結論:エンカレッジスクールの入試は、学力検査を行わず、調査書・面接・作文(または小論文)で選ばれます
- エンカレッジスクールは、小学校・中学校で十分に力を発揮できなかった生徒を応援する都立高校のグループです。
- 学力検査は行われません。調査書は「観点別学習状況の評価」で点数にします。
- 面接では「自己PRスピーチ」を行う学校があり、時間は学校ごとに1分から2分です。
- 自己PRカードは点数にはならず、面接の資料として使われます。
出典:東京都教育委員会の令和9年度入学者選抜実施要綱ほか。最終確認は必ず要綱と各校の案内で行ってください。
🏫 エンカレッジスクールとはどんな学校か
エンカレッジスクールは、東京都が指定している都立高校のグループです。小学校や中学校で十分に力を発揮できなかった生徒を対象に、基礎・基本を徹底して身につけることを目的としています。もともとあった高校の中から指定されています。
東京都教育委員会の案内では、対象校は次の6校です。
| 区分 | 学校名 |
|---|---|
| 普通科 | 蒲田高校、足立東高校、東村山高校、秋留台高校 |
| 工科(専門学科) | 練馬工科高校、中野工科高校 |
この記事では、実施要綱で「普通教育を主とする学科(エンカレッジスクール)」として示されている普通科の4校を中心に説明します。工科2校の選抜方法は、実施要綱の専門学科の別表で確認してください。
全日制で、学年で進級する学年制の学校です。
✨ 6つの特色
都教育委員会の案内には、エンカレッジスクールの特色が次のように書かれています。
| 特色 | 内容 |
|---|---|
| 朝学習と30分授業 | 朝の時間の学習と、短い30分授業を組み合わせます |
| 二人担任制 | 1年生のみ。担任と副担任の区別をつけず、相談できる先生を増やします |
| キャリアガイダンス | 全学年で週1回。コミュニケーション、自己理解、働くこと、学ぶことなどを扱います |
| 習熟度別・少人数授業 | 1年生の国語・数学・英語は、得意・不得意に合わせてクラスを分けます。工業科目の実習は少人数で行います |
| 「体験」という授業 | 1年生で週2時間。囲碁・将棋・手話・陶芸・農芸・伝統芸能など。内容は学校ごとに違います |
| 日常の取組を重視した評価 | 出席状況、課題やノートの提出、授業への取組を評価に反映します |
「習熟度別」とは、わかっている度合いに合わせて学ぶクラスを分ける方法のことです。わからないところを、あとまわしにしない仕組みが特色です。
🔎 学校ごとの特色の例
都教育委員会の案内に、学校ごとの特色が例として紹介されています。
| 学校 | 特色の例 |
|---|---|
| 秋留台高校 | 二人担任制と、少人数の「チーム秋留台」による指導。資格取得の推進。AI機材の活用 |
| 足立東高校 | 実用英語検定や、文書・表計算・プレゼン用ソフトの学習。無料の職場体験(ジョブ・キャンプ) |
| 蒲田高校 | 教育のユニバーサルデザイン化の推進。進路指導を最優先にし、進路実現率100%を目ざす |
| 東村山高校 | 1年生の30分授業(一部)、二人担任制、15講座の体験授業。2年生から特別進学クラスを設置。朝読書・朝学習 |
| 中野工科高校 | 食品サイエンス科を設置。食を工業的・科学的に扱う。分析機器を備える |
学校ごとのくわしい入試データは、都立蒲田高校や都立足立東高校の記事にまとめています。
📝 入試のしくみ:学力検査は行われない
エンカレッジスクールとして指定された都立高校では、学力検査を行いません。実施要綱にそのように書かれています。かわりに、次の3つ(学校によっては実技検査を加えた4つ)の結果を合わせて選考します。
| 選考の材料 | 内容 |
|---|---|
| 調査書 | 各教科の「観点別学習状況の評価」で点数にします。観点別学習状況の評価とは、通知表の「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の評価のことです |
| 面接 | 学校が決めた方法で行います。自己PRカードは面接の資料として使われます |
| 作文または小論文 | 学校によって、作文か小論文のどちらかです。実技検査を行う学校は、実技検査も加わります |

調査書・面接・作文(小論文)それぞれの満点は、各都立高校が決めます。自己PRカードは点数にしません。
普通科4校の検査の内容
| 学校 | 文章の検査 | 面接の中の自己PRスピーチ |
|---|---|---|
| 蒲田 | 作文 | 2分程度 |
| 足立東 | 作文 | 1分以上1分30秒以内 |
| 東村山 | 作文 | 1分程度 |
| 秋留台 | 小論文 | 2分程度 |
自己PRスピーチとは、面接の中で、自分のよいところや頑張ってきたこと、入学後にしたいことなどを話すものです。時間は学校によって違うので、志望校の時間に合わせて練習しましょう。
📅 令和9年度(2027年度)入試の日程
エンカレッジスクールの日程は、全日制の都立高校の標準日程と同じです。ただし、検査の時間割は各校が決めます。
| 選抜 | 出願の入力 | 書類の提出 | 検査 | 合格発表 |
|---|---|---|---|---|
| 推薦に基づく選抜(行う学校のみ) | 2026年12月18日から | 1月8日〜1月18日 | 1月26日・27日 | 2月2日 |
| 学力検査に基づく選抜(第一次募集) | 2026年12月18日から2月4日午後5時 | 1月29日〜2月4日 | 2月21日 | 3月1日 |

推薦に基づく選抜を行うかどうかは、学校によって違います。志望校の募集案内で確認してください。
日程の全体は、都立高校入試2027の日程にまとめています。
🔁 志願変更のときの注意
志願変更とは、いったん出した願書を取り下げ、ほかの学校に出し直すことです(くわしくは 都立高校の志願変更 の記事をご覧ください)。
エンカレッジスクールの蒲田高校に出願したあとで取り下げ、チャレンジスクールの六本木高校に出し直すことはできません。全日制からチャレンジスクールへの変更はできないという決まりがあるためです。
🗓️ 準備のスケジュール
学力検査がない入試なので、次の3つの準備が中心になります。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 中1・中2から | 欠席を減らし、課題やノートの提出を続けます。調査書は日ごろの取組が点数に反映されます |
| 夏から秋 | 学校説明会や見学会に参加し、志望校の雰囲気と授業の様子を確かめます |
| 10月から11月 | 募集人員(10月ごろ発表)と、志望校の検査の内容・満点を確認します |
| 12月から1月 | 自己PRスピーチの原稿を作り、声に出して時間を測ります。作文(小論文)は書く練習を重ねます |
| 2月 | 2月21日の面接・作文(小論文)。落ち着いて話せるよう、前日までに持ち物と会場を確認します |
| 3月 | 3月1日に合格発表と入学手続 |
🎯 まとめ
都立エンカレッジスクールの入試2027のポイントです。
- 学力検査は行われません。調査書・面接・作文(小論文)で選ばれます。
- 調査書は観点別学習状況の評価で点数にします。ふだんの取組が大切です。
- 自己PRスピーチの時間は、蒲田・秋留台が2分程度、足立東が1分以上1分30秒以内、東村山が1分程度です。
- 検査は全日制の標準日程の2月21日。合格発表は3月1日です。
エンカレッジスクールの入試は、「わからない」を大切にしながら学び直したい人を応援する入試です。欠席や提出物を整え、自分の言葉で話す練習を始めましょう。


