最終更新:2026年9月/日程・配点は愛知県教育委員会の公表資料で確認しています。出願前に必ず県教育委員会と中学校からの最新の案内でご確認ください。
愛知県公立高校入試2027(令和9年度)の一般選抜は、学力検査が2027年2月24日(水)、合格発表が3月8日(月)です。推薦選抜・特色選抜はそれより前の2月4日(木)に行われます。
合否は、中3の評定を2倍した評定得点(90点満点)と、5教科の学力検査(110点満点)を、学校ごとに決めた方式Ⅰ〜Ⅴで合わせて決まります。
一般選抜では公立を2校まで受けられます。ただしAグループとBグループから1校ずつという決まりがあります。今できることは、中3の成績を上げることと、志望校の組み合わせを早めに考えることです。
- 令和9年度(2027年)の推薦・特色選抜と一般選抜の日程
- 推薦選抜・特色選抜・一般選抜のちがい
- 尾張・三河の2学区と、A・Bグループの2校受検のルール
- 評定得点と学力検査の合わせ方(方式Ⅰ〜Ⅴ)を具体例で
- 2027年入試で変わること(調査書の3項目の削除)
- 中3の9月から3月まで、月ごとにやること
- 保護者がやってしまいがちなNG
愛知県公立高校入試2027の日程
令和9年度の入試は、2月上旬の推薦選抜・特色選抜と、2月下旬の一般選抜の2段階です。一般選抜の学力検査は、AグループもBグループも同じ2月24日に1回だけ行われます。
| 選抜 | 出願 | 検査 | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 推薦選抜 | 2027年1月25日(月)〜2月1日(月) | 面接 2月4日(木) 特別検査 2月4日(木)・5日(金) | 2月8日(月) |
| 特色選抜 | 1月25日(月)〜2月1日(月) | 2月4日(木) ※2月5日(金)の学校あり | 2月8日(月) |
| 一般選抜 | 2月8日(月)〜16日(火) 志願変更 2月17日(水) | 学力検査 2月24日(水) 面接 A:2月25日(木)/B:2月26日(金) | 3月8日(月) |
※出典:愛知県教育委員会「令和9年度公立高等学校入学者選抜実施日程」(公式)。曜日は日付から確認。面接は実施する学校だけです。発表の時刻、一般選抜の追検査の有無、欠員が出たときの第2次選抜の日程は、この記事の作成時点で確認できていません。
志願変更は1日だけ
一般選抜では、出願したあとに志願先を変える「志願変更」ができます。受付は2月17日(水)の1日だけです。出願の締め切り後に報じられる志願者数を見て、変えるかどうかを考える人もいます。ただし、1日しかないので、「この数字なら変える」という基準を家族で先に決めておくと迷いません。
推薦・特色選抜の出願は1月25日から始まります。冬休みが明けたらすぐです。推薦や特色を考えているなら、12月の三者面談までに「受けるかどうか」を決めておくと慌てません。
推薦選抜・特色選抜・一般選抜のちがい
多くの受験生が受けるのは一般選抜です。推薦選抜と特色選抜は、その前に行われる「先に決まるチャンス」と考えてください。
| 選抜 | どんな選抜か | 注意点 |
|---|---|---|
| 推薦選抜 | 学校が示す条件に合う人が出願。面接と、学校によって特別検査 | 特色選抜との併願はできない |
| 特色選抜 | 面接は必ず。ほかに作文・基礎学力検査・プレゼンテーション・実技などから学校が選ぶ | 実施する学校・学科が限られる |
| 一般選抜 | 評定得点と学力検査で順位を決める。2校まで受けられる | 多くの学校は面接なし |
※出典:愛知県教育委員会「入学者選抜に関するQ&A」「入学者選抜方法の概略」(令和8年7月発行)・特色選抜の実施校と検査内容の資料(公式)。実施校数は進研ゼミ高校入試情報サイト(2026年9月25日)でも確認。
推薦選抜や特色選抜で合格しなかったときは、一般選抜に出願できます。つまり、推薦・特色に挑戦しても一般選抜のチャンスは残ります。
推薦選抜の合格者数の目安は、普通科で募集人員の10〜15%です。特色選抜の合格者数は、募集人員の20%以内で各校が決めます。どちらも枠は小さいので、推薦・特色を受ける子も一般選抜の勉強は止めないのが基本です。
令和9年度に特色選抜を行うのは、75校1校舎・111学科です。難関校が特色選抜を行うかどうかは、この記事の作成時点で確認できていません。志望校の分は、県教育委員会の一覧で必ず確かめてください。
推薦・特色を受けるか迷ったときの考え方
迷ったときは、次の3つを順に確かめてください。1つ目は、志望校がその選抜を実施しているかです。特色選抜は一部の学校・学科だけで、検査の中身も学校ごとにちがいます。
2つ目は、その学校に「行きたい理由」を自分の言葉で話せるかです。どちらの選抜も面接があります。理由があいまいなままだと、面接で苦しくなります。
3つ目は、準備の時間が一般選抜の勉強をじゃましないかです。面接や作文の練習は、1月に週2回ほどで足ります。一般選抜の勉強を止めてまで準備する必要はありません。
愛知県教育委員会は、令和10年度(2028年度)の入試からすべての高校・学科で特色選抜を行うと発表しました(2026年7月の報道による)。2027年に受ける今の中3は、これまでどおり一部の学校だけです。
2校受検のしくみ:尾張・三河とA・Bグループ
一般選抜では、第1志望と第2志望の2校まで出願できます。ただし、好きな2校を自由に選べるわけではありません。ルールは次の3つです。
※出典:愛知県教育委員会「入学者選抜に関するQ&A」(公式)。自分の志望校がどの群・どのグループかは、県教育委員会の資料と中学校の先生に必ず確認してください。
第1志望で「合格ライン」に入れば、第2志望は見られない
各高校は、調査書の情報と、第1志望校で受けた学力検査の成績などで校内順位を決めます。そのあとコンピュータで振り分けます。第1志望の合格候補者になった人は、第2志望の合格候補者にはなりません。第1志望に届かなかったときにだけ、第2志望で判定されるしくみです。
ここから大事なことが1つわかります。第1志望と第2志望の順番は、とても重いということです。「本当に行きたい学校」を第1志望にしないと、あとで後悔します。
2校を受ける場合も、学力検査は2月24日の1回だけです。面接はAグループの学校が2月25日、Bグループの学校が2月26日です。ただし面接をする学校は一部だけです。志望校が面接をするかどうかは、県教育委員会の一覧で確認してください。
倍率は「2つの見方」で読む
2校に出願できるので、愛知の倍率は見かけより高く出やすいです。令和8年度(2026年春)の全体の数字で見てみましょう。
| 項目 | 令和8年度 一般選抜等(全日制) |
|---|---|
| 募集人員 | 30,789人 |
| 第1志望者 | 30,230人 |
| 第2志望者 | 22,966人 |
| 志願者総数÷募集人員 | 1.73倍(前年より0.12低い) |
| 第1志望者÷募集人員 | 0.98倍(前年より0.05低い) |
※出典:愛知県教育委員会「全日制一般選抜等志願変更後の志願者数」(2026年2月17日・公式)をもとにした進研ゼミ高校入試情報サイトの集計。令和9年度の募集人員は未公表です(例年は秋ごろに公表)。
志願者総数で割ると1.73倍ですが、第1志望の人だけで割ると1倍を下回ります。ニュースで倍率を見たときは、第2志望の人が入った数字かどうかを確かめてください。難関校ごとの倍率は、ペアの記事「愛知の難関公立高校の対策」にまとめています。
合否の決め方:評定得点90点+学力検査110点
一般選抜の順位は、評定得点と学力検査の合計得点で決まります。まずはそれぞれの満点をおさえましょう。
| 材料 | 中身 | 満点 |
|---|---|---|
| 評定得点 | 中3の9教科の評定(5段階)の合計45を2倍 | 90点 |
| 学力検査 | 国語・数学・社会・理科・英語の5教科。各22点 | 110点 |
※出典:愛知県教育委員会「入学者選抜に関するQ&A」(公式)。解答はマークシート方式(令和5年度入試から)、各教科45分と塾・通信教育の解説にあります(民間の情報。県の公式資料での記載と、令和9年度の時間割は未確認)。
大事なのは、評定は中3の成績だけが使われることです。中1・中2の成績は入試の点数に入りません。そのかわり、中3の成績は1つ上がるだけで評定得点が2点上がります。
評定は9教科です。音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技4教科も、5教科と同じ重さで数えられます。実技4教科がすべて1つずつ上がれば、評定得点は8点上がります。実技は提出物や授業での取り組みで評価が変わりやすいので、中3の2学期はここを意識してください。
学校ごとに選ぶ「方式Ⅰ〜Ⅴ」
評定得点と学力検査をどんな割合で足すかは、高校ごとに5つの方式から選んでいます。
| 方式 | 計算 | 満点(計算値) | 重く見るもの |
|---|---|---|---|
| Ⅰ | 評定得点+学力検査 | 200点 | 同じくらい |
| Ⅱ | 評定得点×1.5+学力検査 | 245点 | 評定をやや重く |
| Ⅲ | 評定得点+学力検査×1.5 | 255点 | 当日をやや重く |
| Ⅳ | 評定得点×2+学力検査 | 290点 | 評定を重く |
| Ⅴ | 評定得点+学力検査×2 | 310点 | 当日を重く |
※出典:愛知県教育委員会「入学者選抜に関するQ&A」「令和9年度一般選抜における各高等学校の面接実施の有無及び校内順位の決定方式」(2026年7月7日公表・公式)。満点は計算式からの計算値で、公式資料に書かれた数字ではありません。採用状況は、方式Ⅴが47校56学科、方式Ⅳが16校19学科、面接の実施は9校11学科と報じられています(リセマム 2026年7月8日)。方式Ⅰ〜Ⅲの校数は未確認です。
令和9年度に一般選抜を行うのは198校1校舎です。そのうち当日の学力検査を重く見る方式Ⅴを選ぶ学校が28.1%で、いちばん多くなっています(進研ゼミ高校入試情報サイトによる)。自分の志望校がどの方式かで、「内申を上げる」と「当日点を上げる」のどちらを優先するかが変わります。
具体例で計算してみよう
同じ成績の子が、方式のちがう学校を受けたらどうなるか。数字で見ると、方式の意味がよくわかります。
| 例 | 評定得点 | 学力検査 | 方式Ⅰ | 方式Ⅴ |
|---|---|---|---|---|
| Aさん(内申型) | 評定合計42→84点 | 80点 | 164点 | 244点 |
| Bさん(当日型) | 評定合計36→72点 | 90点 | 162点 | 252点 |
※架空の例です。計算方法は上の方式の表のとおり。実際の合否は、この数値を基礎資料にして各高校が総合的に判断します。
方式Ⅰの学校ならAさんが少し上です。ところが方式Ⅴの学校ではBさんが8点逆転します。当日の10点差が、2倍されて20点差になるからです。
評定を重く見る方式Ⅳの学校なら
同じ2人が、評定を重く見る方式Ⅳの学校を受けたらどうでしょう。Aさんは評定得点84点が2倍されて168点、学力検査80点を足して248点です。Bさんは144点+90点で234点です。
今度はAさんが14点リードします。方式Ⅴとは結果が反対です。令和9年度は、評定を重く見る方式Ⅳを選ぶ学校も16校19学科あると報じられています。志望校の方式を確かめないまま「当日で逆転すればいい」「内申があるから大丈夫」と考えるのは危険です。
評定が1つ上がると評定得点は2点上がります。これを当日の学力検査に直すと、次のようになります。
- 方式Ⅰ:学力検査2点分
- 方式Ⅳ:学力検査4点分(評定得点がさらに2倍されるため)
- 方式Ⅴ:学力検査1点分(学力検査のほうが2倍されるため)
方式Ⅴの学校を目指すなら、当日点を1点でも多く取る練習がいちばん効きます。一方で、評定が足りないと「受けてもよいか」の相談の段階で苦しくなるので、評定も手を抜けません。
志望校の方式を県教育委員会の一覧で確認し、今の評定と模試の点数で上の計算をしてみてください。「あと何点必要か」が見えると、子どもは動きやすくなります。評定がどの時点の成績で決まるかは、中学校の先生に確認しておくと安心です。
2027年入試で変わること・変わらないこと
いちばん大きな変更は、調査書から3つの項目がなくなることです。日程の組み方や評定得点・学力検査のしくみは、これまでと同じです。
| 項目 | 2027年入試での扱い |
|---|---|
| 性別 | 調査書から削除 |
| 行動の記録 | 調査書から削除 |
| 出欠の記録 | 調査書から削除 |
| 評定(成績) | これまでどおり使われる |
| 校内順位の方式 | 変更は6校7学科のみ(上位の普通科は変更なし) |
※出典:愛知県教育委員会「公立高校の入試の調査書情報が変わります!」(公式)、リセマム(2026年4月15日・7月8日)。方式を変える学校には、春日井工科・稲沢緑風館などがあると報じられています。
もう1つ、出願のしかたにも注意が必要です。令和6年度入試から、すべての選抜でWeb出願になっています。出願の期間に慌てないよう、中学校から案内が来たら家族で手順を確認しておきましょう。
出欠の記録が調査書からなくなるため、学校を休みがちだった子も、今の学力と成績で勝負しやすくなります。ただし、評定は今までどおり使われます。授業や提出物で成績をつけてもらうことは、これまでと変わらず大切です。
出欠の記録は調査書から消えますが、評定は残ります。中3の評定がきちんとつくかどうかを、早めに担任の先生に相談してください。
中3の9月から3月まで、月別にやること
愛知は評定が中3だけで決まり、当日はマークシートです。秋は評定と基礎、冬は過去問と時間配分が軸になります。
| 時期 | やること | 目安の量 |
|---|---|---|
| 9月 | 2学期の定期テスト対策と提出物。中1・中2の苦手単元を1つずつ洗い出す | 平日2時間・休日5時間 |
| 10月 | 模試を受けて志望校の方式で点数を計算。過去問を1年分、時間を計って解く | 過去問は週1回 |
| 11月 | 期末テストで評定を上げる最後の勝負。A・Bグループの組み合わせを家族で話す | テスト2週間前から実技も |
| 12月 | 三者面談で公立2校と私立の併願を決める。冬休みは過去問を複数年 | 冬休み中に3〜5年分 |
| 1月 | 推薦・特色の出願(1月25日〜)。面接練習。マークの塗り方と見直しの手順を固める | 面接練習は週2回 |
| 2月 | 推薦・特色の検査(2月4日)。一般の出願・志願変更。24日の学力検査へ体調を合わせる | 新しい問題集は増やさない |
| 3月 | 3月8日の合格発表。入学準備と高校の予習 | 英語・数学を毎日30分 |
※日付は愛知県教育委員会の実施日程(公式)。時間や量は、エスペランサアカデミーの指導経験からの目安です。私立高校の日程は学校ごとに違うため、各校の募集要項で確認してください。
模試は同じものを続けて受ける
愛知でよく使われる模試には、教育開発出版の「愛知全県模試」や、佐鳴予備校の「愛知県マーク模試」などがあります。どちらもマークシートで答える形式です。同じ模試を続けて受けると、自分の位置の変化がわかりやすくなります。模試の結果の見方は、下の関連記事も参考にしてください。
平日の時間割の例(中3秋)
休日の時間割の例(中3秋)
休日は午前に過去問や模試の復習、午後に苦手単元という形にすると続けやすくなります。午前9時から2時間は、学力検査と同じように時間を計って1教科ずつ解きます。昼食後は、午前に間違えた問題の解き直しを1時間。夕方は苦手単元を1つ選んで1時間、夜は暗記ものを30分です。
大事なのは、解きっぱなしにしないことです。間違えた問題は、なぜ間違えたかを一言メモしておきます。次の週末にそのメモだけを見直すと、同じミスが減っていきます。
保護者がやってはいけないNG
- 「中1・中2の成績が悪いからもう無理」と言う。愛知の評定は中3の成績だけです。今からでも評定得点は動きます。
- 第1志望と第2志望を「なんとなく」決める。第1志望で合格候補になると、第2志望は判定されません。順番は子どもと一緒に理由をつけて決めてください。
- A・Bグループを確認しないまま2校を決める。同じグループの2校は受けられません。「行きたい2校が同じグループだった」は、よくある失敗です。
- 模試の判定だけで志望校を下げる。見るべきは、志望校の方式で計算したときの不足点です。方式Ⅴの学校なら、当日点の伸びで逆転できる幅があります。
- 実技教科を「受験に関係ない」と言う。評定得点は9教科です。音楽・美術・保健体育・技術家庭も、国語や数学と同じ重さで入ります。
愛知の入試は、方式の選び方ひとつで「内申が大事な子」と「当日点が大事な子」が入れ替わります。お子さまの評定と模試の点を、志望校の方式で計算してみることが、対策の出発点です。
エスペランサアカデミーは、完全オンラインのプロ家庭教師による1対1の指導です。愛知県にお住まいでも、自宅から受けられます。評定と模試の結果から「あと何点」を計算し、残りの月数でやることを一緒に組み立てます。
中3の評定と最近の模試の結果があれば、志望校の方式で計算して、優先する教科をその場でお伝えします。無理な勧誘は一切ありません。
まとめ
- 一般選抜の学力検査は2027年2月24日(水)の1回。合格発表は3月8日(月)
- 推薦・特色選抜は2月4日(木)。合格しなかったときは一般選抜に出願できる
- 一般選抜は2校まで。普通科は同じ群のA・Bグループから1校ずつ
- 第1志望で合格候補になると、第2志望は判定されない。順番が大事
- 評定得点は中3の9教科×2で90点、学力検査は5教科で110点
- 学校ごとの方式Ⅰ〜Ⅴで重みが変わる。いちばん多いのは当日重視の方式Ⅴ
- 2027年入試から、調査書の性別・行動の記録・出欠の記録がなくなる
- 倍率は「志願者総数」と「第1志望者」の2つの見方で読む


