① 中学受験のオンライン家庭教師は、いくらが相場なのか
② 失敗しない先生の選び方(そのまま使える質問文つき)
③ 塾と併用するときの、学年別の具体的な組み立て方
結論:中学受験にオンライン家庭教師は使える。ただし「役割設計」がすべて
先に結論をお伝えします。中学受験対策としてオンライン家庭教師は十分に機能します。ただし、それは「塾の代わり」としてではなく、お子さまの弱点に合わせて役割を決めて使ったときに限られます。
「とりあえず算数を教えてもらう」という使い方では、費用のわりに成果が出ません。逆に「サピックスのデイリーサポートの復習に絞る」「志望校の過去問の解き直しだけを見てもらう」というように役割を絞ると、驚くほど短期間で偏差値が動きます。
・オンラインでも中学受験対策は成立する。校舎に通うかどうかは成果と関係ない
・成果を分けるのは「講師の質」と「役割を絞った設計」の2つだけ
・料金の安さで選ぶと、結局もう一度探し直すことになる
中学受験のオンライン家庭教師、料金相場はいくら?
まず、いちばん気になるお金の話から整理します。オンライン家庭教師の料金は、講師のタイプによって3層に分かれます。ここを混同したまま比較すると、必ず判断を誤ります。
| 講師のタイプ | 1時間あたりの目安 | 中学受験への対応 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 学生アルバイト | 2,000〜3,500円 | △ 基礎の反復まで | 費用は抑えられる。ただし中学受験特有の解法や志望校の傾向までは対応しきれないことが多い |
| 社会人・兼業講師 | 3,500〜5,000円 | ○ 教科指導は可能 | 指導経験はあるが、中学受験を専門にしているとは限らない。相性の見極めが重要 |
| 専業のプロ講師 | 5,000〜9,000円超 | ◎ 志望校別の戦略まで | 過去問の分析、併願設計、塾との使い分けまで含めて設計できる。単価は高い |
大手のオンライン家庭教師センターの場合、中学受験コースは月4回(1回60分)で月2万〜4万円前後が一つの目安です。ここに入会金・教材費・システム利用料が別途かかるケースもあるため、必ず「月々の総額」で確認してください。
・時給表示だけを比べると、実際の月額がわからない
・「1コマ」の長さが会社によって違う(60分/80分/90分)
・入会金・年会費・教材費・システム利用料が別建てのことがある
・兄弟割やキャンペーンの適用条件が翌月以降で変わる場合がある
エスペランサアカデミーの料金と、その理由
参考までに、当センターの料金をそのまま開示します。1回90分 9,000円(税込)、月4回からのご利用で月36,000円〜です。時間あたりに換算すると6,000円で、相場のなかでははっきりと高い部類に入ります。
安くない価格を掲げている理由を、正直に3つ書きます。
学生講師は在籍していません。採用率は10%以下で、難関校の合格実績を持つ講師のみが指導にあたります。人件費がそのまま単価に反映されています。
授業90分に対して、答案の分析と教材準備に別途時間をかけています。前回の解き直しを一枚ずつ見て、次回の出題を組み替える作業は、授業料の中に含まれています。
「今日の単元を教える」だけなら、もっと安い選択肢がいくらでもあります。当センターが引き受けているのは、志望校の出題傾向から逆算して、いつ何をどの順番でやるかを決める部分です。
月36,000円は決して安い金額ではありません。ただ、集団塾に通いながら成績が動かないまま1年を過ごしてしまうことのほうが、結果として高くつきます。「安いか高いか」ではなく「その金額で志望校に届くか」でご判断ください。
失敗しない選び方 5つのチェックポイント
体験授業を受ける前に、この5つを確認してください。ここを聞かずに契約すると、あとから「思っていたのと違う」となりやすい項目ばかりです。そのまま使える質問文も添えました。
オンライン家庭教師でいちばん多いトラブルが「体験授業の先生と、実際の担当が別人だった」というものです。体験は指導のうまいベテランが担当し、契約後は別の講師になる仕組みの会社が実際にあります。
「体験授業を担当してくださる先生が、そのまま指導も担当してくださいますか?」
「難関校対応」と書いてあっても、それが会社全体の話なのか、担当する先生個人の話なのかで意味がまったく違います。志望校名を出して聞くのがいちばん確実です。
「直近3年で、○○中学に合格された生徒さんを担当した先生はいらっしゃいますか?」
中学受験の指導は、早ければ小3から3年以上続きます。お子さまが先生を苦手だと感じた時点で、成果は出なくなります。体験授業は説明会ではなく、実際の授業と同じ形で受けられるかを確認してください。
「体験授業では、実際の授業と同じ内容をやっていただけますか?」
市販教材をそのまま進めるだけなら、家庭でもできます。お子さまの誤答の傾向を見て、その子専用の問題を用意できるかが、プロとそれ以外の分かれ目です。
「うちの子の苦手な単元に合わせた教材を、作っていただくことはできますか?」
オンラインは、授業の様子が保護者から見えにくいという弱点があります。だからこそ報告の仕組みがあるかどうかが、集団塾以上に重要になります。口頭だけでなく、文面で残る形が理想です。
「毎月の学習状況は、どのような形でご報告いただけますか?」
大手・マッチング型・少数精鋭、どこを選ぶべきか
オンライン家庭教師は、運営の形によって大きく3つに分かれます。どれが優れているという話ではなく、ご家庭の状況によって正解が変わります。
| 比べる観点 | 大手センター | マッチング型 | 少数精鋭・専門型 |
|---|---|---|---|
| 料金 | 中〜高 (諸費用が別建てのことも) | 低〜中 (講師が自由に設定) | 中〜高 (明朗な場合が多い) |
| 講師の質 | ばらつきが出やすい | 自分で見極める必要あり | 事前に確認しやすい |
| 担当の変更 | 可能だが時間がかかる | 自分で探し直す | 相談ベースで柔軟 |
| サポート窓口 | あり | 基本なし | 運営と直接やり取り |
| 向いているご家庭 | 会社としての安心感を重視したい | 費用を抑えたい・親が伴走できる | 志望校が決まっていて逆算したい |
迷ったときの判断基準はシンプルです。志望校が決まっているなら専門型、まだ探している段階なら大手か、まず体験だけ受けてみる——この順で考えると失敗が減ります。
「オンラインで中学受験は無理」が過去の話になった理由
数年前まで、中学受験の指導をオンラインで行うことには無理がありました。理由は単純で、算数の図形や式の途中経過を、画面越しに共有できなかったからです。
この問題は、書画カメラとタブレットの手書き共有で解決しました。今は、お子さまが解いている答案をリアルタイムで講師が見ながら、「その3行目、そこで単位が変わっている」と、その場で指摘できます。むしろ対面より、答案そのものに集中できる場面すらあります。
・通塾の往復時間がゼロ。小6の秋、この30〜60分は決定的な差になります
・全国どこに住んでいても、志望校の傾向に強い講師を選べます
・授業の画面をそのまま記録として残せるため、復習の質が上がります
・保護者が同席しやすく、家庭学習の指示が正確に伝わります
向いている子・向いていない子
向いているケース
・質問したいことがあるのに、集団塾では聞けずに持ち帰ってしまう
・志望校が決まっていて、過去問に合わせた対策を進めたい
・通塾の移動時間を削って、その分を演習に回したい
・きょうだいの送迎や地域の事情で、通塾そのものが負担になっている
注意が必要なケース(と、その対処法)
次に当てはまる場合、オンラインをそのまま導入しても効果が出にくいことがあります。ただしいずれも打つ手がありますので、対処法まで書きます。
→ 対処:1回の授業を短く区切り、10分ごとに演習と解説を交互に入れる設計にします。集中が続かないこと自体を前提に、授業の組み方を変えます。
→ 対処:これは指導の工夫では解決できません。リビングの一角でも構わないので、授業中だけは他の音が入らない環境を確保できるかを先にご検討ください。
→ 対処:いきなり受験勉強を始めません。最初の数回は「なぜ勉強するのか」を本人と話す時間に充てます。ここを飛ばすと、何をやっても続きません。
→ 対処:一度戻ります。小4の計算が怪しいまま小6の速さの問題を解いても、点は伸びません。遠回りに見えて、これがいちばん速い道です。
塾との併用パターン3つ(サピックス・四谷大塚・日能研)
塾をやめてオンライン家庭教師に切り替えるご家庭は、実際にはあまり多くありません。大半は「併用」です。ここでは大手塾のカリキュラム特性ごとに、組み立て方を分けて説明します。
パターンA:サピックス+オンライン(復習が追いつかない)
サピックスは1週間の教材量が多く、やり切れないまま次の週が来るのが最大の悩みです。ここに家庭教師を入れる場合、新しいことを教えてもらってはいけません。
デイリーサポートのうち「どの問題を捨てるか」を一緒に決める役割を任せます。全部やろうとして全部が中途半端になる状態を止めるのが目的です。週1回90分で、算数のB問題の解き直しに絞るのが典型的な形です。
パターンB:四谷大塚・早稲田アカデミー+オンライン(週テストの点が安定しない)
予習シリーズは単元の区切りが明確なぶん、特定の単元だけがぽっかり抜けることがあります。週テストや組分けテストの結果に波がある場合、たいてい原因は数単元に絞れます。
直近3回分のテストを講師に渡し、失点の原因を単元別に分類してもらうところから始めます。そのうえで、抜けている単元だけを潰す。全範囲を復習し直す必要はありません。
パターンC:日能研+オンライン(志望校の傾向と塾の進度が合わない)
日能研はカリキュラムが緩やかな分、志望校の出題傾向に対して演習量が足りないケースがあります。特に小6の秋以降、過去問演習の場面で差が出ます。
塾の授業はそのまま受け、家庭教師は過去問の解き直し専用にします。「なぜその選択肢を選んだか」を1問ずつ言語化させる時間を作ると、同じ失点の繰り返しが止まります。
学年別・オンライン家庭教師の使いどころ
| 学年 | この時期の課題 | 家庭教師に任せる役割 | 目安の回数 |
|---|---|---|---|
| 小3〜小4 | 勉強の習慣づけ。塾のペースに慣れる | 計算と漢字の土台づくり。「机に向かう時間」を固定する | 週1回 |
| 小5 | 内容が一気に難化。ここで脱落が起きやすい | 算数の割合・速さ・比の集中補強。つまずいた瞬間に戻る | 週1〜2回 |
| 小6前半 | 全範囲が終わり、演習量が急増する | 失点の原因分析。やる問題とやらない問題の仕分け | 週1〜2回 |
| 小6後半 | 過去問演習と併願校の決定 | 志望校別の過去問の解き直し。時間配分の練習 | 週2回〜 |
小6の1年間・月別ロードマップ
| 時期 | やること | この時期にやってはいけないこと |
|---|---|---|
| 4〜6月 | 苦手単元の洗い出しと補強。基礎の穴埋め | 過去問に手を出す。まだ早すぎます |
| 7〜8月 | 夏期講習+弱点の集中補強。ここが最後の作り直しの機会 | 塾の宿題を全部こなそうとする。必ずあふれます |
| 9〜10月 | 第一志望の過去問を開始。時間を計って解く | 点数に一喜一憂する。この時期は取れなくて当然です |
| 11〜12月 | 併願校の決定。過去問の2周目と解き直し | 新しい教材を買い足す。手持ちを完璧にするほうが得点になります |
| 1月 | 前受け受験で本番慣れ。生活リズムを入試時間に合わせる | 夜更かしして詰め込む。体調管理が最優先です |
実際の指導例:算数の偏差値42から、広尾学園合格まで
数字だけを並べても実感が湧きにくいと思いますので、実際にお預かりしたお子さまの経過を1つご紹介します。
| 時期 | 算数の偏差値 | この時期にやったこと |
|---|---|---|
| 入会時(小5秋) | 42 | まず小4の割合と比まで戻る。塾の宿題は半分に絞った |
| 3か月後 | 50 | 毎週、誤答の傾向を分析した専用プリントを作成 |
| 小6夏 | 54 | 図形の単元に集中。捨てる分野を明確に決めた |
| 受験直前 | 57 | 広尾学園の過去問を3周。時間配分を体に入れた |
保護者様からは「他の塾と違って、この子だけに集中してくれる環境が決め手でした」というお言葉をいただきました。やったことは特別ではありません。戻るべきところまで戻り、やらない問題を決めただけです。
算数と理科に苦手意識があり、受験そのものを迷っていたお子さまです。「できないところから一緒にやろう」から始め、毎回そのレベルに合わせた問題を用意しました。模試の偏差値は45から57まで上がりました。本人が振り返って一番助かったと話していたのは、わからないことをその場ですぐ聞ける環境だったそうです。
難関中学の受験こそ、プロによる1対1の設計を
渋谷教育学園幕張、海城、聖光学院、女子学院、広尾学園——こうした学校の入試問題は、塾のテキストを完璧にこなすだけでは届きません。学校ごとに求めている力が違い、そこに合わせた準備が必要になるからです。
たとえば同じ算数でも、思考力を長文で問う学校もあれば、処理速度を要求する学校もあります。どちらに時間を使うかを間違えると、努力の量に関係なく届きません。集団塾は全員に同じカリキュラムを配る以上、この部分は構造的に手が回りません。
プロの1対1が引き受けるのは、まさにここです。志望校の過去問を分析し、いまのお子さまの答案と突き合わせ、残された時間で何をやるかを決める。教えることよりも、決めることのほうが仕事の中心になります。
無料体験授業の流れ(4ステップ)
「まず話を聞いてみたい」という段階でも構いません。実際の流れは次のとおりです。
学年・志望校・現在の通塾状況をお知らせください。まだ志望校が決まっていなくても問題ありません。翌営業日以内にご返信します。
現在の成績、つまずいている単元、ご家庭のご希望をうかがいます。直近の模試の結果があればご用意ください。ここで「家庭教師は不要です」とお伝えすることもあります。
実際に指導を担当する講師が、通常と同じ形式で授業を行います。お子さまとの相性をこの時間で確認してください。保護者様のご同席も歓迎します。
体験授業でわかった課題をもとに、回数・進め方・費用をご提示します。その場でお返事いただく必要はありません。
90分の無料体験でお答えします
中学受験のオンライン家庭教師|よくあるご質問
まとめ
中学受験にオンライン家庭教師は使えます。ただし、成果を分けるのは「講師の質」と「役割を絞った設計」の2つだけです。この記事の要点をもう一度整理します。
・料金は講師のタイプで3層に分かれる。時給だけでなく月々の総額で比べる
・選ぶ前に5つ質問する。3つ以上に明確な答えが返らなければ保留にする
・塾はやめなくてよい。塾ごとの弱点に合わせて役割を絞るのが併用の基本
・小6の秋以降は、新しい教材を増やさず過去問の解き直しに集中する
・体験授業では「実際に担当する講師か」を必ず確認する
お子さまの現状によって、必要な打ち手はまったく変わります。「うちの子の場合はどうなのか」を知るところから始めてください。当センターでは90分の体験授業を無料でご提供しており、志望校といまの学力との距離をその場でご説明します。


