考えられます。

歴史分野

歴史はまず,おもな流れをしっかり理解しましょう。おおまかな年表などを作り,その中に重要事項を年代順に書き込んでいくとよいと思います。最近は歴史マンガもたくさん出ていますので, 3~4年生のうちにそうした歴史マンガなどで歴史に興味をもっておくと,本格的に歴史を勉強するときにきっと役立つと思います。それから,おもしろい歴史のエピソードなど,興味のもてる題材にふれて,歴史好きになることが大切です。歴史は,やらされていると思えばこれほどつまらないものはありません。しかし,自分から興味をもって学べば,これほどおもしろい教科もないのです。歴史を本格的に学ぶ以前に, どれだけ歴史が好きになっているかが,一つのポイントになると思います。年号は,「白紙にもどす遣唐使」(894年,遣唐使廃止)など,できるかぎりゴロ合わせで覚えるようにしましょう。また,できごと
(事件)には必ずその因果関係があります。たとえば1956年に, 日本はソ連との間で「日ソ共同宣言」に調印します。それにより日本は「国際連合への加盟」を実現し,国際社会へと復帰するのです。このように,できごとはその前後関係もふくめて,すじ道立てて覚えていくことが大切です。

公民分野

公民の分野は,「国会・内閣・裁判所」のしくみを中心に基本的な知識をまとめます。さらにそのときに話題になっている時事的な問題があれば(たとえば「高齢社会」が話題になれば, 日本の人口の移りかわりを調べておくなど),時事的に注目を集めた分野の基本知識(決して難しい知識ではない)をしっかりと確認しましょう。時事問題は,おもな
テーマの基本事項をしっかり勉強するのが大切なポイントです。

最後の追い込みの時間の勉強法

6年生にとって, 2学期以降は暗記事項の最後の追い込みの時期になります。社会は,この時期の勉強が最大のポイントといえます。そこで, タイプ別にこの時期の学習の要点をまとめてみましょう

社会の成績がイマイチのきみは

このタイプの人は,志望校の過去問題の傾向をよく調べて,出題率の高い範囲の基本事項をくり返し,徹底的に勉強しましょう。的をしぼって,覚えられる量を確実に勉強することが大切です。

社会を得意とするきみは

社会を比較的得意とする人の場合は,学習量をそんなに多くする必要はありません。苦手な他の教科があればその勉強に重点を置き,短時間でも毎日,または一日おきくらいに問題練習(志望校の出題傾向に比較的近い学校の入試問題や直前のまとめ用問題集など)を中心に勉強すれば十分でしょう。さらに,時事問題がよく出題される学校を志望する人は,主要な時事的テーマについて勉強しておくと完璧です。

親にできる、社会好きな子を育てる方法

社会の勉強を効率よく行うには,まず,社会を好きになることが第一です。そのために,小学校低学年のうちにご両親が,子供の興味をもつような本や教材(小学生向けの,豊富な写真・図・マンガつきのよいものが書店にあります)を与えるとか,家族旅行などの際に,名所・旧跡を訪ねる(できれば前もって家族で訪ねる場所について下調べをする)などの工夫をしてみるのもよいと思います。また,歴史ドラマやドキュメント番組を家族でいっしょに見るとか,池上彰さんのテレビ番組などを見る習慣をつけるのもよいと思います。いずれにしろ低学年のうちに,いろいろな知的刺激を受けているかどうかで,5・6年生になって伸びるかどうかが大きく左右されるように思われます。筆者が長年,塾の教師をやっていて実感するのは,「子供は,興味をもった内容,得意なことは,砂が水を吸うごとく,苦もなく覚
えられる」ということです。そして,本当に優秀だと思われる生徒は,雑学からスポーツ,ワイドショー的知識にい
たるまで,実によく知っているということです。そういう子供は知的好奇心が旺盛で,どんなことにも興味をもち,おもしろがって覚えてしまうようです。そういう子供のご両親と話をしてみると,やはり,幼児期から小学校低学年の時期の,知的な刺激の豊富な家庭環境に,その優秀さの秘密があるように思います。社会にかぎらず,勉強で大切なのは,その教科が好きなことと,楽しく勉強する工夫をいかにするかということだと思います。

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