長野市立長野中学校の入試対策|日程・適性検査と作文・倍率・過去データの読み方【2027年度】

中学受験

最終更新:2026年11月8日|入試の数字は、長野市教育委員会が公表している「令和9年度長野市立長野中学校入学者選抜要項」「市外からの受検要項」「実施日程」と、令和8年度の適性検査問題作成方針・正答、長野市の「長野市立長野中学校・長野高等学校改革検討委員会」の資料(令和8年7月17日)をもとにしています。二次情報は使っていません。出典は記事の最後にまとめました。

結論:長野市立長野中学校の入試を、公式の資料で整理すると

令和9年度(2027年度入学)の募集定員は70名です。志願の受付は2026年11月10日(火)から12日(木)まで、適性検査・作文・面接は12月5日(土)、合格発表は12月15日(火)の午前9時以降、入学確約書の提出は12月22日(火)午後3時までです。

選抜の資料は、適性検査(50分・100点)と作文(50分・50点)の結果(計150点)、報告書、面接(A・B・C)の3つで、点数・報告書・面接を総合的に判定します。長野県立の中学校(適性検査Ⅰ・Ⅱ各100点)とは、作文があること、市内居住が志願資格であることが異なります。

長野市の資料には、志願者数の10年分の推移(平成29年度の207人から令和8年度の134人まで)が公開されています。令和8年度の志願者は134人で、倍率は1.91倍でした。学校独自の取組として、特設科目「探究英語」「探究基礎」(計70時間)と、総合的な学習の時間とあわせた「翼プロジェクト」があると、市の資料に書かれています。

この記事でわかること
  • 長野市立長野中学校の基本情報
  • 選抜の方法と、3つの選抜資料
  • 日程と出願の手順
  • 市外からの受検(志願承認)
  • 検査当日の時程と面接
  • 適性検査と作文の内容(令和8年度)
  • 志願者数と倍率の推移(10年分)
  • 学校独自の取組と、中高の連携
  • 合格後の手続と繰上げ合格
  • 過去問と市販の問題集
  • 対策の進め方
  • 保護者が確認しておきたいこと
  • よくある質問

長野市立長野中学校は、長野市が設置する市立の中学校で、同じ長野市立の長野高等学校との中高一貫教育を行う学校です。入試は、私立中学のような国語・算数・理科・社会の教科試験ではなく、資料や文章を読み取って考えを表現する「適性検査」と「作文」の筆記検査、集団面接、小学校から提出される報告書で行われます。県立の中高一貫校(屋代高校附属中・諏訪清陵高校附属中)と似た仕組みですが、作文の検査があること、志願資格が「長野市内に居住する者」であることが特徴です。

この記事では、長野市教育委員会の入学者選抜要項、令和8年度の問題作成方針と正答・評価基準、市の改革検討委員会の資料をもとに、受検の流れと学校の取組を整理します。公式に公表されていない項目(合格最低点、平均点、合格者数の内訳など)は「公表されていません」と書きます。当サイトの計算や考え方は、そのつど明記します。民間の推定値は載せていません。

長野市立長野中学校の基本情報

項目内容
学校名長野市立長野中学校
設置長野市(長野市教育委員会)。長野市立の長野高等学校との中高一貫教育
募集定員(令和9年度入学)70名
通学区域長野市全域
出願資格令和9年(2027年)3月に小学校等を卒業見込みで、保護者とともに長野市内に居住する者。そのほか、長野市教育委員会が特別に志願を承認した者
選抜の資料適性検査・作文の結果、報告書、面接の結果
入学審査料2,200円(現金。郵送の場合は定額小為替を簡易書留に同封)
検査場所長野市立長野中学校・長野高等学校(要項)

要項には、「本校を志願する者は、他の公立中等教育学校又は公立併設型中学校への出願はできない」と書かれています。したがって、長野県立の屋代高校附属中学校・諏訪清陵高校附属中学校と、市立長野中学校を、同時に出願することはできません。どの学校を受けるかは、出願の前に決めておく必要があります。

入試に関する問い合わせは、長野市教育委員会事務局学校教育課(長野市大字鶴賀緑町1613番地、第一庁舎4階、電話026-224-5081)が窓口です。

選抜の方法と、3つの選抜資料

要項の「選抜の資料」は、(1)長野市教育委員会が実施する適性検査・作文の結果、(2)志願者の在籍小学校長から提出された報告書の内容、(3)面接の結果、の3つです。学校教育目標、使命、目指す学校像、入学後に必要な適性などの観点から、この3つを総合的に判定して、合格者を決める、と書かれています。

選抜資料配点・評価要項の説明
適性検査100点満点(50分)文章や資料から情報を読み取り、課題に対して思考・判断する力、論理的に思考・処理する力、的確に表現する力などをみる
作文50点満点(50分)文章や資料の内容を的確に読み取ったり、自分の経験に基づく考えや感じたことを論理的かつ適切に表現したりする力をみる
報告書点数は示されていない各教科の学習の記録は、第5学年・第6学年の評定を判定の資料とする。総合的な学習の時間、特別活動、行動の記録、総合所見、特記事項も総合して資料とする
面接A・B・Cの3段階集団面接。志願理由、学習への関心・意欲、集団生活への適応等をみる

適性検査と作文を合わせて150点満点です。県立中学校の場合は、適性検査Ⅰ・Ⅱの計200点と、報告書の評定54点満点が、要綱に書かれています。一方、市立長野中学校の要項では、報告書は「第5学年及び第6学年の評定を判定の資料とする」とだけ書かれ、評定の満点(点数化の方法)は示されていません。適性検査・作文の得点と報告書の評定に、報告書の記載事項と面接の結果を加味して、総合的に判定する、と要項にあります。点数の組み合わせ方や、合格最低点は、公表されていません。

報告書は、在籍小学校が、校長を委員長とする報告書作成委員会(教頭、第6学年主任、第6学年の指導を担当する教職員など)を組織して作成します。第6学年の分は、当該年度の10月31日現在の学習状況に基づいて評価等が記入されます。つまり、報告書の第6学年分は、10月末の時点で固まっています。出願の時点で、すでに決まっている資料と、これから準備できる資料(適性検査、作文、面接)を、分けて考えておくと整理しやすくなります(当サイトの考え方)。

日程と出願の手順

長野市立長野中学校 令和9年度入学者選抜の日程
出典:令和9年度長野市立長野中学校入学者選抜要項(長野市教育委員会)。エスペランサアカデミー作成
項目期日備考
志願受付期間2026年11月10日(火)〜11月12日(木)午前9時〜午後5時。最終日は午後3時まで。郵送は最終日の午後3時までに到着したもの
適性検査等の実施2026年12月5日(土)適性検査・作文・面接
合格者の発表2026年12月15日(火)市立長野中学校で午前9時以降
入学確約書の提出期限2026年12月22日(火)午後3時まで
繰上げ合格の通知2027年1月29日(金)までに送付入学予定者が募集定員に達しない場合

出願の書類は、入学願書(市立様式第1号)、受検票(市立様式第2号)、入学審査料の現金2,200円で、在籍小学校長を経て、市立長野中学校長に提出します。在籍小学校長は、報告書(市立様式第3号)を添えて、受付期間内に、持参または郵送で提出します。郵送の場合は、角形2号の封筒を使い、配達日指定の簡易書留とします。入学審査料は、定額小為替を簡易書留に同封すると、要項に書かれています。県立中学校のようなWeb出願ではなく、小学校を経由した書類提出で、入学審査料は現金(または定額小為替)という点が、県立との違いです。

受付期間は、3日間と短く、2026年11月10日から12日までです。この記事の最終更新日(11月8日)の時点で、期間はすぐ先に迫っています。報告書を作成する小学校との連絡や、願書・受検票の記入は、受付が始まる前に済ませておく必要があります。様式(願書、報告書、報告書作成の手引きなど)は、長野市のホームページの「令和9年度長野市立長野中学校入学者選抜情報」のページから入手できます。

障がいのある志願者への受検上の配慮は、在籍小学校長が「受検上の配慮願(市立様式第14号)」を市立長野中学校長に提出する手続です。提出期限は2026年10月30日(金)午後5時で、すでに終わっています。配慮が必要な場合は、期限後の対応を、学校教育課に直接問い合わせる必要があります。

市外からの受検(志願承認)

長野市外に住んでいる場合は、「志願承認」を受ければ、市立長野中学校を志願できます。「令和9年度長野市立長野中学校入学者選抜における市外からの受検要項」には、志願資格として、次の3つが書かれています。(1)保護者と一緒に長野市へ転居する者、(2)市外から保護者の居住する長野市へ戻る者、(3)特別の事情が認められる者。

志願資格主な内容(要項の表より)
(1)一家転住保護者とともに長野市へ転居する場合。転勤による転居は転勤証明書、家屋の新築・購入などによる転居は事由を証明できる書類。書類が得られない場合は、在籍小学校長が証明する副申書
(2)保護者の元に戻る長野市内に住む保護者の元に戻る場合。在籍小学校長の副申書
(3)特別事情祖父母等と同居する場合は同居同意書と副申書。養子縁組、その他やむをえない事由での転居は、事由の証明書類か副申書。本人のみで住む場合は身元引受依頼・承諾書
海外から日本人学校は、保護者の海外赴任の証明(本人のみの帰国でも可。その場合は身元引受依頼・承諾書)。外国の現地校は、卒業証明書と成績証明書。早めに学校教育課に相談する

手続の流れは、次のとおりです。志願者の在籍小学校長が、学校教育課に、ながの電子申請サービスまたは郵送で、「志願承認願」の様式を請求します。請求の受付は、2026年9月9日(水)午前8時30分から、10月30日(金)午後5時までです。この期間は、すでに終わっています。誓約書(保護者が、入学後は長野市内の住所から通学させることを誓う書類)の提出が必要で、事実と異なる場合は、入学許可後でも入学が取り消されることがある、と様式に書かれています。市外から志願する場合、他の市の公立中等教育学校や公立併設型中学校を志願していないことを、小学校長が証明する旨の副申も必要です。

海外から志願申請をする場合は、海外との郵送手続が複雑になるため、関係書類のやり取りの中継先として、長野市内もしくは日本国内の実家や、赴任先の事業所を指定するよう、要項に書かれています。志願資格や証明書類については、早めに学校教育課に照会してください。

検査当日の時程と面接

時間内容備考
8:50〜9:10受付20分
9:10〜9:40点呼・諸注意30分。移動・入室を含む
9:50〜10:40適性検査50分
10:40〜11:00休憩20分
11:00〜11:50作文50分
11:50〜12:40昼食・休憩50分
12:45〜17:00面接面接が終了した志願者から解散

当日は、午前に適性検査(50分)と作文(50分)の2つの筆記検査があり、昼食・休憩をはさんで、午後に面接があります。面接は、12時45分から17時までの間に行われ、終わった志願者から解散となるため、順番によって、帰る時刻が変わります。公共交通機関に遅れが生じた場合などは、学校教育課長の承認を得て、検査に支障のない範囲で時刻が変更されることがあります。

面接の内容

面接は集団面接で、1グループは6〜8人以下が目安、面接時間は1グループあたり概ね20分間が目安です。面接では、志願理由や、学習への関心・意欲、集団生活への適応等がみられます。結果はA・B・Cの3段階で評価されます。面接でどのような質問がされたかは、公式には公開されていません。志願理由を、自分の言葉で話せるように準備しておく、というのが、公式の情報から導ける範囲の対策です(当サイトの考え方)。

適性検査と作文の内容(令和8年度)

要項は、適性検査と作文の内容を、小学校学習指導要領に基づき、入学後の学習や生活に取り組むうえで必要な適性を検査することを基本とし、思考力・判断力・表現力等をみるものと定めています。出題範囲は、小学校6年生の概ね11月までに学習した内容で、どちらも筆記による検査です。

令和8年度 適性検査・作文の配点
出典:令和8年度長野市立長野中学校 適性検査・作文の正答・評価基準(長野市)。作文の問ごとの配点は評価基準の表から。エスペランサアカデミー作成

令和8年度の出題の基本方針

市が公表している令和8年度の作成方針には、出題の基本方針が4つ書かれています。(1)小学校学習指導要領を基に、思考力や判断力、表現力等、小学校の学習で身に付けた総合的な力をみるとともに、広い視野や自分の考え方をもって学習することへの適性をみる。(2)社会や身近な地域、生活の中にある事象や課題について、自分の経験や知識で分析し、身の回りの環境や社会に対して積極的に働きかけていくことへの適性をみる。(3)身近な事象について視点を定めて考察し、考えたことや自分の意見を、筋道を立ててわかりやすく説明する力をみる。(4)与えられた文章や資料から、課題となる条件を読み取り、自分の考えや感じたことを表現する力をみる。

令和8年度の適性検査(50分・100点)

問題材と主なねらい(作成方針の要旨)
問1災害に備える備蓄品としての水の量。1人あたり非常時に必要な1日の飲料用の水の量や、家族4人で7日間に必要な水の量を求める。ローリングストックのために、計画的に消費する量を、計算や言葉で説明する。非常食の箱を収納ケースにしまうとき、箱の向きによって入る個数が変わるかを考え、理由を計算や言葉で説明する
問2長野市の中山間地域における、ソルガムの栽培とジビエの捕獲・加工に関する複数の資料を読み取り、生産者や消費者の立場で、その良さを説明する。SDGsに関連付けて、地域にとっての意義を説明する
問3リンゴとヘーゼルナッツを扱った授業の場面を、科学の視点で捉える。登場人物の考えや疑問を、「調べた結果」や「実験計画」を根拠に説明する。電子天秤の使い方を正しく理解したうえで、砂糖とサラダ油の体積と重さの関係を説明する。問題を解決するために制御する条件を判断する

正答・評価基準を見ると、計算の結果だけでなく、理由を言葉で書く問題が多く含まれています。たとえば問1では、箱の向きを変えると収納ケースに入る個数が変わるかを問う問題の正答例が、「3×7×4=84個」「図1の向きだと80個なので、84−80=4個増える」という、計算と言葉による説明です。評価基準には、「図3の向きでしまうと何個しまうことができるか求めている」「求めた数が80と比べて大きいことが書かれている」という2つの条件を満たしているものを正答とし、満たしていない場合は内容によって減点する、と書かれています。計算の途中や考え方を書く問題で、部分点が付くことが、評価基準から分かります。

また、問3では、電子てんびんの電源を入れてから皿を乗せたため、皿の重さ(40g)も含まれている、といった、実験の手順や器具の使い方を理解しているかを問う記述が、正答例に含まれています。「変える条件」「同じにする条件」を答える問題(水の温度、水の量など)もあり、実験を計画するときの条件の制御を考える力が問われています。評価基準の注意書きには、「誤字、脱字、文法上の誤りは、減点の対象としない」と書かれています(適性検査の部分)。

令和8年度の作文(50分・50点)

小問内容(作成方針と評価基準の要旨)配点
(一)2つの文章を読み、本文中の語句の意味や内容の要点を捉える(選択式)3点
(二)空欄に入る語句を書く。正答例は「体験的知識」(5字)、「レジリエンス」(6字。「精神的回復力」(6字)も正答)12点(6点×2)
(三)文章に関連する経験についての内容を読み、共通点を説明する。字数の指定があり、字数不足・超過は0点15点
(四)これまでに「失敗」「課題」「困難」をどのように乗り越えようとしてきたかを、具体的な場面や出来事を挙げて、経験から学んだことを説明する。字数不足・超過は0点20点

作文は、50点満点のうち、(四)の自分の経験を書く問題が20点で、4つの小問の中で配点が大きい問題です((一)3点、(二)12点、(三)15点、(四)20点)。評価基準には、(四)について、自分が経験した「失敗」「課題」「困難」に関わって、具体的な場面や出来事、どのように乗り越えようとしたか、経験を通して学んだことが書かれていること、と書かれています。字数不足や字数の超過は0点とする、とも書かれています。(三)も、字数の指定があり、字数が足りなくても超過しても0点です。字数の条件を守ることが、作文の基本です。

なお、作文の正答・評価基準には、「問題の条件に一致しない場合は、不可とする」「(二)(三)などの問題においては、誤字、脱字、文法上の誤り等は、減点の対象とする。ただし、問題冊子にふりがなが振られた漢字の誤字については、減点の対象としない」と書かれています。(四)では、誤字、脱字、文法上の誤りは、減点の対象としない、とされています。作文の問ごとに、誤字の扱いが違うため、実際の評価基準を確認しておくことが大切です。

志願者数と倍率の推移(10年分)

掲載している年度:平成29年度(H29)から令和8年度(R8)の入学者選抜。出典は、長野市の「長野市立長野中学校・長野高等学校改革検討委員会」資料(令和8年7月17日)です。倍率は、資料の表記です。

長野市立長野中学校 志願者数の推移
出典:長野市 第2回長野市立長野中学校・長野高等学校改革検討委員会資料(令和8年7月17日)。エスペランサアカデミー作成
年度H29H30H31(R元)R2R3R4R5R6R7R8
志願者数207人144人136人161人157人122人131人113人118人134人
倍率2.96倍2.06倍1.94倍2.30倍2.24倍1.74倍1.87倍1.61倍1.69倍1.91倍

志願者数は、平成29年度の207人(2.96倍)から、令和6年度の113人(1.61倍)まで、おおむね減ってきました。令和7年度は118人(1.69倍)、令和8年度は134人(1.91倍)と、2年続けて増えています。表の倍率は、志願者数を募集定員70名で割った値と一致します(たとえば、207÷70=2.96、134÷70=1.91。当サイトの確認)。つまり、この倍率は、志願者数をもとにした値で、実際に受検した人数や、合格者数をもとにした「実質倍率」とは別のものです。

資料に載っているのは、志願者数と倍率だけで、受検者数、合格者数、合格最低点、平均点は、この資料にも、市の入学者選抜情報のページにも、載っていません。令和9年度も募集定員は70名で、令和8年度(134人)と同じ人数が志願すると、倍率は1.91倍になります(当サイトの計算。仮定の計算です)。実際の志願状況は、志願受付の終了後に発表されます。

学校独自の取組と、中高の連携

長野市の改革検討委員会資料には、「市立長野中学独自の取組」と、「中高一貫校・連携を意識した取組」が書かれています。学校のパンフレットを参照する形の資料ですが、市の公式の資料に書かれている内容を整理します。

特別な教育課程:探究英語・探究基礎・翼プロジェクト

項目資料の記載
特設科目「探究英語」35時間、「探究基礎」35時間、計70時間
探究英語コミュニケーション中心の英語学習を行っている
探究基礎情報活用能力に関する学習と、総合的な学習の時間の補完
翼プロジェクト総合的な学習の時間+探究英語+探究基礎の総称

資料には、特設科目として、「探究英語」35時間と「探究基礎」35時間が、あわせて70時間置かれていると書かれています。「探究英語」は、コミュニケーションを中心にした英語の学習で、「探究基礎」は、情報活用能力に関する学習と、総合的な学習の時間を補う学習だと説明されています。この2つに、総合的な学習の時間を加えたものが、「翼プロジェクト」と呼ばれています。

中高一貫校・連携を意識した取組

  • 高校教諭の授業:中学2年(週3)・中学3年(週4)の数学の少人数学習と、探究英語(週1)で、高校の教諭が授業を行う。高校1年の数学の授業のみ、中進生(市立長野中学校から進学した生徒)と高入生(高校から入学した生徒)を分けてクラス編成する。高校教諭による中学3年の副担任制は、令和4年度まで実施した
  • 行事での交流:文化祭の全校制作と開祭式への参加、生徒会の挨拶運動(月1回)
  • 高校の部活動の体験入部:中学3年の10月から開始
  • ゆとりある学び:教科学習の復習(中学3年の後期)、翼プロジェクトの充実(3月の国内語学研修)。先取り学習は行っていない

資料には、「先取り学習は行っていない」という記述があります。中高一貫校には、中学の間に高校の内容を先取りして学ぶ学校もありますが、市立長野中学校は、先取り学習ではなく、復習や探究、体験などに時間を使う、という方針が、市の資料から読み取れます。高校の教諭が、中学2年から数学の少人数学習などの授業を行うことで、中学と高校の連携を図っている、ということも分かります。

市立長野高校の大学受験の実績(市の資料から)

同じ資料には、市立長野高校の大学受験について、入試形態別の合格者数が、平成28年度から令和7年度まで、グラフで示されています。これは、高校全体(中学から進学した生徒と、高校から入学した生徒の両方を含む)の数字で、市立長野中学校の卒業生だけの数字ではありません。国公立大学の合格者数を、直近の3年分で抜き出すと、次のとおりです。

入試形態(国公立大)令和5年度令和6年度令和7年度
総合型選抜2人4人5人
学校推薦型選抜15人10人20人
一般入試9人15人12人
合計(当サイトの計算)26人29人37人

出典の資料では、人数はグラフ中の数値です。合計は当サイトの計算です。私立大学の入試形態別の割合も、同じ資料に載っています。

合格後の手続と繰上げ合格

合格者には、市立長野中学校長から入学者選抜合格通知書が送られ、在籍小学校長には結果通知書が送られます。合格者の受検番号は、校内に掲示され、学校の公式ホームページにも掲載されます。入学する場合は、入学確約書を在籍小学校長を経て、2026年12月22日(火)午後3時までに提出します。学校は、提出した者を入学予定者とし、入学予定者証明書を交付します。保護者は、長野市教育委員会に、この証明書を持参して、市立長野中学校に就学する旨を届け出ます。

入学確約書を提出した後に、やむを得ない事情で入学を辞退する場合は、在籍小学校長を経て、入学辞退届を提出します。入学予定者が募集定員に達しない場合は、繰上げ順位に従って、繰上げ合格候補者に電話等で入学の意思を確認し、2027年1月29日(金)までに繰上げ合格通知書が送付されます。2027年2月1日(月)以降も、入学予定者の他市への転居などによる急な欠員が生じた場合には、繰上げ入学予定者の決定が行われることがあります。

検査結果については、志願者または保護者が、適性検査、作文、面接のそれぞれの結果について、口頭で保有個人情報の提供を申請できます。提供場所は市立長野中学校で、申請期間は合格者発表日から1年間です。志願者本人が申請する場合は、受検票やマイナンバーカードなど、本人であることを示す書類を、保護者が申請する場合は、志願者本人の承諾書(市立様式15号)、保護者本人であることを示す書類、保護者であることを示す書類(戸籍抄本、住民票の写しなど)を、提示します。

入学手続の費用(入学後の教材費、制服、学年費など)は、要項にも、市の資料にも書かれていません。入学金・施設設備費などの記載も、この記事で確認できた資料には出てきません。実際にかかる費用は、学校の説明会などで確認してください。

過去問と市販の問題集

長野市は、過去の入学者選抜の問題冊子、解答用紙、正答・正答例及び評価基準を、年度ごとのページで公開しています。令和8年度のページには、適性検査と作文の、問題冊子・解答用紙・正答・評価基準と、作成方針が載っています(令和4年度から令和9年度まで、年度ごとのページがあります)。

公開されている資料内容
問題冊子・解答用紙適性検査と作文それぞれ(令和8年度のページで確認)
正答・正答例及び評価基準配点と、評価上の留意事項を含む
作成方針出題の基本方針と、問ごとのねらい

市販の問題集としては、教英出版から『市立長野中学校 入学試験問題集 2027年春受験用』(3,190円)が出ています(2026年4月発売。丸善ジュンク堂の商品ページで書名を確認しました。価格は変わることがあります)。市のホームページで公開されている過去問と、市販の問題集のどちらを使っても、適性検査と作文の形式に慣れることができます。作文は、市の評価基準が公開されているため、自分の答案を、評価基準の観点(具体的な場面や出来事、乗り越え方、学んだこと)で見直すことができます。

対策の進め方

市の要項は、出題範囲を「小学校6年生の概ね11月までに学習した内容」と定めています。対策は、新しい知識を足すより、小学校で学んだ内容を、資料と結び付けて表現する練習になる、と考えられます(当サイトの考え方)。

1令和8年度の問題と評価基準を、1回分通して見る適性検査と作文の問題冊子、正答・評価基準を並べ、どんな形の問いが出るかを確認します。作文は(四)の20点が、小問の中で配点の大きい問題です。
2適性検査:計算と、理由の説明を組み合わせて練習する災害備蓄の水の量や、箱の収納のように、身近な場面での計算を、式と言葉の両方で説明する練習をします。複数の資料から良さや意義を説明する問題や、実験の条件を整理する問題も、形式に慣れておきます。
3作文:自分の経験を、場面・乗り越え方・学びの順に書く令和8年度の(四)は、「失敗」「課題」「困難」をどう乗り越えようとしたかを書く問題でした。日頃から、自分の経験を、場面→行動→学んだことの順で、字数を守って書く練習をします。字数不足・超過は0点です。
4本番と同じ時間で解く適性検査(9:50〜10:40)、休憩20分、作文(11:00〜11:50)を続けて解く練習をします。午前の2つの検査の流れを体験しておくと、当日の疲れ方を確かめられます。
5面接の準備をする志願理由、学習への関心・意欲、集団生活への適応がみられます。1グループ6〜8人、約20分の集団面接なので、他の人の話を聞く姿勢と、自分の考えを簡潔に話す練習が役立ちます。

学年ごとに分けると、小学4・5年生の間は、教科書の内容を確実にしながら、自分の経験を短い文章で書く習慣を作る時期、小学6年生の春から夏は、過去問に触れて形式に慣れる時期、秋以降は、時間を計って解き、記述と作文を見直す時期、という流れが考えられます(当サイトの考え方で、学校や市が示した学習計画ではありません)。

保護者が確認しておきたいこと

こんな関わり方は避けたい
  • 「何点で合格」と決められた基準があると考えて、点数だけで合否を予想する(公式には、合格最低点も、報告書の使い方も公表されていません)
  • 県立中学校と同じ仕組みだと考えて、作文があることや、願書・報告書が小学校を経由した書類提出であることを見落とす
  • 作文で、字数の条件を守らずに、0点になる
  • 県立の中高一貫校(屋代・諏訪清陵)と、同時に出願できないことを見落とす(要項は、他の公立併設型中学校への出願を認めていません)
代わりに、こうすると前に進みます
出願の前に、「①志願の期間(11月10〜12日)と、小学校の報告書作成の状況、②入学審査料2,200円の納付方法(現金。郵送は定額小為替)、③願書・受検票の記入、④検査当日の時程(適性検査9:50開始、作文11:00開始、面接は午後)、⑤入学確約書の期限(12月22日15時)」の5点を、1枚の紙に書き出してください。そのうえで、令和8年度の適性検査と作文を1回分、時間を計って解くと、次にやることが見えてきます。

分からない点は、長野市教育委員会事務局学校教育課(電話026-224-5081)に問い合わせることができます。出願や手続の細かな運用は、市の要項と、市のホームページの案内が優先されます。

よくある質問

Q.募集定員は何名ですか

A.令和9年度(2027年度入学)は70名です。

Q.試験日と出願期間はいつですか

A.志願受付は2026年11月10日(火)から12日(木)まで、適性検査・作文・面接は12月5日(土)です。合格発表は12月15日(火)の午前9時以降、入学確約書の提出は12月22日(火)午後3時までです。

Q.試験科目と配点を教えてください

A.適性検査(50分・100点)と作文(50分・50点)の筆記検査、集団面接(A・B・Cの3段階)です。報告書は、第5・6学年の評定を判定の資料としますが、点数化の方法は要項に書かれていません。

Q.入学審査料はいくらですか

A.2,200円です。現金で、在籍小学校長を経て提出します。郵送の場合は、定額小為替を簡易書留に同封します。

Q.令和8年度の倍率を教えてください

A.志願者134人で、倍率1.91倍です(長野市の資料。倍率は志願者数÷募集定員70名の値と一致します)。

Q.長野市外に住んでいても受けられますか

A.市が志願承認をした場合は受けられます。志願資格は、一家転住、保護者の元に戻る、特別の事情などで、様式の請求受付(2026年9月9日〜10月30日)はすでに終わっています。

Q.合格最低点は公表されていますか

A.公表されていません。要項は、適性検査・作文の得点と報告書の評定に、報告書の記載事項と面接の結果を加味して、総合的に判定すると定めています。

Q.過去問は手に入りますか

A.長野市のホームページで、年度ごとの問題冊子・解答用紙・正答・評価基準・作成方針が公開されています。市販の問題集として、教英出版『市立長野中学校 入学試験問題集 2027年春受験用』(3,190円)があります。

Q.県立の屋代・諏訪清陵と同時に受けられますか

A.受けられません。要項は、他の公立中等教育学校や公立併設型中学校への出願を認めていません。

Q.学校独自の取組はありますか

A.市の資料に、特設科目の「探究英語」(35時間)と「探究基礎」(35時間)、総合的な学習の時間とあわせた「翼プロジェクト」、高校の教諭による数学の少人数学習などが書かれています。先取り学習は行っていない、という記述もあります。

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