プロ家庭教師が作成・監修 エスペランサアカデミー
「部活を続けながら、高校受験は大丈夫でしょうか」。
中2から中3の保護者の方から、とてもよくいただくご相談です。
結論から言うと、部活と受験は両立できます。
ただし、部活がある時期は「長い時間を確保する」のではなく「短くても毎日続ける」やり方が合っています。
そして、部活を引退したあとの時間をどう使うかで、受験勉強の質が変わります。
この記事では、時期別の考え方、疲れている日の対応、保護者の関わり方まで整理します。
部活を「受験の邪魔」と決めつけず、うまく味方につける視点でお読みください。
結論:部活がある時期は「短く・毎日」、引退後は「増えた時間を計画的に」
平日の勉強は、30分〜1時間でも毎日続けることを優先します。
大会前やテスト前は、先に優先順位を決め、全部を同時にやろうとしません。
引退後は、基礎の穴をふさいだうえで、過去問に取り組む時間を確保します。
睡眠と体調を最優先にし、疲れた日は量を減らして続けます。
部活と受験は両立できるのか
部活と受験の両立は、「どちらも全力で」ではなく「時期ごとに重さを変える」ことで成り立ちます。
次の表は、時期別の考え方の目安です。
| 時期 | 部活の状況 | 勉強の考え方 |
|---|---|---|
| 部活がある通常期 | 毎日の練習がある | 平日は短時間を毎日。 週末にまとめて復習 |
| 大会・コンクール前 | 練習が増える | 学校の宿題と提出物を最優先にし、先取りは控える |
| 定期テスト前 | 部活が休みになる学校が多い | テスト範囲の計画を先に立て、部活の休みを活用 |
| 引退後 | 部活の時間がなくなる | 基礎の見直しと過去問に時間を回す |
引退の時期は、部活の種類や学校によって違います。
「引退したら本気を出す」と考えると、時間が余ってから始めることになり、基礎の穴を埋める時間が足りなくなることがあります。
部活のある間から、毎日少しずつ続けておくことが大切です。

ポイント:「毎日少し」が引退後に効く
部活がある期間に、毎日30分でも基礎を続けておくと、引退後に一気に過去問へ進みやすくなります。
部活がある時期の勉強の作り方
疲れて帰ってきた平日に、長い時間を確保するのは難しいものです。
時間を「作る」のではなく、「あるものを使う」発想に切り替えましょう。
方法1 通学・休み時間などの短い時間を使う
英単語・漢字・理科社会の用語など、短時間でできる暗記は、移動時間や学校の休み時間に向いています。
方法2 帰宅後は「最初の30分」で終わらせる
夕食や入浴の前に、最も大切な課題を30分だけ終わらせます。
後回しにすると、疲れで手がつかなくなります。
方法3 週末に「まとめて復習」の時間を作る
平日に進めたことを、土日に見直して定着させます。
部活のない半日があれば、過去の間違いを解き直す時間にあてます。
| 場面 | 使える時間 | おすすめの内容 |
|---|---|---|
| 朝 | 10〜15分 | 英単語・漢字・用語の確認 |
| 帰宅後 | 30分〜1時間 | 宿題・ワークの基本問題 |
| 休日 | 1〜3時間 | 間違い直し・小テスト対策 |
時間の長さは目安です。
大切なのは、毎日同じタイミングで続けることです。
続くリズムを先に作ると、時間が増えたときの伸びが違ってきます。
大会前・テスト前の優先順位の決め方
大会やコンクールの直前は、練習が増えて勉強時間が取りにくくなります。
そんなときは、「全部やろう」とせず、次の順で優先順位を決めます。
| 優先順位 | 内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 第1 | 提出物・宿題 | 内申の評価に関わるため、期限を守る |
| 第2 | 定期テストの範囲の基礎 | テストの点と評定に直接つながるため |
| 第3 | 先取りの学習・問題集の追加 | 余力があるときだけにする |
提出物と授業態度は、評定を決める観点(主体的に学習に取り組む態度)にも関わります。
部活が忙しい時期ほど、ここを落とさないことが、内申を守るコツです。
内申の観点は内申点の仕組みで解説しています。
引退後の時間の使い方
部活を引退すると、放課後の時間が一気に増えます。
この時間を「何となく勉強」で使うと、伸びにくくなります。
引退後の過ごし方を、段階に分けて考えましょう。
段階1 基礎の穴をふさぐ
これまでの定期テストで間違えた問題を、教科ごとにまとめて見直します。
苦手な単元は、中1・中2の内容にさかのぼります。
段階2 過去問に取り組む
志望校の過去問(または同じ地域の過去問)を解き、時間配分と形式に慣れます。
段階3 弱点を絞って繰り返す
過去問で見つかった失点の山を、重点的に直します。
冬からの逆転計画の立て方も参考になります。
引退後は、部活で身につけた「毎日続ける力」「体力」「あきらめない気持ち」が、受験勉強の支えになります。
部活での経験を、受験の力として生かしてください。
疲れて勉強できない日の対応
部活で疲れ切った日に、無理に勉強を詰め込むと、睡眠不足になり、翌日の集中力も落ちます。
疲れている日は、次のように「量を減らして続ける」ことを優先します。
・その日の課題を半分にして、最低限だけやる
・暗記ものなど、短時間でできる内容に切り替える
・早めに寝て、翌朝の15分で取り戻す
睡眠時間の目安は、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」で、中学・高校生は8〜10時間を参考にすると示されています。
くわしくは受験直前期の体調管理と生活リズムで解説しています。
部活の実績は、入試にどう関わるか
部活動の記録が入試で評価されるかどうかは、地域や学校、入試の種類によって違います。
調査書に部活動の記載欄はありますが、それが点数としてどう扱われるかは、募集要項で確認が必要です。
| 場面 | 部活の扱い | 確認すること |
|---|---|---|
| 公立の一般入試 | 学力検査と調査書が中心 | 調査書に部活動の記録がどう使われるか |
| 推薦・特色選抜など | 学校により、活動の実績が出願条件・評価対象になることがある | 募集要項の出願資格・選考方法 |
| 私立高校の推薦・特待など | 学校の方針で、部活動の実績を評価する場合がある | 学校の個別相談・募集要項 |
「部活を頑張ったから有利になる」と思い込まず、志望校の最新の要項を確かめてください。
部活での実績を評価する入試があっても、学力の基準が別に設けられていることが多くあります。
保護者ができるサポート
部活と受験の両立で、保護者の方ができることは、「やる気を出させること」ではなく「環境を整えること」です。
・食事・睡眠・送迎など、生活面のサポート
・大会や試験の日程を、家族のカレンダーで共有する
・「部活をやめたら?」と、保護者から切り出さない
部活をやめるかどうかは、本人が納得して決めることが大切です。
もしお子さんから「部活と勉強、どっちも苦しい」と相談があれば、まずは話を聞き、「何が一番しんどいか」を一緒に整理してください。
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よくあるご質問
Q. 部活を続けたまま、高校受験は間に合いますか?
部活を続けながら進学する中学生は多くいます。
平日は短時間でも毎日続け、引退後に増えた時間を計画的に使えば間に合う可能性は十分あります。
ただし、結果は人それぞれで、約束はできません。
Q. 部活の引退はいつがいいですか?
引退時期は、部活の種類や学校によって異なります。
早く引退すれば勉強時間は増えますが、部活を最後までやり切ることも本人の力になります。
本人の気持ちと学校の方針を尊重して決めましょう。
Q. 平日はどのくらい勉強すればいいですか?
目安は人によって違います。
部活がある時期は、30分〜1時間でも毎日続けることを優先してください。
疲れた日は量を減らし、週末にまとめて復習するのも一つの方法です。
Q. 部活の成績は、内申や入試で有利になりますか?
調査書に記載される場合がありますが、点数としての扱いは地域や入試の種類で違います。
推薦や特色選抜では評価されることもあるため、志望校の募集要項で確認してください。
Q. 部活をやめたいと言い出したらどうすればいいですか?
まず、やめたい理由を聞いてください。
人間関係、疲れ、勉強との両立など、理由によって対応が変わります。
決めるのは本人ですので、保護者が急いで結論を出さないことが大切です。
まとめ
この記事のまとめ
部活と受験は、時期ごとに重さを変えれば両立できる。
部活がある時期は「短く・毎日」、引退後は「増えた時間を計画的に」使う。
大会前やテスト前は、提出物と基礎を優先し、先取りは控える。
疲れた日は量を減らして続け、睡眠を最優先にする。


