「勉強しているのに、点数が上がらない」。この相談の多くは、勉強時間ではなくやり方に原因があります。この記事では、指導の現場で実際に成果が出ている勉強法を7つ、今日そのまま試せる手順つきで紹介します。あわせて、多くの人がやってしまう「効果の薄い勉強法」も正直に書きます。
・成果が出る7つの勉強法と、その具体的な手順
・逆に効果が薄い、やってはいけない3つの勉強法
・1日の勉強時間の組み立て方
・やる気が出ない日の対処法
・中学生・高校生それぞれの優先順位
大前提:「わかった」と「できる」は別
伸び悩む生徒に最も多いのが、この混同です。授業を聞いて「わかった」状態と、テストで「自力でできる」状態の間には、大きな段差があります。
教科書や解説を読んでいるとき、脳は「読めている=わかっている」と錯覚します。しかしテストでは、何も見ずに自分で書き出さなければなりません。この差を埋める作業こそが勉強です。
すべて「思い出す」「自分で書く」「間違いを直す」という、能動的な作業です。逆に、読む・写す・眺めるといった受け身の作業は、時間の割に成果が出ません。
効率のいい勉強法7選
① ノートを閉じて、思い出してから確認する
最も効果が高く、最も実行されていない方法です。教科書を読んだら、いったん閉じて、何も見ずに紙に書き出します。
範囲は見開き1ページ程度で構いません。
キーワードでも図でも構いません。3分で書けるだけ書きます。
これが「わかったつもりだった部分」です。ここだけをもう一度読みます。
読み返すだけの勉強と比べて、同じ時間で定着率が明確に変わります。苦しいと感じたら、それが効いている証拠です。
② 間隔をあけて復習する
1日に3回連続で復習するより、3日に分けて1回ずつのほうが記憶に残ります。おすすめの間隔は次のとおりです。
| タイミング | やること | 時間 |
|---|---|---|
| 当日 | 習った内容を1回、何も見ずに書き出す | 5分 |
| 翌日 | 同じ内容をもう一度。できた部分は飛ばす | 5分 |
| 1週間後 | 間違えた部分だけ | 3分 |
| テスト前 | 印が残っている部分だけ | — |
ポイントは「できた部分は繰り返さない」ことです。できる問題を何度も解くのは、気持ちは良いですが時間の無駄です。
③ まとめノートを作らない
意外に思われるかもしれませんが、きれいなまとめノート作りは、最も時間対効果の悪い勉強法の一つです。教科書に書いてあることを写しているだけで、頭を使っていないためです。
どうしても作るなら、「一問一答形式」にしてください。左に問題、右に答え。これなら思い出す練習に使えます。色を塗ったり定規で線を引いたりする時間は、すべて演習に回してください。
テスト前日にノートをきれいにまとめて、勉強した気になること。手を動かした時間と、覚えた量は比例しません。
④ 25分やって5分休む
「2時間集中しなさい」は、多くの中高生にとって現実的ではありません。25分やって5分休むを4セット繰り返すほうが、結果的に長く続きます。
休憩中にスマートフォンを触るのは避けてください。一度触ると5分では戻れません。立ち上がる、水を飲む、窓の外を見る。これで十分です。
⑤ 「誰かに教えるつもり」で声に出す
理解できているかを確かめる、最も確実な方法です。解いた問題を、声に出して説明してみてください。「まずここを因数分解して、次に…」と言葉にできれば理解しています。
途中で詰まったら、そこが穴です。説明できない部分=テストで書けない部分と考えて間違いありません。
ぬいぐるみでも壁でも構いません。実際に指導していると、「人に説明させる」だけで理解が一段深まる生徒は非常に多いです。
⑥ 「間違いノート」を1冊だけ作る
教科ごとに作る必要はありません。全教科まとめて1冊で構いません。書くのは次の3つだけです。
問題文を写す必要はありません。「数学ワークP42 (3)」で十分です。
「符号ミス」「公式を忘れた」「問題文を読み違えた」。この1行が最も重要です。
「移項したら符号を確認する」「この公式を明日もう一度確認」。行動で書きます。
テスト前は、このノートだけを見返します。自分が間違えた問題は、また間違えます。ここを潰すのが最短距離です。
⑦ 始める時間と場所を固定する
意志の力で毎日勉強を始めるのは、大人でも難しいことです。「決めておく」ことで、意志の力を使わずに始められます。
「夕食の後、リビングの机で30分」のように、時間・場所・長さの3つをセットで決めてください。「今日は気が向いたらやる」では続きません。
「勉強しなさい」ではなく、「何時から始める?」と聞くだけで十分です。始める時刻を本人に決めさせると、実行率が上がります。
やってはいけない勉強法3つ
線を引く作業は、頭をほとんど使いません。引いた場所を覚えたつもりになるだけです。どうしても引くなら、1ページに2か所までと決めてください。
分からない問題の答えを先に見て、「なるほど」と思って次へ進む。これは何も残りません。答えを見たら、必ずその場で答えを閉じて、自力でもう一度解いてください。ここまでやって初めて1問です。
気持ちよく進むため、つい得意科目に時間を使ってしまいます。しかし点数が伸びるのは苦手科目です。80点を90点にするより、40点を60点にするほうがはるかに簡単で、合計点への影響も大きくなります。
やり方は分かっても、続かないのが一番の壁です
何をどの順でやるかを一緒に決め、毎週チェックします。プロ講師が、お子さんの状況に合わせた学習計画をご提案します。
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1日の勉強時間の組み立て方
時間の長さより、何をやるかの順番が大切です。平日2時間の例を示します。
| 順番 | 内容 | 時間 | 狙い |
|---|---|---|---|
| 1 | 前日の間違い直し | 15分 | 最も効果が高い。必ず最初に |
| 2 | 苦手科目の演習 | 40分 | 頭が疲れる前に |
| 3 | 休憩 | 10分 | スマートフォンは触らない |
| 4 | 学校の課題 | 30分 | 手を動かす作業 |
| 5 | 暗記もの(英単語・漢字・用語) | 20分 | 寝る前が定着しやすい |
| 6 | 今日やった内容を思い出す | 5分 | ノートを閉じて書き出す |
この順番のポイントは、最初に「昨日の間違い」を持ってくることです。多くの生徒は新しい範囲から始めますが、間違いを放置したまま先に進むと、同じ穴を抱えたまま量だけが増えます。
やる気が出ない日はどうするか
毎日やる気があるほうが珍しいです。そういう日のために、次のルールを決めておいてください。
人は始めてしまえば続けられることが多いためです。5分で終わる日が週に1日あっても、まったくやらない日を作るよりはるかに良い。連続を切らないことが、習慣を守ります。
学年別の優先順位
まず①思い出す練習と⑥間違いノートから。この2つだけで定期テストの点数は変わります。⑦の時間固定も早いうちに。
②間隔をあけた復習と③まとめノートを作らないを最優先に。高校は範囲が膨大なので、時間対効果の悪い作業を捨てることが勝負になります。
よくある質問
まとめ
7つ全部を一度に始める必要はありません。今日は①だけ。それで十分です。効果を実感できたら、次を足してください。
エスペランサアカデミー編集部(中学・高校・大学受験専門のオンライン家庭教師)。採用率10%以下・指導経験5年以上のプロ講師のみが在籍し、渋幕・海城・早慶をはじめとする難関校への合格指導を行っています。本記事は、実際にご家庭からいただくご相談内容をもとに作成しています。
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