東京大学教育学部附属中等教育学校の入試対策|2027年度の日程・検査・出願を公式資料で整理

中学受験

最終更新:2026年11月8日|入試の日程・出願・検査・費用は、東京大学教育学部附属中等教育学校(東大附属)の公式サイトにある「2027年度 生徒募集要項」(推薦選抜版・一般選抜版のPDF)と募集要項のページを照合してまとめています。学校の教育や施設・沿革は、同じ公式サイトの各ページの記載によります。二次情報は使っていません。出典は記事の最後にまとめました。公式サイトで確認できなかった数字(配点、倍率、過去の合格者数など)は載せず、「募集要項で確認」と書いています。

結論:東大附属の入試を、公式の資料で整理すると

東京大学教育学部附属中等教育学校は、東京都中野区にある国立の共学校です。2027年度の募集人員は120名(推薦選抜約30名、一般選抜約90名)です。一般選抜の検査日は2027年2月3日(水)。適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ・実技検査と書類審査で選考され、2段階選抜(1次の人数による絞り込み)はありません。

出願はWeb出願(ミライコンパス)で、一般選抜は2026年12月21日(月)9:00から2027年1月8日(金)12:00までです。書類はレターパックプラスの郵送で、期間内の消印が有効です。受検料は5,000円、合格発表は2月5日(金)9:00、入学手続は2月8日(月)です。出願には、通学時間が片道90分程度を目安とする区域内に、保護者または保証人と居住するという条件があります。

推薦選抜は、1次が書類審査、2次が適性検査と面接です。日程はすでに進行中で、2次の検査日は2026年12月18日(金)です。この記事では、一般選抜を中心に、推薦選抜の流れ、費用、教育の内容、施設、沿革までを、公式の記載に沿ってまとめます。

この記事でわかること
  • 東大附属の基本情報
  • 2027年度の選抜の全体像
  • 推薦選抜の日程と選考
  • 一般選抜の日程と出願
  • 出願資格と通学区域
  • 検査当日の時程と持ち物
  • 実技検査とはどんな検査か
  • 合格発表・入学手続・費用
  • 対策の進め方(当サイトの見解)
  • 教育目標と3つの時期
  • 2-2-2制と総合学習
  • 課題別学習と卒業研究
  • 宿泊研修
  • 施設と校舎のリノベーション
  • 沿革
  • 学校生活と部活動
  • 保護者が確認しておきたいこと
  • よくある質問

東大附属は、東京大学教育学部の附属校として、中学校と高等学校に当たる6年間を一体で行う中等教育学校です。受験を考えるご家庭からは、「一般選抜の検査は、一般的な私立中学の4科目入試と何が違うのか」「実技検査は何をするのか」「通学区域の条件はどう確認すればよいのか」「推薦選抜と一般選抜は両方受けられるのか」といった質問が寄せられます。この学校は、検査の内容を適性検査と実技検査で構成し、入試の考え方や、入学後に求める力を、学校のページと要項で文章にして示しています。

この記事では、確認できたことと、確認できなかったことを分けて書きます。入試の日程・出願・検査・費用は、2027年度の募集要項の記載をそのまま整理しました。配点と、過去の出願者数・合格者数は、確認した資料には載っていなかったため、数字を書いていません。当サイトの読み取りには「当サイトの見解」と添えています。

東大附属の基本情報

項目内容
学校名東京大学教育学部附属中等教育学校(通称:東大附属)
設置国立大学法人東京大学教育学部の附属校(2004年度に国立大学法人へ移行)
所在地東京都中野区南台1-15-1(電話 03-5351-9050)
男女の別共学
募集人員(2027年度)120名(推薦選抜約30名・一般選抜約90名の合計)
学年の規模1学年3クラス、120人(学校の説明)
教育目標「未来にひらく自己の確立」
育てたい5つの力ことばの力・論理の力・身体・表現の力・関係の力・情報の力
教育課程2-2-2制(基礎期・充実期・発展期)。卒業研究は必修
敷地37,000平方メートル(11,200坪)を超える(学校の説明)

学校の説明では、新宿駅からバスで約15分の場所にありながら、豊かな自然に囲まれた教育環境であるとされています。また、中等教育学校の卒業資格は高等学校の卒業資格と同等です。一方で、東京大学への進学について、特別の扱いを受けることはないと、募集要項に明記されています。

2027年度の選抜の全体像

東大附属の生徒募集は、推薦選抜と一般選抜の2回です。募集要項には、受検者は推薦選抜と一般選抜をそれぞれ出願できること、推薦選抜が不合格でも一般選抜を受けられること、推薦選抜の結果は一般選抜に影響しないことが書かれています。一般選抜の合否判定に、推薦選抜の検査結果は使われません。

推薦選抜一般選抜
募集人員約30名(男子約15名・女子約15名)約90名(男子約45名・女子約45名)
検査日2026年12月18日(金)2027年2月3日(水)
選考方法1次:書類審査/2次:適性検査(作文を含む)・面接・書類審査適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ・実技検査・書類審査
2段階選抜あり(1次の合格者に2次を実施)なし(出願した全員が受検)
受検料1次 1,300円/2次 3,700円5,000円
合格発表2026年12月21日(月)9:00から2027年2月5日(金)9:00

一般選抜の男女の内訳は、一般児の男子・女子と、双生児の男子・女子・異性、三つ子の枠に分かれています。この学校は、1953年度に双生児の募集を始めた歴史があり、一般選抜に双生児・三つ子の枠があります。一方、推薦選抜には双生児枠・三つ子枠はなく、一般児と同じ枠に出願します。

推薦選抜の日程と選考

推薦選抜は、2026年の秋から始まっており、2026年11月8日の時点で、1次選考の出願は終わっています。これから受験を考える方も、一般選抜の準備の参考として、流れを知っておくと役に立ちます。

段階日付内容
1次選考 出願10月23日(金)9:00〜10月30日(金)12:00Web出願と、出願書類の郵送(消印有効)
1次選考 結果11月25日(水)9:00〜11月30日(月)12:00ミライコンパスに掲載。合格者は人数が男子・女子それぞれ約120名
2次選考 出願11月25日(水)9:00〜11月30日(月)12:001次の合格者のみ。2次の出願手続は必須
検査12月18日(金)8:10〜8:20集合。適性検査(8:45〜9:00説明、9:00〜9:50)と面接。終了は10:40以降、順次
合格発表12月21日(月)9:00〜12月22日(火)12:00ミライコンパスに掲載。電話での問い合わせには応じない
入学手続12月22日(火)10:00〜12:00本校にて。受検票・提出書類・銀行口座がわかるもの・銀行届印を持参

推薦要件

推薦選抜には、アドミッションポリシーとは別に、推薦要件があります。要項では、志願者と保護者の双方が、次の2点を満たしていることが求められています。

  • 本校の教育内容をよく理解し、本校での教育を強く望んでおり、本校を第一志望校としていること。
  • 入学を許可された場合には、入学を確約できる者であること(誓約書を提出します)。

志願者本人には、小学校における様々な活動に誠実に取り組み、十分な成果をあげたこと、目標達成や課題解決のために主体性を持って、多様な人々と互いのよさを生かして協働しようとする態度を持っていることが、あわせて求められています。小学校の学校長が、推薦要件のすべてに該当する者として責任を持って推薦できることも、出願資格のひとつです。

2段階選抜の仕組み

1次選考は、提出された誓約書・志願理由書・報告書(5・6年生の評定)による書類審査で、合格者は男女それぞれ約120名です。2次選考は、1次の合格者に適性検査と面接を行い、その結果と、報告書・推薦書・誓約書・志願理由書をあわせて総合的に選考します。合格者は男女それぞれ約15名です。

注意点も書かれています。1次に合格すると、2次の出願辞退や受検の辞退はできません。2次の合格者は、入学辞退ができません。推薦で小学校ごとの人数制限はありません。出願書類は返還されず、不備があると受検できない場合があります。

推薦選抜の準備について、学校が書いていること

学校のQ&Aには、適性検査・面接ともに、小学校での学習にしっかり取り組み、さまざまな教科の内容を結びつけて、世の中で起きていることについて、自分なりに考える習慣をつけておくことが必要だと書かれています。また、自分の考えをまとめて文章にしたり、話したりできるようにしておくことが挙げられています。これらは、学校での学習生活を送るうえで必要な力であり、社会人になってからも重要な力だと、学校は説明しています。

一般選抜の日程と出願

東大附属 2027年度入試の日程
2027年度入試の主な日程(推薦選抜・一般選抜)。出典:2027年度 生徒募集要項
項目日付・内容
Web出願2026年12月21日(月)9:00〜2027年1月8日(金)12:00(ミライコンパス)
出願書類の郵送レターパックプラスで郵送。2027年1月8日(金)の消印まで有効
検査日2027年2月3日(水)。集合 8:10〜8:20、会場は本校。終了予定は12:40
合格発表2027年2月5日(金)9:00(ミライコンパス)
入学手続書類の配付2月5日(金)から2月8日(月)16:00まで、ダウンロード
入学手続2月8日(月)10:00〜12:00、14:00〜16:00(本校)
入学者説明会2027年2月20日(土)14:00開始予定

出願の流れ

1ミライコンパスで出願データを入力するユーザID(メールアドレス)を登録し、マイページにログインして、出願に必要な情報を入力します。入試区分を選択します。
2受検料を支払うクレジットカード、コンビニ、QRコード決済、ペイジー対応の金融機関ATMが使えます。本校の窓口では支払えません。納入された受検料は、いかなる理由があっても返金されません。
3受検票・志願票・宛名を印刷する決済後に印刷できます。受検票は、自宅やコンビニのプリンターで印刷し、検査当日に持参します。
4学校のホームページから書式をダウンロードして書類を作る志願票以外の書類は、所定の書式を使います。9月中旬以降、本校のサイトから書式をダウンロードできます。一般選抜に必要な書類は、一般選抜版の募集要項で確認します。
5レターパックプラスで郵送する書類は郵送のみです。本校への持参は受け付けられません。双生児・三つ子で2名以上が出願する場合は、1つにまとめます。期間内の消印が有効です。

要項には、出願書類に不備や不足がある場合は、選考の対象にならないこと、応募資格に違反した場合や、事実に反する記載で出願が承認され入学したと認められた場合は、入学決定後でも入学許可が取り消されることがあると書かれています。出願前に、書類の内容を家族で見直すことが大切です。

出願資格と通学区域

出願資格は、次の条件をすべて満たすことです(一般選抜版の募集要項より)。

  • 2027年3月に、学校教育法第1条に定められた小学校、または教育課程においてこれに準ずる学校を卒業見込みであること。
  • 入学後、通学時間が片道90分程度を目安とする区域内に、保護者または保証人とともに居住し、通学すること。
  • 入学を許可された場合には、入学を確約できること(推薦選抜のみ)。
  • 本校における教育の研究に、本人と保護者の協力がいただけること。

通学区域について、学校のQ&Aは、かなり丁寧に説明しています。「90分程度」とは、自宅から本校までの通学時間が90分程度までということです。毎日7:00以降に自宅を出て、8:30までに本校に到着することが目安です。特に朝の通学時間帯は、日中に比べて所要時間が大きく異なる路線もあるため、朝の通学時間帯での所要時間を調べるよう、書かれています。90分は目安であり、合否判定で細かな調査はしないと、学校は書いています。ただし、資格を満たしていない場合は、入学手続後でも入学許可を取り消すことがあります。前期課程(1〜3年)の在学中に、通学区域外に住居が移ったときは、その時点で転出することになっています。

学校は、90分程度とした理由を3つ挙げています。第一に、通勤電車での通学は、特に1年生には体力的な負担が大きく、授業に集中できなくなるおそれがあるという健康面の配慮です。第二に、学習・部活動・生徒会活動に取り組む時間を確保するためです。第三に、早朝に集合する学校行事(たとえば、6:40に羽田空港集合、7:15に東京駅集合)や、対外試合のある運動部の活動に、支障なく参加できるようにするためです。

また、「小学校」の範囲について、学校教育法の「小学校」の卒業見込み児童のみが受検資格を持ち、インターナショナルスクールの生徒は、日本の小学校に在籍し、卒業見込みがある場合のみ受検が認められると、Q&Aにあります。

検査当日の時程と持ち物

一般選抜の検査は、2027年2月3日(水)に、本校で行われます。募集要項の時程は、次のとおりです。時間は変更される可能性があり、当日の指示に従うよう書かれています。

東大附属 一般選抜の検査当日の時程
一般選抜の検査当日の時程(2027年2月3日)。出典:2027年度 生徒募集要項(一般選抜版)
時刻内容
8:10〜8:20集合
8:45〜9:00適性検査Ⅰ 説明・問題配付
9:00〜9:50適性検査Ⅰ(50分)
10:05〜10:15適性検査Ⅱ 説明・問題配付
10:15〜11:05適性検査Ⅱ(50分)
11:20〜11:30実技検査 説明・問題配付
11:30〜12:20実技検査(50分)
12:40終了予定

3つの検査が、いずれも50分で、間に休憩をはさんで続きます。合計で、検査時間は150分です(当サイトの計算)。集合から終了予定まで、約4時間半になります。荒天や交通機関の遅れで、検査の開始や終了の時刻が変わる場合があるため、出願後はミライコンパスで、最新の情報をこまめに確認するよう、要項に書かれています。

持ち物(推薦選抜版の記載。一般選抜は一般選抜版で確認)

  • 受検票、飲料水、HBの鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム
  • 三角定規1組(2枚)、直線定規(15cm程度)、コンパス、はさみ、スティック糊、セロハンテープ
  • 時計は、時刻表示機能のみのもの。下敷き・電卓は使えません。
  • 携帯電話・スマートフォン・タブレット・ウェアラブルデバイスなどの電子機器は、検査室に持ち込めません。

服装に指定はなく、体温調節のしやすい楽な服装で来るよう書かれています。開門は7:30の予定ですが、校舎に入れるのは8:10の予定です。検査開始後30分以内であれば入室できますが、検査時間の延長はできません。遅刻の場合は、本校に電話で連絡します。交通機関の遅れなど、やむを得ない遅刻の場合は、別室での受検を認めることがあります。控室はなく、付き添いの方との待ち合わせは、校舎の外(玄関付近)です。駐車場・駐輪場はなく、公共交通機関で来校します。付き添いの方とは、検査がすべて終了するまで会えません。

実技検査とはどんな検査か

一般選抜の特徴は、教科の筆記試験のほかに、実技検査があることです。募集要項のQ&Aでは、実技検査の例として、過去には次のような問題が出題されたと書かれています。

  • 文章の指示を読んで、作図や作成をする。
  • 音楽を聴いて、回答する。図面などを作成する。
  • 音声の指示を聞いて、作図や作成をする。

学校は、これらの検査で、総合的な知識や体験、実技などにかかわった出題をすると説明しています。持ち物に、三角定規・コンパス・はさみ・スティック糊・セロハンテープが挙げられているのは、作図や作成を行うためと読み取れます(当サイトの見解)。検査の配点・合格者の得点は、確認した資料には載っていないため、「募集要項で確認」としています。

入試の形は、年度によって変わってきました。学校の沿革では、1999年度の新制度による入学者選抜で、推薦は作文・面接、一般は作文・適性検査・実技とされ、2010年度に一般選抜を改定して、現在の適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ・実技となりました。2006年度の改定で、推薦選抜は、適性検査(作文を含む)と面接になっています。また、2007年度に、一般選抜での抽選が廃止されています。

合格発表・入学手続・費用

合格発表と入学手続

一般選抜の合格発表は、2027年2月5日(金)9:00に、ミライコンパスで行われます。電話での問い合わせには応じません。合格者は、2月5日から2月8日(月)16:00までの間に、入学手続の書類をダウンロードし、A4で印刷して、家庭で記入します。入学手続は、2月8日(月)の10:00〜12:00、または14:00〜16:00に、本校で行います。手続の所要時間は、30分程度が目安とされています。校納金納入のための、引き落とし口座の記入も、この手続で行います。

入学後の費用(要項の記載)

項目金額・内容
初年度の校納金378,000円(詳細は2027年2月20日の入学者説明会で連絡)
 第1回(2027年3月下旬)178,000円
 第2回(2027年4月下旬)200,000円
2〜5年生の校納金各250,000円(予定)
6年生の校納金130,000円(予定)
後期課程(4〜6年)の授業料年間115,200円(2026年度実績)。就学支援金の対象

2年次以降の校納金は、社会情勢などの変化により変更することがあると、募集要項に書かれています。金額は、いずれも募集要項に基づく数字です。この記事では、費用の比較や、他校との比較はしません。

受検上の配慮

受検上の配慮が必要な場合は、期間内の平日9:00〜16:30に、本校の入試担当(主幹教諭)に、電話(03-5351-9050)で相談します。期日までに相談がない場合は、配慮ができなくなることがあると書かれています。推薦選抜の相談期間は、2026年9月1日から10月16日です。一般選抜の相談期間は、一般選抜版の募集要項で確認します。

対策の進め方(当サイトの見解)

ここからは、公式の資料から読み取れることをもとにした、当サイトの見解です。学校が推奨している勉強法ではありません。学校が公開している範囲では、配点や過去の得点の目安が確認できないため、「何点を取ればよい」という書き方はしません。

1学校が求める4つの力を、言葉で確認するアドミッションポリシーは、素直さ、知的好奇心、表現力、基礎学力の4つです。入学前に、これらを身につけておいてほしいと、学校が書いています。受検の準備も、この4つを手がかりにするのが、近道だと考えます。
2「基礎学力」は、小学校の学習を確実に積み上げることから学校が示す基礎学力は、「小学校段階までの学習を修めていると認められる」ものです。小学校の学習範囲を、教科横断で使えるようにすることが、土台になると、当サイトは考えます。
3「表現力」は、書く・話す練習で伸ばす推薦選抜のQ&Aには、自分の考えをまとめて、文章にしたり話したりできるようにしてほしいとあります。一般選抜でも、表現力はアドミッションポリシーに含まれます。ニュースや身の回りの出来事について、短い文章にまとめる練習が、役に立つと考えます。
4「知的好奇心」は、いつもの勉強の外に広げる知らないことや取り組んだことのないものと関わろうとする姿勢が、求められています。博物館・図書館・自然観察など、教科書の外にある体験を、日ごろから増やしておくとよいと考えます。
5実技の準備は、道具と指示の聞き方に慣れること実技検査は、文章や音声の指示を理解して、作図や作成をする形式が、例として挙げられています。定規・コンパス・はさみ・のりなど、道具を使う手に慣れ、指示を最後まで聞いて、順に作業する練習をしておくと、当日に落ち着けると考えます。
6当日の動き方と、通学の確認を、家族で行う控室がなく、付き添いの方は検査が終わるまで会えません。持ち物は、受検者自身が持ちます。また、朝の通学時間帯の所要時間を、実際に調べておきます。

一般選抜は2段階選抜がなく、出願した全員が検査を受けます。学校は、感染症の状況によって変更する可能性もあるとしています。変更があった場合は、学校の公式サイトとミライコンパスで、確認します。

教育目標と3つの時期

東大附属は、教育目標に「未来にひらく自己の確立」を掲げ、そのために「ことばの力」「論理の力」「身体・表現の力」「関係の力」「情報の力」という5つの力を養おうとしています。こうした目標・能力の実現のために、「探究的・協働的な深い学びを通して豊かな市民性を育む」ことに重点を置いて、実践を積み重ねていると、学校は説明しています。

学校は、教育理念として、育成を目指す資質・能力(グラデュエーション・ポリシー)と、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)を、文章で示しています。グラデュエーション・ポリシーは、次の2つです。

  • 自己との対話・多様な他者との対話を通して、多岐にわたる事象に関心を深め、筋道を立ててその本質を問い続けることができる。
  • 主権者、社会の形成者として、未来のために行動することができる。

カリキュラム・ポリシーは、6年間を3つの時期に分けて示されています。

時期学校の説明(要約)
基礎期探究の楽しさと大変さに気づかせ、探究的な学びへの手応えを持たせる。思考・探究するための基礎学力を身につけさせる。他者との違いを認識し、受け止められるように促す。所属する集団のために、自分にできることを進んで行う姿勢を育む。
充実期解決方法を考えながら、課題と向き合い探究する機会を、積極的・意図的に設ける。課題を見出す力や、協働するための幅広い学力を身につけさせる。自分と他者の個性を尊重しながら、協働して課題に取り組む。社会の中で生きる将来の自分の姿を想像しながら、選択・決定を行い、行動できる力を培う。
発展期社会との接点を踏まえつつ、自らの興味・関心に基づいた探究ができる機会を充実させる。自分の進路に向けて、深く思考・探究する学力を身につけさせる。自分と他者が互いに支え合っていることを自覚しながら、協働して社会に働きかける力を培う。学校の枠を超えて、多様な他者と連携しながら、思考し行動する機会を多く設ける。

2-2-2制と総合学習

東大附属の教育課程の特徴は、2年ごとに基礎期・充実期・発展期を設定する「2-2-2制」です。学校は、この特色である総合学習・課題別学習・卒業研究と、宿泊研修を通して、豊かな人間性を育むと説明しています。2-2-2制は、1966年度に高校の補欠募集を中止して採用された、長い歴史のある仕組みです(学校の沿革)。

基礎期(1・2年生):総合学習入門

1年生の「総合学習入門1」は、5つの力の基礎を確立する足がかりとなるプログラムです。前期は、宿泊行事と関連したフィールドワークや、発表の方法を学び、後期は、東京大学と連携したフィールドワークや、国際理解のプログラムなどに取り組みます。

2年生の「総合学習入門2」は、前期に「半径2km研究」を行います。学校から半径2km以内の範囲でフィールドワークを行い、自らテーマを見つけ、調査・分析のうえ、論文にまとめ、文化祭(銀杏祭)で発表します。後期は、表現の力を伸ばすことをめざして、外部講師を招き、さまざまな身体表現を学びます。2025年度には、狂言・和太鼓・ダンス・演劇が行われたと、書かれています。

充実期(3・4年生):課題別学習

3・4年生の課題別学習は、教員が設定したテーマの中から、興味・関心のある講座を選ぶ学習です。毎週火曜日の5・6時間目が、課題別学習の時間で、3・4年生合同のゼミのような形で、年間を通して学びを深めます。各講座は、約20名程度の少人数です。校外学習や宿泊研修を行う講座もあります。

領域は、「自然・環境」「人間・社会」「科学・産業」「創作・表現」の4つで、それぞれの領域に、複数の講座が設けられています。教員は、自分の教科の範囲を越えて、自由に講座を設定できると、学校は説明しています。2025年度の講座名には、「音楽実技演習」「立体造形入門」「新書を読む」「物語の研究」「言葉と音声の科学」「生産技術入門」「数学の教科書を丁寧に読む」「Scratch×アントレプレナーシップ」などが挙げられています。

課題別学習と卒業研究

発展期(5・6年生):卒業研究

卒業研究は、生徒一人ひとりが、興味・関心のあるテーマを設定し、教員の助言を得ながら、約1年半にわたって、考察・調査・研究を行う学習です。その成果を、16,000字の卒業論文にまとめ、6年間の学習活動の総仕上げとします。学校は、この研究を通して、将来の進路選択や、より高度な学習への手がかりを得て、知的好奇心を育むことをめざすと説明しています。

卒業研究は必修単位です。教員1人につき生徒3人を原則とした、少人数の研究指導体制が、特徴です。5年生と6年生に、月に1回ずつ「卒業研究」の時間が設けられ、生徒は、研究の進み具合を報告したり、教員やほかのメンバーと相談しながら、次のステップを決めます。仮説・検証・考察の一連の研究プロセスを経験することで、探究的市民としての思考の土台を育むと、学校は説明しています。

卒業研究の流れ

14年生の1〜2月:研究計画を持って教員に相談する準備は4年生から始まります。自分で立てた研究計画を持って、教員に相談に回り、計画が了承されると、ハンコをもらえます。ハンコは、3名の異なる教員から、もらう必要があります。学校は、この一連の活動を「ハンコ回り」と呼んでいます。
25年生:14のグループに分かれて研究する研究計画に基づいて、5年時から、14のグループに分けられ、担当教員の指導のもと、1対3の少人数で研究を進めます。
35年生の1月:中間発表会研究の途中経過を発表します。
46年生の7月中旬:提出卒業研究の提出日は、6年生の7月中旬です。
56年生の文化祭:展示と発表6年生は、銀杏祭で、卒業研究の展示と発表を行います。

2025年度の卒業研究のタイトルは、学校のページに多数載っています。「ウクライナ侵攻における演説の影響は何か」「子供の成長に合わせられる快適な狭小住宅を考える」「多摩川河川敷に自生する植物を用いた冬季の食糧確保」「アーティスティックスイミングの新しいルールを提案する」「高校野球はなぜ人を感動させるのか」「現代における算盤の価値」など、社会科学・自然科学・芸術・スポーツと、分野が幅広いことがわかります。生徒が自分の興味から、問いを立てていることが、読み取れます(当サイトの見解)。

宿泊研修

東大附属の宿泊研修は、「日本のルーツを探る」という共通のテーマを掲げ、近世から近現代にかけての日本を振り返りながら、1・3・5年生の時に行われます(年度により、内容に多少の変更があります)。

学年研修内容(2025年度の学校の説明)
1年生自然歩道・旧街道を歩く仲間同士励まし助け合って長距離を歩く「共同」と、フィールドワークで学ぶ「協働」を軸とする。5月初旬の学年遠足、10月の銀杏祭での展示と連携。1日目 籠原〜鳥居峠〜奈良井宿、2日目 馬籠宿〜馬籠峠〜妻籠宿、3日目 蚕糸博物館・諏訪大社
3年生里山・里海体験福井県・若狭湾を訪ね、民宿に分かれて泊まり、地域の方に手ほどきを受けて、農林水産業の仕事を体験する。1日目 漁船クルージング・シーカヤック、2日目 農業・林業・漁業・伝統食など6グループの作業体験、3日目 鯛釣り・さばき体験
5年生長崎宿泊研修3つのコース(現代と平和/自然との共生/日本の近代化と異文化受容)に分かれ、自ら探究課題を設定して、見て・体験する。1日目は学年全体で長崎の原爆の歴史を学ぶ

学校の沿革を見ると、宿泊を伴う集団生活の形は、時代によって変わってきたことがわかります。1953年度に中学1年の野尻湖集団生活が始まり、その後、場所や学年を変えながら続けられました。1年生の「中山道ウォーク」は2018年度、3年生の「若狭里山里海体験」は2017年度、5年生の長崎コースは2016年度に始まっています。

施設と校舎のリノベーション

学校の説明では、敷地は37,000平方メートル(11,200坪)を超え、本校舎・総合教育棟・体育館(プール・武道場・アリーナ)・グラウンド(野球場・サッカー場・200mトラック)・テニスコート・中庭が、ゆったりと配置されています。屋上プールや、太陽光発電システムなど、エコキャンパスの取り組みも紹介されています。

現在、校舎のリノベーション工事が、2024年度から2027年度にかけて行われています。完成は、2027年11月ごろの予定です。工事は、既存校舎の改修という形で進められ、2026年1月の時点で、4年生から6年生の教室は、プレハブの仮設校舎に移っています。校舎南側のアートコモンズ(美術室・工芸室・音楽室・大ホール)は完成しました。これは、2021年度に文部科学省の事業に採択されたことによる整備で、探究的・協働的な深い学びを通した、豊かな市民性の育成をめざす教育活動を、社会の変化に合わせて発展させるためと、学校は説明しています。進捗状況は、学校のホームページで更新されます。

沿革

東大附属の前身は、1921(大正10)年11月に7年制高等学校(尋常科4年・高等科3年)として発足した東京高等学校の尋常科です。神田の旧外国語学校跡を仮校舎とし、1923(大正12)年11月に、中野の新校舎(現在地)へ移転しました。学制改革により、1948(昭和23)年度に東京大学が附属学校の開設を予定して、新制中学校を編成し、5月30日の入学式をもって、附属学校の実質的な発足となりました。

年度主なできごと(学校の沿革)
1949年度中学校1年に男子80名・女子40名の男女共学が始まる。入学者は公開抽選。学年進行で新制高等学校が発足し、中高一貫の形が始まる。
1951年度国立学校設置法の改正で、東京大学教育学部附属中学校・高等学校となる。
1953年度中学1年に、双生児の男子10組・女子10組を募集。野尻湖集団生活が始まる。
1960年度文化祭を「銀杏祭」と改称。
1963年度中高一貫教育を始める。
1966年度高校の補欠募集を中止し、2-2-2制を採用。
1983年度高校2年に「卒業研究」を課する。
2000年度東京大学教育学部附属中等教育学校に移行。
2004年度国立大学法人東京大学教育学部附属中等教育学校に移行。
2005年度すべての教科・領域に「協働的な学び」を取り入れた実践を始める。
2006年度生徒募集区域を、90分以内に通学可能な地域とする。受検生向けの体験授業を始める。
2020年度前期生の制服を自由化。前期生にChromebookが支給される。推薦選抜を2段階選抜で実施。
2024年度リノベーション工事がはじまる。

募集区域は、時代とともに変わりました。1955年度には、中野・渋谷・杉並・新宿と世田谷の一部、1963年度に東京都内で通学約1時間以内、1971年度に通学1時間以内、1977年度に17区5市、1997年度に23区2市、2006年度に90分以内に通学可能な地域と、改められています。現在の「片道90分程度を目安とする区域」は、2006年度からの考え方が基になっています(当サイトの読み取り)。

学校生活と部活動

学校の説明では、年間を通して様々な行事があり、1年生から6年生まで、学年や発達に応じて充実した学校生活が送れるようになっています。1年生からの職業講話に始まり、6年生の進学相談まで、自分の進路を決めていくための情報や相談の機会が設けられています。体育祭や文化祭(銀杏祭)、生徒総会など、全校生徒がそろって行う行事もあります。

部活動は、1学年3クラス120人という小さな学校でありながら、運動部・文化部ともに盛んに活動し、多くの生徒が部活に所属して、大会やコンクール等で活躍していると、学校は説明しています。学校のページには、管弦楽部・生物部・卓球部・陸上部・テニス部などの活動の写真が載っています。部活動の一覧や、年間行事の詳しい内容は、学校のホームページで確認できます。

制服については、2020年度に前期生(1〜3年生)の制服が自由化され、高校段階の生徒の制服は、1972年度に自由となった記録が、学校の沿革にあります。学校生活で服装の自由度が高いことは、この学校の特徴のひとつですが、現在の詳しい規定は、学校に確認が必要です(募集要項で確認、学校のホームページで確認)。

保護者が確認しておきたいこと

  • 通学区域の確認:片道90分程度が目安です。朝の通学時間帯(7:00以降に自宅を出て、8:30までに到着)の所要時間を、実際に確認します。
  • 出願書類は郵送のみで、不備があると選考の対象にならないこと。
  • 推薦選抜は、第一志望であり、入学を確約できることが条件。一般選抜とは、考え方が違うこと。
  • 校舎のリノベーション工事の期間中である(2027年11月ごろ完成予定)こと。学校の見学や説明会で、現在の様子を確認します。
  • 費用は、初年度の校納金378,000円と、後期課程の授業料(2026年度実績で年間115,200円)などです。2年次以降の金額は予定で、変更の可能性があります。
  • 卒業研究は必修で、16,000字の論文にまとめます。
  • 東京大学への進学について、特別の扱いはないと、学校が明記していること。

学校説明会や体験授業などの日程は、学校のホームページで案内されます。この記事では、日程を確認できなかったため、載せていません。検査や出願の細かい点は、2027年度の募集要項(推薦選抜版・一般選抜版)を、原文で見直してください。

よくある質問

Q.一般選抜の検査は、何をしますか

A.適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ・実技検査の3つです。2027年2月3日(水)に、本校で行われ、それぞれ50分です。書類審査もあわせて行われます。配点は、確認した資料には載っていません。

Q.推薦選抜と一般選抜は、両方受けられますか

A.はい。受検者は、推薦選抜と一般選抜をそれぞれ出願できます。推薦選抜で不合格になっても、一般選抜を受けられ、推薦選抜の結果が一般選抜に影響することはないと、募集要項にあります。

Q.一般選抜は、1次選考で人数が絞られますか

A.いいえ。一般選抜に2段階選抜はなく、出願した全員が受検します。ただし、感染症の状況によって変更する可能性があると、学校は書いています。

Q.通学時間の90分は、厳密に調べられますか

A.学校は、90分は目安であり、合否判定で細かな調査はしないと書いています。ただし、資格を満たしていない場合は、入学手続後でも入学許可が取り消されることがあります。

Q.双生児・三つ子の枠はありますか

A.一般選抜には、双生児・三つ子の枠があります(双生児が2人そろって受検する場合のみ応募できます)。推薦選抜には、双生児枠・三つ子枠はなく、一般児と同じ枠に出願します。推薦で一方が合格している場合は、双生児の募集枠には応募できません。

Q.東京大学へは進学しやすいのですか

A.学校は、募集要項に、本校から東京大学への進学について、特別の扱いを受けることはないと書いています。

Q.入学後の費用は

A.初年度の校納金は378,000円(第1回178,000円、第2回200,000円)です。2〜5年生は各250,000円、6年生は130,000円の予定です。後期課程(4〜6年)では、別に授業料(2026年度実績で年間115,200円)が必要です。

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