最終更新:2026年9月/令和9年度(2027年春)入試の情報です。出願前には、岐阜県教育委員会の最新の選抜要項と、各高校の実施概要を必ずご確認ください。
岐阜県の公立高校入試には、推薦入試や前期・後期の区別がありません。令和9年3月3日(水)の第一次選抜が、実質1回きりの本番です。学力検査は5教科で各100点、合計500点です。
内申点は中3の成績が2倍で計算されます。そして内申と当日点の比率は、学校ごとに7:3から3:7の間で決まります。つまり「中3の2学期の成績」と「3月の500点」の両方を、同時に仕上げる必要があります。
- 令和9年度(2027年春)の第一次選抜・第二次選抜の日程
- 学力検査の教科・時間・配点と、当日の時間割
- 内申点(中3が2倍)の計算を、具体的な数字で
- 「7:3〜3:7」の比率が合否にどう効くか
- 独自検査・学区・WEB出願と、令和9年度の変更点
- 中3が9月から3月までに、月ごとにやること
- 保護者がやってしまいがちなNG
令和9年度(2027年)入試の日程
令和9年度の日程は、すでに岐阜県教育委員会から公表されています。学力検査は3月3日(水)、合格発表は3月12日(金)です。まずこの2つをカレンダーに書き込んでください。
| 区分 | 内容 | 日時(令和9年) |
|---|---|---|
| 第一次選抜 | 出願(WEB) | 2月5日(金)正午〜2月10日(水)正午 |
| 第一次選抜 | 志願変更 | 2月12日(金)午前9時〜2月16日(火)正午 |
| 第一次選抜 | 検査(学力検査など) | 3月3日(水)※一部の高校は3月4日(木)も |
| 第一次選抜 | 追検査の申請締切 | 3月5日(金)正午 |
| 第一次選抜 | 追検査 | 3月9日(火)※一部は3月10日(水)も |
| 第一次選抜 | 合格発表 | 3月12日(金)午前9時 |
| 第二次選抜 | 出願 | 3月13日(土)午前9時〜3月15日(月)午後4時 |
| 第二次選抜 | 志願変更 | 3月16日(火)午前9時〜正午 |
| 第二次選抜 | 検査 | 3月18日(木) |
| 第二次選抜 | 合格発表 | 3月23日(火)午前9時 |
※出典:岐阜県教育委員会「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜要項」「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜について」(公式)。3月4日に検査を行うかどうかは高校ごとに決まります。
追検査は、インフルエンザなどの感染症やけがなど、やむを得ない事情で3月3日に受けられなかった人のためのものです。申請の締切は3月5日の正午と短いので、当日に体調をくずしたら、すぐ中学校に連絡してください。
第二次選抜は、第一次選抜で募集人員に満たなかった学科だけで行われます。受けられるのは、公立高校に合格していない人です。全員に面接があり、学力検査を行う高校は国語・数学・英語の3教科(各30分・各100点)です。第二次選抜があるかどうかは、第一次の結果が出るまでわかりません。「第二次があるから大丈夫」とは考えないでください。
※出典:岐阜県教育委員会「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜要項」(公式)。
学力検査は5教科500点。当日の時間割も決まっています
第一次選抜の学力検査は、国語・数学・英語・理科・社会の5教科、各50分、各100点の合計500点です。問題は県教育委員会がつくる共通問題です。
| 順番 | 教科 | 時間 | 配点 |
|---|---|---|---|
| 1時間目 | 国語 | 9:20〜10:10 | 100点 |
| 2時間目 | 数学 | 10:30〜11:20 | 100点 |
| 3時間目 | 英語(放送問題あり) | 11:40〜12:30 | 100点 |
| 4時間目 | 理科 | 13:20〜14:10 | 100点 |
| 5時間目 | 社会 | 14:30〜15:20 | 100点 |
※出典:岐阜県教育委員会「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜要項」(公式)。英語の放送問題は、県が公開している令和8年度問題に「放送原稿」があることで確認しています。
1日で5教科を受け、最後の社会は15時20分に終わります。午後に集中力が落ちる子は、理科と社会で点を落としがちです。冬休みからは、この時間割どおりに過去問を1日で5教科解く練習をしてください。
理数科(数学・理科)と、グローバルビジネス科(英語)では、特定の教科の点数を最大1.5倍までに増やして計算する「傾斜配点」を行うことができます。普通科は基本的に5教科同じ重さです。志望校が理数科なら、実施概要一覧で倍率を必ず確認してください。
※出典:岐阜県教育委員会「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜要項」(公式)。
内申点は「中3が2倍」。180点満点で計算します
岐阜県の内申点(調査書の評定)は、中1の合計+中2の合計+中3の合計×2で計算します。9教科を5段階でつけるので、1学年は45点満点です。合計すると45+45+90=180点満点になります。
| 学年 | 満点 | 倍率 | 計算での満点 |
|---|---|---|---|
| 中1 | 9教科×5=45点 | 1倍 | 45点 |
| 中2 | 9教科×5=45点 | 1倍 | 45点 |
| 中3 | 9教科×5=45点 | 2倍 | 90点 |
| 合計 | — | 1:1:2 | 180点 |
※出典:計算方法は岐阜県教育委員会「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜要項」(公式)。9教科・180点満点という表し方は、進研ゼミ高校入試情報サイトなど民間サイトの説明で確認しています。
具体例:Aさんの内申点を計算してみます
Aさんの9教科の合計が、中1で36、中2で38、中3で40だったとします。計算はこうなります。
もし中3の合計が1つ上がって41になると、内申点は2点上がって156点になります。中1・中2で1つ上げても1点しか増えません。中3の1つは、中1・中2の2つ分の重さです。
実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)も、5教科と同じ1教科として数えます。特別な倍率はありません。だから実技で「3」を「4」にすることも、主要教科で上げるのとまったく同じ価値があります。
中3の評定は、2学期(または前期)の定期テストや提出物で大きく決まります。9月の今から取り組めるのは、残りの定期テスト、提出物、授業中の発言や小テストです。「受験勉強があるから学校の課題は後回し」は、岐阜県では特に損をします。
内申と当日点の比率は「7:3〜3:7」から学校ごとに決まる
合否は、内申点と学力検査の結果を合わせて判断されます。その比率は7:3、6:4、5:5、4:6、3:7の5種類から、高校ごとに決まります。「3:7」なら学力検査を重く見る学校、「7:3」なら内申を重く見る学校です。
| 比率(内申:学力) | どんな学校か | 受験生の作戦 |
|---|---|---|
| 3:7 | 学力検査をいちばん重く見る | 当日の500点で逆転しやすい |
| 4:6 | 学力検査をやや重く見る | 内申と当日点の両方が必要 |
| 5:5 | 同じ重さ | 内申の差が当日まで残る |
| 6:4/7:3 | 内申を重く見る | 中3の成績がとても大事 |
※出典:比率の種類は岐阜県教育委員会「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜要項」(公式)。学校ごとの比率は同「令和9年度 実施概要一覧」で公表されています。表の「作戦」の欄は当塾の見方です。
難関校の比率は、岐阜県の難関公立高校の対策記事で学校ごとにまとめています。
比率の考え方を数字で見てみます(推測を含む例)
ここからは推測です。県は、内申180点と学力500点をどう合わせるかの具体的な計算式を公表していません。そこで「考え方」をつかむために、次のような例で見てみます。
内申154点を「300点満点」に直すと、154÷180×300で約257点。
学力検査380点を「700点満点」に直すと、380÷500×700で532点。
合計は約789点です。
この計算だと、内申が10点上がると約17点、学力検査が10点上がると14点増えます。内申10点は、中3の評定なら5つ分です。一方、学力検査の10点は、5教科のどこかで2〜3問の正解で届きます。
つまり、3:7や4:6の学校では、9月以降は学力検査の点を伸ばすほうが、合計への効き目が大きくなりやすいです。ただし、内申が低すぎると当日で取り返すのに必要な点がふくらみます。「内申は今できる範囲で落とさない」「伸ばすのは当日点」と考えてください。
独自検査・学区・WEB出願と、令和9年度の変更点
独自検査は一部の学科だけで行う、部活動や実技の実績を重く見る選抜です。学区はなく、県内のどの県立高校にも出願できます。出願はWEBで行います。
独自検査とは
独自検査は、学科の専門分野の実技能力や、部活動・外部のクラブチーム・社会的活動の実績を特に重視する検査です。内容は面接・小論文・実技検査・自己表現の中から、高校が決めます。合格者は募集人員の30%が上限です。
ステップ1:独自検査を受けた人について、内申+学力検査+独自検査で先に合格者を決める。
ステップ2:そこで合格しなかった人も含めて、残りの全員を内申+学力検査だけで選ぶ。
独自検査で不合格でも、ステップ2でもう一度チャンスがあります。とはいえ、難関校の普通科で合否を決めるのは、多くの場合ステップ2の内申と学力検査です。
※出典:岐阜県教育委員会「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜要項」(公式)。
学区はない。出願はWEBで
- 学区:岐阜県は平成30年度(2018年度)入試から学区を廃止しました。原則、保護者と県内に住んでいれば、県内のどの県立高校にも出願できます。
- 第2・第3志望:書けるのは同じ高校の別の学科だけです。別の高校を第2志望にすることはできません。
- WEB出願:「WEB出願システム」で出願します。入学考査料2,200円もシステムで納め、受検票もシステムから印刷します。
- 面接:第一次選抜の面接は、高校ごとに実施するかどうかを決めます。
※出典:岐阜県教育委員会「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜要項」(公式)、リセマムの記事(2017年7月12日)。
令和9年度の変更点
令和9年度の公式資料には、前の年からの大きな制度変更は書かれていません。第一次選抜が中心で、比率は7:3〜3:7、独自検査の上限は募集人員の30%です。
各高校の検査の概要(面接の内容など)は、10月末までに各校のウェブサイトに掲載される予定です。11月になったら、志望校のサイトを必ず見てください。
※出典:岐阜県教育委員会「令和9年度岐阜県立高等学校入学者選抜について」(公式)、リセマムの記事(2026年7月1日)。
中3の月別やることロードマップ(9月〜3月)
岐阜県は本番が3月3日の1回なので、9月〜12月で「内申を固める」、12月〜2月で「500点を仕上げる」という2段構えで進めます。県内では「岐阜新聞・中学3年学力テスト」(岐阜新聞情報センター)と「岐阜全県模試」(学悠出版)が主な模試です。
| 時期 | 主な予定 | やること(具体的に) |
|---|---|---|
| 9月 | 岐阜新聞テスト第1回(9月6日)の結果返却 | 間違えた問題を「知らなかった」「ミス」に分ける。中1・中2の苦手単元を2つだけ選び、平日30分ずつやり直す |
| 10月 | 2学期の定期テスト | テスト2週間前から学校の問題集を2周。提出物は締切の3日前に出す。実技4教科の筆記テストも対策する |
| 11月 | 岐阜新聞テスト第2回(11月22日) | 県の公開過去問を1年分、5教科を時間どおりに解く。志望校のサイトで検査の概要を確認 |
| 12月 | 岐阜新聞テスト第3回(12月13日)/三者面談 | 内申の見込みと模試の結果で、志望校を仮決定。冬休みは1日6〜8時間、過去問を1日1年分 |
| 1月 | 岐阜新聞テスト第4回(1月10日)/私立入試 | 過去問の2周目。間違い直しノートを毎日15分見る。英語の放送問題を毎日1回 |
| 2月 | 出願(2月5日〜10日)・志願変更(2月12日〜16日) | WEB出願の入力を家族で確認。本番と同じ時間割(9:20開始)で5教科を通す日を週1回つくる |
| 3月 | 学力検査(3月3日)・合格発表(3月12日) | 前日は新しい問題を解かない。間違い直しノートと、英語の単語・社会の用語の確認だけ |
※出典:入試日程は岐阜県教育委員会(公式)。岐阜新聞・中学3年学力テストの日程は岐阜新聞情報センターの公式サイト(2026年度)。定期テストの時期は中学校によって異なります。
県内の2つの模試は「役割」で使い分ける
岐阜県の中3がよく受ける模試は2つあります。どちらも中3は年4回です。
- 岐阜新聞・中学3年学力テスト(岐阜新聞情報センター):運営会社は「岐阜県最大の人数が受験する」と説明しています。成績表では、得点と内申点を合わせた総合判定で、志望校の中での順位がわかります。志望校の中で自分が何番目かを見るのに向いています。
- 岐阜全県模試(学悠出版):一定の期間の中で受ける形です。受験料は5教科で1回4,400円(税込)。苦手単元の確認や、判定のもう1つの物差しとして使えます。
※出典:岐阜新聞情報センター「岐阜新聞・中学3年学力テスト」公式サイト、学悠出版「岐阜全県模試」公式サイト(いずれも2026年度の情報)。
模試を受けたら、返ってきた週のうちに直しをしてください。やり方は3つだけです。(1)間違えた問題に「知らなかった」「ミス」「時間切れ」の印をつける。(2)「ミス」は原因を1行で書く。(3)「知らなかった」は教科書の該当ページを開き、同じ単元の問題を3問解く。判定の文字(AやCなど)だけ見て終わりにすると、次の模試でも同じ問題を落とします。
志願変更の期間をどう使うか
岐阜県では、出願のあとに志願変更の期間があります。この期間に、出願先を変えることができます。ただし、倍率だけを見て志望校を変えるのはおすすめしません。変更を考えるのは、1月の模試と過去問の点が、志望校の目安に大きく届いていない場合です。変更するかどうかは、事前に家族と中学校の先生で「こうなったら変える」という基準を決めておくと、あわてずにすみます。
学校から帰ったら30分で学校の宿題、夕食前に60分で数学か英語、夕食後に60分で理科か社会、寝る前に15分で間違い直しノート。合計で約2時間45分です。土日は午前に過去問1〜2教科、午後にその直しをします。
保護者がやってはいけないNG
- 「第二次選抜があるから」と志望校を上げすぎる。第二次は定員があいた学科だけです。志望校で行われるとは限りません。
- 「受験勉強を優先して、学校の提出物は後でいい」と言う。中3の評定は2倍で効きます。提出物の遅れは、そのまま内申に響きます。
- 模試の判定だけを見て一喜一憂する。岐阜新聞テストなどの判定は、内申の見込みも入った目安です。見るべきは教科ごとの失点の理由です。
- 出願を子どもだけに任せる。WEB出願は入力や支払いの期限が正午までのものもあります。家族で画面を一緒に確認してください。
模試の結果が悪かった日は、「なんでこんな点なの」ではなく「どの問題なら次に取れそう?」と聞いてください。本人が次の一手を言葉にできれば、それで十分です。声かけの例は模試の結果が悪かった子への声かけでも紹介しています。
内申と当日点、どちらが足りないかを先に見きわめる
岐阜県の入試で最初にやるべきことは、「内申が足りないのか、当日点が足りないのか」をはっきりさせることです。比率が学校ごとに違うので、同じ内申・同じ模試の点でも、志望校によって作戦が変わります。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1の指導です。お子さまの通知表と模試の答案を一緒に見て、残りの定期テストで上げる教科と、3月までに伸ばす教科を分けた学習計画をつくります。
まとめ
- 令和9年度の第一次選抜は3月3日(水)。合格発表は3月12日(金)
- 学力検査は5教科・各50分・各100点の500点満点。英語は放送問題あり
- 内申は中1+中2+中3×2で180点満点。中3の1つは中1・中2の2つ分
- 内申と学力検査の比率は7:3〜3:7の5種類から学校ごとに決まる
- 独自検査は一部の学科だけ。上限は募集人員の30%
- 学区はなし。第2志望は同じ高校の別学科だけ。出願はWEB
- 令和9年度に大きな制度変更は公式資料に書かれていない


